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sideストーリー『雪夜』

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―――協定後。雪夜side―――

 魔界城の執務室で書類を見ていたらドアをノックする音がした。
「雪夜?厨房ちゅうぼう借りてコーヒー入れたんだけど、一休みしない?」
 現れたのは、二人分のコーヒーカップとクッキーを乗せた おぼんを持った秋都だ。顔を見るだけで、ほっとする。
『今、俺の側にいる。』それだけで気持ちが楽になる感じがした。
「ありがとう、秋都。ちょうど休憩しようと思ってたんだ。」
 「どういたしまして。あ、メガネかけてるんだね。なんか懐かしい。」
 度数は、ほとんど入っていないが、書類を見る時だけメガネをかけていた。かけると集中出来る気がするのは、昔の名残りだろうか。
 秋都が手前のソファに座った為、俺も移動し隣に座った。
コーヒーを一口飲み、カップを置くと、秋都に近づく。
「秋都、お風呂入った?良い匂いがする。」
 ボディーソープの香りがして、ふわっと抱きしめると、ビクッと身構える秋都。
 可愛い……。
「う、うん……さっき入ったよ。」
 胸元がチラッと見え、赤い跡を見つけた。
 ……前ほど腹は立たない。
 こっちにいる間は、秋都は俺のもの。それだけでも心は満たされた。
 服の裾から手を入れ、胸元にわせる。
「俺の跡は消えちゃったかな?帰るまでに、また いっぱい付けてあげるね。」
「……っ」
 向こうにいる、レオンとセオに見せつけてやる。
 
「今日は、ここでシたいな…。」
「え?ここはちょっと…っ」
 焦ってる姿も好きだ。無理やりしたくなる。
「そっちの机に手をついて?」
 秋都を引っ張り、さっきまで仕事をしていた机に誘導する。
「……?!」
 手をついた秋都のズボンと下着を下ろす。
 すかさず後ろから秋都のペニスを触り、しごく。
 恥ずかしいのか、耳が赤くなっている。
 でも、いつもと違うシチュエーションに興奮しつつあるようだ。固く立ち上がってきていた。
 
「や……っ…こんなとこで……っ」
「大丈夫。俺しか見てないから。」
「……っ」
 
「いいよ、イって。」
 「……んっ」
 早くも果てていた。
「可愛い、秋都。」
 手に出したものを後ろに塗り指を差し入れる……。
「あ……ッ」
 
 抜き差しすると、だんだん気持ち良さそうな反応をしていた。
「後ろで気持ち良くなれるようになったね。早く挿れてあげたいな。」
 指を抜き、俺のを直に当てて さする。
「……んッ」
「想像しちゃった?ひくひくしてる…。」
「……して、ないッ」
「でも、もう少し広げてからね。」
 逆を向かせて、片足を机に上げると、秘部が丸見えになった。指を増やし、広げる。
 イイところに当たり、だんだん気持ち良くなってきたのか、秋都は喘いだ。
 
「あ……んっ……もぅ……っ」
「何?入れてほしいの?」
「……っ」
 
 グッと力を入れ奥まで俺のを入れた。
「あぁ……っ!?」
 急に奥まで入れたから体がビクッとなる。
 解されたからか、秋都は俺を受け入れた。
 「全部入ったよ?動いていい?」
「あぅ…ッダメ、うごいちゃヤダっ」
「可愛い……っあいつらにも、こんな風になるの?妬けるな、あいつらの前で抱いてやりたい。」
「やめ……っ言わないで、」
 パンッパンッ
 動きを早める。グチュグチュと、いやらしい音を立てた。
「一緒にイってね?」
 前も、しごくと秋都は余裕がなさそうだった。
「あんッ……あッ…………イくっ」
「……く、」
 ドクンッ
 一緒に果てた。
 ズルッと自身を抜くと、出したものが溢れた。なんかエロい。
「はぁ……。」
 秋都のことだから、「こんなところでヤってしまった」、とか思ってるのかな?
「拭いたら、一緒にお風呂行こ?」
 お風呂場で もう一回したいな、なんて思ってることは今は言わないでおこう。
 ニコッと笑ってみせ、ティッシュに手を伸ばした───。

◇◇◇◇
 次の日の朝、秋都から お土産を貰った。俺の瞳と同じ赤いライトストーンの付いた、シルバーの羽のデザインのチャームだ。
「秋都のチャームと交換しない?」
 と聞いたけれど、みんなとおそろいだから、ダメだと言われた。
 (プレゼントは嬉しいけど……うーん。今度ペアの指輪をプレゼントしようかな。)
 そう思いつつ、「大事にするね。」と受け取った。
 
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