【完結】婚約者には必ずオマケの義姉がついてくる

春野オカリナ

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 「ところで、俺はいつまで執事をしなくてはならないんだ?フローレン」


 「あら、今上流階級で流行ってるのよ。好きな殿方を執事に見立てるのが」

 
 「相変わらずお嬢様方のお遊びにはついていけない」


 「何でも『萌え』とかを体験できるらしい」


 「俺は、出来れば普通の格好で、フローレンといたい」


 彼の名前はレオナルド・マダガス侯爵子息、次男だから家は継げないの。


 だから、父の手伝いをしているのだけど、私が無理を言って専属執事の振りをしてもらっています。


 だって、あのリュートや義姉のエレーナと一緒にいるのははっきり言って苦行以外の何物でもないのよね。


 元々、彼は私の婿になるはずだったのに、祖父がリュートと婚約を結んでしまった。


 8年も我慢したのだから、そろそろ解放してほしい。


 私は大好きなレオと結婚したいのよ。


 父も許してくれたし、この婚約を取り付けた祖父も亡くなったから、やっと婚約を解消できるの。


 長かったわ。何せ何処に行くにもあの義姉のエレーナが付きまとう。


 そして、この間の夜会でやらかしたのだ。


 私はとうとう自由になれると内心大喜びしたのよ。


 父も蔑む様な眼差しを向けていたし、王家も不義を疑っている。


 この国は不義密通は重罪なの。


 だから、彼らの末路は…
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