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四章 葵虐め事件の決着への道
第67話(まさかの血縁者達)
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兄さんが話そうとする前に鈴の兄さんが白兄から私を受け取って優しく抱き締めてきた。
(今回は独り占めじゃなくて順番制なんだ)
「それでお前は何を調べていたんだ?」
「俺は円鏡の事を調べた。まぁ、調べたというよりは後を着けてみた」
「何故、円鏡さんを?」
「あいつが葵に惚れたのは結構前みたいだったが、あいつが能力の影響を受けて無い様な気がしたから少し調べてみようと思ってな。それで分かった事を話す」
兄さんの話を聞いて縁完さんには弟が居るという事と円鏡さんが縁完さんと従兄弟だという事が分かったらしい。
だけど円鏡さんは事件には今の所は関係無いみたいだ。
(あの円鏡さんと縁完さんが従兄弟、、、あ、名前の最初の“えん”部分が同じなんだ。という事は事件に関係ある弟の方も“えん”何とかなのかな?)
「あいつの弟は縁完とは全然似てなかったぜ?どっちかと言うと可愛い系の顔だったな。だから知らない奴がどんなに弱そうだったり無害そうでも気を抜くなよ?特に葵は気をつけろ、知らない奴には近づくなよ?良いな?」
「分かった」
「それとその弟は鈴に惚れてるみてぇだ。自分のモノにしたいみたいな事を言ってたからな」
「はぁ?オレ?オレは葵ちゃん以外に惚れる予定も葵ちゃん以外のモノになる予定も無いけど?」
「当たり前だろ?お前が葵にべった惚れなのは昔から知ってるからな。ただ、能力者かも知れないから気をつけろ」
「分かったよ」
私は鈴の兄さんの腕の中で固まった。
(、、、え?鈴の兄さんに惚れて?自分のモノに?、、、はぁ?鈴の兄さんは私の、、、)
「葵ちゃん?震えてるけど、どうかした?」
“ギュッ”
「鈴の兄さんは、、、」
私は鈴の兄さんの袖を握りしめて鈴の兄さんの方に振り向き言った。
「オレのモノなんだ。それは分かっているが、、、誰かが鈴の兄さんを自分のモノって思っているのは嫌だ。ただの嫉妬だがオレ以外が鈴の兄さんをそういう意味で見ているのも許したくない」
「葵ちゃん、、、」
言いきると恥ずかしくなって真っ赤な顔を鈴の兄さんの胸の中に隠した。
(本当の事だけど、、、やっぱり、恥ずかしい!うぅ~、誰でもいいから何か話して~)
「俺の弟、本当に可愛い。あんな可愛い事言うとか鈴の事を殺しにきてるな」
「わたしの葵が可愛いなどいつもの事だろう。鈴矢はそのうち葵の殺し文句で死ぬんじゃないか?」
他のみんなも可愛いとか死ぬとか言っていたけどその時、鈴の兄さんが私にだけ聞こえる声で言った。
「葵ちゃん、今日は抱き潰すから覚悟しといてね?今この瞬間に押し倒さないだけの理性は今はあるけど久しぶりなのもあって我慢出来無い。家に帰ったら終わりだって思ってて?」
「り、鈴の兄さん?」
その言葉を聞いて顔を少し起こすと目が笑って無い鈴の兄さんの顔があった。
(あ、終わった。今日は死ぬかも)
「まぁ、円鏡の事は少し認めてやっても良いと思ったけどな」
「何故?」
「あいつさ縁完の弟がそんな事を言った時に鈴が葵を捨てるわけが無いって言ったんだ。それと自分が好きになった葵は鈴の事を好きな葵なんだと言ってたからな」
「へぇ、確かにそれは認めてやっても良いかもな?」
円鏡さんが言った言葉に感動したけど、この後の鈴の兄さんとの事を思うと嬉しいと怖いと恥ずかしいが混ざった変な感情になった。
(円鏡さんが言ってくれた言葉は嬉しいけど、この後の事を思うと、、、鈴の兄さんと触れあうのは好きだけど恥ずかしいし、鈴の兄さんの様子からして今日は死ぬかも知れないから怖い)
「俺の話はここまでだ。次の報告を頼むぜ?紫、灰炉」
「うん、分かった」
「ああ」
私も少し落ち着いたので紫さん達の報告を聞こうと思って振り向くと誰も見て居ないのを確認して鈴の兄さんが私の首を舐めた。
「ひぁっ、鈴の兄さん!」
「しぃ、バレるぞ?ちょとした味見だよ」
「っ、、、鈴の兄さんだけ味見してズルいぞ」
「ぐっ、、、本当に可愛い。もうしないからごめんな?」
「嫌ではないんだが、鈴の兄さんがする事はオレも一緒にしたいんだ」
「分かったからこれ以上可愛い事言わないで我慢出来なくなるから」
「?、、、分かった?」
我が儘を言っただけで可愛い事を言ってはいないと思うんだけど、頷いて紫さん達の話を聞く事にした。
(家に帰る前に仕返しに鈴の兄さんにキスしよう)
(今回は独り占めじゃなくて順番制なんだ)
「それでお前は何を調べていたんだ?」
「俺は円鏡の事を調べた。まぁ、調べたというよりは後を着けてみた」
「何故、円鏡さんを?」
「あいつが葵に惚れたのは結構前みたいだったが、あいつが能力の影響を受けて無い様な気がしたから少し調べてみようと思ってな。それで分かった事を話す」
兄さんの話を聞いて縁完さんには弟が居るという事と円鏡さんが縁完さんと従兄弟だという事が分かったらしい。
だけど円鏡さんは事件には今の所は関係無いみたいだ。
(あの円鏡さんと縁完さんが従兄弟、、、あ、名前の最初の“えん”部分が同じなんだ。という事は事件に関係ある弟の方も“えん”何とかなのかな?)
「あいつの弟は縁完とは全然似てなかったぜ?どっちかと言うと可愛い系の顔だったな。だから知らない奴がどんなに弱そうだったり無害そうでも気を抜くなよ?特に葵は気をつけろ、知らない奴には近づくなよ?良いな?」
「分かった」
「それとその弟は鈴に惚れてるみてぇだ。自分のモノにしたいみたいな事を言ってたからな」
「はぁ?オレ?オレは葵ちゃん以外に惚れる予定も葵ちゃん以外のモノになる予定も無いけど?」
「当たり前だろ?お前が葵にべった惚れなのは昔から知ってるからな。ただ、能力者かも知れないから気をつけろ」
「分かったよ」
私は鈴の兄さんの腕の中で固まった。
(、、、え?鈴の兄さんに惚れて?自分のモノに?、、、はぁ?鈴の兄さんは私の、、、)
「葵ちゃん?震えてるけど、どうかした?」
“ギュッ”
「鈴の兄さんは、、、」
私は鈴の兄さんの袖を握りしめて鈴の兄さんの方に振り向き言った。
「オレのモノなんだ。それは分かっているが、、、誰かが鈴の兄さんを自分のモノって思っているのは嫌だ。ただの嫉妬だがオレ以外が鈴の兄さんをそういう意味で見ているのも許したくない」
「葵ちゃん、、、」
言いきると恥ずかしくなって真っ赤な顔を鈴の兄さんの胸の中に隠した。
(本当の事だけど、、、やっぱり、恥ずかしい!うぅ~、誰でもいいから何か話して~)
「俺の弟、本当に可愛い。あんな可愛い事言うとか鈴の事を殺しにきてるな」
「わたしの葵が可愛いなどいつもの事だろう。鈴矢はそのうち葵の殺し文句で死ぬんじゃないか?」
他のみんなも可愛いとか死ぬとか言っていたけどその時、鈴の兄さんが私にだけ聞こえる声で言った。
「葵ちゃん、今日は抱き潰すから覚悟しといてね?今この瞬間に押し倒さないだけの理性は今はあるけど久しぶりなのもあって我慢出来無い。家に帰ったら終わりだって思ってて?」
「り、鈴の兄さん?」
その言葉を聞いて顔を少し起こすと目が笑って無い鈴の兄さんの顔があった。
(あ、終わった。今日は死ぬかも)
「まぁ、円鏡の事は少し認めてやっても良いと思ったけどな」
「何故?」
「あいつさ縁完の弟がそんな事を言った時に鈴が葵を捨てるわけが無いって言ったんだ。それと自分が好きになった葵は鈴の事を好きな葵なんだと言ってたからな」
「へぇ、確かにそれは認めてやっても良いかもな?」
円鏡さんが言った言葉に感動したけど、この後の鈴の兄さんとの事を思うと嬉しいと怖いと恥ずかしいが混ざった変な感情になった。
(円鏡さんが言ってくれた言葉は嬉しいけど、この後の事を思うと、、、鈴の兄さんと触れあうのは好きだけど恥ずかしいし、鈴の兄さんの様子からして今日は死ぬかも知れないから怖い)
「俺の話はここまでだ。次の報告を頼むぜ?紫、灰炉」
「うん、分かった」
「ああ」
私も少し落ち着いたので紫さん達の報告を聞こうと思って振り向くと誰も見て居ないのを確認して鈴の兄さんが私の首を舐めた。
「ひぁっ、鈴の兄さん!」
「しぃ、バレるぞ?ちょとした味見だよ」
「っ、、、鈴の兄さんだけ味見してズルいぞ」
「ぐっ、、、本当に可愛い。もうしないからごめんな?」
「嫌ではないんだが、鈴の兄さんがする事はオレも一緒にしたいんだ」
「分かったからこれ以上可愛い事言わないで我慢出来なくなるから」
「?、、、分かった?」
我が儘を言っただけで可愛い事を言ってはいないと思うんだけど、頷いて紫さん達の話を聞く事にした。
(家に帰る前に仕返しに鈴の兄さんにキスしよう)
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