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第二章 ニケ、冒険者になる
教えて! アイシャちゃん! ~冒険者の等級について~
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ええ、では僭越ながら迷宮都市アンヌン冒険者ギルドで受付リーダーを務めさせていただいております私、アイシャが皆さんに冒険者ギルドの等級について説明させていただきたいと思います。
ご質問がある方は途中で挙手してください。
それではまず、基本的なところから。
そもそも等級とは何かを説明させていただきたいと思います。
【冒険者の等級】
まず冒険者さんたちは、冒険者ギルドに登録することで初めて社会的に冒険者と認められることになります。
中には無所属のフリーの冒険者さんとかも居て「へへへっ! 俺に任せたら冒険者ギルドより安い値段で素材を卸してやるぜ!?」みたいなことを言ってきたりすることがありますが、過去に問題を起こして冒険者ギルドを追放されている冒険者だったり、犯罪を犯してよその国に流れてきた人たちだったりするので、こういう冒険者さんとお付き合いするとトラブルに巻き込まれることがあります。
皆さんも注意してくださいね?
まぁそんな訳なので、フリーの冒険者というのは社会的な信用がありません。
皆さんは冒険者として出世したいと思っているなら、まず冒険者ギルドに登録してくださいね?
それで登録すると皆さんに割り当てられるのが、この『冒険者等級』です。
冒険者ギルドは冒険者の実績と実力に応じて等級、つまりランクを認定して与えています。
冒険者はランクが上がることによって上位のクエスト――つまり難易度は高いけど収入も多い依頼――を受注できるようになるんです。
私たちが朝、新規のクエストを掲示板に張り出しますので、その時、クエストの依頼書にクエストの難易度が書かれています。
皆さんは自分の等級にあったランクのクエストを受注して取り組んでください。
ダンジョンや遺跡など、ランクが高くなければ入ることが出来ない場所もあります。
「高ランク冒険者になる=高収入が得られる」ということでもありますので、皆さんは冒険者登録したらせっせとランク上げに取り組んでくださいね♪
原則的には冒険者個人のランクのことを指していますが、クエストによっては個人では受けられない場合もあります。
その場合はパーティーメンバー個々人のランクやパーティーの人数、職業バランスの良さなどを考慮に入れ、ギルドによってパーティーランクが判断されています。
以下は各等級の基準についての説明になります。
よく目を通してくださいね?
――【各等級の説明】――
◆木等級(F rank):Lv1~10
冒険者登録をして最初に与えられるランクですね。
行える任務としては狩猟対象の低ランク魔性植物(魔野菜)・魔獣の狩りなどで上位種の魔野菜・魔獣相手だとやや厳しい。
ソロではもちろんダメですが、たとえパーティーメンバーとしてでもダンジョン探索への参加は禁止されています。
違反した場合は本人だけでなくパーティーにも罰則として罰金刑としばらくの間クエスト受注ができなくなるペナルティがくだされるので注意してくださいね。
◆鉄等級(E rank):Lv5~15
相変わらず狩猟採集が主な役割ですが、狩猟モンスターの上位種、魔野菜ならイーヴィル種程度にも対応できるランクですね。
ダンジョン探索には、パーティーメンバーとしては参加できますが、ソロでは無理なのでご注意を。
ただパーティーに加わることでパーティーのランクを下げてしまうので、まだあまり積極的には参加できないですかね?
ちなみに鉄等級までを下位等級と呼びますよ。
早くランクを上げて中級まで進んでくださいね♪
◆銅等級(D rank):Lv10~40
このランクから中級と呼ばれ、ダンジョン探索にも参加できるようになります。
ダンジョン探索には参加できますが推奨レベルとしてはダンジョンの上層~中層くらいまでが限界ですね。
まあこれもダンジョンの難易度にもよりますけど。
魔物のレベルとしては下級~中級程度の魔物と戦えるレベルです。
ここから上の等級にはなかなか上がりにくくなってきますね。
◆銀等級(C rank):Lv30~60
中級から上級の魔物と戦える程度のランクですね。
ダンジョンについてはその難易度にもよりますけど、中層くらいまでは可能で深層だと自分よりランクの上のパーティーに入れてもらえればついていけるかな?というレベルです。
これより上の等級がいわゆる上位等級というやつになるんですが、銀等級から白銀等級に上がるのはすごく大変なので、このランクで足踏みしちゃう冒険者さんはけっこう多いですね。
◆白銀等級(B rank):Lv50~80
白銀とはいわゆるミスリルのことですね。
聖銀ともよばれますけど、それはエルフやドワーフ、獣人族などの元々、精霊や土着神を信仰していた種族の文化での呼び方で、彼らの宗教においてはミスリルの方が金よりも価値がある聖なる金属とされていました。
今の時代は聖神教の結界で街を守らないと都市の運営もままなりませんので、聖神教の影響が高まって信者も増えています。
それで今は金の方がミスリルよりも上という解釈が定着して金より下の等級になっています。
200年くらい前までは聖銀等級がA rankで金等級よりも上だったこともあるんですよ?
この等級から上位等級とされ、ダンジョン深層の探査を含め、実質的に受けられなくなるクエストはなくなりますね。
でも神霊級モンスターの討伐など、国家の存亡に関わるクエストの場合、脅威のレベルや本人のレベルによっては足手まといになっちゃいますので、神霊級モンスター討伐には直接当たらなくて、周辺住民の避難や神霊の眷属との戦闘などの任務に当たってるケースが多いですかね~。
◆金等級(A rank):Lv70~100以上
金の輝きは太陽や光を象徴していて、聖神を象徴する金属とされています。
実際に聖神教のプリーストや聖騎士などは金で造られ、神聖術で強化が施されたアイテムを装備していることも多いですよね。
過去には白銀等級より下位のランクだったこともありますが、聖神教が勢力をのばし、教徒の数が増えっていったことによってランクの上下が変わりました。
これより上位の宝石等級は、一国に片手の指で数えられる程度しか存在しない、ある意味、伝説的な存在ですので、実質、在野では第一位のランクとされていますね。
白銀等級同様、受注できるクエストの上限は存在しません。
難易度にもよりますが、ダンジョン深層まで行ってダンジョンの主という神霊級モンスターを倒し、ダンジョンの封印を行うといった最難関の部類に入るクエストに取り組むこともありますね。
ただ上位神霊級のモンスター討伐など、国家の危機に関わるほどの案件の時は宝石等級の補助にまわるケースが多いですね。
◆宝石等級(S rank):目安Lv無し
金等級を最上級の冒険者とするなら、最上級を超える最上級と言われているのが宝石等級です。
宝石等級の冒険者はその数も少ないことから、一人一人の冒険者に対してその特徴に相応しい宝石の名が冠せられています。
金等級が「人が努力したら何とかたどり着ける最高到達点」とすると、宝石等級は「特別な何かを持っている人が最高の努力をした結果たどり着ける最高到達点」と言われていて、金等級と宝石等級ではまったく強さの次元が違うと言われています。
一般的に金等級の冒険者が何人束になっても宝石等級には勝てないって言われていますね。
彼らが受注するクエストは、神霊級モンスター等の国家災害規模の問題への対処や、ダンジョンの主を討伐してのダンジョンの封印、最難関ダンジョンの深層調査などが主になってきますね。
目安Lvは無しですが、冒険者ギルドが把握する限りでは最低Lv120、最高でLv300くらいです。
ですがその次元までいくと単なるレベルでは強さを図れなくなっていて、特別なスキルや加護を持っている等の場合、Lvが低くても強いというケースがありますので、Lvという概念自体があまり意味をなさないですね。
「宝石等級になれば王になれる」と言われる程、戦力的にはバランスブレーカーです。
宝石等級一人が一国の軍隊の力を凌駕すると言われる為、各国は宝石等級の冒険者の囲い込みに力を入れる一方、実際に宝石等級冒険者がクーデターを起こして王になったケースもありますので、国としても扱いが難しい相手ではありますね。
ある意味、歩く治外法権であり、法で裁けず王の権力も及ばない存在――いわゆるアンタッチャブルってやつですね。
とは言え、ほとんどの宝石等級冒険者は国家運営には関心が無く、最難関ダンジョンの攻略などの超難易度クエストに血道を上げているので、王様になりたくて宝石等級を目指す人は稀です。
――――――――――――
等級の隣に書いてある目安Lvはあくまで目安なので、「Lvが高くてもランクが上がらない」、「低くてもランクが上がる」ということもあります。
さてどなたか質問のある方はいますか?
ハイ! ニケさん。
なになに?
どうやったら効率よくレベルを上げて等級をあげることができるのか?ですか……
そうですね。
ニケさんもバロラさんから教えてもらったと思うんですけど、人間や幻獣などの魂ある者たちは魔物たちを倒すことで彼らの体内にある体内魔素を吸収して成長することができます。
あとは魔物の死骸にもまだ魔素が残っていますから、強い魔獣のお肉なんかを食べてもけっこうレベルが上がったりしますよ?
ニケさんがさっきバロラさんから教えてもらった。
『ステータス』、『鑑定』、『言語理解』の3種に加えて、『LvUp(魔素によるステータス強化)』も神が与えた魂ある者なら誰もが身に着けている基本的な魔法と言われています。
そもそも魔素を吸収してLvがUpするということ自体が一つの魔法であると考えられているということですね。
魔物たちもお互いに殺しあったりするんですけど、彼らは殺した相手の体内から放出された魔素を吸収するのではなく、相手の魔晶石を取り込むことで強くなっていると言われています。
ただそれだと魔晶石を持たない人間や幻獣が襲われる理由とはちょっと矛盾するんですけどね……
この辺は冒険者ギルドの方でもよく分かっていないみたいです。
体内に取り込んだ魔素はステータスを強くするために蓄えられ、レベルアップ時にステータスが上がります。
スキルは必ずしもレベルアップと同期しませんが、ある程度熟練度を積むと身に着くもので、その時にも魔素が消費されていると言われていますね。
聖神教会の結界で守られている街の中では空気中の魔素が少ないので、人々は普段の食事で摂った魔素を日常生活で消費してしまってなかなかレベルがアップしません。
逆に街の外でもダンジョンの中は魔素がすごく濃いので、敵は手ごわいですが人間のレベルアップも早いですね。
ですので、なるべく早く銅等級まで上がって、ダンジョンでのクエストをこなしていくとレベルも早く上がって等級を上げやすいですよ。
(キーンコーンカーンコーン!)
おや? もうお時間が来ちゃいましたね?
また分からないことがあればギルドの受付にいますので、気軽にお声をかけてくださいね?
ご質問がある方は途中で挙手してください。
それではまず、基本的なところから。
そもそも等級とは何かを説明させていただきたいと思います。
【冒険者の等級】
まず冒険者さんたちは、冒険者ギルドに登録することで初めて社会的に冒険者と認められることになります。
中には無所属のフリーの冒険者さんとかも居て「へへへっ! 俺に任せたら冒険者ギルドより安い値段で素材を卸してやるぜ!?」みたいなことを言ってきたりすることがありますが、過去に問題を起こして冒険者ギルドを追放されている冒険者だったり、犯罪を犯してよその国に流れてきた人たちだったりするので、こういう冒険者さんとお付き合いするとトラブルに巻き込まれることがあります。
皆さんも注意してくださいね?
まぁそんな訳なので、フリーの冒険者というのは社会的な信用がありません。
皆さんは冒険者として出世したいと思っているなら、まず冒険者ギルドに登録してくださいね?
それで登録すると皆さんに割り当てられるのが、この『冒険者等級』です。
冒険者ギルドは冒険者の実績と実力に応じて等級、つまりランクを認定して与えています。
冒険者はランクが上がることによって上位のクエスト――つまり難易度は高いけど収入も多い依頼――を受注できるようになるんです。
私たちが朝、新規のクエストを掲示板に張り出しますので、その時、クエストの依頼書にクエストの難易度が書かれています。
皆さんは自分の等級にあったランクのクエストを受注して取り組んでください。
ダンジョンや遺跡など、ランクが高くなければ入ることが出来ない場所もあります。
「高ランク冒険者になる=高収入が得られる」ということでもありますので、皆さんは冒険者登録したらせっせとランク上げに取り組んでくださいね♪
原則的には冒険者個人のランクのことを指していますが、クエストによっては個人では受けられない場合もあります。
その場合はパーティーメンバー個々人のランクやパーティーの人数、職業バランスの良さなどを考慮に入れ、ギルドによってパーティーランクが判断されています。
以下は各等級の基準についての説明になります。
よく目を通してくださいね?
――【各等級の説明】――
◆木等級(F rank):Lv1~10
冒険者登録をして最初に与えられるランクですね。
行える任務としては狩猟対象の低ランク魔性植物(魔野菜)・魔獣の狩りなどで上位種の魔野菜・魔獣相手だとやや厳しい。
ソロではもちろんダメですが、たとえパーティーメンバーとしてでもダンジョン探索への参加は禁止されています。
違反した場合は本人だけでなくパーティーにも罰則として罰金刑としばらくの間クエスト受注ができなくなるペナルティがくだされるので注意してくださいね。
◆鉄等級(E rank):Lv5~15
相変わらず狩猟採集が主な役割ですが、狩猟モンスターの上位種、魔野菜ならイーヴィル種程度にも対応できるランクですね。
ダンジョン探索には、パーティーメンバーとしては参加できますが、ソロでは無理なのでご注意を。
ただパーティーに加わることでパーティーのランクを下げてしまうので、まだあまり積極的には参加できないですかね?
ちなみに鉄等級までを下位等級と呼びますよ。
早くランクを上げて中級まで進んでくださいね♪
◆銅等級(D rank):Lv10~40
このランクから中級と呼ばれ、ダンジョン探索にも参加できるようになります。
ダンジョン探索には参加できますが推奨レベルとしてはダンジョンの上層~中層くらいまでが限界ですね。
まあこれもダンジョンの難易度にもよりますけど。
魔物のレベルとしては下級~中級程度の魔物と戦えるレベルです。
ここから上の等級にはなかなか上がりにくくなってきますね。
◆銀等級(C rank):Lv30~60
中級から上級の魔物と戦える程度のランクですね。
ダンジョンについてはその難易度にもよりますけど、中層くらいまでは可能で深層だと自分よりランクの上のパーティーに入れてもらえればついていけるかな?というレベルです。
これより上の等級がいわゆる上位等級というやつになるんですが、銀等級から白銀等級に上がるのはすごく大変なので、このランクで足踏みしちゃう冒険者さんはけっこう多いですね。
◆白銀等級(B rank):Lv50~80
白銀とはいわゆるミスリルのことですね。
聖銀ともよばれますけど、それはエルフやドワーフ、獣人族などの元々、精霊や土着神を信仰していた種族の文化での呼び方で、彼らの宗教においてはミスリルの方が金よりも価値がある聖なる金属とされていました。
今の時代は聖神教の結界で街を守らないと都市の運営もままなりませんので、聖神教の影響が高まって信者も増えています。
それで今は金の方がミスリルよりも上という解釈が定着して金より下の等級になっています。
200年くらい前までは聖銀等級がA rankで金等級よりも上だったこともあるんですよ?
この等級から上位等級とされ、ダンジョン深層の探査を含め、実質的に受けられなくなるクエストはなくなりますね。
でも神霊級モンスターの討伐など、国家の存亡に関わるクエストの場合、脅威のレベルや本人のレベルによっては足手まといになっちゃいますので、神霊級モンスター討伐には直接当たらなくて、周辺住民の避難や神霊の眷属との戦闘などの任務に当たってるケースが多いですかね~。
◆金等級(A rank):Lv70~100以上
金の輝きは太陽や光を象徴していて、聖神を象徴する金属とされています。
実際に聖神教のプリーストや聖騎士などは金で造られ、神聖術で強化が施されたアイテムを装備していることも多いですよね。
過去には白銀等級より下位のランクだったこともありますが、聖神教が勢力をのばし、教徒の数が増えっていったことによってランクの上下が変わりました。
これより上位の宝石等級は、一国に片手の指で数えられる程度しか存在しない、ある意味、伝説的な存在ですので、実質、在野では第一位のランクとされていますね。
白銀等級同様、受注できるクエストの上限は存在しません。
難易度にもよりますが、ダンジョン深層まで行ってダンジョンの主という神霊級モンスターを倒し、ダンジョンの封印を行うといった最難関の部類に入るクエストに取り組むこともありますね。
ただ上位神霊級のモンスター討伐など、国家の危機に関わるほどの案件の時は宝石等級の補助にまわるケースが多いですね。
◆宝石等級(S rank):目安Lv無し
金等級を最上級の冒険者とするなら、最上級を超える最上級と言われているのが宝石等級です。
宝石等級の冒険者はその数も少ないことから、一人一人の冒険者に対してその特徴に相応しい宝石の名が冠せられています。
金等級が「人が努力したら何とかたどり着ける最高到達点」とすると、宝石等級は「特別な何かを持っている人が最高の努力をした結果たどり着ける最高到達点」と言われていて、金等級と宝石等級ではまったく強さの次元が違うと言われています。
一般的に金等級の冒険者が何人束になっても宝石等級には勝てないって言われていますね。
彼らが受注するクエストは、神霊級モンスター等の国家災害規模の問題への対処や、ダンジョンの主を討伐してのダンジョンの封印、最難関ダンジョンの深層調査などが主になってきますね。
目安Lvは無しですが、冒険者ギルドが把握する限りでは最低Lv120、最高でLv300くらいです。
ですがその次元までいくと単なるレベルでは強さを図れなくなっていて、特別なスキルや加護を持っている等の場合、Lvが低くても強いというケースがありますので、Lvという概念自体があまり意味をなさないですね。
「宝石等級になれば王になれる」と言われる程、戦力的にはバランスブレーカーです。
宝石等級一人が一国の軍隊の力を凌駕すると言われる為、各国は宝石等級の冒険者の囲い込みに力を入れる一方、実際に宝石等級冒険者がクーデターを起こして王になったケースもありますので、国としても扱いが難しい相手ではありますね。
ある意味、歩く治外法権であり、法で裁けず王の権力も及ばない存在――いわゆるアンタッチャブルってやつですね。
とは言え、ほとんどの宝石等級冒険者は国家運営には関心が無く、最難関ダンジョンの攻略などの超難易度クエストに血道を上げているので、王様になりたくて宝石等級を目指す人は稀です。
――――――――――――
等級の隣に書いてある目安Lvはあくまで目安なので、「Lvが高くてもランクが上がらない」、「低くてもランクが上がる」ということもあります。
さてどなたか質問のある方はいますか?
ハイ! ニケさん。
なになに?
どうやったら効率よくレベルを上げて等級をあげることができるのか?ですか……
そうですね。
ニケさんもバロラさんから教えてもらったと思うんですけど、人間や幻獣などの魂ある者たちは魔物たちを倒すことで彼らの体内にある体内魔素を吸収して成長することができます。
あとは魔物の死骸にもまだ魔素が残っていますから、強い魔獣のお肉なんかを食べてもけっこうレベルが上がったりしますよ?
ニケさんがさっきバロラさんから教えてもらった。
『ステータス』、『鑑定』、『言語理解』の3種に加えて、『LvUp(魔素によるステータス強化)』も神が与えた魂ある者なら誰もが身に着けている基本的な魔法と言われています。
そもそも魔素を吸収してLvがUpするということ自体が一つの魔法であると考えられているということですね。
魔物たちもお互いに殺しあったりするんですけど、彼らは殺した相手の体内から放出された魔素を吸収するのではなく、相手の魔晶石を取り込むことで強くなっていると言われています。
ただそれだと魔晶石を持たない人間や幻獣が襲われる理由とはちょっと矛盾するんですけどね……
この辺は冒険者ギルドの方でもよく分かっていないみたいです。
体内に取り込んだ魔素はステータスを強くするために蓄えられ、レベルアップ時にステータスが上がります。
スキルは必ずしもレベルアップと同期しませんが、ある程度熟練度を積むと身に着くもので、その時にも魔素が消費されていると言われていますね。
聖神教会の結界で守られている街の中では空気中の魔素が少ないので、人々は普段の食事で摂った魔素を日常生活で消費してしまってなかなかレベルがアップしません。
逆に街の外でもダンジョンの中は魔素がすごく濃いので、敵は手ごわいですが人間のレベルアップも早いですね。
ですので、なるべく早く銅等級まで上がって、ダンジョンでのクエストをこなしていくとレベルも早く上がって等級を上げやすいですよ。
(キーンコーンカーンコーン!)
おや? もうお時間が来ちゃいましたね?
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