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23 未熟な王
しおりを挟む王の執務室には金色の髪の美青年と朱く錆び付いた色をした髪と鱗のような肌を持った男とチェシャ猫がいた。
「やはり手強いな白のクイーンは」
「失敗してすまないにゃ」
「そのことはいい、それより黒のクイーンの様子は?」
「かつての面影もないにゃ」
「やはり別人なのか?…」
金色の髪の美青年はそう思っていると朱く錆び付いた色をした髪と鱗のような肌を持った男が口を開いた。
「…これからどうするつもりだ」
「今まで通り、変わらない」
「そうか…」
「何か言いた気だな」
「…」
朱く錆び付いた色をした髪と鱗のような肌を持った男は何も言わずに床へと消えた。
「ビショップ、いるな?」
金色の髪の美青年は言うと部屋の影からビショップが現れた。
「他の者達を使い、計画を進めろ」
「分かりました」
ビショップは部屋の影へと消えた。
「チェシャ猫、分かっているな」
「分かってるにゃ、今度は失敗しないようにするにゃ」
チェシャ猫の身体は薄くなり、その場から消えた。
「駒を使い熟すにはまだ力量が足りないようだな」
金色の髪の美青年が部屋に一人になると何処からともなく声が聞こえた。
「そんなことは分かっている…」
金色の髪の美青年はそのままの状態で答えた。
「…そんなことを言いに来たわけじゃないんだろ?」
「お前の行く末は足掻いても変わらない、世界に記された終篇は変えられぬ」
「それが事実だとしても受け入れられるとでも?」
「精々足掻いて己の未熟さを感じるがいい」
声はそう言い残し、それ以降、声は聞こえなくなった。
金色の髪の美青年は窓辺に立った。すると城中に硝子が割れる音が響いた。
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