59 / 241
第2章『エルフの姫様を助ける事にした』
熱い抱擁と激しい後悔
しおりを挟む
カリス国に行く為に俺はまた飛翔を提案したがアルカが泣いて止めてくる
「アルカ…今俺達はいわゆるお尋ね者なんだぜ?馬車も使えないし転移も俺は行った事ないから使えないし」
「ぅぅ…確かにそれは解ってますが…」
アルカが口をへの字にして俯く
「リョフ様に頼んでリョフ様が所有する馬車を使わせてもらうのはどうっすか?」
ドーラが俺達に提案する
リョフか…
確かにあの男なら懸賞金如きで俺達を捕まえようとはしないな
「ドーラ、ナイスアイデアだ」
俺がドーラの頭を撫でると被ってる帽子を深く被り顔を隠す
という訳でギルドに来た訳だが……
変化魔法が使えないドーラは少しの間、外で待ってもらう事にした
「普通逆じゃないか?」
「まぁ普通に考えたらドーラを外に一人残すの危ないが…ドーラは狭いところで襲われた時の戦闘手段を持ち合わせて無いからな、広い外で待っててもらった方が安全って事だ」
ドーラの戦闘手段であるハンマーは狭い室内ではあまり振り回せないからな
広い所で一対多の方がドーラは向いてる
俺はいつものカウンターへ向かう
「ようこそ、ユースティア王国冒険者組合へ冒険者登録ですか?」
モモはマニュアル通りの対応をする
「……モモ、今すぐリョフを呼んでほしい」
俺はフードを深く被りモモにだけ顔を見せる
「!?……かしこまりました、少々お待ちください」
モモはそう言うと急いでリョフがいる奥の部屋へと駆けて行った
「サトー様、ギルドマスターへの面会が許可されましたので置くまでどうぞ、お連れの方もご一緒に」
モモがカウンターの扉を開けて俺達を誘う
「外にもう1人連れがいるから呼んできても良いか」
「大丈夫です、急いで奥までどうぞ」
なんか急かすなぁ
そしてリョフがいる部屋に入ると急に視界が暗くなった
「ユート!どうしたんだ!お前が指名手配された時はド肝を抜かされたぞ!」
えぇい!熱苦しい!
アルカ達にやられるならともかく、こんな筋肉男にやられると熱い!
「色々あってな、今回の用事はその事も少し関わっている」
時は一刻を争う事態だ
リョフに現在までの経緯を話した
「なるほどな…なぁイリーナだっけな?お前はそのままA級で良いとして……カリス国に行くのに俺の馬車を使いたいと……」
リョフが少し考え込む
やっぱり真面目モードのリョフは雰囲気がガラリと変わるな
「……良いだろう、ただし一つ条件がある」
リョフが真剣な顔でこちらを見つめる
「今すぐには、その条件の内容によっては行使は出来ないが構わないか?」
「大丈夫だ、その条件っていうのは……」
「『俺とまた決闘してくれ』だ!!!」
………はい?
「俺はあれからまた強くなった、だからお前とまた戦いたい…ちなみにNOとは言わせないがな!ガハハハ」
あー…リョフはこういう男だったな
「まぁ…その程度ならいくらでも」
「良し!それじゃあ早速出発するか!ガハハハ」
リョフがそそくさと部屋を出る
「案外上手く事が運んだな、もっと苦戦するかと思ったが」
イリーナが拍子抜けだと言わんばかりの顔をしている
「リョフはああいう男だ、言うなれば自分に正直な男って奴だ」
その後、俺達はリョフの馬車に乗る事になるのだが……
俺を含めみんなが後悔した
こんな事なら飛翔での移動にすれば良かった
リョフの馬車は派手にカスタマイズされてて……
こっちの世界でいうモンスタートラックに似ていた
運転も物凄い…雑というかなんと言うか……
乗り心地は最悪なものであった
しかし、その様な運転をしていたせいか普通よりも二日以上早く着いた
「それじゃあ!帰りも乗ってくか?」
リョフがそう聞くと
「結構です!」
「辞めとくっす!」
「遠慮しておこう!」
「絶対に嫌よ!」
女性陣は満場一致で拒否であった
「まぁ帰りは転移で帰れるしな」
俺はリョフにとりあえずの理由を説明しておく
……アルカ達が拒否した理由は別にあるが言わぬが仏ってものだろう
「ん?そうなのか、それじゃあ俺は先に帰ってるぞ!健闘を祈るぜ」
そう言うとリョフは帰って行った
傍から見たらあんなに揺れていたのか……
「アルカ…今俺達はいわゆるお尋ね者なんだぜ?馬車も使えないし転移も俺は行った事ないから使えないし」
「ぅぅ…確かにそれは解ってますが…」
アルカが口をへの字にして俯く
「リョフ様に頼んでリョフ様が所有する馬車を使わせてもらうのはどうっすか?」
ドーラが俺達に提案する
リョフか…
確かにあの男なら懸賞金如きで俺達を捕まえようとはしないな
「ドーラ、ナイスアイデアだ」
俺がドーラの頭を撫でると被ってる帽子を深く被り顔を隠す
という訳でギルドに来た訳だが……
変化魔法が使えないドーラは少しの間、外で待ってもらう事にした
「普通逆じゃないか?」
「まぁ普通に考えたらドーラを外に一人残すの危ないが…ドーラは狭いところで襲われた時の戦闘手段を持ち合わせて無いからな、広い外で待っててもらった方が安全って事だ」
ドーラの戦闘手段であるハンマーは狭い室内ではあまり振り回せないからな
広い所で一対多の方がドーラは向いてる
俺はいつものカウンターへ向かう
「ようこそ、ユースティア王国冒険者組合へ冒険者登録ですか?」
モモはマニュアル通りの対応をする
「……モモ、今すぐリョフを呼んでほしい」
俺はフードを深く被りモモにだけ顔を見せる
「!?……かしこまりました、少々お待ちください」
モモはそう言うと急いでリョフがいる奥の部屋へと駆けて行った
「サトー様、ギルドマスターへの面会が許可されましたので置くまでどうぞ、お連れの方もご一緒に」
モモがカウンターの扉を開けて俺達を誘う
「外にもう1人連れがいるから呼んできても良いか」
「大丈夫です、急いで奥までどうぞ」
なんか急かすなぁ
そしてリョフがいる部屋に入ると急に視界が暗くなった
「ユート!どうしたんだ!お前が指名手配された時はド肝を抜かされたぞ!」
えぇい!熱苦しい!
アルカ達にやられるならともかく、こんな筋肉男にやられると熱い!
「色々あってな、今回の用事はその事も少し関わっている」
時は一刻を争う事態だ
リョフに現在までの経緯を話した
「なるほどな…なぁイリーナだっけな?お前はそのままA級で良いとして……カリス国に行くのに俺の馬車を使いたいと……」
リョフが少し考え込む
やっぱり真面目モードのリョフは雰囲気がガラリと変わるな
「……良いだろう、ただし一つ条件がある」
リョフが真剣な顔でこちらを見つめる
「今すぐには、その条件の内容によっては行使は出来ないが構わないか?」
「大丈夫だ、その条件っていうのは……」
「『俺とまた決闘してくれ』だ!!!」
………はい?
「俺はあれからまた強くなった、だからお前とまた戦いたい…ちなみにNOとは言わせないがな!ガハハハ」
あー…リョフはこういう男だったな
「まぁ…その程度ならいくらでも」
「良し!それじゃあ早速出発するか!ガハハハ」
リョフがそそくさと部屋を出る
「案外上手く事が運んだな、もっと苦戦するかと思ったが」
イリーナが拍子抜けだと言わんばかりの顔をしている
「リョフはああいう男だ、言うなれば自分に正直な男って奴だ」
その後、俺達はリョフの馬車に乗る事になるのだが……
俺を含めみんなが後悔した
こんな事なら飛翔での移動にすれば良かった
リョフの馬車は派手にカスタマイズされてて……
こっちの世界でいうモンスタートラックに似ていた
運転も物凄い…雑というかなんと言うか……
乗り心地は最悪なものであった
しかし、その様な運転をしていたせいか普通よりも二日以上早く着いた
「それじゃあ!帰りも乗ってくか?」
リョフがそう聞くと
「結構です!」
「辞めとくっす!」
「遠慮しておこう!」
「絶対に嫌よ!」
女性陣は満場一致で拒否であった
「まぁ帰りは転移で帰れるしな」
俺はリョフにとりあえずの理由を説明しておく
……アルカ達が拒否した理由は別にあるが言わぬが仏ってものだろう
「ん?そうなのか、それじゃあ俺は先に帰ってるぞ!健闘を祈るぜ」
そう言うとリョフは帰って行った
傍から見たらあんなに揺れていたのか……
0
お気に入りに追加
1,435
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる