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王位交代開始編
父子の対面 ①
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バーガンディの敷地には屋外の演習場と並んで屋内施設の修練場がある。
グラナダ様は専ら演習場で討伐を想定した訓練を行うけど兵士の皆さんは修練場で打合稽古とかもするんだよ。
今日はマカフィーさんが稽古に参加するって言うので見せてもらいに来たんだけど、こ、これは!
第二部隊のジョッシュさんとマカフィーさんは兵学校時代からの友人なんだって。
……お、美味しい…
真面目なマカフィーさんとちょっとチャラいジョッシュさん。背格好も似てて…シンメ感がある…
いい。すごくいい。シンメトリー大好物です。
んぁあー!お揃いの衣装で写真撮らしてくれないかなぁ。
「ほう、マカフィーだけでは足りぬのか…」
「ち、ちがっ…んん!」
唇に噛みつかれた。痛い。
午後、第一部隊は森の巡回へ。第三部隊は町の見回りに。第二部隊はグラナダ様からの指示で動き出す。
絶対ばれるわけにはいかないから地味な動きだけど確実に根回しは進んでいるらしい。
僕の方はというと…なんとビデオカメラが完成したよ。
なかなか信号化が上手くいかなくてトライ&エラーしすぎて裏庭を何度も焦がしたけどマーカスさんに相談したらジャイアントドラゴンフライの魔眼の使用を提案してくれた。
それをグラナダ様に話したら次の日には討伐してきてくれたんだけど、居場所の特定には僕のサーチ(探知)魔法が役立ったよ。えへへ、共同作業だ。嬉しいな。
PV撮影に入る前に後いくつかの仕込み済ませておかなくちゃ。
それにしても難しいのは生誕ジュ。この奇跡は解明が困難だ。これはいわゆる神の領域?う~ん…
一般的な属性魔力、光、水、土、風、そして炎と闇。そのどれとも違う繊細かつ複雑な魔力の流れ。
マカフィーさんに聞いたら聖人様がとても希少な魔法を行使してお創りになるらしい。その聖人様はこの国で唯一の聖魔法の持ち主なんだって。聖魔法の持ち主は、常に時代に一人しか顕現しない。そうかやはり神様案件か…
そんなことを考えながら【噂の上塗り作戦】の進行計画をたててると外はとっくに暮れかかってた。
「あっ、ヤバ。早く戻らなくちゃ。」
マカフィーさんにも片付け手伝ってもらって慌てて本邸のファミリーラウンジに向かう。グラナダ様をお待たせするわけにはいかないからね。
到着して部屋を見渡すけど…あぁよかった。間に合った。
ふぅと息をはいてソファに腰掛けようとするとトマスさんが入ってきた。あれ?グラナダ様はどうしたの?
「アデル様、応接間にてお客様がお待ちになっております」
「ん?僕にですか??グラナダ様は?あの、お客様って誰だか聞いても構いませんか?」
「もちろんですとも。ふふ、お父上様でございますよ」
「おちちうえ、て、え、お、おとうさま~?」
ヤバい、変な汗出てきた…
グラナダ様は専ら演習場で討伐を想定した訓練を行うけど兵士の皆さんは修練場で打合稽古とかもするんだよ。
今日はマカフィーさんが稽古に参加するって言うので見せてもらいに来たんだけど、こ、これは!
第二部隊のジョッシュさんとマカフィーさんは兵学校時代からの友人なんだって。
……お、美味しい…
真面目なマカフィーさんとちょっとチャラいジョッシュさん。背格好も似てて…シンメ感がある…
いい。すごくいい。シンメトリー大好物です。
んぁあー!お揃いの衣装で写真撮らしてくれないかなぁ。
「ほう、マカフィーだけでは足りぬのか…」
「ち、ちがっ…んん!」
唇に噛みつかれた。痛い。
午後、第一部隊は森の巡回へ。第三部隊は町の見回りに。第二部隊はグラナダ様からの指示で動き出す。
絶対ばれるわけにはいかないから地味な動きだけど確実に根回しは進んでいるらしい。
僕の方はというと…なんとビデオカメラが完成したよ。
なかなか信号化が上手くいかなくてトライ&エラーしすぎて裏庭を何度も焦がしたけどマーカスさんに相談したらジャイアントドラゴンフライの魔眼の使用を提案してくれた。
それをグラナダ様に話したら次の日には討伐してきてくれたんだけど、居場所の特定には僕のサーチ(探知)魔法が役立ったよ。えへへ、共同作業だ。嬉しいな。
PV撮影に入る前に後いくつかの仕込み済ませておかなくちゃ。
それにしても難しいのは生誕ジュ。この奇跡は解明が困難だ。これはいわゆる神の領域?う~ん…
一般的な属性魔力、光、水、土、風、そして炎と闇。そのどれとも違う繊細かつ複雑な魔力の流れ。
マカフィーさんに聞いたら聖人様がとても希少な魔法を行使してお創りになるらしい。その聖人様はこの国で唯一の聖魔法の持ち主なんだって。聖魔法の持ち主は、常に時代に一人しか顕現しない。そうかやはり神様案件か…
そんなことを考えながら【噂の上塗り作戦】の進行計画をたててると外はとっくに暮れかかってた。
「あっ、ヤバ。早く戻らなくちゃ。」
マカフィーさんにも片付け手伝ってもらって慌てて本邸のファミリーラウンジに向かう。グラナダ様をお待たせするわけにはいかないからね。
到着して部屋を見渡すけど…あぁよかった。間に合った。
ふぅと息をはいてソファに腰掛けようとするとトマスさんが入ってきた。あれ?グラナダ様はどうしたの?
「アデル様、応接間にてお客様がお待ちになっております」
「ん?僕にですか??グラナダ様は?あの、お客様って誰だか聞いても構いませんか?」
「もちろんですとも。ふふ、お父上様でございますよ」
「おちちうえ、て、え、お、おとうさま~?」
ヤバい、変な汗出てきた…
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