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新たな家族編

幸せの空間

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「ちょっとアデル様、あの写真回収してくださいよ!なんちゅうもんバラまくんですか」
「グラナダ様からも許可貰ってるもん。産気づいた時側にいなかった罰だって」
「あれはアデル様が行けって言ったんでしたよね?」
「そうだっけ?」

あの時の恨みを僕は忘れてはいない…
こけたジョッシュさんの上に一緒にこけたマカフィーさんが覆いかぶさってるベストショット…会誌(女性会員向け)に同封してやった。
ちなみに男性向け一番人気はグレゴリー隊長だ。旦那様をむくつけき男の餌食にするのは忍びなく…隊長には犠牲になってもらった。

「アベニア~。可愛い可愛い、んんーちゅっ!」
「ささ、アベニア様この爺がミルクをご用意いたしましたぞ」
「アデル、私が、私にやらせよ」
「え、やだぁ」「朝はアデルに譲ったではないか。今度は私の番であろう!」

トマスさんがおじいちゃんになってしまった。そしてグラナダ様がこんなにべったりになるとは…嬉しい誤算である。

「よしよしアベニア、たくさん飲んで元気に育つのだぞ」
「ねね、目元グラナダ様にそっくりになってきた!彫が深くて…きっとイケメンになるよ。僕の祈りが神に通じた…」
「口元はアデルにそっくりではないか。うむ、これはこれで」

魔法の属性は5~6歳まで安定しないらしい。けど、僕とグラナダ様だから炎か光か…闇も?…萌え…いやいや。

「アデルさま、ぼくにも、ぼくにもだっこさせてください」
「ラフ。んふふ、いいよ、ほらそ~っと抱っこしてね」
「アベニアさま。ぼくがちゃぁんとお守りしますからね」
「ラフよ、本気で専属護衛をめざすのであれば明日から稽古をつけてもらえ。早いに越したことはない」
「いいんですかっ。わぁうれしい!」

なんだこれ、眼が幸せになる…尊い…すべてが尊い…






出産を終えた僕だけど自力でヒールをかけているので実はそんなに身体は大変じゃない。
だけど、みんなが休め休めと言うのでお言葉に甘えている。

アベニアがお昼寝に入ってグラナダ様がお仕事に行くと少し時間ができる。
そうしたらまた今日もアデルの布紙を眺める…

〝ひとうに ちが たりない”

隅の方に小さく書かれた文字。読み解けるのはこの文章。
秘湯に血が足りない
うぅ~ん…意味がわからない…秘湯…秘湯…アデル君は温泉が好きだった?いやいや領地出てないっての。ひとう……う~ん…
血が足りない…変な呪術でもしてたんじゃ…いや、そういうタイプではない。時空間魔法に血が必要なのか…?怖いよ!




だけどなんだか…とても大事な事のような気がして…必ず解明して見せるって決めた。





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