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エンタメ充実編
母子の再会 ①
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「あっ、あっ、んんー」
「くっ」
生誕珠はすくすくと僕のお腹で育ってる。今ではビュッフェで気合入れて元を取った時くらいにはなってきた。
「ねぇ、グラナダ様、ほんとに生誕珠ってこうして頻繁に精を与えないと育たないんですか?」
「……………そうだとも、勿論そうだとも。元気な子が生まれるようにな」
どこ見てるんですかグラナダ様?その壁には何もついてませんよ?
「それより明日はお義母上が到着される。さぁもう眠るのだ。元気な顔をみせねばな」
「寝てたの邪魔したのグラナダ様ですけどね」
まぁいいや。明日はお母様に会える日。やっとやっと会える。アデルのお母様。ちょっと厳しい、でもとっても綺麗なお母様。…カマーフィールドのお父様はどうやって口説いたんだろう…想像が出来ないな。
お母様の出迎えに揃いのジャケットを羽織る。
僕のジャケットはボルドーに近い深い赤とピンクベージュのコンビ。あんまりこういう色着たことないからちょっと恥ずかしい。
グラナダ様は深い紺とアイスブルーのコンビ。すごく似合ってる。はぁカッコイイ…
「よくお似合いでございますよ。お二人とも。」
「ふっ、私にアイスブルーが着こなせるとは思わなんだが」
「グラナダ様は何着ても似合いますから♡」
そうこうしてるうちに馬車の音が聞こえてきた。
僕が到着した時よりもずっとキレイになったフロントガーデンは僕の力作だ。マカフィーさんが雑草と間違えてひっこ抜こうとしたハーブばかりで味気ないけど何にもなかったあの日よりは全然いい。
ガチャリ
グラナダ様のエスコートでお母様が降りて来た。お母様とグラナダ様は貴族らしい回りくどい挨拶をこれでもかというぐらい交わしてる。
な、なるほど。アデルって母親似なんだね。記憶で見知ってたつもりでも実物見るとちょっと胸がいっぱいになってくる。あ、こっち来ちゃったよ…。ちょ、まだ心の準備が…。
「アデル…元気にしていましたか?旦那様から話は聞いていましたが…此度の活躍…よく頑張りましたね」
「お母様…あ、あの僕…ぼく…ぐす…うえぇ…」
「まぁアデル、妻となり母となると言うのに…これでは貴方が子供のようですよ」
そう言いながらもちゃんと抱きしめてくれるお母様。僕はぎゅっと抱きついてお母さんに言いたかったこと全部を口にした。お母様を通じて気持ちだけでも届けばいいなって思って。
「ずっと会いたかった…ちゃんと話したかった…それで…ありがとうって言いたくて、それからごめんなさいって、それから…それから…ちゃんと元気でやってますって、幸せになりましたって伝えたくて…うぅ…それから…」
「アデル…最後まで叱るしか出来なかった母を恨んではおりませんか?塞ぐ貴方にマナーや修練ばかりを押し付けて…」
「お母様…?」
「甘やかしては為にならないと思ったのです。ここでやっていくためには貴方に必要な事だと。ですが、あなたがカマーフィールドの地を離れてからずっと後悔していました。何故貴方と過ごす最後の時間をもっと幸せな思い出で埋められなかったのかと…」
アデルの記憶の中のお母様…厳しくて優しいお母様。最後の数週間は…しっかりしなさい、あなたは辺境伯夫人となるのですよって、ずっと励ましてくれて…アデルはずっと泣いてたから…励ましまでプレッシャーになってたみたいだけど…けど僕は。
「お母様が持たせてくれた魔法の書。すごく役に立ちました。あれは僕の命綱でした。ちょっと重くて持ち運び大変だったけど…そうだ!宝石も!ほんとうにありがとう。全部全部ありがとうってずっと思ってました…ねぇお母様これ見て」
グラナダ様は約束通り宝飾品全部買い戻してくれた。そのお飾りはちょっとだけダサ…アンティークなデザインだったので加工して今はグラナダ様と僕のペアブレスレットになってる。
安物の宝石が辺境伯の手首を飾っていること、お母様はすごく恐縮してたけどどこか少しだけ嬉しそうだった。
「くっ」
生誕珠はすくすくと僕のお腹で育ってる。今ではビュッフェで気合入れて元を取った時くらいにはなってきた。
「ねぇ、グラナダ様、ほんとに生誕珠ってこうして頻繁に精を与えないと育たないんですか?」
「……………そうだとも、勿論そうだとも。元気な子が生まれるようにな」
どこ見てるんですかグラナダ様?その壁には何もついてませんよ?
「それより明日はお義母上が到着される。さぁもう眠るのだ。元気な顔をみせねばな」
「寝てたの邪魔したのグラナダ様ですけどね」
まぁいいや。明日はお母様に会える日。やっとやっと会える。アデルのお母様。ちょっと厳しい、でもとっても綺麗なお母様。…カマーフィールドのお父様はどうやって口説いたんだろう…想像が出来ないな。
お母様の出迎えに揃いのジャケットを羽織る。
僕のジャケットはボルドーに近い深い赤とピンクベージュのコンビ。あんまりこういう色着たことないからちょっと恥ずかしい。
グラナダ様は深い紺とアイスブルーのコンビ。すごく似合ってる。はぁカッコイイ…
「よくお似合いでございますよ。お二人とも。」
「ふっ、私にアイスブルーが着こなせるとは思わなんだが」
「グラナダ様は何着ても似合いますから♡」
そうこうしてるうちに馬車の音が聞こえてきた。
僕が到着した時よりもずっとキレイになったフロントガーデンは僕の力作だ。マカフィーさんが雑草と間違えてひっこ抜こうとしたハーブばかりで味気ないけど何にもなかったあの日よりは全然いい。
ガチャリ
グラナダ様のエスコートでお母様が降りて来た。お母様とグラナダ様は貴族らしい回りくどい挨拶をこれでもかというぐらい交わしてる。
な、なるほど。アデルって母親似なんだね。記憶で見知ってたつもりでも実物見るとちょっと胸がいっぱいになってくる。あ、こっち来ちゃったよ…。ちょ、まだ心の準備が…。
「アデル…元気にしていましたか?旦那様から話は聞いていましたが…此度の活躍…よく頑張りましたね」
「お母様…あ、あの僕…ぼく…ぐす…うえぇ…」
「まぁアデル、妻となり母となると言うのに…これでは貴方が子供のようですよ」
そう言いながらもちゃんと抱きしめてくれるお母様。僕はぎゅっと抱きついてお母さんに言いたかったこと全部を口にした。お母様を通じて気持ちだけでも届けばいいなって思って。
「ずっと会いたかった…ちゃんと話したかった…それで…ありがとうって言いたくて、それからごめんなさいって、それから…それから…ちゃんと元気でやってますって、幸せになりましたって伝えたくて…うぅ…それから…」
「アデル…最後まで叱るしか出来なかった母を恨んではおりませんか?塞ぐ貴方にマナーや修練ばかりを押し付けて…」
「お母様…?」
「甘やかしては為にならないと思ったのです。ここでやっていくためには貴方に必要な事だと。ですが、あなたがカマーフィールドの地を離れてからずっと後悔していました。何故貴方と過ごす最後の時間をもっと幸せな思い出で埋められなかったのかと…」
アデルの記憶の中のお母様…厳しくて優しいお母様。最後の数週間は…しっかりしなさい、あなたは辺境伯夫人となるのですよって、ずっと励ましてくれて…アデルはずっと泣いてたから…励ましまでプレッシャーになってたみたいだけど…けど僕は。
「お母様が持たせてくれた魔法の書。すごく役に立ちました。あれは僕の命綱でした。ちょっと重くて持ち運び大変だったけど…そうだ!宝石も!ほんとうにありがとう。全部全部ありがとうってずっと思ってました…ねぇお母様これ見て」
グラナダ様は約束通り宝飾品全部買い戻してくれた。そのお飾りはちょっとだけダサ…アンティークなデザインだったので加工して今はグラナダ様と僕のペアブレスレットになってる。
安物の宝石が辺境伯の手首を飾っていること、お母様はすごく恐縮してたけどどこか少しだけ嬉しそうだった。
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