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第1章 彼女の言葉はわからない
独占の空間 1
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狭い横穴でカサンドラを抱きかかえ、フィッツは体を丸めていた。
岩肌で彼女が傷つくことのないよう、注意している。
横穴は意図的に造られたものであるため、細い空気穴が設けられていた。
そのため呼吸に支障はない。
「ティニカの隠れ家ってさ、どのくらい保つ?」
「とくに制限はありません」
「生活しようと思えば、ずっと使えるってこと?」
「はい。動力源は動力石ですが、隠れ家の一角に採掘できる場所がありますので困ることはないでしょうね」
「食糧は?」
「穀物や家畜を育てる場所がありますよ」
隠れ家とは言っているが、その敷地面積は、かなり広い。
住居のほかに、畑もあれば、飼育場もある。
ちょっとした森や湖もあるのだ。
ラーザ侵攻以来、無人になってはいるが、各設備は稼働し続けている。
「よく見つからないもんだね」
「地下だからでしょう」
「地下? 地下にあるの?」
「地上からは、探知できない仕組みを取り入れています」
ティニカの歴史は、ヴェスキルとともにあった。
長い時の中、地下に造った避難場所を、より快適に長期間存続させるため、手を加え続けている。
フィッツが、その場所を教えられたのは、十年以上前だ。
その時ですら、無人でも問題なく稼働していた。
「あの場所に入ることができるのは、ヴェスキル王族とティニカだけですしね」
「ラーザの民でも入れない?」
「入れません」
第一に、隠れ家の入り口は、基本的に、ティニカの者しか知らない。
それも、当主から直接に教えを受けられる者だけだ。
次に、入り口を開く鍵は、ヴェスキルかティニカの血となっている。
入り口に立つと、自動的に判別される仕組みになっていた。
登録情報は「個」を特定するものではなく、ヴェスキルかティニカの「血統」であるかどうかが判定される。
「ラーザの技術って、ホント、凄いね。昔に造られたはずなのに、今の帝国よりも能力が高いのが不思議だよ」
「帝国は、与えられた技術を正しく使いこなせなかったのです」
フィッツの問いに、彼女は、まだ答えていない。
だが、催促する気はなかった。
いずれ話してくれるだろうと思っている。
置き去りにはしないと言われているし、自分がいないと困るらしいし。
急ぐ必要はない。
ティニカの隠れ家についてからでも、そこで過ごしたあとでもかまわなかった。
どのくらい隠れ家で過ごすことになるのかも、今はわからないのだ。
「そう言えば、前に、帝国の技術はラーザから伝わったって話してたよね?」
「そうです。もともと技術というもの自体、他国にはないものでしたから」
「ラーザだけが持ってたの?」
「ラーザは最も古い国なので、その分、技術が発展していたのです」
フィッツは頃合いを見て、外に出ると決めている。
それまでの時間を使い、カサンドラにラーザの話をすることにした。
訊かれることがなかったので話すこともなかった話だ。
女王から聞かされていると思っていたが、カサンドラの様子を見ると、そうでもなかったらしい。
「ラーザの建国は、およそ千年前とされています。当時、周辺に国という概念はなく、集落が点在しているというふうでした」
「人口も少なかったんじゃない?」
「はい。その中でラーザは最も大きく数千人規模だったそうです。ある時、そこに1人の男がやって来ました」
「もしかして、それがヴァルキアスの皇帝?」
「その先祖ですね。たかだか2百年ほど前の話ですが」
ラーザは、代々、女王が統治している。
千年前から、それは変わっていない。
そこに、まだ名もなき集落から、1人の男がやってきたのだ。
ラーザ以外に国はなく、集落も小規模なものばかりだったため、戦争という概念もまた存在していなかった。
女王を含め、ラーザは、その男を迎え入れ、惜しみなく技術を伝えたという。
4,5年ほどの滞在ののち、男は自分の集落に帰って行った。
「その後、彼は自らをヴァルキアと名乗り、建国しました。それが、現在のヴァルキアス帝国の原点です」
「あ~、そこも真似なんだ」
「それっきり親交はなかったようですが、そういうことなのでしょう」
「似てるとは思ってたんだよなぁ。ヴェスキルとヴァルキア」
「その頃は、ラーザ以外に姓を使う習慣はなかったらしいので、真似をするしかなかったのだと思います」
それでも、まだヴァルキアスは、小さな国のひとつに過ぎなかった。
ただ、大きな変革が世界に起きたため、人口が爆発的に増えたのだ。
結果、中規模国家が乱立することに繋がっている。
「早くに建国したヴァルキアスは、ラーザの技術でもって他国より優位でした。そのため中規模国家の中でも、最も力を持つことになり、現皇帝を征服戦争へと駆り立てたのです。力を持っていたがために、欲が出たのでしょうね」
「爆発的な人口増加、か……」
カサンドラが、ぽつんとつぶやいた。
もちろん、それには理由があり、ラーザが絡んでいる。
フィッツは、そのことと彼女に「なにか」関係があるのだろうかと思った。
「姫様、なにか気がかりなことがあるのですか?」
さっき言われたことを思い出している。
フィッツについて知りたい、と言われたことだ。
フィッツも同じように感じている。
今、彼女がなにを考えているのか、知りたかった。
今までであれば、口に出さなかったかもしれない。
カサンドラはヴェスキルの継承者であり、フィッツの主だ。
なにをどう考えていようと、口出しをする立場にはないと思っていた。
命に関わること以外であれば、カサンドラの意思に従うのみ。
だが、フィッツの心は、それだけではもう満足できなくなっている。
彼女がなにを思い、どう感じているのか。
それが知りたかった。
「フィッツとティニカの隠れ家で、ずっと暮らすのも悪くないんだけどなぁ」
フィッツは、カサンドラの体を、さらに抱きこむ。
無意識だった。
彼女は気にした様子もなく、フィッツに体をあずけている。
信頼されているのを実感できて嬉しくはなるのだが、それだけではない。
胸の奥が、ぽっぽっと暖かくなっていた。
「姫様の好きな場所で暮らしましょう。それが、どこであっても姫様をお守りし、お世話します」
「フィッツが……隠れ家で暮らしたほうがいいって言うなら、そうするよ?」
「なぜです? いずれ窮屈になるのではないのですか?」
「でもさ、安全なんでしょ? ずっとそこにいれば危険はないんだよね?」
それは間違いない。
ティニカの隠れ家は、フィッツと同じで、ラーザの技術の結晶。
入るだけでも容易ではない場所だ。
だが、中にいれば、なんの不自由もなく、何年でも暮らしていける。
「私の我儘で、フィッツが怪我したりするのは嫌なんだ。窮屈なのも嫌だけどさ。どっちが嫌かって考えたら……安全なほうがいい」
フィッツは、カサンドラの判断の意味がわからずにいる。
自分の怪我など、気に留めるほどのことではないと思っているからだ。
それを気にして、彼女が自らの望みを諦めることはない。
ただでさえ、彼女は「守られてくれている」のだから。
「姫様は、ご自身の意思を優先すべきです」
「フィッツが怪我することになっても?」
「姫様がご無事であれば、問題ありません」
「あるんだよなぁ、これが」
小さな笑い声がした。
その声に、胸が鼓動を速める。
不安や心配からのものではなさそうだ。
自分が緊張しているようにも感じたが、緊張している意味がわからない。
理由がないからだ。
「私だけじゃなくてさ。フィッツは、自分のことも大事にしなよ」
「私のことを、私が大事にする必要はありません」
「私も、自分のことを大事にする必要ないって思ってるけどね」
どくっと、鼓動が大きくなる。
さっきまでの、鼓動の速さとは別の種類のものに変わっていた。
推測していたことが、確信となっていた。
カサンドラは、自らの命を無造作に放り出せる。
「姫様……」
「ほら、フィッツだって困ってるじゃん」
「姫様には、ご自身のことを1番に考えてほしいのです」
「なら、フィッツも自分のことを……うーん……1番は無理でも、2番目くらいに大事にしてよ。私のためだと思ってさ」
どう答えればいいのか、わからない。
フィッツは、自分のことを大事だと考えたことがないのだ。
カサンドラに対するものと同じ感覚で、自分を扱うことはできないと思う。
フィッツの最優先は、いつだって彼女なのだから。
「いいよ。今は、わかんなくても。その分、私がフィッツを大事にする」
不意に、もっと強く彼女を抱きしめたくなった。
危険があるわけでもないのに、おかしな感覚に支配されそうになる。
が、しかし。
「姫様、気温が下がっています。そろそろ、ここを抜けることにしましょう」
周囲から音はしない。
崩落もおさまっている。
フィッツは、おかしな感覚を振りはらい、横穴から脱出することにした。
岩肌で彼女が傷つくことのないよう、注意している。
横穴は意図的に造られたものであるため、細い空気穴が設けられていた。
そのため呼吸に支障はない。
「ティニカの隠れ家ってさ、どのくらい保つ?」
「とくに制限はありません」
「生活しようと思えば、ずっと使えるってこと?」
「はい。動力源は動力石ですが、隠れ家の一角に採掘できる場所がありますので困ることはないでしょうね」
「食糧は?」
「穀物や家畜を育てる場所がありますよ」
隠れ家とは言っているが、その敷地面積は、かなり広い。
住居のほかに、畑もあれば、飼育場もある。
ちょっとした森や湖もあるのだ。
ラーザ侵攻以来、無人になってはいるが、各設備は稼働し続けている。
「よく見つからないもんだね」
「地下だからでしょう」
「地下? 地下にあるの?」
「地上からは、探知できない仕組みを取り入れています」
ティニカの歴史は、ヴェスキルとともにあった。
長い時の中、地下に造った避難場所を、より快適に長期間存続させるため、手を加え続けている。
フィッツが、その場所を教えられたのは、十年以上前だ。
その時ですら、無人でも問題なく稼働していた。
「あの場所に入ることができるのは、ヴェスキル王族とティニカだけですしね」
「ラーザの民でも入れない?」
「入れません」
第一に、隠れ家の入り口は、基本的に、ティニカの者しか知らない。
それも、当主から直接に教えを受けられる者だけだ。
次に、入り口を開く鍵は、ヴェスキルかティニカの血となっている。
入り口に立つと、自動的に判別される仕組みになっていた。
登録情報は「個」を特定するものではなく、ヴェスキルかティニカの「血統」であるかどうかが判定される。
「ラーザの技術って、ホント、凄いね。昔に造られたはずなのに、今の帝国よりも能力が高いのが不思議だよ」
「帝国は、与えられた技術を正しく使いこなせなかったのです」
フィッツの問いに、彼女は、まだ答えていない。
だが、催促する気はなかった。
いずれ話してくれるだろうと思っている。
置き去りにはしないと言われているし、自分がいないと困るらしいし。
急ぐ必要はない。
ティニカの隠れ家についてからでも、そこで過ごしたあとでもかまわなかった。
どのくらい隠れ家で過ごすことになるのかも、今はわからないのだ。
「そう言えば、前に、帝国の技術はラーザから伝わったって話してたよね?」
「そうです。もともと技術というもの自体、他国にはないものでしたから」
「ラーザだけが持ってたの?」
「ラーザは最も古い国なので、その分、技術が発展していたのです」
フィッツは頃合いを見て、外に出ると決めている。
それまでの時間を使い、カサンドラにラーザの話をすることにした。
訊かれることがなかったので話すこともなかった話だ。
女王から聞かされていると思っていたが、カサンドラの様子を見ると、そうでもなかったらしい。
「ラーザの建国は、およそ千年前とされています。当時、周辺に国という概念はなく、集落が点在しているというふうでした」
「人口も少なかったんじゃない?」
「はい。その中でラーザは最も大きく数千人規模だったそうです。ある時、そこに1人の男がやって来ました」
「もしかして、それがヴァルキアスの皇帝?」
「その先祖ですね。たかだか2百年ほど前の話ですが」
ラーザは、代々、女王が統治している。
千年前から、それは変わっていない。
そこに、まだ名もなき集落から、1人の男がやってきたのだ。
ラーザ以外に国はなく、集落も小規模なものばかりだったため、戦争という概念もまた存在していなかった。
女王を含め、ラーザは、その男を迎え入れ、惜しみなく技術を伝えたという。
4,5年ほどの滞在ののち、男は自分の集落に帰って行った。
「その後、彼は自らをヴァルキアと名乗り、建国しました。それが、現在のヴァルキアス帝国の原点です」
「あ~、そこも真似なんだ」
「それっきり親交はなかったようですが、そういうことなのでしょう」
「似てるとは思ってたんだよなぁ。ヴェスキルとヴァルキア」
「その頃は、ラーザ以外に姓を使う習慣はなかったらしいので、真似をするしかなかったのだと思います」
それでも、まだヴァルキアスは、小さな国のひとつに過ぎなかった。
ただ、大きな変革が世界に起きたため、人口が爆発的に増えたのだ。
結果、中規模国家が乱立することに繋がっている。
「早くに建国したヴァルキアスは、ラーザの技術でもって他国より優位でした。そのため中規模国家の中でも、最も力を持つことになり、現皇帝を征服戦争へと駆り立てたのです。力を持っていたがために、欲が出たのでしょうね」
「爆発的な人口増加、か……」
カサンドラが、ぽつんとつぶやいた。
もちろん、それには理由があり、ラーザが絡んでいる。
フィッツは、そのことと彼女に「なにか」関係があるのだろうかと思った。
「姫様、なにか気がかりなことがあるのですか?」
さっき言われたことを思い出している。
フィッツについて知りたい、と言われたことだ。
フィッツも同じように感じている。
今、彼女がなにを考えているのか、知りたかった。
今までであれば、口に出さなかったかもしれない。
カサンドラはヴェスキルの継承者であり、フィッツの主だ。
なにをどう考えていようと、口出しをする立場にはないと思っていた。
命に関わること以外であれば、カサンドラの意思に従うのみ。
だが、フィッツの心は、それだけではもう満足できなくなっている。
彼女がなにを思い、どう感じているのか。
それが知りたかった。
「フィッツとティニカの隠れ家で、ずっと暮らすのも悪くないんだけどなぁ」
フィッツは、カサンドラの体を、さらに抱きこむ。
無意識だった。
彼女は気にした様子もなく、フィッツに体をあずけている。
信頼されているのを実感できて嬉しくはなるのだが、それだけではない。
胸の奥が、ぽっぽっと暖かくなっていた。
「姫様の好きな場所で暮らしましょう。それが、どこであっても姫様をお守りし、お世話します」
「フィッツが……隠れ家で暮らしたほうがいいって言うなら、そうするよ?」
「なぜです? いずれ窮屈になるのではないのですか?」
「でもさ、安全なんでしょ? ずっとそこにいれば危険はないんだよね?」
それは間違いない。
ティニカの隠れ家は、フィッツと同じで、ラーザの技術の結晶。
入るだけでも容易ではない場所だ。
だが、中にいれば、なんの不自由もなく、何年でも暮らしていける。
「私の我儘で、フィッツが怪我したりするのは嫌なんだ。窮屈なのも嫌だけどさ。どっちが嫌かって考えたら……安全なほうがいい」
フィッツは、カサンドラの判断の意味がわからずにいる。
自分の怪我など、気に留めるほどのことではないと思っているからだ。
それを気にして、彼女が自らの望みを諦めることはない。
ただでさえ、彼女は「守られてくれている」のだから。
「姫様は、ご自身の意思を優先すべきです」
「フィッツが怪我することになっても?」
「姫様がご無事であれば、問題ありません」
「あるんだよなぁ、これが」
小さな笑い声がした。
その声に、胸が鼓動を速める。
不安や心配からのものではなさそうだ。
自分が緊張しているようにも感じたが、緊張している意味がわからない。
理由がないからだ。
「私だけじゃなくてさ。フィッツは、自分のことも大事にしなよ」
「私のことを、私が大事にする必要はありません」
「私も、自分のことを大事にする必要ないって思ってるけどね」
どくっと、鼓動が大きくなる。
さっきまでの、鼓動の速さとは別の種類のものに変わっていた。
推測していたことが、確信となっていた。
カサンドラは、自らの命を無造作に放り出せる。
「姫様……」
「ほら、フィッツだって困ってるじゃん」
「姫様には、ご自身のことを1番に考えてほしいのです」
「なら、フィッツも自分のことを……うーん……1番は無理でも、2番目くらいに大事にしてよ。私のためだと思ってさ」
どう答えればいいのか、わからない。
フィッツは、自分のことを大事だと考えたことがないのだ。
カサンドラに対するものと同じ感覚で、自分を扱うことはできないと思う。
フィッツの最優先は、いつだって彼女なのだから。
「いいよ。今は、わかんなくても。その分、私がフィッツを大事にする」
不意に、もっと強く彼女を抱きしめたくなった。
危険があるわけでもないのに、おかしな感覚に支配されそうになる。
が、しかし。
「姫様、気温が下がっています。そろそろ、ここを抜けることにしましょう」
周囲から音はしない。
崩落もおさまっている。
フィッツは、おかしな感覚を振りはらい、横穴から脱出することにした。
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