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第3章・風雲竜虎編

   第243夜・『桜庭嬢(後篇)』

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   (前回からの続き)

 いやはや、よく、「なんで大学まで出て飲食店をやってるんだ?」と嫌味を言う人がいる。
 まあ、こういう人は、私が稼げているのでヤッカミなのであるが、そもそも、今どき、大学を出たからと言って、その人の思うような「いい職」につかなくちゃならないというのがナンセンスだ。

 が、私はこう答えている。
「この仕事をやってはじめて、僕は大学で学んだことを十分に活用できています。経済的な理念での営業はもちろん、美味しい料理ももちろん、その衛生観念、お店の美的装飾、対人関係の一言一言、表情、立ち居振る舞い、・・・これまで学んだ全てを<生計を立てること>に活かせています。更には、私は、普通ならば避けなくてはならない、自分の思想(保守主義)や趣味(可愛いもの至上主義)を、隠さずに語っているのに、皆さん、リピーターで来てくれる^^ 噂話も悪口も大好き、それでもみんな来てくれる^^ こんな幸せなことはないっスよ!^^ 惜しむらくは、月の売り上げがもう五万円づつくらい増えて、一年に一回は海外旅行に行ける余裕が欲しいことぐらいです」

 で、話を戻す。
   ⇒日曜日に初めて桜庭ななみ似が友達と初来店。
   ⇒あたい、接客を失敗。桜庭嬢はもう来てくれないかも・・・。
   ⇒月曜日に、知らない名前の主婦から水曜日の予約が入る。
   ⇒水曜日に、予約のお客さんが来ると、全員美人の家族。
   ⇒その中に、ポヨンッ! と、桜庭嬢がいた。
   ⇒つまり、日曜日に帰宅して、すぐに家族で予約してくれたのだ!
   ⇒俺は嫌われていなかった!^^;

 しかし、桜庭ファミリーが食事を終え、店を出るときに、私は、特に桜庭嬢に「ありがとうございましたッ!^^」と笑顔を向けた。
 すると桜庭嬢、またも不安な表情を浮かべて去っていくのだった。

   ⇒私の笑顔は桜庭嬢に被害妄想をさせる。
 あるいは、
   ⇒不安な表情が、桜庭嬢のデフォ? ・・・^^;

                 (2016/11/19)
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