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13 ステータスアップ
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「リュートさん、今日は一日ありがとうございました。お陰で明日から何とかなりそうです。もし私で力になれる事があればいつでも言って下さいね」
「ああ、それじゃあな。明日死なれたら目覚めが悪いから、余り深追いはするなよ。危なくなったら逃げろ。お前のステータスなら焦らなければ確実に離脱できるはずだ」
「ふふっ、やっぱり優しいですね」
「ただのアドバイスだ」
そこから朱音とは別れて家路についたが、朱音と一緒に周る事で収穫もあった。
勇者は、成長が異常な程に早い。
恐らくステータスの恩恵なのだろうが、普通能力があったとしても、全くの素人が一日のうちに楽にモンスターを倒せるようになるとは完全に異常だ。
恐らく、ステータスの補正がかかり戦闘能力もステータスの値に収斂されるようにすぐに引き上がる。
これは俺にとっては驚異的な事だ。
少し鍛えただけの勇者にあっという間に負けてしまう。
俺があいつらに勝つためには、隙をつくか、俺自身のステータスを圧倒的に引き上げるしかない。
幸い俺にはブレイブスレイヤーがあるので、勇者限定で百五十パーセントの成長補正がかかるようなものだ。
恐らく、これについては、勇者のステータス上昇値に近いものがあるのではと思っている。
あいつらが、悪事を働き怠けている間に俺は死ぬほど鍛えてやる。
正面からでもあいつらを殺せるまでモンスターを狩り尽くしてやる。
絶対にあいつらには負けない。
俺は朱音と別れてから三ヶ月間一日も休まずにモンスターを狩り続けた。
やはりゴブリンではなかなか数値は上昇しなかったが時たまウェアウルフやトロールといったゴブリンより上位のモンスターにも出会う事が出来たので、順調に俺のステータスは伸びている。
リュート グルー 18歳 男
筋力:351→390
体力:384→421
耐性:299→325
敏捷:367→404
魔力:188→210
魔耐:150→167
スキル ブレイブスレイヤー 火炎剣
体力と俊敏は400を突破した。
これは補正がかかると600を超えと同等になるのである程度勇者とも戦えるのではないかと考え始めている。
この三ヶ月朱里とも何度か顔を合わせてはいたが、何とか一人でもやれているようだ。信じられない事に朱音はモンスターを狩る以外には街の人たちの手伝いをしているようで、三ヶ月の間に街の人たちからも随分信頼されているように見えた。
やはりあいつは変わっている。
そして三ヶ月を過ぎたある日だった
「やめてください。お願いします。それは私がずっと働いて貯めたお金なんです」
「チッ、たったこれだけか。家の中に宝箱とか無いのかよ。タンスの中がお決まりなんだろ。それがたったこれだけかよ」
「勇者様、どうかご勘弁を」
「NPCがうっせ~んだよ。家の中の金を回収するたびに、こんな鬱陶しく付き纏われたらたまったもんじゃね~。オラァ!」
「ああ、それじゃあな。明日死なれたら目覚めが悪いから、余り深追いはするなよ。危なくなったら逃げろ。お前のステータスなら焦らなければ確実に離脱できるはずだ」
「ふふっ、やっぱり優しいですね」
「ただのアドバイスだ」
そこから朱音とは別れて家路についたが、朱音と一緒に周る事で収穫もあった。
勇者は、成長が異常な程に早い。
恐らくステータスの恩恵なのだろうが、普通能力があったとしても、全くの素人が一日のうちに楽にモンスターを倒せるようになるとは完全に異常だ。
恐らく、ステータスの補正がかかり戦闘能力もステータスの値に収斂されるようにすぐに引き上がる。
これは俺にとっては驚異的な事だ。
少し鍛えただけの勇者にあっという間に負けてしまう。
俺があいつらに勝つためには、隙をつくか、俺自身のステータスを圧倒的に引き上げるしかない。
幸い俺にはブレイブスレイヤーがあるので、勇者限定で百五十パーセントの成長補正がかかるようなものだ。
恐らく、これについては、勇者のステータス上昇値に近いものがあるのではと思っている。
あいつらが、悪事を働き怠けている間に俺は死ぬほど鍛えてやる。
正面からでもあいつらを殺せるまでモンスターを狩り尽くしてやる。
絶対にあいつらには負けない。
俺は朱音と別れてから三ヶ月間一日も休まずにモンスターを狩り続けた。
やはりゴブリンではなかなか数値は上昇しなかったが時たまウェアウルフやトロールといったゴブリンより上位のモンスターにも出会う事が出来たので、順調に俺のステータスは伸びている。
リュート グルー 18歳 男
筋力:351→390
体力:384→421
耐性:299→325
敏捷:367→404
魔力:188→210
魔耐:150→167
スキル ブレイブスレイヤー 火炎剣
体力と俊敏は400を突破した。
これは補正がかかると600を超えと同等になるのである程度勇者とも戦えるのではないかと考え始めている。
この三ヶ月朱里とも何度か顔を合わせてはいたが、何とか一人でもやれているようだ。信じられない事に朱音はモンスターを狩る以外には街の人たちの手伝いをしているようで、三ヶ月の間に街の人たちからも随分信頼されているように見えた。
やはりあいつは変わっている。
そして三ヶ月を過ぎたある日だった
「やめてください。お願いします。それは私がずっと働いて貯めたお金なんです」
「チッ、たったこれだけか。家の中に宝箱とか無いのかよ。タンスの中がお決まりなんだろ。それがたったこれだけかよ」
「勇者様、どうかご勘弁を」
「NPCがうっせ~んだよ。家の中の金を回収するたびに、こんな鬱陶しく付き纏われたらたまったもんじゃね~。オラァ!」
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