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第4章『猫耳貴族を復興させる事にした』
義父の決意と帰ってきた日常
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荷物を整えニュクスを立とうと全員がユートが泊まっていた宿屋の前に集まっていた
「さてと、それじゃあ帰りますか」
ユートは一呼吸置いて無限収納から乗ってきた馬車を取り出して全員が乗り込むが…ラニオスは乗ろうとしていない
「どうした…んですか?」
いつもの様に話し掛けようとした瞬間、ラニオスに睨まれ咄嗟に敬語に戻すユート
ラニオスは懐から1通の手紙をドヤ顔をセットで取り出し見せつける
『彼の者《ラニオス・ルーズベルト》を次期ニュクスの王とする。』
『前ニュクス女王鬼龍院希樹』
「という訳で、我等ルーズベルト家はここに残る事にする」
「行くぞリーディア、アルカナこの広大な土地と富があれば直ぐにでも軌道に乗らせて我がルーズベルトは王宮貴族に復興するのだ」
ラニオスはフハハハと馬鹿でかい高笑いをしながら、その場を去ろうとするが…アルカはともかくリーディアまでもがラニオスに付いていかなかった
「ど…どうしたのだリーディアよ」
焦った様子でリーディアに訪ねるラニオスに、フフフと不敵な笑みを浮べながら返答する
「ラニオス、私はユートさんに付いていって一目見てきます…ユートさんとアルカナの愛の結晶を…私の孫息子を!!」
その一言を聞いた瞬間、ラニオスは天を衝く様な角と牙を生やし顔の皮膚が真っ赤に燃え上がる錯覚が…
否、錯覚等ではなくラニオスが所有するスキル《幻想感情表現》によって怒りの感情が露わになっているのだ
「ユ~ゥ~ト~ク~ゥ~ン?? 孫ってどういう事かなァァァ?!」
「まさか親の許しも得ないまま結婚はおろか…孫までできているとはねェェェ??」
ユートは脂汗がダラダラと出始め下唇を噛み締め、胃がキリキリと唸りをあげ始める
だが…流石にもう我慢の限界が来たユートの感情も爆発する
「いい加減にしてくれお義父さん、そもそもの大前提が間違いなんだよ」
「確かに本来ならばお義父さんに許しを得るのが通りであり…筋なのはあっちの世界でも同じでわかるが…お義父さんは事情は知らんが結果を見れば家族を《金》に変えた愚か者だ」
「それを言うに事欠いて許しを乞えだぁ? ふっざけんな!!!」
「先ずお義父さんは俺に感謝すべきなんだよ《奴隷から解放して頂き有難う御座いました》ってな、それとも何か? 奴隷程度の存在に娘さんをくださいなんて言う貴族がどこにいる」
某マシンガン系弁護士の如く舌を回らせラニオスに反論の暇を与えない程の飛び出す言葉。 隣にいるアルカ達は特に口を挟むこと無く見守っている
「俺は貴族なんだよ、言いたくはないがお義父さん程度の三流貴族とは天と地の差がある程のな」
「もうお義父さんとは顔も見たくねぇ口を聞きたくねぇ、お義母さんは仕方なく付いていきたいと五月蝿いから連れていくが…アンタだけは俺の所有する土地には1歩たりとも踏ませない」
そう言い放った後、ユートは馬車に乗り込むのを合図に全員もその馬車に乗り込んだ
ラニオスはまだ訳も分からずその場で呆然と立ち尽くしていた
__________________________________
「私は…これからどう生きていけば良いんだ…」
「わからない…どうすれば…どうすれば…」
コロッセオの一室で泣きながら酒を呑むラニオス
そんな時、ふと部屋の隅に小包が3つポツンと置かれているのを発見し広げてみる
小包の中には3つ共溢れんばかりの白金貨が入っており、最後の包には1通の手紙が同封されていた
『お義父さんの為に貯めてきた白金貨です、これを10倍にして返せるようになったらまた会いましょう…それまでは孫とは会わせるつもりはごさまいません』
『追伸、お義母さんもしばらく俺の家に住むそうなので家財道具を少し貰っていきます』
ラニオスは急いで部屋の一室に向かうと…そこはもぬけの殻となっており鼠がチュチュと鳴いていた
「メソメソしてる場合ではないな…」
「全員に伝達、これから国の方針を決める会議を始めるぞ!! それから街にいる全ての民に告げよ…王が変わったとな」
ラニオスは空の大地を見て物思いにこう叫ぶ
「我を舐めるんじゃないぞ小童がァァァァァァァ!!!」
__________________________________
「本当に良かったのユートちゃん、ニュクスで稼いだユートちゃんの分の白金貨もパーになっちゃったけど?」
帰りの馬車の中で対面の形にいるパサルに微笑されながらそう言われたユートは、頭を掻きながら溜息一つを零す
「せめてもの餞別だよ…あの言葉って本気で言ってた部分もあるが殆どは芝居だったからな」
「昨晩お義母さんに頼まれた時は驚いたよ…自分の夫を罵って帰ろうなんて言われた時にはな」
ユートはアルカを膝に乗せたリーディアを見ると…リーディアはクスクスと素知らぬ顔で窓からニュクスの方を向く
「それで? お前等はこの後どうするんだ?」
「俺はこのままクロウディアをルルブラン商会に送り届けてから帰るが…パサル達も送ろうか?」
「いや、私達もしばらくはユートちゃん達にやっかいになるわ」
「王女様は恐らくガモウとイチャコラしてるネ」
パサルは楽しそうにプププと笑ながら…ゼロは困り顔になりながらもユートの家に押しかけると言う
「ん?…あ~わかった…」
ユートは耳元に手を添えて突然独り言を始めた後、深いため息をつく
「シオンとアンナは今俺の家にいるそうだ…こうなったらクロウディアもこのまま俺の家に来るか…」
ユートは馬車を全速力で飛ばし、凡そ10分ちょいでユートの屋敷が見えてきた
すっかり日が沈み、半年ぶりの我が家に胸踊らせながら検問をくぐり抜けると…目の前に広がったのは街灯が淡い光を発しながら道を照らしている
家々からは家族の笑い声が聞こえ、夜だというのに商業街には人が賑わっている
「へ~…流石はイリーナだな、人々が笑っているのは俺がいなくても国政が成り立っている証拠だな」
「むしろ俺がやるよりも良いんじゃね?」
ユートが冗談交じりの一言に、馬車内の全員も賛同する
そんな他愛もない会話をしていると街の中心にある一際目立つ屋敷の前に着いた
大きな扉には龍の首が金の輪をくわえてこちらを見つめている、これは昔の呼び鈴に似たもので金の輪をコンコンと鳴らすのだ
扉がギィィと開き、中からキャッキャッと子供たちの喜びの声が聞こえてくる
「みんな、ただいm………」
ユートがそう声を発した瞬間、後方50mまでくの字で吹き飛ばされる
その腹には二人の子どもの無邪気な笑顔があった
「おかえりなさいお父さん!!!」
「パパ~! あそぼあそぼ~!!!」
ユートは二人の無邪気な顔を見ている内に…何故か涙が溢れてきた
「ユート様、おかえりなさいっす…ん? お客様が多いっすね…あれ? 貴方様はアルカ様に似てるっすね」
「初めましてアルカナの母です…ウチの娘がお世話になってます」
ドーラはユートが帰ってきたと知ると2階から飛び降りて出迎える
だが、まさかアルカの母がいるとは思ってもいなくて驚きを隠せない
「旦那様!! 帰ってきたのか!! それでは今夜早速子作りしようそうしよう!!! 妻の中で子宝に恵まれていないのは私だけだ!! さぁ早速グフッ……」
「品がないぞ」
同じく今度は3階から飛び降りたリンカは上からレイカが踏み付けることで言葉を遮った
「まったく、久しぶりだからと皆はしゃぎ過ぎではないか?」
イリーナとランカ姉妹が廊下の向こうからクスクスと笑ながらやってきた
その手には人数分の濡れタオルとBBQの用意がされている
ユートは土埃を払いながら立ち上がり一旦アイト達を下ろす
ごほんと咳払いを一つしてからユートは深呼吸をして一言言い放つ
「みんな、ただいま」
『おかえりなさい、ユート』
「さてと、それじゃあ帰りますか」
ユートは一呼吸置いて無限収納から乗ってきた馬車を取り出して全員が乗り込むが…ラニオスは乗ろうとしていない
「どうした…んですか?」
いつもの様に話し掛けようとした瞬間、ラニオスに睨まれ咄嗟に敬語に戻すユート
ラニオスは懐から1通の手紙をドヤ顔をセットで取り出し見せつける
『彼の者《ラニオス・ルーズベルト》を次期ニュクスの王とする。』
『前ニュクス女王鬼龍院希樹』
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「行くぞリーディア、アルカナこの広大な土地と富があれば直ぐにでも軌道に乗らせて我がルーズベルトは王宮貴族に復興するのだ」
ラニオスはフハハハと馬鹿でかい高笑いをしながら、その場を去ろうとするが…アルカはともかくリーディアまでもがラニオスに付いていかなかった
「ど…どうしたのだリーディアよ」
焦った様子でリーディアに訪ねるラニオスに、フフフと不敵な笑みを浮べながら返答する
「ラニオス、私はユートさんに付いていって一目見てきます…ユートさんとアルカナの愛の結晶を…私の孫息子を!!」
その一言を聞いた瞬間、ラニオスは天を衝く様な角と牙を生やし顔の皮膚が真っ赤に燃え上がる錯覚が…
否、錯覚等ではなくラニオスが所有するスキル《幻想感情表現》によって怒りの感情が露わになっているのだ
「ユ~ゥ~ト~ク~ゥ~ン?? 孫ってどういう事かなァァァ?!」
「まさか親の許しも得ないまま結婚はおろか…孫までできているとはねェェェ??」
ユートは脂汗がダラダラと出始め下唇を噛み締め、胃がキリキリと唸りをあげ始める
だが…流石にもう我慢の限界が来たユートの感情も爆発する
「いい加減にしてくれお義父さん、そもそもの大前提が間違いなんだよ」
「確かに本来ならばお義父さんに許しを得るのが通りであり…筋なのはあっちの世界でも同じでわかるが…お義父さんは事情は知らんが結果を見れば家族を《金》に変えた愚か者だ」
「それを言うに事欠いて許しを乞えだぁ? ふっざけんな!!!」
「先ずお義父さんは俺に感謝すべきなんだよ《奴隷から解放して頂き有難う御座いました》ってな、それとも何か? 奴隷程度の存在に娘さんをくださいなんて言う貴族がどこにいる」
某マシンガン系弁護士の如く舌を回らせラニオスに反論の暇を与えない程の飛び出す言葉。 隣にいるアルカ達は特に口を挟むこと無く見守っている
「俺は貴族なんだよ、言いたくはないがお義父さん程度の三流貴族とは天と地の差がある程のな」
「もうお義父さんとは顔も見たくねぇ口を聞きたくねぇ、お義母さんは仕方なく付いていきたいと五月蝿いから連れていくが…アンタだけは俺の所有する土地には1歩たりとも踏ませない」
そう言い放った後、ユートは馬車に乗り込むのを合図に全員もその馬車に乗り込んだ
ラニオスはまだ訳も分からずその場で呆然と立ち尽くしていた
__________________________________
「私は…これからどう生きていけば良いんだ…」
「わからない…どうすれば…どうすれば…」
コロッセオの一室で泣きながら酒を呑むラニオス
そんな時、ふと部屋の隅に小包が3つポツンと置かれているのを発見し広げてみる
小包の中には3つ共溢れんばかりの白金貨が入っており、最後の包には1通の手紙が同封されていた
『お義父さんの為に貯めてきた白金貨です、これを10倍にして返せるようになったらまた会いましょう…それまでは孫とは会わせるつもりはごさまいません』
『追伸、お義母さんもしばらく俺の家に住むそうなので家財道具を少し貰っていきます』
ラニオスは急いで部屋の一室に向かうと…そこはもぬけの殻となっており鼠がチュチュと鳴いていた
「メソメソしてる場合ではないな…」
「全員に伝達、これから国の方針を決める会議を始めるぞ!! それから街にいる全ての民に告げよ…王が変わったとな」
ラニオスは空の大地を見て物思いにこう叫ぶ
「我を舐めるんじゃないぞ小童がァァァァァァァ!!!」
__________________________________
「本当に良かったのユートちゃん、ニュクスで稼いだユートちゃんの分の白金貨もパーになっちゃったけど?」
帰りの馬車の中で対面の形にいるパサルに微笑されながらそう言われたユートは、頭を掻きながら溜息一つを零す
「せめてもの餞別だよ…あの言葉って本気で言ってた部分もあるが殆どは芝居だったからな」
「昨晩お義母さんに頼まれた時は驚いたよ…自分の夫を罵って帰ろうなんて言われた時にはな」
ユートはアルカを膝に乗せたリーディアを見ると…リーディアはクスクスと素知らぬ顔で窓からニュクスの方を向く
「それで? お前等はこの後どうするんだ?」
「俺はこのままクロウディアをルルブラン商会に送り届けてから帰るが…パサル達も送ろうか?」
「いや、私達もしばらくはユートちゃん達にやっかいになるわ」
「王女様は恐らくガモウとイチャコラしてるネ」
パサルは楽しそうにプププと笑ながら…ゼロは困り顔になりながらもユートの家に押しかけると言う
「ん?…あ~わかった…」
ユートは耳元に手を添えて突然独り言を始めた後、深いため息をつく
「シオンとアンナは今俺の家にいるそうだ…こうなったらクロウディアもこのまま俺の家に来るか…」
ユートは馬車を全速力で飛ばし、凡そ10分ちょいでユートの屋敷が見えてきた
すっかり日が沈み、半年ぶりの我が家に胸踊らせながら検問をくぐり抜けると…目の前に広がったのは街灯が淡い光を発しながら道を照らしている
家々からは家族の笑い声が聞こえ、夜だというのに商業街には人が賑わっている
「へ~…流石はイリーナだな、人々が笑っているのは俺がいなくても国政が成り立っている証拠だな」
「むしろ俺がやるよりも良いんじゃね?」
ユートが冗談交じりの一言に、馬車内の全員も賛同する
そんな他愛もない会話をしていると街の中心にある一際目立つ屋敷の前に着いた
大きな扉には龍の首が金の輪をくわえてこちらを見つめている、これは昔の呼び鈴に似たもので金の輪をコンコンと鳴らすのだ
扉がギィィと開き、中からキャッキャッと子供たちの喜びの声が聞こえてくる
「みんな、ただいm………」
ユートがそう声を発した瞬間、後方50mまでくの字で吹き飛ばされる
その腹には二人の子どもの無邪気な笑顔があった
「おかえりなさいお父さん!!!」
「パパ~! あそぼあそぼ~!!!」
ユートは二人の無邪気な顔を見ている内に…何故か涙が溢れてきた
「ユート様、おかえりなさいっす…ん? お客様が多いっすね…あれ? 貴方様はアルカ様に似てるっすね」
「初めましてアルカナの母です…ウチの娘がお世話になってます」
ドーラはユートが帰ってきたと知ると2階から飛び降りて出迎える
だが、まさかアルカの母がいるとは思ってもいなくて驚きを隠せない
「旦那様!! 帰ってきたのか!! それでは今夜早速子作りしようそうしよう!!! 妻の中で子宝に恵まれていないのは私だけだ!! さぁ早速グフッ……」
「品がないぞ」
同じく今度は3階から飛び降りたリンカは上からレイカが踏み付けることで言葉を遮った
「まったく、久しぶりだからと皆はしゃぎ過ぎではないか?」
イリーナとランカ姉妹が廊下の向こうからクスクスと笑ながらやってきた
その手には人数分の濡れタオルとBBQの用意がされている
ユートは土埃を払いながら立ち上がり一旦アイト達を下ろす
ごほんと咳払いを一つしてからユートは深呼吸をして一言言い放つ
「みんな、ただいま」
『おかえりなさい、ユート』
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