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6羽 空駒鳥の媚薬作りの一日
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時計が9時を指す頃。
空駒鳥の薬屋の調合スペースにて、長い髪をシュシュで結ったリーネが材料を丁寧に量り、調合用の鍋に投入していく。
「あとは、仕上げにライキのを・・・」
昨日ライキから受け取った瓶を手にして、彼のイキ顔を思い出したリーネは赤面する。
「と、特別なのを、入れるだけ・・・。」
精液を計量しようと瓶のふたを開けると、凄いにおいがしたためリーネはギュッっと目を閉じて変な顔をした。
「・・・ライキの部屋で採取してるときにはわからなかったけど・・・。
凄いにおいがするってライキが言ってたの本当・・・!
栗の花の匂いに似てるかも・・・。」
スンスンと鼻で嗅いで真っ赤になって、首をぶんぶんと振って、お仕事お仕事・・・と唱えるように言う。
「1cc・・・っと。」
瓶を傾けて取り出そうとしたが、粘性が高く取り出せなかったため匙で掬ってみる。
「きゃっ!」
そこで匙が瓶の内壁に当たって跳ね、リーネの顔に数滴その中身が飛んだ。
それを指で拭って取り除こうとしたが、指の先についた液体への興味が押さえ切れず、
(ライキの特別なの・・・。)
と思ってから、ペロッと口にした。
「・・・う”えっ、変な味。
苦いようなしょっぱいような・・・。
匂いも凄いし、どうりでライキがあんなに恥ずかしがるわけね・・・。」
と納得して、もう一度掬おうと匙に目を落としたことろでハッとした。
「もしかして、これをこの鍋に入れちゃったら・・・
出来上がった薬を不特定多数の女性が口にすることになる?
ライキの精液をいろんな人が・・・?」
「・・・・・・それは嫌・・・絶対嫌・・・!!
私のつがい・・・私だけの特別なライキなのに・・・!!」
リーネはテーブルに両手をつき、はぁはぁと息を切らして頭を巡らせた。
「何かないかしら。
精液を使わずに済む方法・・・
おばあちゃん・・・!お願い・・・!」
レシピ帳をめくるリーネ。
「みつけた!」
ー前のページのレシピで精液を使うことに抵抗があったのなら、イノシシの睾丸(×2)で代用してごらん。
わしも昔爺さんが生きてて現役だった頃は材料を提供してもらっていたが、現役を引退してからは角イノシシを使って作っておったよ。
ただし人の精液で作るよりも強力だから、2倍に薄めること。
ちなみに精液で作るほうが効き目はマイルドじゃが、高級品じゃ!ひっひっひっ!
効果を確かめるときには、ライキに傍にいてもらいな。
マールー
「おばあちゃん・・・ありがとう・・・。」
最初の獲物を捕獲したライキは、それを一旦自宅の解体場へ起きに戻る途中、リーネの様子を見に薬屋へ立ち寄った。
カランカラン─扉についた鈴が鳴る。
「リーネ、今どんな感じ?」
すると素材棚をひっくり返して何かを探した様子のリーネが涙ぐんで床にへたり込んでいた。
「・・・!
一体どうしたんだリーネ!?」
「あのね、媚薬を調合していて、”ライキの特別なの”を計量してるとき、ちょっと気になって舐めてみたら気が付いたの!」
「えっ!?
今舐めたって・・・
えっ!?」
ライキが困惑するのも構わずリーネは続ける。
「これを媚薬に混ぜちゃったら、出来上がった薬を通して知らない女の人たちがライキのを口にすることになるって・・・!!」
「あ・・・そっか。
俺はそこは別に気にならないけど・・・。」
「えーーーっ!?」
「ご、ごめん。
だって薬の原料として少量使うだけだし。」
「私はそれはどうしても嫌なの!!」
と掴みかかってくるリーネ。
「わかったって!
・・・嫌って思ってくれたこと、嬉しい・・・。」
とライキははにかんだ。
「うん・・・。
だからおばあちゃんのレシピ帳を調べて、代用案を見つけたんだけど・・・。
無いの!
素材棚に・・・ぐすっ・・・」
「何がどれだけ必要なんだ?
いつまでにあればいい?」
ライキは優しくリーネを覗き込むようにして尋ねながら、涙をぬぐってやる。
「角イノシシの睾丸が2個。
お昼までには・・・」
「わかった!
今の時期ならよく見かけるから何とかなるかも!
今すぐ行ってくるから待ってろ!」
ライキはすぐに森に角イノシシを狩りに行く。
時計が11時半を指した頃。
角イノシシを捕まえたライキが息切らして戻ってきた。
「リーネ・・・!
ハァ、ハァ、獲れたぞ!」
と角イノシシ♂を見せる。
「本当!!
さすがライキ!!
ありがとう!!」
飛びついてぎゅーっとするリーネ。
ライキは赤く頬を染め嬉しそうに表情を緩めた。
「ここ借して。
すぐ渡すから・・・。」
ライキは家の外の排水場所で、すぐにそれをナイフで切り取って、リーネの差し出したボウルに入れる。
「ありがとう!
これで何とかなるよ・・・!
あ、お昼キッチンに用意してあるから食べてって?」
「やった!リーネの飯!
それじゃいただいてく。
サンキュー。」
ライキがキッチンのほうに消えると、リーネは店の流しで睾丸を洗い、湯通しをする。
キッチンにはライキの家の肉屋のベーコンと野菜を使ったピザと、ミネストローネスープ、野菜サラダが置いてあり、まだ湯気を立てていた。
「美味そう・・・いただきます。」
手を合わせてから食べる。
(今日も美味い・・・。
やっぱリーネの飯いいよなぁ・・・♪)
食べ終わり、調合台の近くにいるリーネに声をかける。
「ごちそうさま!
今日も美味かった!サンキュー。」
「よかった!
食べ終わったら食器、流しに置いておいてー!」
とリーネが返す。
「いーよ。俺洗っとく。」ライキが言うと「ありがとー!」と返ってくる。
いつものやりとりだ。
食器を洗い終えたライキはリーネのいる店のほうへ戻る。
リーネは作業中で手が離せないのかずっと鍋をかき混ぜている。
「そういえば、俺の提供した材料のほうはいらなくなったんだろ?
もう捨てた?」
「えっ・・・。
す、捨ててない・・・。」
「さっさと捨ててくれ・・・。
とっとかれたら俺恥ずかしいし・・・。」
「嫌。」
プイ!とそっぽ向くリーネ。
「いや頼むから捨てて・・・。」
と真っ赤になるライキ。
リーネはツン!とそっぽを向いたままだ。
「・・・もういい。
俺が捨てる。どこ?」
ライキはキョロキョロと辺りを見渡し探す。
「や、ヤダ!
ちょっとライキ!
取っておきたいのに!
お願い!」
ライキは無視して探す。
すると棚の上に見覚えのある瓶が置いてあり、
”―Raiki's Special Thing♥―
*Mating Anniversary* Lark/16/1579
(和訳:―ライキの特別なの♥―
*つがい記念* 1579年ひばり月(5月)16日)”
とラベルまでつけてある。
「・・・これか。」
ライキは軽くため息をついてから流しに向かう。
「やだ!
捨てちゃ・・・!」
リーネは鍋をかき混ぜるのをやめてまで取り戻しに来て、流しの前で取り合いになる。
「鍋、見てなくていいのか?」
「っ、そうだけど・・・!」
リーネは慌てて火を止めてからまたライキの方へ戻り、取り合いが再開する。
「かーえーしーて!」
「なんでそこまで取っておきたいんだよ!?
そんなの、もうつがいなんだからいつだって見れるだろ?」
赤くなりながら目を逸して言うライキ。
「だって・・・これがきっかけでライキとつがいになれたんだもん・・・。
記念に取っておいて、時々眺めたりしたいじゃない・・・。」
ぐすっと涙ぐむリーネ。
「・・・・・・。」
そんなリーネを見ながら困ったように考え込むライキ。
やがて諦めて小さくため息をつく。
「いーよ。負けたよ。
・・・その代わり、絶対人に見つからないところに置けよ?」
「・・・うん!ありがとうライキ!
だーい好き!」
「うん・・・俺もリーネ大好きだよ。」
そのまま見つめあってキスをする。
「ふっ・・・んっ・・・」
まだ舌は入れていないが、長めのキスを交わしていると、
「よーっす!
ちょっと傷薬切らしちまったんだけど・・・」
カランカランと勢い良くドアを開けて入ってきたユデイ。
慌てて離れる二人なのだった。
「あっ・・・お邪魔でしたね!?
出直してくるわ!」
ユデイは声を上ずらせながらそう言って、気まずそうに笑ってから、手を振り店を出る。
「こ、これっ・・・ユデイに持って行ってあげて!」
真っ赤になったリーネから傷薬の入った包みを渡されたライキは、すぐにユデイを追いかけて傷薬を渡した。
ユデイに肘鉄を食らって散々からかわれたのち、また店に戻るライキ。
「渡してきた。
お代預かってきたよ。」
とレジに入れてやる。
リーネは既に仕事モードに戻っており、「ありがとー」と言いながらまた真剣な顔をして鍋をかき混ぜていた。
「・・・それじゃ俺、一旦家に玉無しイノシシとか置きに行ってくるかな。
薬いつくらいに出来そう?」
「3時くらいにはできると思う。
あ、納品前に効果を試したいんだけど、その時・・・ライキ、一緒にいてくれる?」
後半は赤くなって、もじもじしながら小さな声で伝えるリーネ。
「う・・・うん。
・・・わかった。」
ライキもリーネがもじもじしている意味を何となく察し、赤くなるのだった。
「じゃあ獲物の解体が終わったら今日はあがりにして、3時頃また来るから。
お昼ご馳走様!」
「うん。ありがとう!
また後でね!」
時計が3時を指す頃。
リーネの薬は既に出来上がっており、瓶に詰め終わっていた。
そこへ武器防具を外して身軽な私服に着替えたライキが戻ってきた。
「リーネ、来たよ。
あ、もう瓶に詰め終わったんだな。」
「うん。
あとは効き目を確かめるだけ。
おばあちゃんのレシピ通りに作ったから大丈夫だと思うけど、私は初めて作ったし、念のためね。」
「それで、どうやって確かめるんだ?」
「それは・・・実際に使ってみるしか・・・。
私、薬や毒は慣らしているから効きにくいとは思うんだけど、媚薬を試すのは初めてだからちょっと怖いし・・・。
その、ライキが傍にいてくれたほうが、心強いかなって・・・。」
真っ赤になって消え入りそうに言うリーネ。
「・・・うん。わかった・・・。」
ライキも真っ赤になって答えた。
誰も来ないように店の入口の札を”準備中”にひっくり返してから─。
リーネの部屋で媚薬を試すことになった。
「今お茶とお菓子を持って行くから先に部屋に入って待ってて!」
そう言ってリーネは準備するためにキッチンへと消えていった。
2階への階段を上り、ドキドキしながらリーネの部屋に入るライキ。
彼女の部屋は女の子らしく花の絨毯やキルトのクッション、ぬいぐるみ等が置かれ、柔らかくて甘いいい匂いがした。
(・・・ばあちゃんが亡くなって間もない頃の深夜に一度だけ上げてもらったことがあった・・・。
それ以来だな・・・。)
ふと部屋の棚に先程奪い合ったライキの精液の瓶が大事そうに置かれているのを見つけるライキ。
(これ、ルウナとかヒルデ姉さんとか、リーネの友達が来た時に突っ込まれなきゃ良いけど・・・。)
不安そうに苦笑いし汗を垂らすのだった。
少しして、紅茶のセットとお菓子を持ったリーネが「おまたせ!」と部屋に入ってきた。
お菓子はリーネお手製のもので、ドライフルーツを練り込んだパウンドケーキと、ライキは甘いものはあまり食べないことをリーネは知っているので、しょっぱい系のケークサレも用意してくれていた。
それらを食べながら、何気ないお喋りをはじめるリーネとライキ。
ただしリーネの紅茶には媚薬が1滴入っている。
ドキドキしながら紅茶を口に運ぶリーネ。
そして”こくん・・・”と飲み込む。
「・・・紅茶の色や味、香りにまったく影響なしね!
さすがおばあちゃんのレシピ。」
それから少しの間リーネの様子は特に変わることもなく、楽しくおしゃべりをしていたが、やがて、
「・・・あ・・・れ・・・?」
リーネの顔が赤く火照りだし、段々もじもじそわそわとしだす。
「リーネ?」
「・・・・・・・・・効いて・・・きちゃった・・・。」
火照った顔を机に乗せ、はぁはぁとせわしなく息をするリーネ。
「ま、まじか・・・・・・。」
リーネの発情した様子を見てライキの下半身も勃起してくる。
いろいろとこの先の展開を期待してしまい、ライキはゴクッと生唾を飲み込んだ。
「・・・俺・・・手伝うよ?」
「・・・はぁ、はぁ・・・だ、大丈夫・・・一人でどうにかしてみるから・・・。
ちょっとだけ、部屋の外に出ててくれる・・・?」
「え、部屋の外?」
リーネの言葉が期待と違いガッカリするライキ。
何とかその展開を避けようと口を開く。
「・・・でも、リーネって一人でしたことあ・・・」
言いかけてクッションを投げられた。
リーネは真っ赤な顔をしてこちらを睨んでいる。
「ライキのえっち!
いいから出てって!」
ここでライキがカチンとキレた。
「・・・あのさ、酷くないか?
部屋出てろってさ・・・。
俺に傍にいるよう頼んだのはリーネだろ!」
「だ、だって、想像以上に効いて恥ずかしいんだもん・・・!
これ以上とても見せられないよ・・・!」
「リーネ、昨日俺のを出すとき手伝ってくれただろ?
俺だけイくところを見られてるのに、俺はリーネのイくところを見られないのはフェアじゃない。」
リーネははっ!として顔上げた。
「そ・・・それは・・・そうだけど・・・。」
「だよな?
じゃあ手伝わせてよ。」
と言いながらムスッとしたままクッションを返す。
「・・・それは、ごめんなさい。
まだつがいになってばかりだし・・・。
あ、あそこ・・・弄られるのは恥ずかしいから・・・・・・。」
そのクッションに顔をうずめてリーネが言った。
「・・・じゃあ、胸は?
だめ?
俺リーネの胸すげー触りたいんだけど。」
「・・・だめ・・・。」
「・・・はぁ・・・わかったよ。
じゃ、リーネがイくところ見せて?
俺も一緒にするから。」
「ん・・・ライキも一緒なら・・・いいよ。」
二人はキスして自分の体をそれぞれ弄る。
リーネはもう限界だったのか、下着に滑り込ませた指を止められなかった。
くちゅくちゅと水音が部屋に響く。
「見ちゃ・・・や・・・だ・・・えっちな子って、嫌いにならないで・・・。」
ライキもリーネの向かいに座り、自分のを高めていた。
「ならないよ・・・。
エッチなリーネ、すげー可愛い・・・。
・・・リーネって自分でシたりしないタイプだと思ってたから・・・意外で、興奮する・・・。」
「や・・だ・・・シたの昨日が初めてだもん・・・!
昨日ライキのエッチな顔見たから・・・夜寝る前に思い出して・・・それで・・・」
(・・・昨日が初めてっていう手付きには見えないけど、女の子は淫らだとか思われたくないよな・・・。
あまり詮索しないであげよう・・・。)
「あぁー・・・そ、そっか・・・俺がネタなのは・・・なんか・・・嬉しい・・・」
「あぁ・・・あっ・・・やっぱり自分じゃだめ!
ライキ・・・さ、さわって・・・
私のここ・・・触って・・・!」
「・・・いいの・・・?」
「・・・うん・・・。
やっぱりライキにされるほうがいい・・・。」
ライキは自分のを高めるのをやめて、心臓をバクバク言わせながらそっとリーネのパンツに手を入れ、既にぬるぬるに濡れたそこを探った。
「すげ・・・。
熱くてぬるぬるしてて・・・えろい・・・。」
「・・・言わないで、馬鹿っ・・・あっ♥」
ライキの指が敏感な突起に触れてぴくん!と身を跳ねらせるリーネ。
ライキは堪らなくなってペロッと自分の指についた愛液を舐める。
「やだ・・・!
舐めちゃ・・・!」
リーネに抗議されたライキは挑発的な顔で、
「リーネだって俺の舐めたんだろ?
おあいこだよ。」
と笑う。
リーネは反論できなくて、ぐぬぬ・・・となりながら、
「変な匂いとか味とか・・・しなかった?」
と不安げに尋ねる。
「全然・・・つか、もっと舐めたい・・・。」
と言って、口でシようとリーネの下半身の方へ頭を下げていくライキ。
「やっ・・・待って・・・だ、ダメっ・・・ダメぇ!!」
リーネが力いっぱい拒否してライキの頭を押しのけた!
リーネの目には涙が滲んでいた。
「・・・わかったよ。
調子に乗りすぎた・・・ごめん。」
ライキはリーネの瞼に優しくキスを落とす。
リーネがホッとして表情を緩めた。
「・・・じゃあ手でするけど、どこがいいの?
俺女の子の触るの初めてだから教えて?」
「あのっ・・・ここ・・・ここ指で擦って・・・?」
とライキの手を取り誘導するリーネ。
「ん・・・このコリコリしてるとこ?」
「あっ♥」
ライキの指がクリトリスに触れた瞬間、リーネが甘い声をあげてぴくんと跳ねる。
(ここか・・・。)
と理解したライキ。
逸る気持ちを抑え、その小さな突起を優しく擦ってみると、リーネの声がより一層甘くなる。
「あっ♥あっ、あっ♡・・・ライキ・・・きもち・・・いいよぉ♥・・・あっ、あっ♥・・・」
「リーネ・・・可愛い・・・リーネ・・・」
ライキもリーネの声と反応にどんどん興奮し、ほったらかしのままの性器は反りあがり脈打ち先走る。
「あっ・・・あっ♥
・・・はあっ・・・あんっ♥・・・」
リーネはよがりながらライキの性器に視線を落とした。
「ライキの・・・んっ♥・・・かわいそう・・・だからっ・・・私も・・・して、あげる♥・・・」
とリーネがライキの性器に手を伸ばす。
「っ・・・!
リーネ・・・・・・!」
「・・・こんな感じで・・・いい?」
昨日のことを思い出してたどたどしい手つきで動かすリーネ。
「うん・・・。
でももっと強く握っていいよ・・・?」
二人の激しい呼吸と水音が部屋に響く。
「あっ、あっ、あっ♥・・・私、もう・・・♥
ライキ・・・ライキぃ・・・♥」
「俺も・・・リーネ・・・リーネ!・・・んっ・・・くっ・・・!」
二人はお互い唇を求め、深く口づけながらも手の動きを早めていく。
「んっ♡んっ♥っんーー-ーー♥!!」
「ん・・・ふうっ・・・んっ・・・んっ!!」
二人はキスしたまま同時に果てて、そのまま空へと昇っていった。
リーネはライキに抱きついたまま胸元に顔を填め、空から自分の家を見下ろしながら言った。
「・・・まだ明るいうちから私何やって・・・。
ご、ごめんねライキ・・・。」
熱が冷めたリーネは真っ赤になって消え入りそうになりながら謝った。
「いーよ。
俺可愛くてえろいリーネが見れて幸せ・・・。」
空に浮かんだままそっとキスをする。
「誰かに見つかりかねないね・・・。」
「そうだな。
早く狩猟小屋に・・・」
「あのね、このまま部屋に戻るってできないのか試してみていい?」
「・・・?
俺前にそれ試したけど出来なかったよ?」
「うん。
でも二人だと何か違うかもって・・・。」
そう言われてみて、ライキは目的を定めるため目を閉じ集中してみる。
「あ・・・リーネの部屋、選べた・・・。」
そのままシュン!とリーネの部屋に落ちた。
「・・・なぜ選べたんだろう?
二人だと力の精度が上がるのかもしれない・・・。」
ライキは顎に手を当てて自分の力について少しの間考えると、すぐにリーネに向き直り訊いた。
「リーネ、また一緒に試していい?」
「う、うん・・・いいよ・・・。」
リーネはボボッと瞬時に顔を赤く染めてから、少し戸惑いながら頷いた。
「やった・・・!
またエロいリーネが見られる!」
ライキはちょっと意地悪気に歯を見せて笑った。
「ちょっとぉ、人のこと淫乱みたいに言わないでくれる?
あんな盛り上がったのは薬のせいだからね?
いつもあんなだと思われたくない・・・。」
不服そうに頬を膨らませるリーネ。
「えーっ!?
エロいリーネ最高だったのに。」
「・・・馬鹿・・・。」
リーネは真っ赤なままプイっとそっぽを向くも、またすぐにライキに視線を戻し、笑いあった。
「でも、あの薬、間違いなく効果があることはこれで確認できたね!」
「うん。
俺のお墨付き!」
親指を突き出しニッと笑うライキ。
「あ、そろそろ約束の時間。」
と時計を見るリーネ。
「ゴートンさんのところに行く前に下着履き替えるから、向こう向いてて・・・。」
「う、うん。」
向こうを向いているように言われてるのにしっかりと盗み見ているライキなのだった。
(足、白くてなめらかですげー綺麗・・・。)
ふとリーネが脱いだパンツに目が行き、
(いっぱい濡れてたな・・・。
リーネが俺の精液を取っておくなら、あのパンツを今日の記念に俺にくれないかとか言っても・・・・・くれないだろうな・・・。
・・・フェアじゃない・・・。)
等と考えていた。
そして自分の手をクンクン嗅ぎながら、
(それならせめてしばらく洗わないでおこう・・・。)
と思っていたら、着替え終わったリーネに気が付かれ、ジト目で見られる。
「何クンクンしてるの・・・。
ライキも手、洗ってから行こうね。」
「えっ・・・いや、俺はこのままがいい・・・。」
「だーめ!」
問答無用で洗わされ、肩を落とすライキなのだった。
綺麗になった手をつないでゴートンと約束している部屋に向かう二人。
「ゴートンさんってどんな人?」
「うん、優しいおじさんだよ。
昔からのおばあちゃんの常連さんでね、小さい頃はよくお菓子をくれて・・・…」
そんなことを話しながら二人は丘を下っていくのだった。
─追記〈マールの手紙〉─
ゴートンに会って薬を納品する際、リーネは彼から一通の手紙を渡された。
その手紙はマールがゴートン宛てに書いた最後の手紙で、消印は彼女が亡くなった日だった。
それを読むようにゴートンに促されたリーネは、そっと手紙を開いた。
そこにはこう記されていた。
─もしわしが死んで1年経っても、あの子が誰ともつがいにならずに1人でいるようだったら、媚薬を依頼してやってくれんかの?
ある少年にあの子のことを託したけれど、彼は優しい子だから、あの子の孤独に付け入るようなことはせず、きっと、あの子が自ら未来の幸せを願うまで、わしの代わりを務めようと手を尽くしてくれると思う。
だけど、あの子にはそういった家族のような存在だけでなく、もっと深いところで支えてくれる”つがい”が必要になってくると思う。
”心と身体で繋がっていける相手”がの。
それで、わしから多少のおせっかいを焼かせてもらおうと思った。
1年後のこと、よろしく頼むよ。
マール─
手紙を読み終えたリーネは、
「おばあちゃん・・・。」
と顔を覆って涙し、ライキはその震える肩をそっと抱くのだった。
空駒鳥の薬屋の調合スペースにて、長い髪をシュシュで結ったリーネが材料を丁寧に量り、調合用の鍋に投入していく。
「あとは、仕上げにライキのを・・・」
昨日ライキから受け取った瓶を手にして、彼のイキ顔を思い出したリーネは赤面する。
「と、特別なのを、入れるだけ・・・。」
精液を計量しようと瓶のふたを開けると、凄いにおいがしたためリーネはギュッっと目を閉じて変な顔をした。
「・・・ライキの部屋で採取してるときにはわからなかったけど・・・。
凄いにおいがするってライキが言ってたの本当・・・!
栗の花の匂いに似てるかも・・・。」
スンスンと鼻で嗅いで真っ赤になって、首をぶんぶんと振って、お仕事お仕事・・・と唱えるように言う。
「1cc・・・っと。」
瓶を傾けて取り出そうとしたが、粘性が高く取り出せなかったため匙で掬ってみる。
「きゃっ!」
そこで匙が瓶の内壁に当たって跳ね、リーネの顔に数滴その中身が飛んだ。
それを指で拭って取り除こうとしたが、指の先についた液体への興味が押さえ切れず、
(ライキの特別なの・・・。)
と思ってから、ペロッと口にした。
「・・・う”えっ、変な味。
苦いようなしょっぱいような・・・。
匂いも凄いし、どうりでライキがあんなに恥ずかしがるわけね・・・。」
と納得して、もう一度掬おうと匙に目を落としたことろでハッとした。
「もしかして、これをこの鍋に入れちゃったら・・・
出来上がった薬を不特定多数の女性が口にすることになる?
ライキの精液をいろんな人が・・・?」
「・・・・・・それは嫌・・・絶対嫌・・・!!
私のつがい・・・私だけの特別なライキなのに・・・!!」
リーネはテーブルに両手をつき、はぁはぁと息を切らして頭を巡らせた。
「何かないかしら。
精液を使わずに済む方法・・・
おばあちゃん・・・!お願い・・・!」
レシピ帳をめくるリーネ。
「みつけた!」
ー前のページのレシピで精液を使うことに抵抗があったのなら、イノシシの睾丸(×2)で代用してごらん。
わしも昔爺さんが生きてて現役だった頃は材料を提供してもらっていたが、現役を引退してからは角イノシシを使って作っておったよ。
ただし人の精液で作るよりも強力だから、2倍に薄めること。
ちなみに精液で作るほうが効き目はマイルドじゃが、高級品じゃ!ひっひっひっ!
効果を確かめるときには、ライキに傍にいてもらいな。
マールー
「おばあちゃん・・・ありがとう・・・。」
最初の獲物を捕獲したライキは、それを一旦自宅の解体場へ起きに戻る途中、リーネの様子を見に薬屋へ立ち寄った。
カランカラン─扉についた鈴が鳴る。
「リーネ、今どんな感じ?」
すると素材棚をひっくり返して何かを探した様子のリーネが涙ぐんで床にへたり込んでいた。
「・・・!
一体どうしたんだリーネ!?」
「あのね、媚薬を調合していて、”ライキの特別なの”を計量してるとき、ちょっと気になって舐めてみたら気が付いたの!」
「えっ!?
今舐めたって・・・
えっ!?」
ライキが困惑するのも構わずリーネは続ける。
「これを媚薬に混ぜちゃったら、出来上がった薬を通して知らない女の人たちがライキのを口にすることになるって・・・!!」
「あ・・・そっか。
俺はそこは別に気にならないけど・・・。」
「えーーーっ!?」
「ご、ごめん。
だって薬の原料として少量使うだけだし。」
「私はそれはどうしても嫌なの!!」
と掴みかかってくるリーネ。
「わかったって!
・・・嫌って思ってくれたこと、嬉しい・・・。」
とライキははにかんだ。
「うん・・・。
だからおばあちゃんのレシピ帳を調べて、代用案を見つけたんだけど・・・。
無いの!
素材棚に・・・ぐすっ・・・」
「何がどれだけ必要なんだ?
いつまでにあればいい?」
ライキは優しくリーネを覗き込むようにして尋ねながら、涙をぬぐってやる。
「角イノシシの睾丸が2個。
お昼までには・・・」
「わかった!
今の時期ならよく見かけるから何とかなるかも!
今すぐ行ってくるから待ってろ!」
ライキはすぐに森に角イノシシを狩りに行く。
時計が11時半を指した頃。
角イノシシを捕まえたライキが息切らして戻ってきた。
「リーネ・・・!
ハァ、ハァ、獲れたぞ!」
と角イノシシ♂を見せる。
「本当!!
さすがライキ!!
ありがとう!!」
飛びついてぎゅーっとするリーネ。
ライキは赤く頬を染め嬉しそうに表情を緩めた。
「ここ借して。
すぐ渡すから・・・。」
ライキは家の外の排水場所で、すぐにそれをナイフで切り取って、リーネの差し出したボウルに入れる。
「ありがとう!
これで何とかなるよ・・・!
あ、お昼キッチンに用意してあるから食べてって?」
「やった!リーネの飯!
それじゃいただいてく。
サンキュー。」
ライキがキッチンのほうに消えると、リーネは店の流しで睾丸を洗い、湯通しをする。
キッチンにはライキの家の肉屋のベーコンと野菜を使ったピザと、ミネストローネスープ、野菜サラダが置いてあり、まだ湯気を立てていた。
「美味そう・・・いただきます。」
手を合わせてから食べる。
(今日も美味い・・・。
やっぱリーネの飯いいよなぁ・・・♪)
食べ終わり、調合台の近くにいるリーネに声をかける。
「ごちそうさま!
今日も美味かった!サンキュー。」
「よかった!
食べ終わったら食器、流しに置いておいてー!」
とリーネが返す。
「いーよ。俺洗っとく。」ライキが言うと「ありがとー!」と返ってくる。
いつものやりとりだ。
食器を洗い終えたライキはリーネのいる店のほうへ戻る。
リーネは作業中で手が離せないのかずっと鍋をかき混ぜている。
「そういえば、俺の提供した材料のほうはいらなくなったんだろ?
もう捨てた?」
「えっ・・・。
す、捨ててない・・・。」
「さっさと捨ててくれ・・・。
とっとかれたら俺恥ずかしいし・・・。」
「嫌。」
プイ!とそっぽ向くリーネ。
「いや頼むから捨てて・・・。」
と真っ赤になるライキ。
リーネはツン!とそっぽを向いたままだ。
「・・・もういい。
俺が捨てる。どこ?」
ライキはキョロキョロと辺りを見渡し探す。
「や、ヤダ!
ちょっとライキ!
取っておきたいのに!
お願い!」
ライキは無視して探す。
すると棚の上に見覚えのある瓶が置いてあり、
”―Raiki's Special Thing♥―
*Mating Anniversary* Lark/16/1579
(和訳:―ライキの特別なの♥―
*つがい記念* 1579年ひばり月(5月)16日)”
とラベルまでつけてある。
「・・・これか。」
ライキは軽くため息をついてから流しに向かう。
「やだ!
捨てちゃ・・・!」
リーネは鍋をかき混ぜるのをやめてまで取り戻しに来て、流しの前で取り合いになる。
「鍋、見てなくていいのか?」
「っ、そうだけど・・・!」
リーネは慌てて火を止めてからまたライキの方へ戻り、取り合いが再開する。
「かーえーしーて!」
「なんでそこまで取っておきたいんだよ!?
そんなの、もうつがいなんだからいつだって見れるだろ?」
赤くなりながら目を逸して言うライキ。
「だって・・・これがきっかけでライキとつがいになれたんだもん・・・。
記念に取っておいて、時々眺めたりしたいじゃない・・・。」
ぐすっと涙ぐむリーネ。
「・・・・・・。」
そんなリーネを見ながら困ったように考え込むライキ。
やがて諦めて小さくため息をつく。
「いーよ。負けたよ。
・・・その代わり、絶対人に見つからないところに置けよ?」
「・・・うん!ありがとうライキ!
だーい好き!」
「うん・・・俺もリーネ大好きだよ。」
そのまま見つめあってキスをする。
「ふっ・・・んっ・・・」
まだ舌は入れていないが、長めのキスを交わしていると、
「よーっす!
ちょっと傷薬切らしちまったんだけど・・・」
カランカランと勢い良くドアを開けて入ってきたユデイ。
慌てて離れる二人なのだった。
「あっ・・・お邪魔でしたね!?
出直してくるわ!」
ユデイは声を上ずらせながらそう言って、気まずそうに笑ってから、手を振り店を出る。
「こ、これっ・・・ユデイに持って行ってあげて!」
真っ赤になったリーネから傷薬の入った包みを渡されたライキは、すぐにユデイを追いかけて傷薬を渡した。
ユデイに肘鉄を食らって散々からかわれたのち、また店に戻るライキ。
「渡してきた。
お代預かってきたよ。」
とレジに入れてやる。
リーネは既に仕事モードに戻っており、「ありがとー」と言いながらまた真剣な顔をして鍋をかき混ぜていた。
「・・・それじゃ俺、一旦家に玉無しイノシシとか置きに行ってくるかな。
薬いつくらいに出来そう?」
「3時くらいにはできると思う。
あ、納品前に効果を試したいんだけど、その時・・・ライキ、一緒にいてくれる?」
後半は赤くなって、もじもじしながら小さな声で伝えるリーネ。
「う・・・うん。
・・・わかった。」
ライキもリーネがもじもじしている意味を何となく察し、赤くなるのだった。
「じゃあ獲物の解体が終わったら今日はあがりにして、3時頃また来るから。
お昼ご馳走様!」
「うん。ありがとう!
また後でね!」
時計が3時を指す頃。
リーネの薬は既に出来上がっており、瓶に詰め終わっていた。
そこへ武器防具を外して身軽な私服に着替えたライキが戻ってきた。
「リーネ、来たよ。
あ、もう瓶に詰め終わったんだな。」
「うん。
あとは効き目を確かめるだけ。
おばあちゃんのレシピ通りに作ったから大丈夫だと思うけど、私は初めて作ったし、念のためね。」
「それで、どうやって確かめるんだ?」
「それは・・・実際に使ってみるしか・・・。
私、薬や毒は慣らしているから効きにくいとは思うんだけど、媚薬を試すのは初めてだからちょっと怖いし・・・。
その、ライキが傍にいてくれたほうが、心強いかなって・・・。」
真っ赤になって消え入りそうに言うリーネ。
「・・・うん。わかった・・・。」
ライキも真っ赤になって答えた。
誰も来ないように店の入口の札を”準備中”にひっくり返してから─。
リーネの部屋で媚薬を試すことになった。
「今お茶とお菓子を持って行くから先に部屋に入って待ってて!」
そう言ってリーネは準備するためにキッチンへと消えていった。
2階への階段を上り、ドキドキしながらリーネの部屋に入るライキ。
彼女の部屋は女の子らしく花の絨毯やキルトのクッション、ぬいぐるみ等が置かれ、柔らかくて甘いいい匂いがした。
(・・・ばあちゃんが亡くなって間もない頃の深夜に一度だけ上げてもらったことがあった・・・。
それ以来だな・・・。)
ふと部屋の棚に先程奪い合ったライキの精液の瓶が大事そうに置かれているのを見つけるライキ。
(これ、ルウナとかヒルデ姉さんとか、リーネの友達が来た時に突っ込まれなきゃ良いけど・・・。)
不安そうに苦笑いし汗を垂らすのだった。
少しして、紅茶のセットとお菓子を持ったリーネが「おまたせ!」と部屋に入ってきた。
お菓子はリーネお手製のもので、ドライフルーツを練り込んだパウンドケーキと、ライキは甘いものはあまり食べないことをリーネは知っているので、しょっぱい系のケークサレも用意してくれていた。
それらを食べながら、何気ないお喋りをはじめるリーネとライキ。
ただしリーネの紅茶には媚薬が1滴入っている。
ドキドキしながら紅茶を口に運ぶリーネ。
そして”こくん・・・”と飲み込む。
「・・・紅茶の色や味、香りにまったく影響なしね!
さすがおばあちゃんのレシピ。」
それから少しの間リーネの様子は特に変わることもなく、楽しくおしゃべりをしていたが、やがて、
「・・・あ・・・れ・・・?」
リーネの顔が赤く火照りだし、段々もじもじそわそわとしだす。
「リーネ?」
「・・・・・・・・・効いて・・・きちゃった・・・。」
火照った顔を机に乗せ、はぁはぁとせわしなく息をするリーネ。
「ま、まじか・・・・・・。」
リーネの発情した様子を見てライキの下半身も勃起してくる。
いろいろとこの先の展開を期待してしまい、ライキはゴクッと生唾を飲み込んだ。
「・・・俺・・・手伝うよ?」
「・・・はぁ、はぁ・・・だ、大丈夫・・・一人でどうにかしてみるから・・・。
ちょっとだけ、部屋の外に出ててくれる・・・?」
「え、部屋の外?」
リーネの言葉が期待と違いガッカリするライキ。
何とかその展開を避けようと口を開く。
「・・・でも、リーネって一人でしたことあ・・・」
言いかけてクッションを投げられた。
リーネは真っ赤な顔をしてこちらを睨んでいる。
「ライキのえっち!
いいから出てって!」
ここでライキがカチンとキレた。
「・・・あのさ、酷くないか?
部屋出てろってさ・・・。
俺に傍にいるよう頼んだのはリーネだろ!」
「だ、だって、想像以上に効いて恥ずかしいんだもん・・・!
これ以上とても見せられないよ・・・!」
「リーネ、昨日俺のを出すとき手伝ってくれただろ?
俺だけイくところを見られてるのに、俺はリーネのイくところを見られないのはフェアじゃない。」
リーネははっ!として顔上げた。
「そ・・・それは・・・そうだけど・・・。」
「だよな?
じゃあ手伝わせてよ。」
と言いながらムスッとしたままクッションを返す。
「・・・それは、ごめんなさい。
まだつがいになってばかりだし・・・。
あ、あそこ・・・弄られるのは恥ずかしいから・・・・・・。」
そのクッションに顔をうずめてリーネが言った。
「・・・じゃあ、胸は?
だめ?
俺リーネの胸すげー触りたいんだけど。」
「・・・だめ・・・。」
「・・・はぁ・・・わかったよ。
じゃ、リーネがイくところ見せて?
俺も一緒にするから。」
「ん・・・ライキも一緒なら・・・いいよ。」
二人はキスして自分の体をそれぞれ弄る。
リーネはもう限界だったのか、下着に滑り込ませた指を止められなかった。
くちゅくちゅと水音が部屋に響く。
「見ちゃ・・・や・・・だ・・・えっちな子って、嫌いにならないで・・・。」
ライキもリーネの向かいに座り、自分のを高めていた。
「ならないよ・・・。
エッチなリーネ、すげー可愛い・・・。
・・・リーネって自分でシたりしないタイプだと思ってたから・・・意外で、興奮する・・・。」
「や・・だ・・・シたの昨日が初めてだもん・・・!
昨日ライキのエッチな顔見たから・・・夜寝る前に思い出して・・・それで・・・」
(・・・昨日が初めてっていう手付きには見えないけど、女の子は淫らだとか思われたくないよな・・・。
あまり詮索しないであげよう・・・。)
「あぁー・・・そ、そっか・・・俺がネタなのは・・・なんか・・・嬉しい・・・」
「あぁ・・・あっ・・・やっぱり自分じゃだめ!
ライキ・・・さ、さわって・・・
私のここ・・・触って・・・!」
「・・・いいの・・・?」
「・・・うん・・・。
やっぱりライキにされるほうがいい・・・。」
ライキは自分のを高めるのをやめて、心臓をバクバク言わせながらそっとリーネのパンツに手を入れ、既にぬるぬるに濡れたそこを探った。
「すげ・・・。
熱くてぬるぬるしてて・・・えろい・・・。」
「・・・言わないで、馬鹿っ・・・あっ♥」
ライキの指が敏感な突起に触れてぴくん!と身を跳ねらせるリーネ。
ライキは堪らなくなってペロッと自分の指についた愛液を舐める。
「やだ・・・!
舐めちゃ・・・!」
リーネに抗議されたライキは挑発的な顔で、
「リーネだって俺の舐めたんだろ?
おあいこだよ。」
と笑う。
リーネは反論できなくて、ぐぬぬ・・・となりながら、
「変な匂いとか味とか・・・しなかった?」
と不安げに尋ねる。
「全然・・・つか、もっと舐めたい・・・。」
と言って、口でシようとリーネの下半身の方へ頭を下げていくライキ。
「やっ・・・待って・・・だ、ダメっ・・・ダメぇ!!」
リーネが力いっぱい拒否してライキの頭を押しのけた!
リーネの目には涙が滲んでいた。
「・・・わかったよ。
調子に乗りすぎた・・・ごめん。」
ライキはリーネの瞼に優しくキスを落とす。
リーネがホッとして表情を緩めた。
「・・・じゃあ手でするけど、どこがいいの?
俺女の子の触るの初めてだから教えて?」
「あのっ・・・ここ・・・ここ指で擦って・・・?」
とライキの手を取り誘導するリーネ。
「ん・・・このコリコリしてるとこ?」
「あっ♥」
ライキの指がクリトリスに触れた瞬間、リーネが甘い声をあげてぴくんと跳ねる。
(ここか・・・。)
と理解したライキ。
逸る気持ちを抑え、その小さな突起を優しく擦ってみると、リーネの声がより一層甘くなる。
「あっ♥あっ、あっ♡・・・ライキ・・・きもち・・・いいよぉ♥・・・あっ、あっ♥・・・」
「リーネ・・・可愛い・・・リーネ・・・」
ライキもリーネの声と反応にどんどん興奮し、ほったらかしのままの性器は反りあがり脈打ち先走る。
「あっ・・・あっ♥
・・・はあっ・・・あんっ♥・・・」
リーネはよがりながらライキの性器に視線を落とした。
「ライキの・・・んっ♥・・・かわいそう・・・だからっ・・・私も・・・して、あげる♥・・・」
とリーネがライキの性器に手を伸ばす。
「っ・・・!
リーネ・・・・・・!」
「・・・こんな感じで・・・いい?」
昨日のことを思い出してたどたどしい手つきで動かすリーネ。
「うん・・・。
でももっと強く握っていいよ・・・?」
二人の激しい呼吸と水音が部屋に響く。
「あっ、あっ、あっ♥・・・私、もう・・・♥
ライキ・・・ライキぃ・・・♥」
「俺も・・・リーネ・・・リーネ!・・・んっ・・・くっ・・・!」
二人はお互い唇を求め、深く口づけながらも手の動きを早めていく。
「んっ♡んっ♥っんーー-ーー♥!!」
「ん・・・ふうっ・・・んっ・・・んっ!!」
二人はキスしたまま同時に果てて、そのまま空へと昇っていった。
リーネはライキに抱きついたまま胸元に顔を填め、空から自分の家を見下ろしながら言った。
「・・・まだ明るいうちから私何やって・・・。
ご、ごめんねライキ・・・。」
熱が冷めたリーネは真っ赤になって消え入りそうになりながら謝った。
「いーよ。
俺可愛くてえろいリーネが見れて幸せ・・・。」
空に浮かんだままそっとキスをする。
「誰かに見つかりかねないね・・・。」
「そうだな。
早く狩猟小屋に・・・」
「あのね、このまま部屋に戻るってできないのか試してみていい?」
「・・・?
俺前にそれ試したけど出来なかったよ?」
「うん。
でも二人だと何か違うかもって・・・。」
そう言われてみて、ライキは目的を定めるため目を閉じ集中してみる。
「あ・・・リーネの部屋、選べた・・・。」
そのままシュン!とリーネの部屋に落ちた。
「・・・なぜ選べたんだろう?
二人だと力の精度が上がるのかもしれない・・・。」
ライキは顎に手を当てて自分の力について少しの間考えると、すぐにリーネに向き直り訊いた。
「リーネ、また一緒に試していい?」
「う、うん・・・いいよ・・・。」
リーネはボボッと瞬時に顔を赤く染めてから、少し戸惑いながら頷いた。
「やった・・・!
またエロいリーネが見られる!」
ライキはちょっと意地悪気に歯を見せて笑った。
「ちょっとぉ、人のこと淫乱みたいに言わないでくれる?
あんな盛り上がったのは薬のせいだからね?
いつもあんなだと思われたくない・・・。」
不服そうに頬を膨らませるリーネ。
「えーっ!?
エロいリーネ最高だったのに。」
「・・・馬鹿・・・。」
リーネは真っ赤なままプイっとそっぽを向くも、またすぐにライキに視線を戻し、笑いあった。
「でも、あの薬、間違いなく効果があることはこれで確認できたね!」
「うん。
俺のお墨付き!」
親指を突き出しニッと笑うライキ。
「あ、そろそろ約束の時間。」
と時計を見るリーネ。
「ゴートンさんのところに行く前に下着履き替えるから、向こう向いてて・・・。」
「う、うん。」
向こうを向いているように言われてるのにしっかりと盗み見ているライキなのだった。
(足、白くてなめらかですげー綺麗・・・。)
ふとリーネが脱いだパンツに目が行き、
(いっぱい濡れてたな・・・。
リーネが俺の精液を取っておくなら、あのパンツを今日の記念に俺にくれないかとか言っても・・・・・くれないだろうな・・・。
・・・フェアじゃない・・・。)
等と考えていた。
そして自分の手をクンクン嗅ぎながら、
(それならせめてしばらく洗わないでおこう・・・。)
と思っていたら、着替え終わったリーネに気が付かれ、ジト目で見られる。
「何クンクンしてるの・・・。
ライキも手、洗ってから行こうね。」
「えっ・・・いや、俺はこのままがいい・・・。」
「だーめ!」
問答無用で洗わされ、肩を落とすライキなのだった。
綺麗になった手をつないでゴートンと約束している部屋に向かう二人。
「ゴートンさんってどんな人?」
「うん、優しいおじさんだよ。
昔からのおばあちゃんの常連さんでね、小さい頃はよくお菓子をくれて・・・…」
そんなことを話しながら二人は丘を下っていくのだった。
─追記〈マールの手紙〉─
ゴートンに会って薬を納品する際、リーネは彼から一通の手紙を渡された。
その手紙はマールがゴートン宛てに書いた最後の手紙で、消印は彼女が亡くなった日だった。
それを読むようにゴートンに促されたリーネは、そっと手紙を開いた。
そこにはこう記されていた。
─もしわしが死んで1年経っても、あの子が誰ともつがいにならずに1人でいるようだったら、媚薬を依頼してやってくれんかの?
ある少年にあの子のことを託したけれど、彼は優しい子だから、あの子の孤独に付け入るようなことはせず、きっと、あの子が自ら未来の幸せを願うまで、わしの代わりを務めようと手を尽くしてくれると思う。
だけど、あの子にはそういった家族のような存在だけでなく、もっと深いところで支えてくれる”つがい”が必要になってくると思う。
”心と身体で繋がっていける相手”がの。
それで、わしから多少のおせっかいを焼かせてもらおうと思った。
1年後のこと、よろしく頼むよ。
マール─
手紙を読み終えたリーネは、
「おばあちゃん・・・。」
と顔を覆って涙し、ライキはその震える肩をそっと抱くのだった。
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