見知らぬ隣人さん

外食3

1時間半程滞在し、地鶏料理とビールを堪能した公介は、酒の力を借りていつもより饒舌にそして、陽気に羽衣音に日々のことを語っていた。

羽衣音もレモンチューハイを2杯、唯香はカルピスをお供に公介の愚痴を聞き流していた。

そろそろ唯香を寝かせないと、ということで帰ることになった。

会計を済ませ、帰る前にコンビニに寄ってビールを買いたいと告げると羽衣音は、唯香と先に帰るとのことだった。

500mlの缶ビールを2本手に取りレジに向かう途中でプリンと生ハムを追加した。

「お会見1111円です。」

心の中でおっ、と呟きお会見を済ませてコンビニにを出たところで偶然小笠原星明と遭遇した。

「あ、小笠原さん。こんばんは。」

ほんの一瞬だけ怪訝けげんな表情をした後に、こんばんはと返事が帰ってきた。

「なんかいつもと雰囲気違いますね」

「はい。今日はちょっと飲んでまして」

少し照れくさそうに公介は買ったばかりのビニール袋を少しだけ持ち上げた。

「三橋さんお酒飲むんですか？飲まなそうやなと思てました。今度良かったらどうですか？」

「ぼ、僕で良かったら是非お願いします。」

はい、では。と爽やかに店内に入っていった。
公介は酔いのせいもあったかもしれないが、単純に喜んでいた。