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番外編 第二世代の恋模様
グレンの初恋は…⑤
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「アベニア、グレン。今日は稽古も授業も休みにしてある。準備が整い次第グランベガスはずれの教会堂へ向かうのでそのつもりでいるように。」
朝食の席で父様が言う。
貴族領の教会堂は首都にあるのが普通だけど、昔瘴気に覆わていたこのバーガンディはその頃教会堂不在だった。ここに住める神官などおらぬのだから仕方なかったって父様は苦笑いをしてた。
その後スタンピードも終わり、魔獣の森の封印も済み、町の開発が進むなか新しくたった教会堂は、それでも昔の名残で少しでも森から離れたいとの神殿側からの要望で、後から再編された元コマーシェル領でもあるグランベガスの一角に建てられたそうだ。
「教会堂…葬儀ですか?父様。昨日は何も言ってなかったのに」
「うむ。バーガンディ小神殿の神官殿だ」
「アベニアとグレンの属性を見ていただいた神官様だよ。最近は副神官様に後を託されていたけど覚えてる?昨夜原因不明の病気で急死されたんだって…残念だね、とてもいい方だったのに…」
「神官様…優しい方だった…小さいときはいつもお菓子をくれて…悲しいな…」
「毎日神様に祈りを捧げていらしたもの。神の身元でこれからもグレンを見守ってくれるよ、きっと」
ちょうど滞在中だからと、ルミエが陛下の名代として一緒に葬儀に来ることになった。
教会堂で行われたその葬儀は、みんなに慕われた田舎の神官様らしい、そのお人柄にふさわしい素朴で温かな式だった。
何台もの馬車が連なった帰り道。
先頭の馬車には父様と母様とミルドレッド。
二台目の馬車には僕と兄さまとラフ。
三台目の馬車にはルミエとモデーロ。
そうしてしばらく進んだ時、ルミエが二台目の馬車に乗り込んでくる。「アベニアに少し話たいことがある」そう言って。
なんだか難しそうな顔してたから、さすがに真面目な話なんだと思って僕はルミエに代わり後ろの馬車に移動したんだ。
さすがのモデーロでも葬儀の帰りじゃ神妙な態度で僕たちは何も話すことなく静かに座ってた。異変はそんな中、娯楽街グランベガスと領都の間をつなぐ山林道にさしかかったところで起きたんだ。
ドオオオォォォン…
「‼ 倒木かっ!」
兄さまたちの馬車と分断するかのように目の前に倒れる何本もの古木。
その大きな音と振動に馬は興奮し御者は制御を失った。
「グレン、俺に捕まって」
暴れ回る馬に揺らされて身体の自由が利かなくなる。椅子から転げ落ちないようにモデーロにしがみつくのが精いっぱいだ。
やっと動きがおさまったと思ったら、馬車は倒木を避け違う道へと動き出した。
「ううぅ…気持ちが悪い…。ねぇモデーロ、この馬車変じゃない?なんでこんな全力疾走してるの?おかしいよ…」
「ああおかしいな。だが扉が開かないんだ。何かの術がかけられた…。恐らくだが俺たちは何ものかに攫われた。」
「さっ、攫われた⁉」
「ああ、俺たちと言ったが多分お目当てはグレンだ」
「な、なんで?」
「さあな。身代金目当てか、本人目当てか」
「本人って…」
「グレンはアデル様に似てとても可憐だからな。不埒な考えを持つ奴がいてもおかしくない」
こんな時に何を言ってるんだろう…。そんな事言われたって嬉しくない。そう言おうと思って顔を見たらすごく険しい顔をしていて…冗談とかじゃないんだ…思わず背中が強張った。
「怖いか?グレン。大丈夫だ、俺が付いてる」
「こ、怖くなんかない。平気だよ、こんなの」
「…一緒で良かった。不幸中の幸いだ」
「だから平気だってば…」
こんな時でも素直になれない自分が本当に嫌になる。ホッとしてるくせに。モデーロが居て良かったって思ってるくせに。それなのにこんな事しか言えなくて…。こんなことがあるたびに僕は自分が嫌いになるんだ。
ガタン
「停まった…」
「後ろに、グレン」
モデーロが僕を後ろに隠してくれる。扉から変な気配がして…多分術を解いたんだろう。ゆっくりと扉が開かれると、そこは領境近くの洞窟の中。そこには見知らぬ男たちが手ぐすね引いて待っていた…。
「これはこれは、バーガンディ辺境伯、次男のグレン様であらせられますかな?お会いしとうございましたぞ。」
「こっちに来ないで!あなたたちは誰⁉どうしてこんなことを…」
大勢の傭兵みたいな人を従えた嫌な目をした嫌な奴。僕をどうするつもりなのか。モデーロは弱いわけじゃない。兄さまには敵わないけどルミエとの手合わせではいつも手加減してるのを知っている。だけど、7、8、9人…。9人もの大人の傭兵を相手に勝てる訳ない…。
「さぁ、降りていただきましょう。そして我らの馬車に乗り換えドリフト共和国へと参りましょうぞ。あの国はいいですぞ。内乱が止まず秩序を失ったあの国ではなんでもやりたい放題でしてな、そこにグレン様の〝時魔法”があれば竜に翼を得たるが如しと言ったところではないですかな?」
「それが目当てか!この悪党め!」
時魔法‼僕の時魔法が目当てだなんて!モデーロが大きな声を上げるけど奴らは歯牙にもかけずニヤニヤするだけ。
「あ、あなたが何を考えてるのか知らないけど、僕の時魔法は大して役に立たない、だってたった10秒先しか」
「歴史書の中に記された、昔その魔法を発動しえた者は一年先まで見通せたと言うことだ。レベルさえ上がれば良いのであろう?なれば頑張っていただくしかございませんなぁ。なぁに、数10回も魔力枯渇を起せばそれなにに上がりましょう。心配召されるな。グレン様に用意した個室にはMPポーションを山ほど用意してあるからのう」
「この狼藉者め!リーガル閣下を敵に回して生きてこの国を出れるものか!」
「ふん、時期が整うまでは潜るまでよ。その間に育てればちょうど良い。さぁ来るのだ!無駄話はここまでだ!」
反対の扉がこじ開けられ腕を掴まれ引きずり出される。同時に降りたモデーロが立てかけてあった剣を手にして立ち向かう。
「いやぁ!モデーロ逃げてぇ!死んじゃうよぉ、逃げてぇ!」
「お前を置いてか?馬鹿を言うな!俺はグレンを守るんだ!」
僕の腕を掴んだその男を切りつけ、すかさず僕を奪い返すと壁を背に僕を庇ってくれる。だけどそんなの時間稼ぎにもならない。
「逃げてよモデーロ、逃げてってば!」
「グレン、俺の未来を視るんだ。10秒後の未来を、いいな」
誰にも聞こえないよう小さな声でそう言った。10秒後をみたからってどうにもならない…だけどモデーロがそう言うなら。
「っ!そ、そんな…いやだ」
「行けっ」
背後の岩肌に一か所だけあった窪み。ちょうど僕が一人入れるくらいの。泣きながらそこに身を隠すと次の瞬間、洞窟の上からたくさんの岩が崩れ落ちてきた。
モデーロは土属性だったんだ…こんなふうに知りたくなかった。もっと楽しく知りたかった。小さなゴレーム作ったり、二人で入れるかまくら作ったり…
「ううぅ…モデーロ…モデーロ…」
落盤がおちついて煙の消えたそこを見ると傭兵たちが呻いていた。あの男も呻いて…うそっ!いやだ!なんてしぶといんだ!血まみれになってもまだ這いずって足元に近づいてくる…その執念が何より怖い…
「ぐぅ…逃がさぬぞ、時魔法士…お前を手に入れるためにあ奴を殺めたのだ。逃がさぬ…」
「いや…こないで…モデーロ…助けて…」
「奴は崩落に飲まれた…諦めるのだな…」
「いや…も、モデーロ、助けて、モデーロ!」
僕の声に崩落した岩盤の下から伸びた腕が…その男の背に剣を突き刺し…こんどこそ本当にその腕は力なく地面に落ちた…
朝食の席で父様が言う。
貴族領の教会堂は首都にあるのが普通だけど、昔瘴気に覆わていたこのバーガンディはその頃教会堂不在だった。ここに住める神官などおらぬのだから仕方なかったって父様は苦笑いをしてた。
その後スタンピードも終わり、魔獣の森の封印も済み、町の開発が進むなか新しくたった教会堂は、それでも昔の名残で少しでも森から離れたいとの神殿側からの要望で、後から再編された元コマーシェル領でもあるグランベガスの一角に建てられたそうだ。
「教会堂…葬儀ですか?父様。昨日は何も言ってなかったのに」
「うむ。バーガンディ小神殿の神官殿だ」
「アベニアとグレンの属性を見ていただいた神官様だよ。最近は副神官様に後を託されていたけど覚えてる?昨夜原因不明の病気で急死されたんだって…残念だね、とてもいい方だったのに…」
「神官様…優しい方だった…小さいときはいつもお菓子をくれて…悲しいな…」
「毎日神様に祈りを捧げていらしたもの。神の身元でこれからもグレンを見守ってくれるよ、きっと」
ちょうど滞在中だからと、ルミエが陛下の名代として一緒に葬儀に来ることになった。
教会堂で行われたその葬儀は、みんなに慕われた田舎の神官様らしい、そのお人柄にふさわしい素朴で温かな式だった。
何台もの馬車が連なった帰り道。
先頭の馬車には父様と母様とミルドレッド。
二台目の馬車には僕と兄さまとラフ。
三台目の馬車にはルミエとモデーロ。
そうしてしばらく進んだ時、ルミエが二台目の馬車に乗り込んでくる。「アベニアに少し話たいことがある」そう言って。
なんだか難しそうな顔してたから、さすがに真面目な話なんだと思って僕はルミエに代わり後ろの馬車に移動したんだ。
さすがのモデーロでも葬儀の帰りじゃ神妙な態度で僕たちは何も話すことなく静かに座ってた。異変はそんな中、娯楽街グランベガスと領都の間をつなぐ山林道にさしかかったところで起きたんだ。
ドオオオォォォン…
「‼ 倒木かっ!」
兄さまたちの馬車と分断するかのように目の前に倒れる何本もの古木。
その大きな音と振動に馬は興奮し御者は制御を失った。
「グレン、俺に捕まって」
暴れ回る馬に揺らされて身体の自由が利かなくなる。椅子から転げ落ちないようにモデーロにしがみつくのが精いっぱいだ。
やっと動きがおさまったと思ったら、馬車は倒木を避け違う道へと動き出した。
「ううぅ…気持ちが悪い…。ねぇモデーロ、この馬車変じゃない?なんでこんな全力疾走してるの?おかしいよ…」
「ああおかしいな。だが扉が開かないんだ。何かの術がかけられた…。恐らくだが俺たちは何ものかに攫われた。」
「さっ、攫われた⁉」
「ああ、俺たちと言ったが多分お目当てはグレンだ」
「な、なんで?」
「さあな。身代金目当てか、本人目当てか」
「本人って…」
「グレンはアデル様に似てとても可憐だからな。不埒な考えを持つ奴がいてもおかしくない」
こんな時に何を言ってるんだろう…。そんな事言われたって嬉しくない。そう言おうと思って顔を見たらすごく険しい顔をしていて…冗談とかじゃないんだ…思わず背中が強張った。
「怖いか?グレン。大丈夫だ、俺が付いてる」
「こ、怖くなんかない。平気だよ、こんなの」
「…一緒で良かった。不幸中の幸いだ」
「だから平気だってば…」
こんな時でも素直になれない自分が本当に嫌になる。ホッとしてるくせに。モデーロが居て良かったって思ってるくせに。それなのにこんな事しか言えなくて…。こんなことがあるたびに僕は自分が嫌いになるんだ。
ガタン
「停まった…」
「後ろに、グレン」
モデーロが僕を後ろに隠してくれる。扉から変な気配がして…多分術を解いたんだろう。ゆっくりと扉が開かれると、そこは領境近くの洞窟の中。そこには見知らぬ男たちが手ぐすね引いて待っていた…。
「これはこれは、バーガンディ辺境伯、次男のグレン様であらせられますかな?お会いしとうございましたぞ。」
「こっちに来ないで!あなたたちは誰⁉どうしてこんなことを…」
大勢の傭兵みたいな人を従えた嫌な目をした嫌な奴。僕をどうするつもりなのか。モデーロは弱いわけじゃない。兄さまには敵わないけどルミエとの手合わせではいつも手加減してるのを知っている。だけど、7、8、9人…。9人もの大人の傭兵を相手に勝てる訳ない…。
「さぁ、降りていただきましょう。そして我らの馬車に乗り換えドリフト共和国へと参りましょうぞ。あの国はいいですぞ。内乱が止まず秩序を失ったあの国ではなんでもやりたい放題でしてな、そこにグレン様の〝時魔法”があれば竜に翼を得たるが如しと言ったところではないですかな?」
「それが目当てか!この悪党め!」
時魔法‼僕の時魔法が目当てだなんて!モデーロが大きな声を上げるけど奴らは歯牙にもかけずニヤニヤするだけ。
「あ、あなたが何を考えてるのか知らないけど、僕の時魔法は大して役に立たない、だってたった10秒先しか」
「歴史書の中に記された、昔その魔法を発動しえた者は一年先まで見通せたと言うことだ。レベルさえ上がれば良いのであろう?なれば頑張っていただくしかございませんなぁ。なぁに、数10回も魔力枯渇を起せばそれなにに上がりましょう。心配召されるな。グレン様に用意した個室にはMPポーションを山ほど用意してあるからのう」
「この狼藉者め!リーガル閣下を敵に回して生きてこの国を出れるものか!」
「ふん、時期が整うまでは潜るまでよ。その間に育てればちょうど良い。さぁ来るのだ!無駄話はここまでだ!」
反対の扉がこじ開けられ腕を掴まれ引きずり出される。同時に降りたモデーロが立てかけてあった剣を手にして立ち向かう。
「いやぁ!モデーロ逃げてぇ!死んじゃうよぉ、逃げてぇ!」
「お前を置いてか?馬鹿を言うな!俺はグレンを守るんだ!」
僕の腕を掴んだその男を切りつけ、すかさず僕を奪い返すと壁を背に僕を庇ってくれる。だけどそんなの時間稼ぎにもならない。
「逃げてよモデーロ、逃げてってば!」
「グレン、俺の未来を視るんだ。10秒後の未来を、いいな」
誰にも聞こえないよう小さな声でそう言った。10秒後をみたからってどうにもならない…だけどモデーロがそう言うなら。
「っ!そ、そんな…いやだ」
「行けっ」
背後の岩肌に一か所だけあった窪み。ちょうど僕が一人入れるくらいの。泣きながらそこに身を隠すと次の瞬間、洞窟の上からたくさんの岩が崩れ落ちてきた。
モデーロは土属性だったんだ…こんなふうに知りたくなかった。もっと楽しく知りたかった。小さなゴレーム作ったり、二人で入れるかまくら作ったり…
「ううぅ…モデーロ…モデーロ…」
落盤がおちついて煙の消えたそこを見ると傭兵たちが呻いていた。あの男も呻いて…うそっ!いやだ!なんてしぶといんだ!血まみれになってもまだ這いずって足元に近づいてくる…その執念が何より怖い…
「ぐぅ…逃がさぬぞ、時魔法士…お前を手に入れるためにあ奴を殺めたのだ。逃がさぬ…」
「いや…こないで…モデーロ…助けて…」
「奴は崩落に飲まれた…諦めるのだな…」
「いや…も、モデーロ、助けて、モデーロ!」
僕の声に崩落した岩盤の下から伸びた腕が…その男の背に剣を突き刺し…こんどこそ本当にその腕は力なく地面に落ちた…
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