83 / 92
2 レベル10
サバイバーはイベント好き
しおりを挟む
葵からチョコレートをもらい、午後の授業は更に集中力が上がりいい勉強が出来た。
放課後になり、葵が来るのを持っていたがなかなかやって来ない。
やっぱりあれか?
葵が来ないので、自分の席で待っているが、この時間になるといつもなら教室からは、ほとんど人がいなくなるのに今日はまだ結構残っている生徒がいる。
特に男子生徒は結構な数残っている。
何もする事も無いので、残っているクラスメイトを観察していると、男子生徒は明らかに動きがおかしい。
用もないのに教室の中を行ったり来たりしている。
更に観察を続けているとある規則性が見えてきた。男子生徒は、ただ行ったり来たりしているわけでは無く、さり気なく女子生徒の前を横切る様にウロウロしているようだ。
これも、あれだな。バレンタインデー特有の行動なんだろうな。
「凛くん、また、お待たせしてしまって申しわけありません」
「あ~今日は大変だったね」
「はい、諦めてくれない人が多くて……」
それにしてもイベントの度にとなると葵も大変だ。世の中の男子高生がこんなにもアグレッシブだったとは。
クラスの男子も相変わらずふらふらし続けている。
「それじゃあ帰ろうか」
「はい」
教室には本田も残っているのが見えたが、気にせず教室を出て、そのまま校門を抜ける。幸い今日は誰も待ち構えている男子はいなかった。
なんとなくホッとしている自分がいたが、帰り道サバイバーの端末に反応があった。
『ピピッ』
ランクがあがって設定を緩めているからかも知れないが、時々放課後のこの時間にも依頼が入る様になった。
「葵、このまま行く? それともロードサイクルを取りに帰る?」
「取りに帰った方が遅くなりそうなので、このまま行きましょう」
「それじゃあ、急ごうか」
俺達は少し早歩き気味に現場へと向かう。
「最近、学校帰りに依頼が入る回数が増えてる気がするんだけど」
「多分、依頼の要件を緩めているのと、今日はバレンタインデーなので、依頼を受ける人が少なかったのかもしれません」
「あぁ……」
そういえば、クリスマスも正月も依頼が来たな。
サバイバーはイベント好きが揃っているのか? 少なくとも今日に限っては学園の生徒の稼働率が落ちているのは間違いないな。
今まで俺には縁のない事だったのでそういった事は気にした事も無かった。
ただ棚ぼた的にでも依頼があるのはありがたい事なのでしっかりとこなしたいと思う。
早歩きで歩いてはいるものの、徒歩ではそこまで速度は出ていないので目的地迄なかなか到着しない。
俺は被害が拡大していない事を願いながら急ぐ。
「凛くんそろそろ着きます」
「葵、モンスターはどこだろう」
「まだ見えませんね」
慎重に進んで行くとモンスターを確認する事が出来たが、そのうちの一体は見た事のないモンスターで奇妙な風貌を持っていた。
放課後になり、葵が来るのを持っていたがなかなかやって来ない。
やっぱりあれか?
葵が来ないので、自分の席で待っているが、この時間になるといつもなら教室からは、ほとんど人がいなくなるのに今日はまだ結構残っている生徒がいる。
特に男子生徒は結構な数残っている。
何もする事も無いので、残っているクラスメイトを観察していると、男子生徒は明らかに動きがおかしい。
用もないのに教室の中を行ったり来たりしている。
更に観察を続けているとある規則性が見えてきた。男子生徒は、ただ行ったり来たりしているわけでは無く、さり気なく女子生徒の前を横切る様にウロウロしているようだ。
これも、あれだな。バレンタインデー特有の行動なんだろうな。
「凛くん、また、お待たせしてしまって申しわけありません」
「あ~今日は大変だったね」
「はい、諦めてくれない人が多くて……」
それにしてもイベントの度にとなると葵も大変だ。世の中の男子高生がこんなにもアグレッシブだったとは。
クラスの男子も相変わらずふらふらし続けている。
「それじゃあ帰ろうか」
「はい」
教室には本田も残っているのが見えたが、気にせず教室を出て、そのまま校門を抜ける。幸い今日は誰も待ち構えている男子はいなかった。
なんとなくホッとしている自分がいたが、帰り道サバイバーの端末に反応があった。
『ピピッ』
ランクがあがって設定を緩めているからかも知れないが、時々放課後のこの時間にも依頼が入る様になった。
「葵、このまま行く? それともロードサイクルを取りに帰る?」
「取りに帰った方が遅くなりそうなので、このまま行きましょう」
「それじゃあ、急ごうか」
俺達は少し早歩き気味に現場へと向かう。
「最近、学校帰りに依頼が入る回数が増えてる気がするんだけど」
「多分、依頼の要件を緩めているのと、今日はバレンタインデーなので、依頼を受ける人が少なかったのかもしれません」
「あぁ……」
そういえば、クリスマスも正月も依頼が来たな。
サバイバーはイベント好きが揃っているのか? 少なくとも今日に限っては学園の生徒の稼働率が落ちているのは間違いないな。
今まで俺には縁のない事だったのでそういった事は気にした事も無かった。
ただ棚ぼた的にでも依頼があるのはありがたい事なのでしっかりとこなしたいと思う。
早歩きで歩いてはいるものの、徒歩ではそこまで速度は出ていないので目的地迄なかなか到着しない。
俺は被害が拡大していない事を願いながら急ぐ。
「凛くんそろそろ着きます」
「葵、モンスターはどこだろう」
「まだ見えませんね」
慎重に進んで行くとモンスターを確認する事が出来たが、そのうちの一体は見た事のないモンスターで奇妙な風貌を持っていた。
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
俺のギフト【草】は草を食うほど強くなるようです ~クズギフトの息子はいらないと追放された先が樹海で助かった~
草乃葉オウル
ファンタジー
★お気に入り登録お願いします!★
男性向けHOTランキングトップ10入り感謝!
王国騎士団長の父に自慢の息子として育てられた少年ウォルト。
だが、彼は14歳の時に行われる儀式で【草】という謎のギフトを授かってしまう。
周囲の人間はウォルトを嘲笑し、強力なギフトを求めていた父は大激怒。
そんな父を「顔真っ赤で草」と煽った結果、ウォルトは最果ての樹海へ追放されてしまう。
しかし、【草】には草が持つ効能を増幅する力があった。
そこらへんの薬草でも、ウォルトが食べれば伝説級の薬草と同じ効果を発揮する。
しかも樹海には高額で取引される薬草や、絶滅したはずの幻の草もそこら中に生えていた。
あらゆる草を食べまくり最強の力を手に入れたウォルトが樹海を旅立つ時、王国は思い知ることになる。
自分たちがとんでもない人間を解き放ってしまったことを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる