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おかえりなさい 2
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数日かけて、ウェイズ家領バスク地区に着いた。
ジルのおっさんは一度職場に戻って今後の手続きに行ってもらった。
修道院に入ってロイは驚いた。
数日のうちに修道院の隣の敷地が薬草農園になっており、魔力を持たない子供たちが皆薬草の手入れをしている。
わからなければダンのジジイに聞きに行き、ジジイも真剣な顔で丁寧に教えている。
それをメモして資料にする子供の役割もいるようだ。
また、薬草を乾燥させる子供、梱包する子供、街に出荷する子供など皆自分たちの役割をテキパキとこなしている。
手伝っていたカズがロイが帰ってきたことに気がついた。
「あー!!ロイだ!お帰りなさい!」
「カズ、お前屋敷にいなくても良いのか?」
「もう、僕の心配はご無用だよ。ラジオ様もこの薬草事業の関係者になったから僕はその助手になったんだ。
時間を作ってもらってシスターの授業も受けさせてもらってるんだ。ロイが頼んでくれたんだろ?」
「あ、ああ。ラジオはあの屋敷から出られたのか?」
「そうだよ。ロイが出かけている間色々急ピッチで進んだんだ。
ラジオ様とシスターとダン爺さんとジーナがずっと動いているんだ。ああ、みんなのところに行こう!みんな喜ぶよ!」
「ラジオとジーナはずっと一緒なのか」
「え?気になるところ、そこなの?ロイもやっぱりジーナが好きだよね。
大丈夫。僕もジーナが大切だからラジオ様と二人きりにならないようずっとくっついてるんだ。
僕がいないときはシスターかダン爺さんが必ずいるように僕頑張ったよ。」
「カズ、お前、なんて賢いんだ。今度お礼をする。」
「なんでロイにお礼されなきゃいけないか分からないけど、まあいいか。こっちだよ!案内するね!」
リリアの父親から工面されたのだろう、修道院や農園、加工場など全て環境が整えられている。
横槍が入らなかったのはレディダーク(マーガレット)のおかげだろう。
ロイは周りをキョロキョロ見渡しながら一つ一つ感心しながら歩いた。
修道院全体が活気付いている。こんなこと初めてだ。
「ロイ!お帰りなさい!」聞きたかった声が聞こえた。
リリアがロイに走って向かってくる。
動きやすいワンピースに白いエプロンをつけてブーツを履いている。リリアの姿がすごく眩しい。
こんな綺麗な子だったんだ。質素な服だからこそリリアの可愛らしさ素材が生きている。
など一瞬のうちに考えてしまった。
気がついたらリリアが目の前にいた。
「お帰りなさい。ロイ。早く会いたかったわ。」
「え?俺に?」
「ええ、そうよ。修道院の改修や拡大とかロイの意見もすごく聞きたかったの。
若い人の意見も取り入れたかったし。」
「あ、ああ。そう言うことか。若い意見って、俺より若いじゃん。」
「あ、そ、そうね。おかしいわね私。フフフフ。でも元気に帰ってきてくれて本当に嬉しい。
ああ、ラジオやシスタージャスミンはこっちよ!行きましょう!」
「僕はここまでにしておくよ。まだ手伝いの途中だったから。じゃあねジーナ。」
カズは色々と悟ったようで、自分から場を離れた。
カズがいなくなったので、ロイはリリアと二人っきりのチャンスがもらえた。
カズの気遣いに感謝した。
「あ、あのなリリア。こ、これお土産なんだけど…。」
ポケットにしまっておいた包装されたブローチをリリアに差出す。
「いらなかったら、捨ててくれ。」
「まあ、何かしら。開けても良い?」
「あ、ああ。」ロイは顔が赤くなる。
リリアが丁寧に包装を解くと美しい細工のブローチが現れた。
「まあ、素敵!この世界にこんな素敵なものがあるのね。
わあ、光の加減で色が変化している。これは何の技術なのかしら。
見ていたらうっとりして時間が経つのを忘れちゃうくらい綺麗。」
確かにリリアはブローチに魅せられるように見入っている。
このブローチを選んで本当に良かったとロイは噛み締めた。
「こんなに綺麗なもの、本当に良いの?」
「ああ!当たり前だろ!」
「嬉しい。悪趣味なアクセサリーと、母親のイヤリングしか持っていなくて。
こんな素敵なものをもらって本当に嬉しいわ。
どこにつけて行こうかしら。これから忙しくなるから商談の時につけて行くのも良いわね。
私髪の毛がこんなことになっているから、このブローチのおかげで印象が良くなりそう。」
「そ、そのブローチ初めてつけるんなら!俺と一緒に出かける時につけよう!」
「え?ロイとお出かけ?街は危ないからいつも男の子との格好しているわよ。」
「ち、違う!この前ラジオの屋敷に行った時みたいなオシャレして俺と街に行くんだ!
その時ブローチをつけてくれ。お、お前俺に色々貸しがあるって言ってたじゃないか!その埋め合わせだ!」
「え?埋め合わせがそんなことで良いの?ロイ、大丈夫?もっと考えた方がいいんじゃない?」
「あー、うるさい。それでいいんだ!絶対出かけるんだ。分かったな!」
「え、ええ。じゃあそうしましょう。他に何かあればいつでも言ってね。」
「ああ。じゃあ、シスターやラジオに会いに行こう。」
「そうね!行きましょう!」
ロイは顔を真っ赤になっているのを見られたくなくて足早にシスタージャスミンの事務室に向かった。
ジルのおっさんは一度職場に戻って今後の手続きに行ってもらった。
修道院に入ってロイは驚いた。
数日のうちに修道院の隣の敷地が薬草農園になっており、魔力を持たない子供たちが皆薬草の手入れをしている。
わからなければダンのジジイに聞きに行き、ジジイも真剣な顔で丁寧に教えている。
それをメモして資料にする子供の役割もいるようだ。
また、薬草を乾燥させる子供、梱包する子供、街に出荷する子供など皆自分たちの役割をテキパキとこなしている。
手伝っていたカズがロイが帰ってきたことに気がついた。
「あー!!ロイだ!お帰りなさい!」
「カズ、お前屋敷にいなくても良いのか?」
「もう、僕の心配はご無用だよ。ラジオ様もこの薬草事業の関係者になったから僕はその助手になったんだ。
時間を作ってもらってシスターの授業も受けさせてもらってるんだ。ロイが頼んでくれたんだろ?」
「あ、ああ。ラジオはあの屋敷から出られたのか?」
「そうだよ。ロイが出かけている間色々急ピッチで進んだんだ。
ラジオ様とシスターとダン爺さんとジーナがずっと動いているんだ。ああ、みんなのところに行こう!みんな喜ぶよ!」
「ラジオとジーナはずっと一緒なのか」
「え?気になるところ、そこなの?ロイもやっぱりジーナが好きだよね。
大丈夫。僕もジーナが大切だからラジオ様と二人きりにならないようずっとくっついてるんだ。
僕がいないときはシスターかダン爺さんが必ずいるように僕頑張ったよ。」
「カズ、お前、なんて賢いんだ。今度お礼をする。」
「なんでロイにお礼されなきゃいけないか分からないけど、まあいいか。こっちだよ!案内するね!」
リリアの父親から工面されたのだろう、修道院や農園、加工場など全て環境が整えられている。
横槍が入らなかったのはレディダーク(マーガレット)のおかげだろう。
ロイは周りをキョロキョロ見渡しながら一つ一つ感心しながら歩いた。
修道院全体が活気付いている。こんなこと初めてだ。
「ロイ!お帰りなさい!」聞きたかった声が聞こえた。
リリアがロイに走って向かってくる。
動きやすいワンピースに白いエプロンをつけてブーツを履いている。リリアの姿がすごく眩しい。
こんな綺麗な子だったんだ。質素な服だからこそリリアの可愛らしさ素材が生きている。
など一瞬のうちに考えてしまった。
気がついたらリリアが目の前にいた。
「お帰りなさい。ロイ。早く会いたかったわ。」
「え?俺に?」
「ええ、そうよ。修道院の改修や拡大とかロイの意見もすごく聞きたかったの。
若い人の意見も取り入れたかったし。」
「あ、ああ。そう言うことか。若い意見って、俺より若いじゃん。」
「あ、そ、そうね。おかしいわね私。フフフフ。でも元気に帰ってきてくれて本当に嬉しい。
ああ、ラジオやシスタージャスミンはこっちよ!行きましょう!」
「僕はここまでにしておくよ。まだ手伝いの途中だったから。じゃあねジーナ。」
カズは色々と悟ったようで、自分から場を離れた。
カズがいなくなったので、ロイはリリアと二人っきりのチャンスがもらえた。
カズの気遣いに感謝した。
「あ、あのなリリア。こ、これお土産なんだけど…。」
ポケットにしまっておいた包装されたブローチをリリアに差出す。
「いらなかったら、捨ててくれ。」
「まあ、何かしら。開けても良い?」
「あ、ああ。」ロイは顔が赤くなる。
リリアが丁寧に包装を解くと美しい細工のブローチが現れた。
「まあ、素敵!この世界にこんな素敵なものがあるのね。
わあ、光の加減で色が変化している。これは何の技術なのかしら。
見ていたらうっとりして時間が経つのを忘れちゃうくらい綺麗。」
確かにリリアはブローチに魅せられるように見入っている。
このブローチを選んで本当に良かったとロイは噛み締めた。
「こんなに綺麗なもの、本当に良いの?」
「ああ!当たり前だろ!」
「嬉しい。悪趣味なアクセサリーと、母親のイヤリングしか持っていなくて。
こんな素敵なものをもらって本当に嬉しいわ。
どこにつけて行こうかしら。これから忙しくなるから商談の時につけて行くのも良いわね。
私髪の毛がこんなことになっているから、このブローチのおかげで印象が良くなりそう。」
「そ、そのブローチ初めてつけるんなら!俺と一緒に出かける時につけよう!」
「え?ロイとお出かけ?街は危ないからいつも男の子との格好しているわよ。」
「ち、違う!この前ラジオの屋敷に行った時みたいなオシャレして俺と街に行くんだ!
その時ブローチをつけてくれ。お、お前俺に色々貸しがあるって言ってたじゃないか!その埋め合わせだ!」
「え?埋め合わせがそんなことで良いの?ロイ、大丈夫?もっと考えた方がいいんじゃない?」
「あー、うるさい。それでいいんだ!絶対出かけるんだ。分かったな!」
「え、ええ。じゃあそうしましょう。他に何かあればいつでも言ってね。」
「ああ。じゃあ、シスターやラジオに会いに行こう。」
「そうね!行きましょう!」
ロイは顔を真っ赤になっているのを見られたくなくて足早にシスタージャスミンの事務室に向かった。
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