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2 仮の住処
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チリンチリン…
「いらっしゃいませー。あ、メルビンさん」
「おっ、ルーイちゃん随分元気になったねぇ。もう大丈夫か?」
「うん。もうすっかり」
「はは、ちっちゃいんだから無理すんな」
「ハーイ」
声を掛けてくれたのは三日に一度やって来てはこの店、〝レイとマシューの止まり木”に、肉やスパイスなんかを卸しているレイさんの友人で商売人のメルビンさんだ。
とても気さくで話しやすいメルビンさんは人間だ。
僕はあれから半月ほどそのままあの小部屋で静養を続け、元気に動けるようになってからはお店の側にある小さな小屋を借してもらって暮らし始めた。
マシューさんはそのまま母屋に居ていいよ、って言ったけど、四角い住処じゃないとどうにも落ち着かなくて…。
それにこの家に間借りするのはちょっと…。
「マシューさん、この家お化けが居るみたい。夜中になるとね、どこからか苦しそうな声が聞こえるの…」
そう言ったら真っ赤になったマシューさんは次の日空き小屋をすっかり住めるように整えてくれて、僕はようやく安全地帯を手に入れた。
僕はね、ソウタと一緒にいつもテレビを見たからこれがソウタの好きなアニメと同じ異世界だってもうわかったよ。
それにお昼間リビングでママと一緒にドラマとかワイドショーとか観てたからこう見えてとっても物知りなの。
それにそれに!みんな僕にいっぱいいっぱい話しかけてくれたから僕は言葉だってユウタやソウタよりずっと得意。ハムスターの僕は子供に見られがちだけど実はちゃんと大人なんだから。
それで何とか人間の身体に慣れた頃から、こうしてマシューさんたちのお店を手伝ってオキュウキンをいただいているんだけど、これがとっても快適。
何も無い部屋は掃除もいらないしご飯は毎日レイさんがマカナイを用意してくれる。裏には小さな井戸が付いていてお水の汲み方ももう覚えたし、お仕事する以外はケージで暮らしてたあの頃とそれほど変わらない。
そうして過ごすうちに分かった事は、ここはあるコウシャクケ、つまりとってもエライ人の治めるリョウの一番端っこにあるとてものどかな村ってこと。
この世界では人間もそうじゃない人も一緒に暮らしていて、僕やマシューさんみたいな獣人さんは他にもいっぱいいる。けど獣人より人間の方が上なんだよって、マシューさんは悲しそうにそう言った。
でも僕にはよく分からない。何が悲しいんだろう…?人間のパパやママが僕より上なのは普通だよね?
そんなことよりここは魔法もあって冒険者とか王様なんかもいるアニメとおんなじ世界。
あの時広い世界に行きたいって思った僕は、もしかしてこれで願いを叶えたことになるんだろうか…。
そうやって少しづつこちらの世界にも馴染み始めたそんな頃…。一人の男の人が木の扉を狭そうにくぐって現れた…。
「レイモンド。いつもの」
「…レイモンドって呼ぶなよ。俺はもうお前と違ってただの平民なんだから。」
「いいだろ別に。幼馴染の呼び名を今更変えられない。それよりいつものだ」
「はいよ」
背の高いスラッとした体格の、ママの見てた雑誌に出てくるモデルみたいなカッコイイ男の人。彼はどうやらレイさんの幼馴染で…エライ人らしい…。じゃあキチンとしなきゃ。
「あの…、上着掛けときますね」
「触るなっ!」
「ひゃっ!」ドサッ
「ルーイちゃん大丈夫かい!」
小柄な僕はちょっと振り払われただけで簡単に尻もちついちゃう。もうっ!ハムケツが腫れちゃうよ!
「私の私物を女が触るな!レイモンド!いつから店に女給を置くことになった!マシューはどうした!」
「マシューは町まで買い出しに行ってるよ。それよりお前!ルーイに謝れ!」
「僕は女給じゃないよ?よく間違われるけどれっきとした男だもん」
「男…?見えないな…。だが男ならまあいいだろう。」
「お前謝れよ!まあいいじゃないだろ!失礼な奴だな!」
「ルーイ。そいつは人嫌いの偏屈もので…、色々あって特に女性が嫌いなんだ。悪く思わないでやってくれ」
「僕平気」
様子を見るにレイさんとメルビンさんはこの怖い人と知り合いらしい…。
この怖い人…、名をグレアムと言う。こののどかな村の端にある小さいけれど立派なお屋敷、そこに一人で住むヘンクツなダンシャクさまなんだとか。
そして今初めて知ったのだけど、レイさんは本名レイモンドと言って3つ向こうのリョウを治めるハクシャク家の息子さん。グレアムさんとレイさんは子供の頃からの知り合いらしい。
レイさんはリス獣人マシューさんと結婚したくて親の用意したエンダンを拒否して、全てを捨てて二人手を取りこの村へとやってきたんだって。
ついでにメルビンさんは平民だけどすごく大きな商家の息子さんで、三人はいわゆるお金持ちの子供が行くジョウキュウ学校で同級生だったのだとか。
「レイは女嫌いってわけじゃないが男で獣人のマシューと恋仲だろ?そんなわけで女嫌いのグレアムとは気が合ってな。親友ってやつだ。」
動物の世界でも普通はオスとメスで交尾をするけど、たまにオスとオスで交尾の真似事をする個体がいる。
この世界でも普通はオスとメスで番になるけど、ごくたまにオスとオスで番になるらしい。それがマシューさんとレイさん。
レイさんがマシューさんと結婚を宣言した時、レイさんの両親はそれはもう怒り狂ったんだとか…。別にいいのにね。
「グレアムさんはどうしてメスが嫌いなの?」
「馴れ馴れしい奴だな…。理由なんかない。気が付いた時には嫌いだった。それだけだ」
「あー、こいつは本来侯爵家の二男でな、男三兄弟で母親がそれぞれ違う。」
「え?」
「まあ正妻と後妻と後妻ってやつだ。」
「え?え?」
「第一の夫人は私の母に一服盛られてこれ以上子供の産めない身体にされ離縁された。その私の母は第三の夫人に嵌められ…彼女の従者と不義をはたらき放逐された。今の侯爵夫人はその三番目だ。後継を巡って争い続ける醜い女をあれだけ近くで見ていれば誰でも嫌になる。」
「人嫌いはまた別の話だ。こいつはどうにも口が悪くてな。良い奴なんだが社交界の駆け引き…ってやつが苦手なんだよ。それでまぁ…ちょっとな」
「女嫌いのこいつは見合いも後継争いにも嫌気がさして侯爵位の継承権を早々に放棄して家を出たのさ。男爵位と小さな屋敷を餞別代りに貰ってな」
「…ムズカシイ話だね…。でもセンベツ貰えて良かったね?」
「ルーイ、侯爵は他にも伯爵位を二つ持っている。だがグレアムに名乗らせたのは最も低位の男爵位だ。その意味が分かるか?」
「…」
よく分からない…。って言うか、さっきからほとんど分からない…。
「ここは侯爵家が持つ最も小さな屋敷だ。…ここに来てから家族が会いに来たことは一度もない。弟すらな…。寄宿学校で共に暮らした時間、私たちの兄弟仲はそれほど悪くは無かったのだがな。父の不興を買った私に兄も弟も掌を返した。それだけが今も酷く残念だ…。悪かったな、その…」
「ルーイです」
「ルーイ…」
それが彼との出会いだった。
「いらっしゃいませー。あ、メルビンさん」
「おっ、ルーイちゃん随分元気になったねぇ。もう大丈夫か?」
「うん。もうすっかり」
「はは、ちっちゃいんだから無理すんな」
「ハーイ」
声を掛けてくれたのは三日に一度やって来てはこの店、〝レイとマシューの止まり木”に、肉やスパイスなんかを卸しているレイさんの友人で商売人のメルビンさんだ。
とても気さくで話しやすいメルビンさんは人間だ。
僕はあれから半月ほどそのままあの小部屋で静養を続け、元気に動けるようになってからはお店の側にある小さな小屋を借してもらって暮らし始めた。
マシューさんはそのまま母屋に居ていいよ、って言ったけど、四角い住処じゃないとどうにも落ち着かなくて…。
それにこの家に間借りするのはちょっと…。
「マシューさん、この家お化けが居るみたい。夜中になるとね、どこからか苦しそうな声が聞こえるの…」
そう言ったら真っ赤になったマシューさんは次の日空き小屋をすっかり住めるように整えてくれて、僕はようやく安全地帯を手に入れた。
僕はね、ソウタと一緒にいつもテレビを見たからこれがソウタの好きなアニメと同じ異世界だってもうわかったよ。
それにお昼間リビングでママと一緒にドラマとかワイドショーとか観てたからこう見えてとっても物知りなの。
それにそれに!みんな僕にいっぱいいっぱい話しかけてくれたから僕は言葉だってユウタやソウタよりずっと得意。ハムスターの僕は子供に見られがちだけど実はちゃんと大人なんだから。
それで何とか人間の身体に慣れた頃から、こうしてマシューさんたちのお店を手伝ってオキュウキンをいただいているんだけど、これがとっても快適。
何も無い部屋は掃除もいらないしご飯は毎日レイさんがマカナイを用意してくれる。裏には小さな井戸が付いていてお水の汲み方ももう覚えたし、お仕事する以外はケージで暮らしてたあの頃とそれほど変わらない。
そうして過ごすうちに分かった事は、ここはあるコウシャクケ、つまりとってもエライ人の治めるリョウの一番端っこにあるとてものどかな村ってこと。
この世界では人間もそうじゃない人も一緒に暮らしていて、僕やマシューさんみたいな獣人さんは他にもいっぱいいる。けど獣人より人間の方が上なんだよって、マシューさんは悲しそうにそう言った。
でも僕にはよく分からない。何が悲しいんだろう…?人間のパパやママが僕より上なのは普通だよね?
そんなことよりここは魔法もあって冒険者とか王様なんかもいるアニメとおんなじ世界。
あの時広い世界に行きたいって思った僕は、もしかしてこれで願いを叶えたことになるんだろうか…。
そうやって少しづつこちらの世界にも馴染み始めたそんな頃…。一人の男の人が木の扉を狭そうにくぐって現れた…。
「レイモンド。いつもの」
「…レイモンドって呼ぶなよ。俺はもうお前と違ってただの平民なんだから。」
「いいだろ別に。幼馴染の呼び名を今更変えられない。それよりいつものだ」
「はいよ」
背の高いスラッとした体格の、ママの見てた雑誌に出てくるモデルみたいなカッコイイ男の人。彼はどうやらレイさんの幼馴染で…エライ人らしい…。じゃあキチンとしなきゃ。
「あの…、上着掛けときますね」
「触るなっ!」
「ひゃっ!」ドサッ
「ルーイちゃん大丈夫かい!」
小柄な僕はちょっと振り払われただけで簡単に尻もちついちゃう。もうっ!ハムケツが腫れちゃうよ!
「私の私物を女が触るな!レイモンド!いつから店に女給を置くことになった!マシューはどうした!」
「マシューは町まで買い出しに行ってるよ。それよりお前!ルーイに謝れ!」
「僕は女給じゃないよ?よく間違われるけどれっきとした男だもん」
「男…?見えないな…。だが男ならまあいいだろう。」
「お前謝れよ!まあいいじゃないだろ!失礼な奴だな!」
「ルーイ。そいつは人嫌いの偏屈もので…、色々あって特に女性が嫌いなんだ。悪く思わないでやってくれ」
「僕平気」
様子を見るにレイさんとメルビンさんはこの怖い人と知り合いらしい…。
この怖い人…、名をグレアムと言う。こののどかな村の端にある小さいけれど立派なお屋敷、そこに一人で住むヘンクツなダンシャクさまなんだとか。
そして今初めて知ったのだけど、レイさんは本名レイモンドと言って3つ向こうのリョウを治めるハクシャク家の息子さん。グレアムさんとレイさんは子供の頃からの知り合いらしい。
レイさんはリス獣人マシューさんと結婚したくて親の用意したエンダンを拒否して、全てを捨てて二人手を取りこの村へとやってきたんだって。
ついでにメルビンさんは平民だけどすごく大きな商家の息子さんで、三人はいわゆるお金持ちの子供が行くジョウキュウ学校で同級生だったのだとか。
「レイは女嫌いってわけじゃないが男で獣人のマシューと恋仲だろ?そんなわけで女嫌いのグレアムとは気が合ってな。親友ってやつだ。」
動物の世界でも普通はオスとメスで交尾をするけど、たまにオスとオスで交尾の真似事をする個体がいる。
この世界でも普通はオスとメスで番になるけど、ごくたまにオスとオスで番になるらしい。それがマシューさんとレイさん。
レイさんがマシューさんと結婚を宣言した時、レイさんの両親はそれはもう怒り狂ったんだとか…。別にいいのにね。
「グレアムさんはどうしてメスが嫌いなの?」
「馴れ馴れしい奴だな…。理由なんかない。気が付いた時には嫌いだった。それだけだ」
「あー、こいつは本来侯爵家の二男でな、男三兄弟で母親がそれぞれ違う。」
「え?」
「まあ正妻と後妻と後妻ってやつだ。」
「え?え?」
「第一の夫人は私の母に一服盛られてこれ以上子供の産めない身体にされ離縁された。その私の母は第三の夫人に嵌められ…彼女の従者と不義をはたらき放逐された。今の侯爵夫人はその三番目だ。後継を巡って争い続ける醜い女をあれだけ近くで見ていれば誰でも嫌になる。」
「人嫌いはまた別の話だ。こいつはどうにも口が悪くてな。良い奴なんだが社交界の駆け引き…ってやつが苦手なんだよ。それでまぁ…ちょっとな」
「女嫌いのこいつは見合いも後継争いにも嫌気がさして侯爵位の継承権を早々に放棄して家を出たのさ。男爵位と小さな屋敷を餞別代りに貰ってな」
「…ムズカシイ話だね…。でもセンベツ貰えて良かったね?」
「ルーイ、侯爵は他にも伯爵位を二つ持っている。だがグレアムに名乗らせたのは最も低位の男爵位だ。その意味が分かるか?」
「…」
よく分からない…。って言うか、さっきからほとんど分からない…。
「ここは侯爵家が持つ最も小さな屋敷だ。…ここに来てから家族が会いに来たことは一度もない。弟すらな…。寄宿学校で共に暮らした時間、私たちの兄弟仲はそれほど悪くは無かったのだがな。父の不興を買った私に兄も弟も掌を返した。それだけが今も酷く残念だ…。悪かったな、その…」
「ルーイです」
「ルーイ…」
それが彼との出会いだった。
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