見知らぬ隣人さん

違和感

山下颯太は、1週間ぶりに自宅に帰っていた。
今回は飛行機での出張のため、愛車を自宅に残し大阪国際空港から北海道の新千歳空港に飛びたち、現地視察後2泊してからまた飛行機に乗りのいわて花巻空港へ行く。仙台支社にて東日本会議に西日本代表として来た上司と共に出席し、東京にある本社にてまた会議をする。

東日本側での出来事なので内容にそこまで興味はないが、会社の決まりで東日本の会議の中で大きな決定がある時には西日本から数名会議に出席し意見をすることになっていた。

もちろん逆も然りだ。
そこで、上司に気に入られている颯太は何かあればすぐ駆り出される。

正直色んなところに行けて美味しい立場だと思っていた。

車移動の出張の際は、颯太が車を出し運転手まで勤める。

長距離の運転はさほど苦ではない。
いつまで経っても車が好きな颯太にとっては半分遊びのようなものだった。

そして、仕事のことにも真面目に打ち込むことが出来た。

が、今我が家のガレージに停まっている愛車に少し違和感を感じた。