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新生活順応編

グラナダとアデル 秘密の話?

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「男同士で赤ちゃんってどうやってつくるんですか?グラナダ様なら教えてくれるんですよね?」


ガチャンッ

動揺のあまりソーサーごと落とすところであった。
けっして物事に動じないトマスの指からも焼き菓子がこぼれていった。

ど、どういうことだ?まさかそれすら知らないというのか。アデルは18、とうに成人しているではないか!いやそれよりも、まさか婚姻の決まった貴族家の令息が閨教育も受けずに嫁いできたというのか⁉

「あー、んんっ、アデルはカマーフィールドのお母上や教育係から、その、そういった事を何も聞いてはおらぬのか?」

「はいあの、僕ちょっと無知で。その、男同士の赤ちゃんの作り方わからなくって…えーと、教えてくれますかグラナダ様?」

「そっ、それはもちろん教えるがっ、手取り足取り!」

「手取り足取り?手足必要ですか?」

「必要だとも…手も足も、それ以外も…」

カマーフィールドではなにをやっているのだ!い、いや、待て、これはこれでいい…んじゃないか?
まっさらなアデルをすべて私好みに染め上げる…ふ…む、悪くない。いやむしろ誂え向きなのではないか?責任重大ではあるが望むところであろう!



「………それで?」
「それでとは?」
「今教えてくれないんですか?そんな極秘案件なんですか?」
「ぐっ!…今はダメだ!ここでは教えられぬ!そ、そうだな今夜、今夜寝所で教えよう。二人きりでな。」
「ゴホン!なりませぬ旦那様。何も知らぬアデル様に無体はなりませぬぞ」
「…わかっておる!」


トマスめ…先んじて釘を刺されてしまった。まぁ確かにその通りなのだが…
だが、私たちは夫夫なのだから、そう、少しくらいは……いかん!だめだ!私の咎がなくなったわけではないのだ!私たちにはもうしばらくの時間が必要であろう。そう、たとえアデルが許してくたとしてもだ。
すぐに自分本位な考えに陥る自分自身を省みながら私は己を諫めた。


しかし、何と無垢な…私のアデル。

勅命をもってこの婚姻を強行した兄ドノヴァンに今回ばかりは感謝した。







_____________________________________


男同士の赤ちゃんの作り方知りたかっただけなのに…なんかすごい秘密がかくされてるらしい…
侮れないな…異世界…

そりゃぁ、あっちの医療なら今は性別を物理的に社会的に変えることもできるけど、男同士で子供は授かれない…
セッ…は出来るけど。

どうなってるのか知りたいじゃん!妊夫になるのは僕なのに!

夜になったら教えてくれるらしいし、初めて見聞きする神秘って…ドキドキするよね。











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