34 / 497
1章 お爺ちゃんとVR
027.お爺ちゃん、娘達を見送る
しおりを挟む
「お爺ちゃーん!」
「おお、お帰りなさい美咲」
「ただいま!」
一足先にゲーム世界から帰宅していた私は、茶の間でくつろいでいた。ホログラフ映像の番組を切り、ダッシュで駆けてきた孫へと向き直る。
「お爺ちゃん、ブログ見たよ! 凄かった」
「そうかそうか。だったらお爺ちゃんもがんばった甲斐があったなぁ」
身振り手振りで感動を伝えてくる孫に相槌を打つ。
なんというかいつにも増して元気だ。
言動はふわふわとしすぎて何をどう感動しているのか一切伝わって来なかったが、彼女がこうして話しかけてくれるきっかけになったのなら私も書いてよかったと思う。
なにぶん、自分でも結構わがままな行動をしていると自覚しているからね。
「美咲、そろそろお夕飯だから手洗いとうがいをしてらっしゃい」
「はーい」
「私も付き合おう」
孫を連れて洗面所へ。
この家のルールでは外から帰ってきたらうがいと手洗いは徹底する。
如何にVRの世界であろうともだ。
それにずっと動かずにああして眠った状態というのは体が凝り固まってしまうので軽いストレッチもしておくのを忘れない。
孫と一緒にそれらを終わらせ、キッチンへと戻ると夕食の支度を終わらせた娘から声がかけられた。
「お父さん、今度はどこに行ってきたの?」
「そうだなぁ……」
一瞬喉まで出かけた言葉を飲み込む。
ここで話してしまってもいいが、今日の出来事のほとんどはブログに書いてしまった。ここでネタバラシしてしまうより、後でブログを見てもらったほうがいいかと考えた。
「いや、辞めておこう。さっきブログをアップしたからそっちをみてくれた方が早いだろう。だいたいそっちに書き込んでしまったからね。今言うと盛大なネタバレになってしまう」
「ケチィ、教えてくれてもいいじゃない」
「私は見てきたよ。相変わらずお爺ちゃんはお爺ちゃんだなーって」
「それじゃあ全然わからない~」
ムキーと膨れる娘を中心に笑いが起こる。
そこで時間になっても現れない人物に気づいた。
「そう言えば秋人君は?」
「少し遅れるから先に食べててって。さっきコールを貰ったの」
「急ぎの仕事かい?」
「そうらしいわ」
なんともはや、よく働く人だ。そういえば彼は私の働きを参考にしていると言ったか? 何度振り返ってみても、私の生き方で参考にするところなんてあったかなと思い悩む。
「お母さん、今日のお夕飯は?」
そんな悩みを和ますように空腹の孫は娘へと尋ねていた。
キッチンに香る匂いは肉を香ばしく焼いた匂い。
そこまでわかっていながらもあえて聞くのはそれを確認したいからだろうか? こういった何気ない日常のやりとりが行える関係性を家庭内で築けているのはひとえに秋人君の人徳だろうね。私であればこうはいかない。
「今日は美咲の好きなハンバーグよ~」
「わーい、ハンバーグだー」
元気いっぱいに答え合わせをして、配膳に取り掛かる。
ただ焼いただけでは芸がないと言わんばかりに少し手間をかけて煮込みハンバーグになっていた。デミグラスソースの香りがキッチンに漂い、空腹を誘う。
皿に盛られたハンバーグを凝視する孫の瞳はいつも以上に輝いていた。大好物というだけはあるな。薄らよだれが溢れそうだ。
「少し作りすぎてしまって、お父さんの分もハンバーグにしちゃったけどいい?」
「あまり量は食べられないけど、ありがたく頂くよ」
「ありがとう。そう言ってもらえると助かるわ」
感謝するのはこちらの方だ。生活費も払わずに三食世話になっているのだから。その上でメニューにまでケチをつけていたらどれだけわがままなんだとなってしまう。
食後。少し胃もたれをする胃を押さえながら、しばらく肉料理はいいかなと考える。よそってもらった手前、お残しをするのはあり得ないと少し無理をしすぎてしまったようだ。
「お爺ちゃん!」
「しっかり温まったかい?」
「バッチリ!」
一番風呂を浴びてきた孫を膝の上に乗せて雑談に至る。
明日も休みと言うことで、今日の進捗を伝えたくて仕方がないようだ。少し髪の渇きが甘いのも、それだけ急いでいた表れだろう。
彼女の話は街の外から次の街に行くまでの間、ずっと続いた。
肝心の場所は第二の町近辺だと言う。
「随分と遠いね。戦闘ができないお爺ちゃんでも大丈夫かな?」
「私とユーノが護衛するからバッチリ!」
むふんと鼻息を鳴らし、なんとも心強い限りだ。
しかしおんぶに抱っこというのも悪い。何かこちらでもしてやれればいいが……
そう思いつつ、孫からの提案に乗っておく。あまり返事を待たせるわけにもいかないからね。大船に乗ったつもりで任せてみようか。
きっと彼女も任せて欲しいのだろう。私も若い時、そう言う時期があったものだ。
「そうか、なら安心だな」
「任せて! ちょっとユーノと相談してくる! お爺ちゃんはここで待っててね」
「あまり向こうさんに迷惑をかけないようにね?」
「はーい」
思い立ったら即行動。膝の上から自室に飛び込んでいく孫を見送り、少し手持ち無沙汰になる。さっきまでそこにいた孫の愛用していたシャンプーの匂いが微かに残る空間で、元気だなあと孫を思う。
「ごめんなさいねお父さん。あの子ったら思い立ったら一直線で」
「いや、いいよ。そういえば由香里も子供の時そういうところあったなと思い出した」
「えー、やめてよ私も覚えてないこと言うの」
「ふふ、冗談だよ。おっと、秋人君のお帰りだ」
彼の部屋の扉が開くところが座っている場所から見えたのでそう伝えてやる。
「ただいま」
「おかえりなさいあなた」
「おかえり、秋人君」
「ただいま帰りましたお義父さん。お、今日はハンバーグか」
「煮込みなので余計な脂分はすっかり流れ落ちてるよ」
「それは助かります。最近脂っこいのが不得意でして」
よれたワイシャツの首元を緩めながら秋人君は指定の位置に座ってそう語った。まだ若いだろうにと言いながらも、私のお腹に放り込まれたハンバーグも消化が一向にされていない。
「そういえばお義父さん、ブログアップされたそうですね」
おや、耳が早い。しかしどこでそれを仕入れた?
美咲が室内に入ってから彼は現れた。キッチンでの会話も聞こえていまい。
「そうらしいわね」
「由香里は何も聞いてないの?」
「お父さんたら見てからのお楽しみだー、の一点張りで」
「ああ、それはそうでしょうね。実にお見事でした。お、こいつはうまそうだ」
配膳されたハンバーグを目にしながら意味深なことを述べる秋人君。
もしかして彼が遅れてきたのは一度向こうにログインしてきたからだろうか?
どうも仕事帰りにしては向こうの情報に精通しすぎている気がした。
彼が食事を終えるまで待ち、好例のゲームの話題で盛り上がる。
おおよそは私の体験談に始まり、それとイベントの準備や運営についてだ。
どうもこのゲーム、話を聞いている限りでは運営が主催するイベントの類がないようだ。
イベントそのものはいくつも点在しているが、プレイヤー参加型のイベントは個人で開催できるらしい。そう言う自由度の高さがこのゲームに人が居ついてる人気のところだそうだ。
全員が全員、そう言うのが得意じゃないって人もいるが、そうやって知名度を上げて名前を売ってクランを大きくしていくのが主流だそうだ。
そこでプレイヤーが発見したイベントをクランで取り扱って行うイベント企画もあるのだとか。今回秋人君のクラン『精錬の騎士』も私の起こしたイベントを取り立て、中堅クランから一歩前に出る行動に移しているらしい。
特に防衛戦は人数確保が肝だ。如何に参加者を募るか、興味を引く報酬を用意するかが重要である。こういったプレゼンもクランリーダーの秋人君の仕事。私の発見した写真などから結構な情報を仕入れており、準備は整っているそうだ。
あとはイベントの期間と参加者がどれだけ集まってくれるかでクランの今後が決まるといっていた。
すごい熱意だ。私だったらゲームにここまで熱を入れられるだろうか? それも自分だけじゃなく、その他大勢を楽しませようと多種多様な仕掛けを考えている。私なら絶対に真似できないな。いまの時代を生きてる彼だからこその戦略だろう。いやはや、えらい人物に慕われてしまったな。今から墓穴を掘らないように気をつけなきゃいけないな。
そんな風にクランの展望を聞かされ、苦笑いをする私を他所に秋人君が緊張した面持ちで由香里へと話題を振った。
「あ、そうそう由香里」
「なに?」
「どうも目標の卵形ユニットに動きがあったようだ」
二人の間に緊張が走る。
私も二人ほどではないが、冷ややかな汗が流れ落ちる気がした。
たかがゲームと言えど、あんなにリアルな人々が住まう街。
それに数日過ごした街だ。思い入れだってある。
死んだ人間は元に戻らない仕様らしく、二人の表情には決意が滲んでいた。
「ごめんなさい、お父さん。これからログインしなくちゃいけなくなったわ」
娘は主婦の仕事を切り上げ、チラリと美咲の部屋を眺めた。
「美咲の事は私に任せてそっちを頑張ってきなさい」
「ありがとうございますお義父さん」
「なに、こちらも発見者として責任を感じているからね。無理はしないように。責任者だからと言ってなんでもかんでも背負いすぎないようにね?」
「はい」
「ではこれからファストリア防衛隊として頑張ってきます」
「いってらっしゃい」
私はゲーム世界に旅立つ二人を見送り、孫の部屋に説明しに向かった。
「おお、お帰りなさい美咲」
「ただいま!」
一足先にゲーム世界から帰宅していた私は、茶の間でくつろいでいた。ホログラフ映像の番組を切り、ダッシュで駆けてきた孫へと向き直る。
「お爺ちゃん、ブログ見たよ! 凄かった」
「そうかそうか。だったらお爺ちゃんもがんばった甲斐があったなぁ」
身振り手振りで感動を伝えてくる孫に相槌を打つ。
なんというかいつにも増して元気だ。
言動はふわふわとしすぎて何をどう感動しているのか一切伝わって来なかったが、彼女がこうして話しかけてくれるきっかけになったのなら私も書いてよかったと思う。
なにぶん、自分でも結構わがままな行動をしていると自覚しているからね。
「美咲、そろそろお夕飯だから手洗いとうがいをしてらっしゃい」
「はーい」
「私も付き合おう」
孫を連れて洗面所へ。
この家のルールでは外から帰ってきたらうがいと手洗いは徹底する。
如何にVRの世界であろうともだ。
それにずっと動かずにああして眠った状態というのは体が凝り固まってしまうので軽いストレッチもしておくのを忘れない。
孫と一緒にそれらを終わらせ、キッチンへと戻ると夕食の支度を終わらせた娘から声がかけられた。
「お父さん、今度はどこに行ってきたの?」
「そうだなぁ……」
一瞬喉まで出かけた言葉を飲み込む。
ここで話してしまってもいいが、今日の出来事のほとんどはブログに書いてしまった。ここでネタバラシしてしまうより、後でブログを見てもらったほうがいいかと考えた。
「いや、辞めておこう。さっきブログをアップしたからそっちをみてくれた方が早いだろう。だいたいそっちに書き込んでしまったからね。今言うと盛大なネタバレになってしまう」
「ケチィ、教えてくれてもいいじゃない」
「私は見てきたよ。相変わらずお爺ちゃんはお爺ちゃんだなーって」
「それじゃあ全然わからない~」
ムキーと膨れる娘を中心に笑いが起こる。
そこで時間になっても現れない人物に気づいた。
「そう言えば秋人君は?」
「少し遅れるから先に食べててって。さっきコールを貰ったの」
「急ぎの仕事かい?」
「そうらしいわ」
なんともはや、よく働く人だ。そういえば彼は私の働きを参考にしていると言ったか? 何度振り返ってみても、私の生き方で参考にするところなんてあったかなと思い悩む。
「お母さん、今日のお夕飯は?」
そんな悩みを和ますように空腹の孫は娘へと尋ねていた。
キッチンに香る匂いは肉を香ばしく焼いた匂い。
そこまでわかっていながらもあえて聞くのはそれを確認したいからだろうか? こういった何気ない日常のやりとりが行える関係性を家庭内で築けているのはひとえに秋人君の人徳だろうね。私であればこうはいかない。
「今日は美咲の好きなハンバーグよ~」
「わーい、ハンバーグだー」
元気いっぱいに答え合わせをして、配膳に取り掛かる。
ただ焼いただけでは芸がないと言わんばかりに少し手間をかけて煮込みハンバーグになっていた。デミグラスソースの香りがキッチンに漂い、空腹を誘う。
皿に盛られたハンバーグを凝視する孫の瞳はいつも以上に輝いていた。大好物というだけはあるな。薄らよだれが溢れそうだ。
「少し作りすぎてしまって、お父さんの分もハンバーグにしちゃったけどいい?」
「あまり量は食べられないけど、ありがたく頂くよ」
「ありがとう。そう言ってもらえると助かるわ」
感謝するのはこちらの方だ。生活費も払わずに三食世話になっているのだから。その上でメニューにまでケチをつけていたらどれだけわがままなんだとなってしまう。
食後。少し胃もたれをする胃を押さえながら、しばらく肉料理はいいかなと考える。よそってもらった手前、お残しをするのはあり得ないと少し無理をしすぎてしまったようだ。
「お爺ちゃん!」
「しっかり温まったかい?」
「バッチリ!」
一番風呂を浴びてきた孫を膝の上に乗せて雑談に至る。
明日も休みと言うことで、今日の進捗を伝えたくて仕方がないようだ。少し髪の渇きが甘いのも、それだけ急いでいた表れだろう。
彼女の話は街の外から次の街に行くまでの間、ずっと続いた。
肝心の場所は第二の町近辺だと言う。
「随分と遠いね。戦闘ができないお爺ちゃんでも大丈夫かな?」
「私とユーノが護衛するからバッチリ!」
むふんと鼻息を鳴らし、なんとも心強い限りだ。
しかしおんぶに抱っこというのも悪い。何かこちらでもしてやれればいいが……
そう思いつつ、孫からの提案に乗っておく。あまり返事を待たせるわけにもいかないからね。大船に乗ったつもりで任せてみようか。
きっと彼女も任せて欲しいのだろう。私も若い時、そう言う時期があったものだ。
「そうか、なら安心だな」
「任せて! ちょっとユーノと相談してくる! お爺ちゃんはここで待っててね」
「あまり向こうさんに迷惑をかけないようにね?」
「はーい」
思い立ったら即行動。膝の上から自室に飛び込んでいく孫を見送り、少し手持ち無沙汰になる。さっきまでそこにいた孫の愛用していたシャンプーの匂いが微かに残る空間で、元気だなあと孫を思う。
「ごめんなさいねお父さん。あの子ったら思い立ったら一直線で」
「いや、いいよ。そういえば由香里も子供の時そういうところあったなと思い出した」
「えー、やめてよ私も覚えてないこと言うの」
「ふふ、冗談だよ。おっと、秋人君のお帰りだ」
彼の部屋の扉が開くところが座っている場所から見えたのでそう伝えてやる。
「ただいま」
「おかえりなさいあなた」
「おかえり、秋人君」
「ただいま帰りましたお義父さん。お、今日はハンバーグか」
「煮込みなので余計な脂分はすっかり流れ落ちてるよ」
「それは助かります。最近脂っこいのが不得意でして」
よれたワイシャツの首元を緩めながら秋人君は指定の位置に座ってそう語った。まだ若いだろうにと言いながらも、私のお腹に放り込まれたハンバーグも消化が一向にされていない。
「そういえばお義父さん、ブログアップされたそうですね」
おや、耳が早い。しかしどこでそれを仕入れた?
美咲が室内に入ってから彼は現れた。キッチンでの会話も聞こえていまい。
「そうらしいわね」
「由香里は何も聞いてないの?」
「お父さんたら見てからのお楽しみだー、の一点張りで」
「ああ、それはそうでしょうね。実にお見事でした。お、こいつはうまそうだ」
配膳されたハンバーグを目にしながら意味深なことを述べる秋人君。
もしかして彼が遅れてきたのは一度向こうにログインしてきたからだろうか?
どうも仕事帰りにしては向こうの情報に精通しすぎている気がした。
彼が食事を終えるまで待ち、好例のゲームの話題で盛り上がる。
おおよそは私の体験談に始まり、それとイベントの準備や運営についてだ。
どうもこのゲーム、話を聞いている限りでは運営が主催するイベントの類がないようだ。
イベントそのものはいくつも点在しているが、プレイヤー参加型のイベントは個人で開催できるらしい。そう言う自由度の高さがこのゲームに人が居ついてる人気のところだそうだ。
全員が全員、そう言うのが得意じゃないって人もいるが、そうやって知名度を上げて名前を売ってクランを大きくしていくのが主流だそうだ。
そこでプレイヤーが発見したイベントをクランで取り扱って行うイベント企画もあるのだとか。今回秋人君のクラン『精錬の騎士』も私の起こしたイベントを取り立て、中堅クランから一歩前に出る行動に移しているらしい。
特に防衛戦は人数確保が肝だ。如何に参加者を募るか、興味を引く報酬を用意するかが重要である。こういったプレゼンもクランリーダーの秋人君の仕事。私の発見した写真などから結構な情報を仕入れており、準備は整っているそうだ。
あとはイベントの期間と参加者がどれだけ集まってくれるかでクランの今後が決まるといっていた。
すごい熱意だ。私だったらゲームにここまで熱を入れられるだろうか? それも自分だけじゃなく、その他大勢を楽しませようと多種多様な仕掛けを考えている。私なら絶対に真似できないな。いまの時代を生きてる彼だからこその戦略だろう。いやはや、えらい人物に慕われてしまったな。今から墓穴を掘らないように気をつけなきゃいけないな。
そんな風にクランの展望を聞かされ、苦笑いをする私を他所に秋人君が緊張した面持ちで由香里へと話題を振った。
「あ、そうそう由香里」
「なに?」
「どうも目標の卵形ユニットに動きがあったようだ」
二人の間に緊張が走る。
私も二人ほどではないが、冷ややかな汗が流れ落ちる気がした。
たかがゲームと言えど、あんなにリアルな人々が住まう街。
それに数日過ごした街だ。思い入れだってある。
死んだ人間は元に戻らない仕様らしく、二人の表情には決意が滲んでいた。
「ごめんなさい、お父さん。これからログインしなくちゃいけなくなったわ」
娘は主婦の仕事を切り上げ、チラリと美咲の部屋を眺めた。
「美咲の事は私に任せてそっちを頑張ってきなさい」
「ありがとうございますお義父さん」
「なに、こちらも発見者として責任を感じているからね。無理はしないように。責任者だからと言ってなんでもかんでも背負いすぎないようにね?」
「はい」
「ではこれからファストリア防衛隊として頑張ってきます」
「いってらっしゃい」
私はゲーム世界に旅立つ二人を見送り、孫の部屋に説明しに向かった。
0
お気に入りに追加
1,977
あなたにおすすめの小説
VRMMOで神様の使徒、始めました。
一 八重
SF
真崎宵が高校に進学して3ヶ月が経過した頃、彼は自分がクラスメイトから避けられている事に気がついた。その原因に全く心当たりのなかった彼は幼馴染である夏間藍香に恥を忍んで相談する。
「週末に発売される"Continued in Legend"を買うのはどうかしら」
これは幼馴染からクラスメイトとの共通の話題を作るために新作ゲームを勧められたことで、再びゲームの世界へと戻ることになった元動画配信者の青年のお話。
「人間にはクリア不可能になってるって話じゃなかった?」
「彼、クリアしちゃったんですよね……」
あるいは彼に振り回される運営やプレイヤーのお話。
VRMMOを引退してソロゲーでスローライフ ~仲良くなった別ゲーのNPCが押しかけてくる~
オクトパスボールマン
SF
とある社会人の男性、児玉 光太郎。
彼は「Fantasy World Online」というVRMMOのゲームを他のプレイヤーの様々な嫌がらせをきっかけに引退。
新しくオフラインのゲーム「のんびり牧場ファンタジー」をはじめる。
「のんびり牧場ファンタジー」のコンセプトは、魔法やモンスターがいるがファンタジー世界で
スローライフをおくる。魔王や勇者、戦争など物騒なことは無縁な世界で自由気ままに生活しよう!
「次こそはのんびり自由にゲームをするぞ!」
そうしてゲームを始めた主人公は畑作業、釣り、もふもふとの交流など自由気ままに好きなことをして過ごす。
一方、とあるVRMMOでは様々な事件が発生するようになっていた。
主人公と関わりのあったNPCの暗躍によって。
※ゲームの世界よりスローライフが主軸となっています。
※是非感想いただけると幸いです。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
魔法が存在しない世界でパリィ無双~付属の音ゲーを全クリした僕は気づけばパリィを極めていた~
虎柄トラ
SF
音ゲーが大好きな高校生の紫乃月拓斗はある日親友の山河聖陽からクローズドベータテストに当選したアーティファクト・オンラインを一緒にプレイしないかと誘われる。
始めはあまり乗り気じゃなかった拓斗だったがこのゲームに特典として音ゲーが付いてくると言われた拓斗はその音ゲーに釣られゲームを開始する。
思いのほかアーティファクト・オンラインに熱中した拓斗はその熱を持ったまま元々の目的であった音ゲーをプレイし始める。
それから三か月後が経過した頃、音ゲーを全クリした拓斗はアーティファクト・オンラインの正式サービスが開始した事を知る。
久々にアーティファクト・オンラインの世界に入った拓斗は自分自身が今まで何度も試しても出来なかった事がいとも簡単に出来る事に気づく、それは相手の攻撃をパリィする事。
拓斗は音ゲーを全クリした事で知らないうちにノーツを斬るようにパリィが出来るようになっていた。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
VRおじいちゃん ~ひろしの大冒険~
オイシイオコメ
SF
75歳のおじいさん「ひろし」は思いもよらず、人気VRゲームの世界に足を踏み入れた。おすすめされた種族や職業はまったく理解できず「無職」を選び、さらに操作ミスで物理攻撃力に全振りしたおじいさんはVR世界で出会った仲間たちと大冒険を繰り広げる。
この作品は、小説家になろう様とカクヨム様に2021年執筆した「VRおじいちゃん」と「VRおばあちゃん」を統合した作品です。
前作品は同僚や友人の意見も取り入れて書いておりましたが、今回は自分の意向のみで修正させていただいたリニューアル作品です。
(小説中のダッシュ表記につきまして)
作品公開時、一部のスマートフォンで文字化けするとのご報告を頂き、ダッシュ2本のかわりに「ー」を使用しております。
後方支援なら任せてください〜幼馴染にS級クランを追放された【薬師】の私は、拾ってくれたクラマスを影から支えて成り上がらせることにしました〜
黄舞
SF
「お前もういらないから」
大人気VRMMORPGゲーム【マルメリア・オンライン】に誘った本人である幼馴染から受けた言葉に、私は気を失いそうになった。
彼、S級クランのクランマスターであるユースケは、それだけ伝えるといきなりクラマス権限であるキック、つまりクラン追放をした。
「なんで!? 私、ユースケのために一生懸命言われた通りに薬作ったよ? なんでいきなりキックされるの!?」
「薬なんて買えばいいだろ。次の攻城戦こそランキング一位狙ってるから。薬作るしか能のないお前、はっきり言って邪魔なんだよね」
個別チャットで送ったメッセージに返ってきた言葉に、私の中の何かが壊れた。
「そう……なら、私が今までどれだけこのクランに役に立っていたか思い知らせてあげる……後から泣きついたって知らないんだから!!」
現実でも優秀でイケメンでモテる幼馴染に、少しでも気に入られようと尽くしたことで得たこのスキルや装備。
私ほど薬作製に秀でたプレイヤーは居ないと自負がある。
その力、思う存分見せつけてあげるわ!!
VRMMORPGとは仮想現実、大規模、多人数参加型、オンライン、ロールプレイングゲームのことです。
つまり現実世界があって、その人たちが仮想現実空間でオンラインでゲームをしているお話です。
嬉しいことにあまりこういったものに馴染みがない人も楽しんで貰っているようなので記載しておきます。
異世界転生でチートを授かった俺、最弱劣等職なのに実は最強だけど目立ちたくないのでまったりスローライフをめざす ~奴隷を買って魔法学(以下略)
朝食ダンゴ
ファンタジー
不慮の事故(死神の手違い)で命を落としてしまった日本人・御厨 蓮(みくりや れん)は、間違えて死んでしまったお詫びにチートスキルを与えられ、ロートス・アルバレスとして異世界に転生する。
「目立つとろくなことがない。絶対に目立たず生きていくぞ」
生前、目立っていたことで死神に間違えられ死ぬことになってしまった経験から、異世界では決して目立たないことを決意するロートス。
十三歳の誕生日に行われた「鑑定の儀」で、クソスキルを与えられたロートスは、最弱劣等職「無職」となる。
そうなると、両親に将来を心配され、半ば強制的に魔法学園へ入学させられてしまう。
魔法学園のある王都ブランドンに向かう途中で、捨て売りされていた奴隷少女サラを購入したロートスは、とにかく目立たない平穏な学園生活を願うのだった……。
※『小説家になろう』でも掲載しています。
Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組
瑞多美音
SF
福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……
「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。
「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。
「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。
リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。
そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。
出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○
※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。
※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる