3 / 36
事実、宝箱は開けるより殴る方がお得!
3話 分断
しおりを挟む
慎の戦闘力は圧倒的だった。
確かに言うだけはある。襲いくるゴブリン達に対し、腕を払うだけで瀕死に追い込んだ。
女子達はトドメを差して熟練度を上昇させていく。
それができるのは【筋力】のステータスがゴブリンの防御を抜く8以上あるからだ。
対して俺の【筋力】は1。
宝箱が来ない限りチャンスが回ってくることはなかった。
幸運が100と高いが、それ以外が1の俺はこのお荷物パーティの中に置いてもカースト最下位なのは明らかだった。
「ん、合成のレベル上がった。素材指定が三つに増えた。これで色々作れる」
ゴミ生産機が粗大ゴミ生産機へと生まれ変わったことを名乗りあげる。本人は喜んでいるが、受け取る側は迷惑極まりないと言う顔だ。俺ですら扱いに困る。
「あたしも、洗浄上がったわ! 傷口から入った状態異常を緩和させるって! これ強くない?」
要石は己の有用性を慎に教えるが、そもそもここまで怪我らしい怪我もしてない慎。
どこか鬱陶しそうに相手をしている姿が見えていた。
「トーチも上がったわ。自身が光る他に、指定先に照明を設置する事ができるみたい。これで少しは役に立てそうよ」
囮役から戦力の広まった囮にパワーアップしたらしい。
この中で俺だけ熟練度を上げる機会が得られない。
熟練度はモンスターのラストアタックをしたものか、スキルを使った回数によって上がるとされる。
慎は女子達の好感度上げにダンジョンに連れてきたのは明らかだ。しかし、俺を連れてきた理由がいまだにわからない。
わざわざこちつさせるんなら、世話なんか焼かれなくたってとっくにクラスの空気だ。
「俺は宝箱待ち」
「あんたは本当に役に立たない男ね!」
「まぁまぁ、頼忠だって役が回ってこなくて焦ってるんだ。宝箱を出せない俺にも非がある」
「慎君は優しすぎるのよ」
「飯狗は精一杯感謝するのよ!?」
「ん」
とうとう全員から役立たず認定を受けた俺。
だから言ったじゃんよ、俺を連れていく意味があるのかと。
こうなるって分かってたから辞退したんだぜ?
それを無理やり誘ったのはどこのどいつだよ!
「悪いな、頼忠。ゴブリンから宝箱のドロップ率が上がるから連れてきたのにまずい空気吸わせちゃって」
どこまでが本心かわからぬフォローをどうも。
しかし無能の俺にもフォローをできるアピールは女子達に好印象に受け取られたようだ。
「気にしてないよ。俺の活躍の場はお前が用意してくれるんだろ? それまでは荷物持ちに精を出すさ」
「ならよかった。じゃあこれも頼むな?」
そう言って差し出されたのは狭間さんが作り出した粗大ゴミだった。
ゴブリンの落とした武器なのだろう、随分とボロボロで錆びたナイフに、超低確率で猛毒を付与する効果が乗るようだ。
明らかに特大のゴミに、できる男慎慎でもこれにはお手上げだったらしい。
だが俺にとってはこれ以上ない攻撃手段なのでありがたくもらっておく。ただこの武器、問題があるとすれば、高確率で壊れる事にある。
まさにゴミオブゴミ。
狭間さんが可愛くなかったら誰だってそこら辺に放るだろう逸品だ。
「ありがたく使わせてもらうよ」
そんなこんなで順調に進む俺たちパーティ。
ゴブリンの集落も抜け、深層へ。
たったの三階層と思うことなかれ。
中層から明らかにフィールドが広がってる事から非常に迷うのだ。もし一人でこんなところに放置されたら、死ぬ確率はぐんと上がる。
否、絶対に死ぬに決まっている。
ここにくるまで慎の活躍があるからこその快進撃だった。
ゴブリンから落ちた宝箱は木箱が多く、出てくるものはピンキリで言えばキリが多かった。
そこでも俺の熟練度は上がらず、お荷物の烙印を押されていた。
ゴミ量産機の狭間さんにさえ失笑される始末。
俺のパーティ内ヒエラルキーはどんどんと落ち込んでいった。
しかし、ハズレばかりではなく、数回に一度引く大当たりもある。一回目の抽選ではゴミだったが【+1】で引いたのが大当たりだったのだ。
「よっしゃ、短剣引いたぜ。攻撃力は+10だって。慎の使ってるものに比べたらゴミかもしれないが」
「それでも十分すごいよ! 頼忠を連れてきて正解だったな。このナイフは筋力の高い順に配ろうと思う。頼忠もそれでいいか?」
「俺に発言権があると思うか?」
「そう悲観するなよ。確かにトドメはさせないが、最初からお前に頼みたかったのはこれだったんだから」
「あたしはそれで構わないわ。飯狗の癖してやるじゃん」
「見直したわ」
「すごい。でももっと前に出て欲しい」
無茶振りしなさんな。この中で最弱よ、俺?
男子だからが通用するのは30年前で終わってるっての。
今やステータス時代。
目に見える数字次第でマウントが取れる時代に男女差なんて関係ないのだ。
だから狭間さんのご期待に添えることはなかった。
そして深層の奥のボス部屋手前、そこで事件が起きた。
装備が整っていき余裕の生まれた要石が、独断専行し、トラップを踏んだのだ。
それは仲間を分断する落とし穴で、あろう事か俺は要石と一緒に深層に取り残されてしまう。
幸にして壁は薄く、大きく叫べば声は向こう側に届いた
まずい、まずい、まずい。
俺は自分の陥った状況に要石以上に警戒を強めていた。
まさかここにきて役には立たないが、灯りを失うことになるとは思わなかった。
中層では光源があったが、深層は何かの遺跡のような雰囲気。
薄暗く、ジメジメして生暖かい空気が吐き気を催した。
まだ無双状態の慎がいたからこその余裕が消え失せたのだ。
「二人とも、そこからあまり動かず、俺たちが合流するまで待っててくれないか?」
慎の声は力強いが、俺たちの心配というよりは荷物の方の心配が大半か。
向こうからしたら食料を持つ俺との合流は必要不可欠。
しかし一人パニックに陥った要石は、慎の到着を待つことなく出発しようと言い出した。
「行くわよ飯狗! 今すぐにここから脱出して慎君と合流するんだから!」
「無茶言うなよ。こんな暗い場所、春日井なしでどうやって進むんだ?」
「そりゃあんたが壁になって!」
「それで荷物をモンスターに食い荒らされ、俺を無駄死にさせて慎から怒られるのか?」
「なんとか荷物は死守できない?」
「ステータスで上を行くお前が、俺を盾にするメリットが見えてこない。普通は逆だぞ? 男女差別はステータスが見えるようになってから通用しなくなったのはお前だって知ってるだろ? そもそもお前が踏んだトラップだ。全部が全部俺に当たるんじゃねぇよ」
「なんでよぉ、慎君だったら助けてくれるのに! どうしてあんたなんかと一緒なのよ! もう嫌ーー!」
「それは俺も言いたいよ。なんで一番役に立ってないお前と一緒なんだってな」
「もういいわ! あたしの荷物返しなさいよ! あんたの食料ももらってくわ! じゃあね、腰抜け野郎!」
そう言って、食料を奪って先行する要石。
俺は要石を引き止めることはしなかった。
俺はきっとここで死ぬ。
要石と一緒に行動したら、その危険性はグンと上がるのは目に見えていた。
それでも誰かに頼る事しかできない要石を放っておけず、俺は暗い穴倉へと歩みを進めた。
「ったく、あまり強い敵は出てこないでくれよ?」
確かに言うだけはある。襲いくるゴブリン達に対し、腕を払うだけで瀕死に追い込んだ。
女子達はトドメを差して熟練度を上昇させていく。
それができるのは【筋力】のステータスがゴブリンの防御を抜く8以上あるからだ。
対して俺の【筋力】は1。
宝箱が来ない限りチャンスが回ってくることはなかった。
幸運が100と高いが、それ以外が1の俺はこのお荷物パーティの中に置いてもカースト最下位なのは明らかだった。
「ん、合成のレベル上がった。素材指定が三つに増えた。これで色々作れる」
ゴミ生産機が粗大ゴミ生産機へと生まれ変わったことを名乗りあげる。本人は喜んでいるが、受け取る側は迷惑極まりないと言う顔だ。俺ですら扱いに困る。
「あたしも、洗浄上がったわ! 傷口から入った状態異常を緩和させるって! これ強くない?」
要石は己の有用性を慎に教えるが、そもそもここまで怪我らしい怪我もしてない慎。
どこか鬱陶しそうに相手をしている姿が見えていた。
「トーチも上がったわ。自身が光る他に、指定先に照明を設置する事ができるみたい。これで少しは役に立てそうよ」
囮役から戦力の広まった囮にパワーアップしたらしい。
この中で俺だけ熟練度を上げる機会が得られない。
熟練度はモンスターのラストアタックをしたものか、スキルを使った回数によって上がるとされる。
慎は女子達の好感度上げにダンジョンに連れてきたのは明らかだ。しかし、俺を連れてきた理由がいまだにわからない。
わざわざこちつさせるんなら、世話なんか焼かれなくたってとっくにクラスの空気だ。
「俺は宝箱待ち」
「あんたは本当に役に立たない男ね!」
「まぁまぁ、頼忠だって役が回ってこなくて焦ってるんだ。宝箱を出せない俺にも非がある」
「慎君は優しすぎるのよ」
「飯狗は精一杯感謝するのよ!?」
「ん」
とうとう全員から役立たず認定を受けた俺。
だから言ったじゃんよ、俺を連れていく意味があるのかと。
こうなるって分かってたから辞退したんだぜ?
それを無理やり誘ったのはどこのどいつだよ!
「悪いな、頼忠。ゴブリンから宝箱のドロップ率が上がるから連れてきたのにまずい空気吸わせちゃって」
どこまでが本心かわからぬフォローをどうも。
しかし無能の俺にもフォローをできるアピールは女子達に好印象に受け取られたようだ。
「気にしてないよ。俺の活躍の場はお前が用意してくれるんだろ? それまでは荷物持ちに精を出すさ」
「ならよかった。じゃあこれも頼むな?」
そう言って差し出されたのは狭間さんが作り出した粗大ゴミだった。
ゴブリンの落とした武器なのだろう、随分とボロボロで錆びたナイフに、超低確率で猛毒を付与する効果が乗るようだ。
明らかに特大のゴミに、できる男慎慎でもこれにはお手上げだったらしい。
だが俺にとってはこれ以上ない攻撃手段なのでありがたくもらっておく。ただこの武器、問題があるとすれば、高確率で壊れる事にある。
まさにゴミオブゴミ。
狭間さんが可愛くなかったら誰だってそこら辺に放るだろう逸品だ。
「ありがたく使わせてもらうよ」
そんなこんなで順調に進む俺たちパーティ。
ゴブリンの集落も抜け、深層へ。
たったの三階層と思うことなかれ。
中層から明らかにフィールドが広がってる事から非常に迷うのだ。もし一人でこんなところに放置されたら、死ぬ確率はぐんと上がる。
否、絶対に死ぬに決まっている。
ここにくるまで慎の活躍があるからこその快進撃だった。
ゴブリンから落ちた宝箱は木箱が多く、出てくるものはピンキリで言えばキリが多かった。
そこでも俺の熟練度は上がらず、お荷物の烙印を押されていた。
ゴミ量産機の狭間さんにさえ失笑される始末。
俺のパーティ内ヒエラルキーはどんどんと落ち込んでいった。
しかし、ハズレばかりではなく、数回に一度引く大当たりもある。一回目の抽選ではゴミだったが【+1】で引いたのが大当たりだったのだ。
「よっしゃ、短剣引いたぜ。攻撃力は+10だって。慎の使ってるものに比べたらゴミかもしれないが」
「それでも十分すごいよ! 頼忠を連れてきて正解だったな。このナイフは筋力の高い順に配ろうと思う。頼忠もそれでいいか?」
「俺に発言権があると思うか?」
「そう悲観するなよ。確かにトドメはさせないが、最初からお前に頼みたかったのはこれだったんだから」
「あたしはそれで構わないわ。飯狗の癖してやるじゃん」
「見直したわ」
「すごい。でももっと前に出て欲しい」
無茶振りしなさんな。この中で最弱よ、俺?
男子だからが通用するのは30年前で終わってるっての。
今やステータス時代。
目に見える数字次第でマウントが取れる時代に男女差なんて関係ないのだ。
だから狭間さんのご期待に添えることはなかった。
そして深層の奥のボス部屋手前、そこで事件が起きた。
装備が整っていき余裕の生まれた要石が、独断専行し、トラップを踏んだのだ。
それは仲間を分断する落とし穴で、あろう事か俺は要石と一緒に深層に取り残されてしまう。
幸にして壁は薄く、大きく叫べば声は向こう側に届いた
まずい、まずい、まずい。
俺は自分の陥った状況に要石以上に警戒を強めていた。
まさかここにきて役には立たないが、灯りを失うことになるとは思わなかった。
中層では光源があったが、深層は何かの遺跡のような雰囲気。
薄暗く、ジメジメして生暖かい空気が吐き気を催した。
まだ無双状態の慎がいたからこその余裕が消え失せたのだ。
「二人とも、そこからあまり動かず、俺たちが合流するまで待っててくれないか?」
慎の声は力強いが、俺たちの心配というよりは荷物の方の心配が大半か。
向こうからしたら食料を持つ俺との合流は必要不可欠。
しかし一人パニックに陥った要石は、慎の到着を待つことなく出発しようと言い出した。
「行くわよ飯狗! 今すぐにここから脱出して慎君と合流するんだから!」
「無茶言うなよ。こんな暗い場所、春日井なしでどうやって進むんだ?」
「そりゃあんたが壁になって!」
「それで荷物をモンスターに食い荒らされ、俺を無駄死にさせて慎から怒られるのか?」
「なんとか荷物は死守できない?」
「ステータスで上を行くお前が、俺を盾にするメリットが見えてこない。普通は逆だぞ? 男女差別はステータスが見えるようになってから通用しなくなったのはお前だって知ってるだろ? そもそもお前が踏んだトラップだ。全部が全部俺に当たるんじゃねぇよ」
「なんでよぉ、慎君だったら助けてくれるのに! どうしてあんたなんかと一緒なのよ! もう嫌ーー!」
「それは俺も言いたいよ。なんで一番役に立ってないお前と一緒なんだってな」
「もういいわ! あたしの荷物返しなさいよ! あんたの食料ももらってくわ! じゃあね、腰抜け野郎!」
そう言って、食料を奪って先行する要石。
俺は要石を引き止めることはしなかった。
俺はきっとここで死ぬ。
要石と一緒に行動したら、その危険性はグンと上がるのは目に見えていた。
それでも誰かに頼る事しかできない要石を放っておけず、俺は暗い穴倉へと歩みを進めた。
「ったく、あまり強い敵は出てこないでくれよ?」
0
お気に入りに追加
238
あなたにおすすめの小説
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~
華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』
たったこの一言から、すべてが始まった。
ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。
そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。
それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。
ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。
スキルとは祝福か、呪いか……
ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!!
主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。
ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。
ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。
しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。
一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。
途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。
その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。
そして、世界存亡の危機。
全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した……
※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。
現代ダンジョンで成り上がり!
カメ
ファンタジー
現代ダンジョンで成り上がる!
現代の世界に大きな地震が全世界同時に起こると共に、全世界にダンジョンが現れた。
舞台はその後の世界。ダンジョンの出現とともに、ステータスが見れる様になり、多くの能力、スキルを持つ人たちが現れる。その人達は冒険者と呼ばれる様になり、ダンジョンから得られる貴重な資源のおかげで稼ぎが多い冒険者は、多くの人から憧れる職業となった。
四ノ宮翔には、いいスキルもステータスもない。ましてや呪いをその身に受ける、呪われた子の称号を持つ存在だ。そんな彼がこの世界でどう生き、成り上がるのか、その冒険が今始まる。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
ダンジョン世界で俺は無双出来ない。いや、無双しない
鐘成
ファンタジー
世界中にランダムで出現するダンジョン
都心のど真ん中で発生したり空き家が変質してダンジョン化したりする。
今までにない鉱石や金属が存在していて、1番低いランクのダンジョンでさえ平均的なサラリーマンの給料以上
レベルを上げればより危険なダンジョンに挑める。
危険な高ランクダンジョンに挑めばそれ相応の見返りが約束されている。
そんな中両親がいない荒鐘真(あらかねしん)は自身初のレベルあげをする事を決意する。
妹の大学まで通えるお金、妹の夢の為に命懸けでダンジョンに挑むが……
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
闇属性は変態だった?〜転移した世界でのほほんと生きたい〜
伊藤ほほほ
ファンタジー
女神によって異世界へと送られた主人公は、世界を統一するという不可能に近い願いを押し付けられる。
分からないことばかりの新世界で、人々の温かさに触れながら、ゆっくりと成長していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる