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30.協定
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「では!第一回、魔上 会議を始めます!!今回の進行は、私リアムが、させて頂きまーす!」
リアムが元気よく始めた。
「なに、そのネーミング。」
ツっこんだのは、グレースだ。
「魔界と地上を、かけたんですが…。」
シュンとするリアム。
「……。」
数人が、ため息をついた。
「まぁ、いいわ。続けて。」
グレースが軽く手を上げて、言った。
「気を取り直して!アルフィの案では、『魔界との協定を結べないか』ということなのですが、何かいい方法はないでしょうか。ダニエルさんの意見も聞きつつ、進めたいと思います!」
ギルドの会議室、ここに集まっているのは、ガイド長のミラ、S級エスパーのレオン・セオ・フィン・グレース、S級ガイドのヘレナ、A級ガイドのアルフィ・リアム、そしてダニエル、付き人のノアだ。
「そもそも協定を結ぶ必要あるのか?こいつらを倒せば済む話だろ?」
フィンが、面倒そうに言う。
「魔物も出せて、ダンジョン自体作ったって言うじゃない!そんな簡単に倒せる相手じゃないでしょ?!」
グレースが言う。
「ダニエル様に手を出せば、魔界全体を敵に回すことに なりかねませんよ?」
サラッとノアが言うが、考えるだけで怖い話だ。
「それで…ダニエルさんは、何が望みですか?」
ヘレナが問う。
「もちろんアルフィ。アルフィさえ手に入ればいい、そう思っていたんだけど……」
じっとダニエルに見つめられる。
「どうやら、こっちに未練があるらしい。悲しませたいわけじゃないから……何か良い方法があるなら聞いてあげてもいいよ?」
周りを見回した。
「……偉そうに!」
フィンがフンッと苛立ちを見せる。
「えっと、レオンとセオはアルフィが魔界に行くのは反対なのよね?」
ミラさんが二人を真剣に見て聞いた。
「もちろん反対だ!!」
レオンが即座に言う。
「俺も反対。アルフィには側にいてほしい。」
セオも反対だとキッパリ言った。
「アルフィは、どうなの?」
「三人とも大切だ……争ってほしくない。俺が魔界に行けば丸く治るんだろうけど、レオン兄さんとセオに会えなくなるのは正直、寂しい…。他の皆とも、仲良くなれたし…。」
チラッとリアムを見た。
「三人ともアルフィを愛してるんですよね?それなら、アルフィ、三人と結婚したら?」
「「「はぁ!?」」」
リアムが言った提案に、レオン・セオ・ダニエルが反応する。
(すごい、声が揃った!!)
「いや、さすがに それは みんなに失礼じゃないかな?!俺なんかより良い人なんて、たくさんいるんだから!!」
アルフィは否定した。
(忘れてたけど、同性婚や複婚が可能な世界だった…!)
「……俺は、三人でもいい。」
セオが答えた。
「え、待って!お前はいいとして、ダニエルだよ??アルフィを魔界に連れてくってことだろ?!」
レオンは納得出来ず、言った。
「ひと月ごととか、期間を決めたら?アルフィが地上と魔界を行き来する感じで。ゲートは、このままエスパー管理の元、訓練場所として活用するのもありじゃない?向こうの魔物が、なだれこんでくるわけじゃないんでしょ?」
グレースが提案した。
「そうだな…、能力者にとってダンジョンは良い能力発散場所ではあると思う。まぁ、強い敵は勘弁だが。管理された場所なら安心だ。」
フィンも賛成のようだ。
「俺は、アルフィに会えるなら問題ない。」
ダニエルがため息混じりに答えた。
絶対嫌がるだろうと思っていたダニエルが賛成したことにレオンは驚いていた。
「………アルフィが望むなら、、考えてもいい。」
アルフィと結婚したい、その気持ちは変わらない。そう思ったレオンは、渋々OKするのだった…。
「アルフィは、どうなの?みんな、こう言ってるけど。」
ミラさんがアルフィを見て言った。
「みんなのことは好きだけど、結婚となると…。とりあえず、『婚約』って形で、三人と付き合ってみてもいいなら…。今後の状況によっては、変更可ってことで!みんなの気持ちも変わるかもしれないし。」
こうして、会議は終結した───。
リアムが元気よく始めた。
「なに、そのネーミング。」
ツっこんだのは、グレースだ。
「魔界と地上を、かけたんですが…。」
シュンとするリアム。
「……。」
数人が、ため息をついた。
「まぁ、いいわ。続けて。」
グレースが軽く手を上げて、言った。
「気を取り直して!アルフィの案では、『魔界との協定を結べないか』ということなのですが、何かいい方法はないでしょうか。ダニエルさんの意見も聞きつつ、進めたいと思います!」
ギルドの会議室、ここに集まっているのは、ガイド長のミラ、S級エスパーのレオン・セオ・フィン・グレース、S級ガイドのヘレナ、A級ガイドのアルフィ・リアム、そしてダニエル、付き人のノアだ。
「そもそも協定を結ぶ必要あるのか?こいつらを倒せば済む話だろ?」
フィンが、面倒そうに言う。
「魔物も出せて、ダンジョン自体作ったって言うじゃない!そんな簡単に倒せる相手じゃないでしょ?!」
グレースが言う。
「ダニエル様に手を出せば、魔界全体を敵に回すことに なりかねませんよ?」
サラッとノアが言うが、考えるだけで怖い話だ。
「それで…ダニエルさんは、何が望みですか?」
ヘレナが問う。
「もちろんアルフィ。アルフィさえ手に入ればいい、そう思っていたんだけど……」
じっとダニエルに見つめられる。
「どうやら、こっちに未練があるらしい。悲しませたいわけじゃないから……何か良い方法があるなら聞いてあげてもいいよ?」
周りを見回した。
「……偉そうに!」
フィンがフンッと苛立ちを見せる。
「えっと、レオンとセオはアルフィが魔界に行くのは反対なのよね?」
ミラさんが二人を真剣に見て聞いた。
「もちろん反対だ!!」
レオンが即座に言う。
「俺も反対。アルフィには側にいてほしい。」
セオも反対だとキッパリ言った。
「アルフィは、どうなの?」
「三人とも大切だ……争ってほしくない。俺が魔界に行けば丸く治るんだろうけど、レオン兄さんとセオに会えなくなるのは正直、寂しい…。他の皆とも、仲良くなれたし…。」
チラッとリアムを見た。
「三人ともアルフィを愛してるんですよね?それなら、アルフィ、三人と結婚したら?」
「「「はぁ!?」」」
リアムが言った提案に、レオン・セオ・ダニエルが反応する。
(すごい、声が揃った!!)
「いや、さすがに それは みんなに失礼じゃないかな?!俺なんかより良い人なんて、たくさんいるんだから!!」
アルフィは否定した。
(忘れてたけど、同性婚や複婚が可能な世界だった…!)
「……俺は、三人でもいい。」
セオが答えた。
「え、待って!お前はいいとして、ダニエルだよ??アルフィを魔界に連れてくってことだろ?!」
レオンは納得出来ず、言った。
「ひと月ごととか、期間を決めたら?アルフィが地上と魔界を行き来する感じで。ゲートは、このままエスパー管理の元、訓練場所として活用するのもありじゃない?向こうの魔物が、なだれこんでくるわけじゃないんでしょ?」
グレースが提案した。
「そうだな…、能力者にとってダンジョンは良い能力発散場所ではあると思う。まぁ、強い敵は勘弁だが。管理された場所なら安心だ。」
フィンも賛成のようだ。
「俺は、アルフィに会えるなら問題ない。」
ダニエルがため息混じりに答えた。
絶対嫌がるだろうと思っていたダニエルが賛成したことにレオンは驚いていた。
「………アルフィが望むなら、、考えてもいい。」
アルフィと結婚したい、その気持ちは変わらない。そう思ったレオンは、渋々OKするのだった…。
「アルフィは、どうなの?みんな、こう言ってるけど。」
ミラさんがアルフィを見て言った。
「みんなのことは好きだけど、結婚となると…。とりあえず、『婚約』って形で、三人と付き合ってみてもいいなら…。今後の状況によっては、変更可ってことで!みんなの気持ちも変わるかもしれないし。」
こうして、会議は終結した───。
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