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前編

策略と謀略 1

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 芝居帰りは、彼がエスコートをすることにした。
 当初は芝居だけを一緒に観て、行き帰りはフレデリックに任せるつもりだったのだが、予定は変更だ。
 
 また苛々するに決まっている。
 
 サマンサの周りをうろつきたがる子息らを蹴散らしてやりたかった。
 彼女は、現状、彼の「特別な客人」であり、彼のものなのだ。
 ひょっとすると、まだティモシーが未練たらしく顔を覗かせるかもしれないし。
 
 個室から出て、ロビーに向かう。
 表情は穏やかだが、内心では、一気に機嫌が斜めに傾いていた。
 落ちぶれ貴族のフレデリックが同伴していると侮っていた貴族らは、ロビーでサマンサを待ち構えていたのだ。
 
 その中には見覚えのある顔もあった。
 名は、すでに忘れている。
 ジョバンニに指示し、アドラントの屋敷に連れて来させた女だ。
 凝りもせず、サマンサにちょっかいを出そうと考えていたらしい。
 ティモシーが来ていたのも知っていたのだろう。
 
(性根の悪い女だ。こういう言いかたをすると、サムに蹴飛ばされてしまうかな。礼儀を尽くしたい相手でもないが)
 
 サマンサの姿に、一瞬、その女の瞳が憎悪で濁ったのを、彼は見逃さなかった。
 言葉で周囲を煽り、サマンサを おとしめようとしていたに違いない。
 ところが、一緒に出てきたのは、彼だ。
 彼はサマンサを伴い、自ら、その女に近づいて声をかける。
 
「きみのおかげで、私たちが、いかにして仲良しになったのか、周りからも理解が得られたようで、非常に感謝しているよ」
 
 彼の皮肉に、パートナーともども、その女は、ぶるぶる震えていた。
 おかしな噂の出どころがどこか、自覚しているのだ。
 夜会後にアドラントを訪ねた客は1人しかいないのだから探すまでもない。
 彼が穏やかな微笑みを浮かべていても、2人は口を開けずにいる。
 
「きみはアドラントまで足を運んでくれるほど、私を心配してくれていたものねえ。王都で、私が1人ぼっちにならないよう手を打ってくれていると思っていたさ」
 
 これも、噂をばら撒いたのはお前だな、という皮肉だ。
 2人はうつむきっ放しで、女のほうは倒れかかっている。
 彼にとっては、倒れようが、かまいはしなかった。
 サマンサに対し、攻撃の手を緩めようとしない傲慢さが気に食わない。
 
「しかし、女性というのは残酷だ。そうは思わないか? 私が、どれほどに以前のサミーを気に入っていたか、きみは、よく知っているだろう? それなのに、彼女ときたら、これだよ」
 
 サマンサの腰を抱き寄せ、額に口づける。
 そして、反対の手で、ザッと彼女の肩から手先までを軽くなぞった。
 サマンサの変化を強調するためだ。
 
「もちろん容姿だけが女性の魅力だなんて思っちゃいないさ。とくに私はね。ほら、よく言うじゃないか。毛虫が蝶になる、とかね。そりゃあ、誰が見ても蝶は美しい。だが、それでは毛虫を愛好している者はどうすればいいのかね? 誰でも美しいと思うものなんてのはね、きみ、それはそれは凡庸でつまらないものさ」
 
 サマンサは「毛虫」扱いされ、怒っているに違いない。
 脛を蹴飛ばされそうな気配を感じる。
 と思ったが、違った。
 腕に回されている手で、脇腹をつねりあげられたのだ。
 
(サム)
(なによ?)
(今のは褒め言葉だ。つねるより頭を撫でてくれ)
(毛虫扱いされたことに対するご褒美としては妥当だったわ)
 
 即言葉そくことばでのやりとりを楽しむ。
 サマンサは頭の中で彼に文句を言いつつ、余裕たっぷりに笑顔を浮かべている。
 周囲には、2人が互いに夢中になっているようにしか見えないはずだ。
 即言葉の攻防は、他者には聞こえないので。
 
「それでも、ねえ、サミー。きみは蝶になっても、格別に貴重なほど美しいよ」
 
 どうかな?というように、サマンサに微笑みかけた。
 サマンサも微笑みかけてくるが、瞳の奥には「わざとらしい」と書いてある。
 そして「いいかげんにして」とも。
 
(あなたの頭は、どうなっているの? よくそう次から次へと嫌なことを思いつくわね)
(私が、なにかおかしな振る舞いをしたかい? 愛想良くしているじゃないか)
(愛想というのは、ただ、にこやかであればいいってことではないのよ? 彼女、今にも倒れそうになっているじゃない)
(倒れそうになる、なにか原因があるのさ。ただし、空腹ではなく、ね)
(私1人でもかわせたのに)
 
 サマンサは、ちょっぴり不満げに言う。
 貶されたり、嫌がらせされたりすると、察していたのだろう。
 自らで解決づけられたと言いたいのだ。
 もちろん、サマンサは彼女自身で対処できる。
 
 ただ、ティモシーの件があったばかりだったので、気弱になっていると思われたくないとの気持ちがあるのも、察していた。
 だから、彼は、彼女に起きるあらゆることに、積極的に口を挟みたい。
 怒るのも笑うのもいいが、泣いているサマンサは見たくなかったのだ。
 
(わかったよ。そろそろ余興は終わりに……)
 
 言いかけた時だ。
 
「こ、公爵様! お、お許しください!」
 
 周り中、何事かと声のほうに視線を向けた。
 彼とは少し離れた場所で、地面に這いつくばっている薄茶の髪が見える。
 両手と頭をロビーの床につけていた。
 その顔を上げる。
 
「どうか……ぼ、僕に悪気は……」
「ああ、わかっているとも、フレディ」
「い、命だけは……」
「命なんてとりやしないよ。きみは、ただ彼女の退屈をまぎらわせたかった。そうだろう?」
「お、お、仰る通り……」
 
 彼は、手をパッパッとはらう。
 とたん、フレデリックが床を転がるようにして逃げ出した。
 途中、何度も床に顔をぶつけている。
 なんとも「芸が細かい」と、彼は苦笑した。
 
「あなた、彼になにかしたの?」
 
 サマンサの言う「なにか」は、指図をしたのか、という意味だ。
 周りは、彼がフレデリックを「痛めつけた」と、勘違いしているようだったが、それはともかく。
 
「いいや、なにもしていないさ。フレディは、きみの良き友人らしいからねえ。とはいえ、それは、私が嫉妬をしない、という意味ではないよ」
「そう? 私、あなたが嫉妬をしているなんて、ちっとも気づかなかったわ」
 
 実際、彼は嫉妬をしていたし、自覚もしている。
 そのせいで、サマンサから目を離したのだ。
 だが、彼女は少しも本気にしていない。
 余興が続いていると思っている。
 
 フレデリックのことは、フレデリックの「即興」だ。
 彼だって予期してはいなかった。
 だからといって、勝手な真似をしたとは思っていない。
 フレデリックは、すべきことをしたのだ。
 
(フレディが、きみを勝手に連れ出して、私の怒りを買ったらしい)
(周りに、そう思わせたかったのね、彼)
(次にフレディがきみを同伴させていても、また性懲りもなく愚かな真似をしている、と思われるだけですむからね)
(彼の嘘をつく才能は素晴らしいわ。あなたが見込むだけのことはあるようね)
 
 抑揚はないものの、サマンサの「呆れ」が伝わってくる。
 彼やサマンサは、嘘はつかない。
 だが、フレデリックは平気で嘘をつく。
 呼吸のごとく、するすると、そして体の一部がごとく、ついた嘘を忘れない。
 
「芝居見物は堪能できたかい?」
「十分以上よ」
「では、帰るとしよう。馬車で来ていたようだし、馬車を使おうか」
「そうね。魔術って便利だけれど、味気なく感じるもの」
 
 周りにいた貴族らが、いっそう怯えた表情になった。
 サマンサが、彼のような特異な魔術師に対して、魔術を否定しているともとれることを言ったからだろう。
 彼が怒って劇場ごと吹き飛ばすのではと、恐れている。
 
(私は彼女のようなじゃじゃ馬ではないのにな。ひどい暴れ者扱いだ)
 
 さりとて、彼は周りのことなど、どうでも良かった。
 周りが彼女を受け入れてくれればいいのだ。
 容姿においては、ほとんど問題はなくなっている。
 あと少しの後押しで、侮られることもなくなるだろう。
 
「きみの前では、私など取るに足らない役立たずな魔術師さ」
 
 彼はゆったりと口元を緩め、サマンサの手の甲に恭しく口づけた。
 サマンサは彼の仕草をありがたがったりはしない。
 平然としている。
 
 サマンサ・ティンザーは、ローエルハイドに臆さず、対峙した女性。
 
 王都で噂が広まるのは早いのだ。
 今晩中には、貴族界隈で、サマンサの評判は、以前とは真逆の急勾配をつけるに違いない。
 
 彼はサマンサの腰を引き寄せ、歩き出しかける。
 が、肩越しに振り向いた。
 
「ええと、きみの名は……ああ、まいったな。興味がないと、すぐこれだ。ねえ、きみ、彼女、名をなんというのだったっけ?」
「……アドルーリット公爵令嬢、マチルダ様よ」
「きみが言うのなら間違いはないね。次に会うことがあるか知らないが、次に会う時まで覚えていられるか自信はないなあ。どうしたものか」
 
 彼は周囲を軽く見回し、肩をすくめる。
 少しおどけた調子で言った。
 
「その時は彼女の名を私に教えられるよう、きみたちが覚えておいてくれたまえ」
 
 ほんのわずか、笑い声が聞こえる。
 彼は陽気な挨拶を残しながら、歩き出した。
 サマンサも周囲には目もくれず、ロビーを出る。
 馬車に乗り込み、向き合って座った。
 
「きみは私を蹴飛ばしたいのだろうね」
「……もういいわ。あなたが人でなしなのは、よくわかっているもの。でも、感心していないってことは覚えておいてちょうだい」
 
 彼は首をかしげてみせる。
 小言を言う時でさえ彼女は美しかった。
 
「ねえ、フレデリックは自分で転んでいたの?」
「そうさ。私は、本当に、なにもしていない」
 
 サマンサが明るく声を上げて笑う。
 彼は、彼女がティモシーとのことを「終わらせた」のを、はっきりと感じた。
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