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近衛の騎士服のまま現れたクラリーチェ様に思わず見惚れていると、マリレーナ様がパッと姿勢を正して、臨戦態勢に入りました。
「まあ、サジッタリオ近衛騎士隊長様、ごきげんよう。
毎日フェリックス様に会うお時間もないとお聞きしているくらいお忙しくていらっしゃるのに、ルクレツィア様のためにはお時間が取れましたのね」
最近クラリーチェ様とお顔を合わせる機会がめっきりと減り、どこかつまらなさそうにその舌鋒も鳴りを潜めていたのが、心なしかうれしそうにイキイキとマリレーナ様はクラリーチェ様をお迎えしております。
「ごきげんよう、マリレーナ様。
そうですね、先日サジッタリオ領で星の探索をお手伝いして以来、フェリックス様にはお会いしておりませんわ。
彼も国の大事にお忙しいでしょうから、どうかマリレーナ様も、学園にいる間などとくに労って差し上げてくださいね」
爪を立てた猫があっさりいなされるようでございました。
クラリーチェ様は以前のように対抗心をむき出しにすることはなく、マリレーナ様の言葉を素直に受け止められて、さらにはマリレーナ様に助言のような、それも結果的にはフェリックス様のためになることではありますけれど、そんな言葉を穏やかに返されました。
(これが成人女性の大人の余裕でしょうか……)
先日フェリックス様にお姫様抱っこされて赤面されていたのがウソのように、第一王女付き近衛騎士隊長の名に相応しい落ち着きようです。
マリレーナ様はクラリーチェ様の態度に鼻白んだようなお顔を見せましたが、何か言い返す前にクラリーチェ様の後に付いてきた人物の声が響いて、遮られてしまいました。
「温室ってはじめて来ましたけど、すっごく広いんですね!クラリーチェさんに置いていかれたら迷子になって二度と出られないかも!」
キャッキャっと楽しそうなこのお声は間違いなく。
「セーラ様?」
キョロキョロとはじめて入ったらしい温室を眺めながらクラリーチェ様に付いてきていたらしく、追いついた!とその背中からテラスに顔を覗かせたのは、星の巫女セーラ様でございます。
「ティアちゃん!
みなさんも、えっーと、ごきげんよう?」
慣れないながらもスカートの裾を摘んでご令嬢の真似事をされるセーラ様は、さすがに可憐なヒロインでございますわね。
「まあ、お上手ですわ」
わたくしは顔を綻ばせて小さく拍手をいたしまたが、正反対に、今にも舌打ちでも聞こえてきそうな、これ以上ない不機嫌顔になったのはスカーレット様です。
「ごきげんよう、巫女様。
どうしてクラリーチェ様とご一緒に?」
いちばん先に空気を読んだのはマリレーナ様です。
スカーレット様とセーラ様の間に入り、貴族令嬢らしからぬそっぽの向き方をしているスカーレット様をセーラ様の視界から隠しました。
「私がお誘いいたしましたの」
「そう!
ティアちゃんを探してたら、クラリーチェさんと会って、なんで学園にいるんだろうって思ったらティアちゃんとお茶会するって言うから」
「ぜひご一緒に、と」
どうやらサジッタリオ領で親睦を深めたようで、セーラ様とクラリーチェ様はとても親しげです。
その様子に今度はなぜかマリレーナ様のご機嫌が急降下した気配が伝わってきました。なぜですの。
「セーラ様は、わたくしを探していらっしゃったのですね。何かございましたか?」
「あのね、次に星を探しに行く場所といつ行くかが決まったから、早くティアちゃんにお知らせしようと思って」
とりあえず場の空気を保たせようと今度はわたくしが前に出ると、とっても予想外なお答えが。
「公爵家にお帰りになればアンジェロ様から聞けますでしょうに、わざわざ巫女様がなさらなくても」
やはりご機嫌を損ねたらしいマリレーナ様の、上手に棘をラッピングしたイヤミが飛び出してきました。
(巫女様に!イヤミなんて!
悪役令嬢まっしぐらになってしまいますわ!)
どうして皆さま心穏やかに過ごせないものでしょうか。
波風を立てたくないわたくしを嘲笑うように、空気を悪くするのはおやめくださいませ!
「誰がお伝えしてもかまいませんでしょう?
巫女様がルクレツィア様のことを慮ってのことでございますし」
クラリーチェ様が巫女様の肩を持つ発言をすると、マリレーナ様のお顔がさらに硬くなりました。
「まあ、巫女様、お心遣い感謝いたします。
それで、今度はどちらに?」
これ以上口論にならないよう、わたくしが間に入ります。
お願いですから、皆さま、仲良く!
悪役令嬢の立場を悪くするのは、自身の行いですのよ!
「それも大事なお話なんだけど、その前に、このお茶会ってティアちゃんのためにベアトリーチェさんが開いたんでしょ?
あの、わたしが参加しても大丈夫ですか?」
何か察するところがあったのか、しおらしい様子でセーラ様はベアトリーチェ様にお伺いを立てました。
確かにクラリーチェ様に誘われたからと言って、主催のベアトリーチェ様を無視するのはマナー違反ですわね。
「えぇ、もちろんですわ、巫女様。
歓迎いたします」
同世代のご令嬢の中でいちばんの淑女であられるベアトリーチェお姉さまは、このテラスの女主人の風格でセーラ様を温かく受け入れました。
主催のベアトリーチェ様が認めれば、スカーレット様もマリレーナ様も、セーラ様の参加に文句は言えません。
(さすがですわ、リチェお姉さま)
どうぞこちらへとテーブルへ誘う所作と、さりげなく控えていた学園付きの侍女に席を用意させる手腕と、すぐにでも立派な公爵夫人になれると思いますの!
空気の悪くなったテラスを清涼な風が吹き渡ったように、お姉さまのおかげでわたくしの気持ちも穏やかに戻りました。
奇しくも、こうしてヒロインと悪役令嬢(かもしれない)メンバーが勢揃いしたのですもの、お互いにハラを割っておしゃべりすれば、きっと誰も破滅しない道が見えるはず!
そんな絶好の機会は二度とないかもしれないと、わたくしは気合いを込めて、紅茶を一息で飲み干しました。
「まあ、サジッタリオ近衛騎士隊長様、ごきげんよう。
毎日フェリックス様に会うお時間もないとお聞きしているくらいお忙しくていらっしゃるのに、ルクレツィア様のためにはお時間が取れましたのね」
最近クラリーチェ様とお顔を合わせる機会がめっきりと減り、どこかつまらなさそうにその舌鋒も鳴りを潜めていたのが、心なしかうれしそうにイキイキとマリレーナ様はクラリーチェ様をお迎えしております。
「ごきげんよう、マリレーナ様。
そうですね、先日サジッタリオ領で星の探索をお手伝いして以来、フェリックス様にはお会いしておりませんわ。
彼も国の大事にお忙しいでしょうから、どうかマリレーナ様も、学園にいる間などとくに労って差し上げてくださいね」
爪を立てた猫があっさりいなされるようでございました。
クラリーチェ様は以前のように対抗心をむき出しにすることはなく、マリレーナ様の言葉を素直に受け止められて、さらにはマリレーナ様に助言のような、それも結果的にはフェリックス様のためになることではありますけれど、そんな言葉を穏やかに返されました。
(これが成人女性の大人の余裕でしょうか……)
先日フェリックス様にお姫様抱っこされて赤面されていたのがウソのように、第一王女付き近衛騎士隊長の名に相応しい落ち着きようです。
マリレーナ様はクラリーチェ様の態度に鼻白んだようなお顔を見せましたが、何か言い返す前にクラリーチェ様の後に付いてきた人物の声が響いて、遮られてしまいました。
「温室ってはじめて来ましたけど、すっごく広いんですね!クラリーチェさんに置いていかれたら迷子になって二度と出られないかも!」
キャッキャっと楽しそうなこのお声は間違いなく。
「セーラ様?」
キョロキョロとはじめて入ったらしい温室を眺めながらクラリーチェ様に付いてきていたらしく、追いついた!とその背中からテラスに顔を覗かせたのは、星の巫女セーラ様でございます。
「ティアちゃん!
みなさんも、えっーと、ごきげんよう?」
慣れないながらもスカートの裾を摘んでご令嬢の真似事をされるセーラ様は、さすがに可憐なヒロインでございますわね。
「まあ、お上手ですわ」
わたくしは顔を綻ばせて小さく拍手をいたしまたが、正反対に、今にも舌打ちでも聞こえてきそうな、これ以上ない不機嫌顔になったのはスカーレット様です。
「ごきげんよう、巫女様。
どうしてクラリーチェ様とご一緒に?」
いちばん先に空気を読んだのはマリレーナ様です。
スカーレット様とセーラ様の間に入り、貴族令嬢らしからぬそっぽの向き方をしているスカーレット様をセーラ様の視界から隠しました。
「私がお誘いいたしましたの」
「そう!
ティアちゃんを探してたら、クラリーチェさんと会って、なんで学園にいるんだろうって思ったらティアちゃんとお茶会するって言うから」
「ぜひご一緒に、と」
どうやらサジッタリオ領で親睦を深めたようで、セーラ様とクラリーチェ様はとても親しげです。
その様子に今度はなぜかマリレーナ様のご機嫌が急降下した気配が伝わってきました。なぜですの。
「セーラ様は、わたくしを探していらっしゃったのですね。何かございましたか?」
「あのね、次に星を探しに行く場所といつ行くかが決まったから、早くティアちゃんにお知らせしようと思って」
とりあえず場の空気を保たせようと今度はわたくしが前に出ると、とっても予想外なお答えが。
「公爵家にお帰りになればアンジェロ様から聞けますでしょうに、わざわざ巫女様がなさらなくても」
やはりご機嫌を損ねたらしいマリレーナ様の、上手に棘をラッピングしたイヤミが飛び出してきました。
(巫女様に!イヤミなんて!
悪役令嬢まっしぐらになってしまいますわ!)
どうして皆さま心穏やかに過ごせないものでしょうか。
波風を立てたくないわたくしを嘲笑うように、空気を悪くするのはおやめくださいませ!
「誰がお伝えしてもかまいませんでしょう?
巫女様がルクレツィア様のことを慮ってのことでございますし」
クラリーチェ様が巫女様の肩を持つ発言をすると、マリレーナ様のお顔がさらに硬くなりました。
「まあ、巫女様、お心遣い感謝いたします。
それで、今度はどちらに?」
これ以上口論にならないよう、わたくしが間に入ります。
お願いですから、皆さま、仲良く!
悪役令嬢の立場を悪くするのは、自身の行いですのよ!
「それも大事なお話なんだけど、その前に、このお茶会ってティアちゃんのためにベアトリーチェさんが開いたんでしょ?
あの、わたしが参加しても大丈夫ですか?」
何か察するところがあったのか、しおらしい様子でセーラ様はベアトリーチェ様にお伺いを立てました。
確かにクラリーチェ様に誘われたからと言って、主催のベアトリーチェ様を無視するのはマナー違反ですわね。
「えぇ、もちろんですわ、巫女様。
歓迎いたします」
同世代のご令嬢の中でいちばんの淑女であられるベアトリーチェお姉さまは、このテラスの女主人の風格でセーラ様を温かく受け入れました。
主催のベアトリーチェ様が認めれば、スカーレット様もマリレーナ様も、セーラ様の参加に文句は言えません。
(さすがですわ、リチェお姉さま)
どうぞこちらへとテーブルへ誘う所作と、さりげなく控えていた学園付きの侍女に席を用意させる手腕と、すぐにでも立派な公爵夫人になれると思いますの!
空気の悪くなったテラスを清涼な風が吹き渡ったように、お姉さまのおかげでわたくしの気持ちも穏やかに戻りました。
奇しくも、こうしてヒロインと悪役令嬢(かもしれない)メンバーが勢揃いしたのですもの、お互いにハラを割っておしゃべりすれば、きっと誰も破滅しない道が見えるはず!
そんな絶好の機会は二度とないかもしれないと、わたくしは気合いを込めて、紅茶を一息で飲み干しました。
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