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四章 葵虐め事件の決着への道

第57話(灰炉さんの能力)

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 その場に居たみんなが灰炉さんの言葉に混乱していた。
けれど、いち早く回復した兄さんが灰炉さんにみんなが聞きたいと思った事を聞いてくれた。

「灰炉それはどういう意味だ?」
「あー、そういやぁオレ言ってなかったか。オレも特殊能力を持ってる」
「は?どんな?」
「オレの能力は相手の特殊能力を無効にする事が出来る能力だ」
「無効?」
「オレには能力が効かないって事だ」
「、、、本当だ。灰炉の心の声が全然聞こえない。菫は『灰炉くんカッコいいな』って思ってるのに」 
「なっ、、、暗!言わないで!」
「本当か菫?」
「本当」
「暗!」

顔を真っ赤にした菫を嬉しそうな顔をした灰炉さんが抱き締めた。
暗に怒っていた菫は灰炉さんに抱き締められて静かになった。
(嬉しいけど恥ずかしいんだろうな。けど菫も灰炉さんを抱き締め返してるから嬉しいのが強いのかな?)

「つまり灰炉自身には能力が効かないがその能力が無くなるわけでは無いって事か?」
「オレが意識しないとそうなるな」
「意識するとどうなるんだ?」
「オレの能力は常時発動してるから意識して無い時、、、簡単に言うとオレが寝てる時とかにオレに能力を使っても全く効かないって事だ。ただオレが意識して能力を無効にしなかったらオレにも効く。それと同じくオレが意識して能力を使うと相手の能力をずっとってわけではないが使え無くする事が出来る」
「つまり灰炉の能力はオレ達と反対で意識して無い時でも勝手に発動してるって事だろ?だが意識して使う事も出来るって事か」
「ああ」

灰炉さんの能力を聞いた兄さんは何か考えているみたいだ。

「、、、白、鈴、少しいいか?」
「ああ」
「分かった。葵ちゃん少し離れるけどゴメンね?」
「いや、何か大切な話しだろ?大丈夫だ」

兄さんが鈴の兄さんと白兄に鈴の兄さんのベッドの近く(鈴の兄さんは怪我をしてるのでベッドに座りながら)で何か話している。
私は鈴の兄さんが兄さんに呼ばれたので抱き締められて居たのを辞められて少し寂しく思いながらさっき違和感を感じていた事を考えてみる事にした。
(何か背中が寒くて寂しいけど大切な話をしてるんだろうから仕方ないよね、、、えっと、葵虐め事件に能力を使われてたかもって事は次に起こる虐めは、、、アレ?、、集団でリンチされた、石とか刃物とかを投げつけられた、私の代わりに鈴の兄さんが撃たれたのは私が刺される事件の代わりだろうな、、、集団でリンチの時に私を眠らせるのは兄さんの友達じゃなかったっけ?、、、暗、暗!聞こえてる?)

{葵?何かあった?いきなり強い意識で呼びかけてくるからびっくりした}
{菫にも聞きたい事があるから頼める?}
{?良いよ}

暗は直ぐに菫を呼んでくれた。
私は前から違和感を感じていてさっき考えていた時に引っかかった事を二人に聞いた。

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