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新装備
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昨日買ったばかりの装備を身に着けて現場へとロードサイクルで向かっているが、せっかく買ったのだから今日の戦闘で試してみたい。
俺の今の装備は、全身でほぼ百万円なのでもう駆け出しとは言われないレベルだ。
ただアーマードインナーを着てみたが、装着に思った以上に苦戦して時間がかかってしまった。
一番安いのを買ったので一番薄手のはずだが、それでも一人で着るのには思った以上に時間が必要だった。
葵も昨日贈ったスタンバトンを身につけてくれている。
「凛くん、そろそろです」
「うん、わかった」
ロードサイクルを道の脇に寄せて、クロスボウを手に葵と二人で進んでいく。
「いました。ゴブリンとオークそれにオーガもいますね」
「オーガは最後に回してゴブリンとオークを先に片付けてしまおう」
俺の視力は両目共1,2ぐらいだがいつも葵の方が先にモンスターを見つけるので、葵はもっと見えているのかもしれない。
今回ゴブリンは一体だけのようなのでちょうどいい。
俺はクロスボウを構えて狙いを定め、敵からは電柱の影になるように位置どりして進んで行く。
まだ素早く動く敵に当てる自信は無いので、気づかれる前に一射目を放つが、さすがに遠すぎたようで命中には至らず矢が地面へと落ちた。
『カンッ』
一射目が当たらない事は想定内なので落ち着いて次の矢を装填するが、先程の攻撃でゴブリンはこちらの存在に気がつき向かって来た。
「凛くん!」
「大丈夫だ。俺にまかせて!」
葵がフォローしてくれようとするが既に二射目を装填済みなので、俺は向かって来るゴブリンに向かってトリガーを引く。
「ギャァッ!」
今度は一直線に向かって来たゴブリンの胸に命中した。
ゴブリンが何も考えずに直線的に俺を襲って来たのが功を奏し、当てる事はそれほど難しくは無かった。ただまだ消滅には至っていない。
俺はすぐに腰に下げた強化セラミックの剣を抜き、ゴブリンへと駆け出して行く。
他のモンスターが来る前に片をつける。
俺には剣の心得は無いが、昨日剣を買ってから嫌というほど脳内シミュレーションは繰り返して来た。
今までのナイフと違い、長さがあるので刺すよりも斬るイメージ。
ただ技術のない俺が達人やアニメの主人公のように、肉と骨を断ち脳天から縦に一刀両断出来るとは到底思えない。
ならば細い部分を横なぎにフルスイングして断つしかない。
想定していたのは脚の部分だが、目の前のゴブリンは既にクロスボウの矢を胸に受け動きが止まっている。
この状態なら首が狙える。
「オオォオオオ~!」
俺は雄叫びをあげ自らを奮い立たせて、狙いを定めた剣を野球のバットに近い振り方で思いっきり振り切った。
インパクトの瞬間手元に抵抗が加わり、骨に当たったのか硬質な感触が伝わって来たが構わずふりきる。
「っぁああああ!」
俺の気合いと共に強化セラミックの剣は硬質な抵抗感を突破して振り切れた。
俺の今の装備は、全身でほぼ百万円なのでもう駆け出しとは言われないレベルだ。
ただアーマードインナーを着てみたが、装着に思った以上に苦戦して時間がかかってしまった。
一番安いのを買ったので一番薄手のはずだが、それでも一人で着るのには思った以上に時間が必要だった。
葵も昨日贈ったスタンバトンを身につけてくれている。
「凛くん、そろそろです」
「うん、わかった」
ロードサイクルを道の脇に寄せて、クロスボウを手に葵と二人で進んでいく。
「いました。ゴブリンとオークそれにオーガもいますね」
「オーガは最後に回してゴブリンとオークを先に片付けてしまおう」
俺の視力は両目共1,2ぐらいだがいつも葵の方が先にモンスターを見つけるので、葵はもっと見えているのかもしれない。
今回ゴブリンは一体だけのようなのでちょうどいい。
俺はクロスボウを構えて狙いを定め、敵からは電柱の影になるように位置どりして進んで行く。
まだ素早く動く敵に当てる自信は無いので、気づかれる前に一射目を放つが、さすがに遠すぎたようで命中には至らず矢が地面へと落ちた。
『カンッ』
一射目が当たらない事は想定内なので落ち着いて次の矢を装填するが、先程の攻撃でゴブリンはこちらの存在に気がつき向かって来た。
「凛くん!」
「大丈夫だ。俺にまかせて!」
葵がフォローしてくれようとするが既に二射目を装填済みなので、俺は向かって来るゴブリンに向かってトリガーを引く。
「ギャァッ!」
今度は一直線に向かって来たゴブリンの胸に命中した。
ゴブリンが何も考えずに直線的に俺を襲って来たのが功を奏し、当てる事はそれほど難しくは無かった。ただまだ消滅には至っていない。
俺はすぐに腰に下げた強化セラミックの剣を抜き、ゴブリンへと駆け出して行く。
他のモンスターが来る前に片をつける。
俺には剣の心得は無いが、昨日剣を買ってから嫌というほど脳内シミュレーションは繰り返して来た。
今までのナイフと違い、長さがあるので刺すよりも斬るイメージ。
ただ技術のない俺が達人やアニメの主人公のように、肉と骨を断ち脳天から縦に一刀両断出来るとは到底思えない。
ならば細い部分を横なぎにフルスイングして断つしかない。
想定していたのは脚の部分だが、目の前のゴブリンは既にクロスボウの矢を胸に受け動きが止まっている。
この状態なら首が狙える。
「オオォオオオ~!」
俺は雄叫びをあげ自らを奮い立たせて、狙いを定めた剣を野球のバットに近い振り方で思いっきり振り切った。
インパクトの瞬間手元に抵抗が加わり、骨に当たったのか硬質な感触が伝わって来たが構わずふりきる。
「っぁああああ!」
俺の気合いと共に強化セラミックの剣は硬質な抵抗感を突破して振り切れた。
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