見知らぬ隣人さん

岩石の扉

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新築分譲地2

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そこは広いのかどうかいまいち分からない荒れた畑のような印象を公介は受けた。

「ここに家が建つんですか?」
「はい。幅4メートルの私道になり、コの字型に7建建つ予定です。」

山内は意気揚々と言い放った。
真夏の太陽の様なキャラクターの40前後ぐらいの短髪で長身の営業マン。

「小学校が、徒歩2分くらいですからこれからの子育てにもいいと思いますよ。お父さんも安心じゃないですか?」

「いくらですか?広さはどれぐらいですか?」
公介が答える前に、羽衣音が聞いた。

「大体3500万くらいです。日当たりとか、あと、手前か奥かで前後しますけどね」

「予算的にも問題なさそうやん!ここええな!」

羽衣音は、興奮気味に小声で公介に囁いた。
公介も内心場所は気に入っていた。


子供の成長過程で小学校は避けては通れない。
まだ世の中の事をわかっていない段階で、危険な橋を渡らせたくない。小学校が近いという事は、登下校の心配が少ない。遊びに行く時にも、公園が住宅街にあるのでいくらか安全だと思う。
大きな通りを行き来しなくてもいいと言うのも良い。


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