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王位交代開始編
発明3選
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たくさんのお話をしてお父様は帰っていった。隣の領までは立派なバーガンディの馬車で送りそこからはカマーフィールドの乗り心地の悪い馬車でお帰りになるよ。
僕は餞別にふかふかのお手製【貴族をダメにするクッション】をお渡しした。
カマーフィールドの馬車からお尻を守るようかすかにヒールまとわせておいた綿をつめた特別なクッション。効果は3日程度しかもたないけど少しでも楽に帰れるようにね。
「卿の話を聞いていてわかったのだがカマーフィールドの財政難は今の王筆頭に腐敗した官吏どもを一新せねば解消すまい」
「ど、どういうことですか?」
邸に戻る馬車の中、グラナダ様が僕に教えてくれる。
「うむ、税の徴収にあたり爪の甘いカマーフィールド領から徴収官が中抜きをしているのは気づいていたが、どうやらそれも王の差し金のように思える」
「えっ?つまり?」
「納税をわざと滞らせ、身動きがとれぬよう常に弱みを握って飼い殺しているという事だ、都合よく伯爵の魔法を利用するためにな」
がーーーん!そうだったんだ…うぬぬ!パワハラ王め!
「お前の輿入れによる帳消しと私が伯爵家へ送った結納金で今しばらくは無事だろうがまたそのうち仕掛けてくるであろう、伯爵を縛り付けるために。王位交代の理由がまたひとつ増えたな」
「ぜっっったい許さない。これ以上お父様を食い物になんてさせるもんか!頑張ろうねグラナダ様!」
僕の大好きなグラナダ様と僕の大切なお父様。理由はどうあれこんなに国に尽くしてきてるのに…奴隷契約なんて僕は絶対認めませんからね!悪徳事務所は撲滅だ!
「だが、そのおかげで思いのほか簡単に不正の証拠映像が手に入りそうだ。」
「カマーフィールドですか?」
「うむ、小回りの利くものを1名カマーフィールドに送ろう。さすれば」
「なら、僕のインビジブル、なんとか護符にしてみますね。僕のインビジブルは中途半端で発動中は他の魔法が使えなくなるB品ですが、ビデオ魔具持参で行くならそれなりに役に立つと思うんです!」
「まさかとは思っておったが…透明化……ふぅ、全くお前は。それなりどころかそれが付与出来るなら大変な事だ。王家に知られる訳にはいかぬわっ。あの王に知られれば内乱罪でも擦り付けられ一巻の終わりだ、一生王宮の奥で飼い殺しだ!」
あわわ…トップシークレットでした。か、間一髪…
生誕珠の研究素材で集めた魔術師さんたちの髪や爪、もったいないのでこれを使って身代わり人形を作ってみたよ。マーカス副長にヤバい古代呪術、王様に仕えてた時の副産物、を教えてもらったその日の晩にアレンジしてみたら出来ちゃった。
1回使い切りだけどちょっとしたケガを移せる優れものだよ。欠損や病気には聞かないのが試作品の悲しいところだけどね。
「ふむ、これは…なんと素晴らしい。アデル様、これを第1から第3までの全隊員分作ることは出来ますかな?」
「え、あ、う、うん。がんばる、やってみるね、なるはやで」
「グレゴリー隊長殿…アデル様にあまり無茶を言うと鬼がでますよ」
マカフィーさんが言い終わるやいなや瘴気を振りまき鬼が出た…
僕は餞別にふかふかのお手製【貴族をダメにするクッション】をお渡しした。
カマーフィールドの馬車からお尻を守るようかすかにヒールまとわせておいた綿をつめた特別なクッション。効果は3日程度しかもたないけど少しでも楽に帰れるようにね。
「卿の話を聞いていてわかったのだがカマーフィールドの財政難は今の王筆頭に腐敗した官吏どもを一新せねば解消すまい」
「ど、どういうことですか?」
邸に戻る馬車の中、グラナダ様が僕に教えてくれる。
「うむ、税の徴収にあたり爪の甘いカマーフィールド領から徴収官が中抜きをしているのは気づいていたが、どうやらそれも王の差し金のように思える」
「えっ?つまり?」
「納税をわざと滞らせ、身動きがとれぬよう常に弱みを握って飼い殺しているという事だ、都合よく伯爵の魔法を利用するためにな」
がーーーん!そうだったんだ…うぬぬ!パワハラ王め!
「お前の輿入れによる帳消しと私が伯爵家へ送った結納金で今しばらくは無事だろうがまたそのうち仕掛けてくるであろう、伯爵を縛り付けるために。王位交代の理由がまたひとつ増えたな」
「ぜっっったい許さない。これ以上お父様を食い物になんてさせるもんか!頑張ろうねグラナダ様!」
僕の大好きなグラナダ様と僕の大切なお父様。理由はどうあれこんなに国に尽くしてきてるのに…奴隷契約なんて僕は絶対認めませんからね!悪徳事務所は撲滅だ!
「だが、そのおかげで思いのほか簡単に不正の証拠映像が手に入りそうだ。」
「カマーフィールドですか?」
「うむ、小回りの利くものを1名カマーフィールドに送ろう。さすれば」
「なら、僕のインビジブル、なんとか護符にしてみますね。僕のインビジブルは中途半端で発動中は他の魔法が使えなくなるB品ですが、ビデオ魔具持参で行くならそれなりに役に立つと思うんです!」
「まさかとは思っておったが…透明化……ふぅ、全くお前は。それなりどころかそれが付与出来るなら大変な事だ。王家に知られる訳にはいかぬわっ。あの王に知られれば内乱罪でも擦り付けられ一巻の終わりだ、一生王宮の奥で飼い殺しだ!」
あわわ…トップシークレットでした。か、間一髪…
生誕珠の研究素材で集めた魔術師さんたちの髪や爪、もったいないのでこれを使って身代わり人形を作ってみたよ。マーカス副長にヤバい古代呪術、王様に仕えてた時の副産物、を教えてもらったその日の晩にアレンジしてみたら出来ちゃった。
1回使い切りだけどちょっとしたケガを移せる優れものだよ。欠損や病気には聞かないのが試作品の悲しいところだけどね。
「ふむ、これは…なんと素晴らしい。アデル様、これを第1から第3までの全隊員分作ることは出来ますかな?」
「え、あ、う、うん。がんばる、やってみるね、なるはやで」
「グレゴリー隊長殿…アデル様にあまり無茶を言うと鬼がでますよ」
マカフィーさんが言い終わるやいなや瘴気を振りまき鬼が出た…
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