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紫(隠し攻略キャラで受け)の弟の菫(非攻略キャラ)に成っていた

4.5話(オレは妖精に会った)灰炉視点

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 オレは誰も居ないだろう学園の裏庭に行くとそこには花畑の花に囲まれて眠っている美しい妖精がいた。
(、、、キレイだ)

「、、、、。」
「スゥ、、、。」

妖精は静かに眠っていて近づいても起きる気配は無い。
(、、、人間か?、、、本当に妖精みたいだが、、、触れたい)

「、、、。」
“ザァ~”
「っ!、、、はぁ、、、、またな」

オレが魅入られた様に妖精に触ろうとした瞬間に風が吹いたのでオレは正気に戻った。
名残惜しいがここに居るとまた妖精に触れたくなるだろうと思いこの場を去る事にした。
(触れるだけならまだ良いが、、、絶対に離したくなくなる、、、捕まえて誰にも見せない様に囲ってオレだけのモノにしたくなるだろうからな、、、、今度あの妖精に会えばオレは、、、)



次にオレが妖精に会ったのは図書室だった。
妖精は本を読んでいてオレに気がついていないらしい。
この図書室はほとんど使われる事がなく来るのはオレくらいだったので今この図書室に居るのはオレと妖精だけだ。
(近づきたい、、、触れたい)

「、、、、。」
“ガタッ”

オレはフラフラと妖精に近づき妖精の隣の席に座った。
触れたいと思ったが知らない奴が急に触れたら驚くだろうし嫌な思いをするかも知れないので触れるのを我慢するために軽く目を閉じた。
目を閉じると妖精の気配が近くに感じる上に妖精からとても良い匂いがした。
(、、、この匂いは、、、花?ずっと嗅いでいたい匂いだ)

“ガタッ”

少しすると妖精が立ち上がったみたいでオレから離れて行く気配がしたので目を開けると妖精が図書室から出る所でこちらに振り向いてオレと目が合った。
短い時間(オレには長く感じた)だがオレと見つめ合った妖精は目を逸らし図書室から出ていった。
(、、、綺麗な目だ、、、次は眼鏡越しではなく、、、いや、何考えてんだオレは、、、、だが、、、あの目がオレだけを見る様にしてやりてぇ)



その次に会ったのはオレが誰も居ない教室で寝ていた時だった。
妖精はオレが居た事に驚いたみたいで少しの間固まっていた。
オレは誰かの気配がしたので起きていたが目を閉じたままだったので妖精はオレが寝ていると思ったのだろう妖精は教室から立ち去ろうとしていた。
だが、少しすると妖精は何か気になったのかオレに近づいて来た。
(何だ?何か気になったのか?)

「スー、、、」
「、、、クス、、、格好いいけど可愛いな」

妖精はそう言うとオレの頭を優しく一回だけ撫でて教室から出ていった。
妖精が教室から出た瞬間にオレは目を開いて妖精が触った部分に手を当て自分が何をされたのか自覚した。
妖精が言った言葉と撫でた感触を思い出しオレの顔が熱くなっていくのを感じた。
(くっそ!カッコ悪い、、、追いかけるか)

オレは妖精が誰なのか探るために妖精を追いかけた。
妖精を見つけると妖精の顔色が悪い事に気がつき妖精の側に近づこうと思った時、妖精に誰かが近づいて来るのが分かり思いとどまる。
妖精に近づいて来たのはこの学園の有名人の一人の紫さんだった。
何故そんな人が妖精に近づいて来たのかと思ったがその後の会話で紫さんは妖精の兄だと分かった。
兄弟が会話しているのを聞きながらオレは妖精の名前が菫だということが分かり、今日探るのはこれくらいにしようと思い誰も居ないだろう図書室に行き休もうと図書室に向かった。

図書室に来たオレは予定通りに休む事なく妖精、、、菫の事を考えていた。
(菫、、、菫か。紫さんの弟だったのか、、、そういえば前に誰かが紫さんの弟が2つ下らしいと噂していたな、、)

“ガラガラ”
「はぁはぁ、、、フゥ、、、っ!」
「、、、、。」

菫の事を考えていたら菫が息を切らしながら図書室に入って来た。
菫は目が合ったオレから目を逸らし静かに椅子に座った。
オレは椅子に座った菫を見ていると可笑しいことに気がついた。
菫は息を切らしたはずのその顔色は赤くなってはおらず少し青褪めていた。
(、、、?青褪めて?、、!具合いが悪いんじゃねぇのか!)

“ガタッ”

いきなり立ち上がった菫はやはり具合いが悪かったみたいで直ぐに倒れそうになったので慌てて抱き抱える。
(っ!軽い!男なのに何でこんなに軽いんだ?腰は折れそうなくらい細いじゃねぇか!)

「、、、?、、?」

菫は目眩を起こしているみたいで何が起こっているのか分かっていなかった。
少しすると状況が分かったみたいなので具合いが悪いなら休めと言い椅子に座らせオレもその隣に座った。
オレが菫を眺めていると菫の顔が少し赤くなっているのが分かり良かったと思い無意識に菫の頭を撫でた。
(っと、ヤベェいきなり撫でちまった。嫌がって無いか?、、、)
 
「、、、~っ」
「、、、ぽんぽん」

菫の顔がウッスラと赤くなったので試しに優しく撫でたり叩いたりしてみると少し嬉しいそうに微笑むので一限目が過ぎるまで永遠とそうしていた。
(、、、可愛いな、、、、やっぱりオレのモノにしてぇ、、、いや、オレのモノにする)


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