3 / 44
第3話 ROSE株式会社
しおりを挟む
一面に広がる畑の風景。ヒカリはその畑の間にある公道を黄色の原付バイクで走っていた。なぜかというと、マリーから届いた手紙に『来年の四月一日に鹿屋の霧島ヶ丘公園にある展望台に来ること』と記されていて、今日がその当日だからだ。ただ、なぜ霧島ヶ丘公園の展望台なのかというのは不思議で仕方がなかった。ヒカリは大きな坂を前に立ち止まった。
「この坂を上らないといけないわけ? キツイなー!」
霧島ヶ丘公園は少しばかり山を登ったところにあるため、傾斜のきつい坂道を通らなければならないのだが、ヒカリは原付バイクでこの坂道を登ったことが無く、心配だった。いざ、坂道を走ってみると、やはり原付バイクでは力が弱いため、簡単には登れなかった。
「だよねー! この坂はやっぱりキツイよね! 頑張れ! 頑張れ!」
ヒカリは必死で走る原付バイクを応援する。後続の普通車に追い越されながらもなんとか坂を越えると、目の前に霧島ヶ丘公園が見えてきた。ヒカリは懐かしい風景に少し心が弾みながら、公園の駐輪場に原付バイクを停める。
「ばら園もあるのよね! 薔薇のソフトクリーム食べたいな……。でも、今日はちゃんと目的があるんだから!」
ヒカリはソフトクリームの誘惑に負けそうになりながらも、当初の目的を思い出し、展望台に向けて歩き出した。公園やばら園を懐かしみながらゆっくり歩き、小高い丘の上にある展望台に到着する。
しかし、展望台に到着してみたものの何があるわけでもなく、そこにあるのはもちろん展望台だった。それでもよく見ると、展望台の一階部分に何やら看板らしきものがあり『ROSE株式会社』と書いてあるのを見つけた。
「ROSE株式会社? こんなところに会社があったの?」
もちろん過去に展望台に来たことはあったが、展望台からの眺めが目的だったので、一階が何なのかということは気にもしていなかったのだ。ヒカリはこの会社の人に尋ねれば、もしかしたらマリーの居場所がわかるかもしれないと思い、会社の扉を開いた。
「えっと、すいません……」
ヒカリはそう言いながら会社の扉をゆっくり開いた。目の前には受付と書かれたテーブルがあり、その裏には、事務所のように向かい合わせの机が並べられていた。人の数は五人くらいで慌ただしく作業をしている。
「いらっしゃいませ! こちらの席へどうぞ!」
受付の女性が声をかけてきた。茶髪で眉の位置で切り揃えた前髪とお団子状にまとめている後髪が可愛らしい女性で、白いブラウスにグレーのベスト、膝上丈の黒いスカートを身につけている。ブラウスの襟元と袖口には、黒いラインが入っているのが特徴的だ。ブラウスのリボンに描かれている薔薇のマークは、おそらくこの会社のロゴマークなのだろうか。ひとまず、案内されるがまま受付の椅子に座った。
「はじめまして、私はROSE株式会社の受付を担当しています『シホ』と申します。宜しくお願いします。それでは、今日はどういったご用件でしょうか?」
受付のシホが挨拶をして用件を伺ってきた。
「えーっと、人を探してまして……」
ヒカリは少し緊張しながら話した。
「人探しですね。かしこまりました。具体的にどんな人物なのか教えていただけますか?」
シホがヒカリの探している人の具体的な人物像を確認してくるが、ヒカリはマリーを注意深く見たことが無かったので、表現に戸惑ってしまう。
「えっと……。どんな人? んー。女の人で……身長が高くて……えーっと……髪が長くて金髪で――」
ヒカリが自分の中にあるマリーのイメージを一生懸命伝えていた時、受付の裏にある事務所の方が騒がしくなってきた。
「だから! ちゃんと報告書出しただろ!」
おでこにゴーグルを付けていて暗めの赤髪で、キリっとした目つきのヒカリと同じ歳くらいの青年が怒鳴っていた。白い長袖シャツに黒い長ズボン、緩く付けたループタイ。ループタイは薔薇のマークが入っていて、シャツも受付のシホが着ているものと似たデザインなので、おそらく男性社員の制服なのだろう。
「はー? こんなのが報告書ですか? ふざけないでください! こんな内容のない報告書じゃ、お客様が納得されるわけないでしょう!」
ピンクの髪を左右に一つずつお団子状でまとめた、高校生くらいの小柄な女の子が反論していた。服装は受付のシホと同じものなので、やはり女性社員の制服のようだ。
「じゃ、出張肩もみの報告書に『肩もみ完了』以外になんて書けばいいんだよ!」
「いろいろあるでしょう! 『この人の肩は右側だけ固かった』とかなんとか、もう少し頑張って絞り出せないんですか?」
「俺は別に肩もみの専門家じゃねぇんだよ!」
すると、奥から出てきた人が丸めて棒状にした書類で、騒いでいる二人の頭を叩く。よく見ると、奥から出てきた人はマリーだった。さらに、他の女性社員と同じ服装をしているので、おそらく、マリーもこの会社の社員なのだろう。
「あんたら何を騒いでいるの? 他の人の迷惑になってるんだよ」
マリーが騒いでいた二人に注意をした。
「こいつが俺の報告書にケチつけるから悪いんだよ!」
「エドの報告書が、猿でも書けるくらいの内容しか書いてないのが悪いんです!」
「猿が書けるわけねぇだろ! お前アホか!」
「アホにアホって言われたくありませんね!」
また二人がもめ始めると、マリーが再び二人の頭を書類で叩いた。
「二人ともこれ以上騒ぐなら、減給にしてもいいんだよ?」
マリーが少しイラついた様子で、二人に対して言い放つ。
「減給……」
騒いでいた二人が同時にその言葉を発して少し立ち止まった後、二人は離れていった。
「すいません。お見苦しいところを見せてしまいまして」
シホはヒカリに対して申し訳なさそうに頭を下げた。
「いえいえ、大丈夫です! ていうか、探していた人はあの人です」
ヒカリはそう言ってマリーを指差すと、シホもその指差す方向を見た。
「えっ? マリーさん……ですか?」
シホが少し驚いた様子で言った。シホの声でヒカリの存在に気付いたマリーは、忘れていた何かを思い出したような表情を浮かべていた。
「あぁ、来たようだね。こっちへおいで」
「この坂を上らないといけないわけ? キツイなー!」
霧島ヶ丘公園は少しばかり山を登ったところにあるため、傾斜のきつい坂道を通らなければならないのだが、ヒカリは原付バイクでこの坂道を登ったことが無く、心配だった。いざ、坂道を走ってみると、やはり原付バイクでは力が弱いため、簡単には登れなかった。
「だよねー! この坂はやっぱりキツイよね! 頑張れ! 頑張れ!」
ヒカリは必死で走る原付バイクを応援する。後続の普通車に追い越されながらもなんとか坂を越えると、目の前に霧島ヶ丘公園が見えてきた。ヒカリは懐かしい風景に少し心が弾みながら、公園の駐輪場に原付バイクを停める。
「ばら園もあるのよね! 薔薇のソフトクリーム食べたいな……。でも、今日はちゃんと目的があるんだから!」
ヒカリはソフトクリームの誘惑に負けそうになりながらも、当初の目的を思い出し、展望台に向けて歩き出した。公園やばら園を懐かしみながらゆっくり歩き、小高い丘の上にある展望台に到着する。
しかし、展望台に到着してみたものの何があるわけでもなく、そこにあるのはもちろん展望台だった。それでもよく見ると、展望台の一階部分に何やら看板らしきものがあり『ROSE株式会社』と書いてあるのを見つけた。
「ROSE株式会社? こんなところに会社があったの?」
もちろん過去に展望台に来たことはあったが、展望台からの眺めが目的だったので、一階が何なのかということは気にもしていなかったのだ。ヒカリはこの会社の人に尋ねれば、もしかしたらマリーの居場所がわかるかもしれないと思い、会社の扉を開いた。
「えっと、すいません……」
ヒカリはそう言いながら会社の扉をゆっくり開いた。目の前には受付と書かれたテーブルがあり、その裏には、事務所のように向かい合わせの机が並べられていた。人の数は五人くらいで慌ただしく作業をしている。
「いらっしゃいませ! こちらの席へどうぞ!」
受付の女性が声をかけてきた。茶髪で眉の位置で切り揃えた前髪とお団子状にまとめている後髪が可愛らしい女性で、白いブラウスにグレーのベスト、膝上丈の黒いスカートを身につけている。ブラウスの襟元と袖口には、黒いラインが入っているのが特徴的だ。ブラウスのリボンに描かれている薔薇のマークは、おそらくこの会社のロゴマークなのだろうか。ひとまず、案内されるがまま受付の椅子に座った。
「はじめまして、私はROSE株式会社の受付を担当しています『シホ』と申します。宜しくお願いします。それでは、今日はどういったご用件でしょうか?」
受付のシホが挨拶をして用件を伺ってきた。
「えーっと、人を探してまして……」
ヒカリは少し緊張しながら話した。
「人探しですね。かしこまりました。具体的にどんな人物なのか教えていただけますか?」
シホがヒカリの探している人の具体的な人物像を確認してくるが、ヒカリはマリーを注意深く見たことが無かったので、表現に戸惑ってしまう。
「えっと……。どんな人? んー。女の人で……身長が高くて……えーっと……髪が長くて金髪で――」
ヒカリが自分の中にあるマリーのイメージを一生懸命伝えていた時、受付の裏にある事務所の方が騒がしくなってきた。
「だから! ちゃんと報告書出しただろ!」
おでこにゴーグルを付けていて暗めの赤髪で、キリっとした目つきのヒカリと同じ歳くらいの青年が怒鳴っていた。白い長袖シャツに黒い長ズボン、緩く付けたループタイ。ループタイは薔薇のマークが入っていて、シャツも受付のシホが着ているものと似たデザインなので、おそらく男性社員の制服なのだろう。
「はー? こんなのが報告書ですか? ふざけないでください! こんな内容のない報告書じゃ、お客様が納得されるわけないでしょう!」
ピンクの髪を左右に一つずつお団子状でまとめた、高校生くらいの小柄な女の子が反論していた。服装は受付のシホと同じものなので、やはり女性社員の制服のようだ。
「じゃ、出張肩もみの報告書に『肩もみ完了』以外になんて書けばいいんだよ!」
「いろいろあるでしょう! 『この人の肩は右側だけ固かった』とかなんとか、もう少し頑張って絞り出せないんですか?」
「俺は別に肩もみの専門家じゃねぇんだよ!」
すると、奥から出てきた人が丸めて棒状にした書類で、騒いでいる二人の頭を叩く。よく見ると、奥から出てきた人はマリーだった。さらに、他の女性社員と同じ服装をしているので、おそらく、マリーもこの会社の社員なのだろう。
「あんたら何を騒いでいるの? 他の人の迷惑になってるんだよ」
マリーが騒いでいた二人に注意をした。
「こいつが俺の報告書にケチつけるから悪いんだよ!」
「エドの報告書が、猿でも書けるくらいの内容しか書いてないのが悪いんです!」
「猿が書けるわけねぇだろ! お前アホか!」
「アホにアホって言われたくありませんね!」
また二人がもめ始めると、マリーが再び二人の頭を書類で叩いた。
「二人ともこれ以上騒ぐなら、減給にしてもいいんだよ?」
マリーが少しイラついた様子で、二人に対して言い放つ。
「減給……」
騒いでいた二人が同時にその言葉を発して少し立ち止まった後、二人は離れていった。
「すいません。お見苦しいところを見せてしまいまして」
シホはヒカリに対して申し訳なさそうに頭を下げた。
「いえいえ、大丈夫です! ていうか、探していた人はあの人です」
ヒカリはそう言ってマリーを指差すと、シホもその指差す方向を見た。
「えっ? マリーさん……ですか?」
シホが少し驚いた様子で言った。シホの声でヒカリの存在に気付いたマリーは、忘れていた何かを思い出したような表情を浮かべていた。
「あぁ、来たようだね。こっちへおいで」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
死に戻りの魔女は溺愛幼女に生まれ変わります
みおな
恋愛
「灰色の魔女め!」
私を睨みつける婚約者に、心が絶望感で塗りつぶされていきます。
聖女である妹が自分には相応しい?なら、どうして婚約解消を申し込んでくださらなかったのですか?
私だってわかっています。妹の方が優れている。妹の方が愛らしい。
だから、そうおっしゃってくだされば、婚約者の座などいつでもおりましたのに。
こんな公衆の面前で婚約破棄をされた娘など、父もきっと切り捨てるでしょう。
私は誰にも愛されていないのだから。
なら、せめて、最後くらい自分のために舞台を飾りましょう。
灰色の魔女の死という、極上の舞台をー
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
Husband's secret (夫の秘密)
設樂理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
夫のカノジョ / 垣谷 美雨 さま(著) を読んで
Another Storyを考えてみました。
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる