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26.隣国での静養
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その頃、当の本人はというと・・・
海に来ていた。
「ティア~!!!
見てみて!綺麗な貝殻があったわ~!」
「あら本当に綺麗!ピンク色で可愛らしくてルメラにとっても似合うわ!」
「これはサフィ姉様に!それとこちらは、セルジオ兄様に!」
「そうね!では、どちらも一緒に持って行きましょうか!」
「ダメよ!まだ、ティアにぴったりな物が見つかっていないもの・・それに、お母様のもお父様のも・・」
「ありがとう、それでは明日もまた海に来ましょう?その時、探してくれる?」
「うん!!!分かったわ!!ティアにぴったりな貝殻を見つけるわ!」
満開の花が咲き誇るような笑顔で返事をしたのは、アリスティアの従姉妹であるルメラージェだ。
今、アリスティアは母方の実家がある隣国に来ていた。
母の実家は隣国のアストロ公爵家であり、母の弟である叔父が現在当主を務めている。
お互い公爵家のため、共に忙しく中々会えないが兄姉仲が非常によく、常に手紙のやり取りもしていた。
そんな折に、アリスティアの婚約破棄を知った叔父が心配して、一度こちらに遊びに来させたらどうか?と母に打診してくれたのだ。
また、叔父には子供が3人おり長男のセルジオはアリスティアの2つ年上で、長女のサフィーナは同い年だ。
そして、次女のルメラージェはまだ6歳で甘えん坊さんだ。
アリスティアもサフィーナとは姉妹のように仲が良いため、是非とも行きたい!と常々母や父とは話しをしていた。
そして、兄であるアレクシスは多忙だったため、特にこの話はしていなかった。
そうした経緯でアリスティアは現在、甘えん坊のルメラージェと共に領地にある海まで遊びにきていた。
いくら隣国とはいえ、幼少期に何度も訪れていたアストロ公爵領はアリスティアにとっても庭のようなものだ。
数人の侍女と警護を連れて、久しぶりの領内を堪能したあとにアストロ邸へと戻った。
「おかえりなさい、ティア!ルメラ!」
「「ただいま~!」」
「ルメラのこと見ててくれてありがとう!」
戻った2人を出迎えてくれたのは、セルジオとサフィーナだった。
本当は一緒に出かけたかったのだが、今日は講師が来る日だった為出かけることができなかった。
「大丈夫よ、久しぶりに海を堪能できたわ!それに、こんな可愛い子とデートできたしね!」
「セルジオ兄様!サフィ姉様!貝殻を見つけたの~!これはお兄様とお姉様のよ!」
どうぞ!と言って、小さい手の平いっぱいの貝殻を自慢げに見せてくる妹に笑みがこぼれた。
「「クスクス・・!ティア、ルメラ、ありがとう!!」」
「「どういたしまして!」」
満足げな顔のルメラージェにアリスティアも嬉しくなった。
そして、4人は拾った貝殻を見ながら仲良くお茶会をはじめた。
海ではしゃぎ疲れたのか、ルメラージェはお菓子を食べた後すぐに眠ってしまった。
侍女に、そっと部屋に連れて行ってもらうと・・・すぐに先制攻撃が放たれた!
「で?ティアは俺たちに何の話しを聞かせてくれるのかな?」
「えぇ、とても楽しみにしていたのよ~!お父様から話しを聞いて・・・」
母方家系特有の綺麗な顔立ちの2人が、極上の笑顔をつくっていた。
それはそれは見惚れる程、綺麗だった・・・
うん。綺麗だよ、とってもね・・・
___毒ついてなければね。
海に来ていた。
「ティア~!!!
見てみて!綺麗な貝殻があったわ~!」
「あら本当に綺麗!ピンク色で可愛らしくてルメラにとっても似合うわ!」
「これはサフィ姉様に!それとこちらは、セルジオ兄様に!」
「そうね!では、どちらも一緒に持って行きましょうか!」
「ダメよ!まだ、ティアにぴったりな物が見つかっていないもの・・それに、お母様のもお父様のも・・」
「ありがとう、それでは明日もまた海に来ましょう?その時、探してくれる?」
「うん!!!分かったわ!!ティアにぴったりな貝殻を見つけるわ!」
満開の花が咲き誇るような笑顔で返事をしたのは、アリスティアの従姉妹であるルメラージェだ。
今、アリスティアは母方の実家がある隣国に来ていた。
母の実家は隣国のアストロ公爵家であり、母の弟である叔父が現在当主を務めている。
お互い公爵家のため、共に忙しく中々会えないが兄姉仲が非常によく、常に手紙のやり取りもしていた。
そんな折に、アリスティアの婚約破棄を知った叔父が心配して、一度こちらに遊びに来させたらどうか?と母に打診してくれたのだ。
また、叔父には子供が3人おり長男のセルジオはアリスティアの2つ年上で、長女のサフィーナは同い年だ。
そして、次女のルメラージェはまだ6歳で甘えん坊さんだ。
アリスティアもサフィーナとは姉妹のように仲が良いため、是非とも行きたい!と常々母や父とは話しをしていた。
そして、兄であるアレクシスは多忙だったため、特にこの話はしていなかった。
そうした経緯でアリスティアは現在、甘えん坊のルメラージェと共に領地にある海まで遊びにきていた。
いくら隣国とはいえ、幼少期に何度も訪れていたアストロ公爵領はアリスティアにとっても庭のようなものだ。
数人の侍女と警護を連れて、久しぶりの領内を堪能したあとにアストロ邸へと戻った。
「おかえりなさい、ティア!ルメラ!」
「「ただいま~!」」
「ルメラのこと見ててくれてありがとう!」
戻った2人を出迎えてくれたのは、セルジオとサフィーナだった。
本当は一緒に出かけたかったのだが、今日は講師が来る日だった為出かけることができなかった。
「大丈夫よ、久しぶりに海を堪能できたわ!それに、こんな可愛い子とデートできたしね!」
「セルジオ兄様!サフィ姉様!貝殻を見つけたの~!これはお兄様とお姉様のよ!」
どうぞ!と言って、小さい手の平いっぱいの貝殻を自慢げに見せてくる妹に笑みがこぼれた。
「「クスクス・・!ティア、ルメラ、ありがとう!!」」
「「どういたしまして!」」
満足げな顔のルメラージェにアリスティアも嬉しくなった。
そして、4人は拾った貝殻を見ながら仲良くお茶会をはじめた。
海ではしゃぎ疲れたのか、ルメラージェはお菓子を食べた後すぐに眠ってしまった。
侍女に、そっと部屋に連れて行ってもらうと・・・すぐに先制攻撃が放たれた!
「で?ティアは俺たちに何の話しを聞かせてくれるのかな?」
「えぇ、とても楽しみにしていたのよ~!お父様から話しを聞いて・・・」
母方家系特有の綺麗な顔立ちの2人が、極上の笑顔をつくっていた。
それはそれは見惚れる程、綺麗だった・・・
うん。綺麗だよ、とってもね・・・
___毒ついてなければね。
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