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【ヨルダ編2】元落ちこぼれ令嬢の魔法革命
タネも仕掛けもある魔法
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「それで、ヨルダ様。一体何をしでかそうというの?」
ルームメイトのカクティは戦々恐々としている。
ヨルダは何をそんなに恐れているのかわからなかったが、大丈夫だと落ち着かせるように肩に腕を置いた。
「大したことはしませんわ。ただ、売り込みに行こうと思いまして」
「売り込みですか?」
「わたくしの魔法構築術を売り込んで、実績をつくろうかと思います。今は何かと出資者が欲しい頃合い。今はちょうど功績を上げたばかり。皆の覚えがいいうちに売り込むだけです」
確かにそれは堅実的だ。
しかしヨルダクラスの魔法を、一般の魔法使いが制御できるだろうか? という話である。
「実はわたくしの魔法、タネも仕掛けもありますのよ?」
「はぁ……」
まだヨルダが中央都市に戻る前、ヨウが魔法に対してのレクチャーを始めた頃に質問したことがある。
「なぁ、ねーちゃん。そんなすごい魔法オレ使えねーぞ? 戻ったって前より弱くねって思われちゃわない? だったらここにいた方が断然いいと思うんだけど」
この頃のヨルダは弱腰で、まだ覚悟が足りない感じであった。
実家に戻る気はどっちかといえばなく、ここでこのまま暮らしてた方が幸せだと本気で思っていた。
「いいか、聞け本物。魔法使いってのは最終的に相手の裏を斯くことに意識を向ける。魔法の威力? 詠唱速度? そんなもんはみんなが同じ速度に至ったらなんの意味もなくなるんだ。まず最初に行うことは、魔法陣の透明化。相手に察知されないことだ。次にそれらをいつでも発動できるようなスイッチを据えるんだ。オレの場合は指パッチンだな」
「指パッチン?」
「ああ、こうやるんだ」
パチン。
ヨウは指を鳴らす。透明化された魔法陣が周囲に展開されたのをヨルダは察知した。
目には見えない、だけどそこに大量にある。
ソルベ村で過ごし、キアラの精霊魔法に慣れ親しんだからこそできる察知能力で、どんな威力の魔法かを即座に判別してみせた。
「見えない、けど確かにある。すごい! こんな綿密な術式を一瞬で?」
「これは別に一瞬ではないんだなぁ。ストック術式っていうの? 魔法をあらかじめ発動状態にしておいて、それを維持する方法だ。基本的にストックできる魔法は初級魔法が多いいんだが、それでも扱い方ではこれぐらいはできる」
パチン。
再び指を弾くと、ヨウの体がふわりと浮き上がる。
仕掛けは単純だ。
風の魔法と重力魔法の重ね掛け。
重力を可能な限り減らし、それを風に指向性を持たせて空を飛ぶというものだ。
そしてふわりと着地する時、真下に向けて風魔法を発動させることでドレスがはためくのを防いで見せた。
恐ろしい技術の応酬である。
「それ、オレにもできるかな?」
「できるかな? じゃねーんだよ。お前には今からそれを徹底的に仕込む。オレもポンちゃんに頼まれたからな」
「師匠が?」
「お前、実家を飛び出してきてポンちゃんに拾ってもらって、今は幸せかもしれない。でもさ、それでお前は本当に救われたのか?」
「それは……」
言われなくたってわかってる。
自分はただ逃げ出しただけだって。
今は幸せだ。ご飯も美味しいし、仲良くしてくれる妹弟子や優しい村のじいちゃん達。
実家じゃダメダメだったけど、ここで畑を作ってたり、村のみんなと一緒にあれこれ作ったりするのが好きだ。
でも、それは現実逃避でしかないんだって気づいていた。
「オレ、このままじゃダメだと思う。でも実家には今更顔出せないし」
「その件なんだがな、本当に悪かったと思ってる」
ヨウはその場で頭を下げるなり、謝罪した。
何事かと思って話を聞けば、どうも勝手に正統後継者の権利を妹に譲ったらしい。
「別に、家出をした時点で妹に譲ったようなもんですし」
「いやー、よかったよかった。ヨルダがいいやつでさ。オレ、やっちまったーって思ってて」
すごい気安い感じで、ヨウがヨルダの肩に手を回した。
さっきまでの謝罪はなんだったのかと思うほどの豹変しっぷりだ。
「それよりも、オメガ様ってあのオメガ様なんです?」
「オメガってそう何人もいんの?」
「いないから聞いてるんですけど」
「王宮魔導士長のノコノサート=タッケを父にもつ、王立学園の二年生で王太子の腰巾着のあのオメガだけど?」
「扱いがひどい!」
ヨルダにとっては憧れの貴公子だったが、ヨウにとってはただのうざい先輩という感じだった。
だが、そう言えるほどの実力差なのだろう。
自分はその領域に至れるか?
いや、ここで修行した分、負けるつもりもない。
修行はおおよそ二週間。
並の魔導士としての修行の数千倍の教育課程を経て、今ヨルダは魔導士としての第一歩を迎えていた。
スパルタ教育のおかげもあって、今のレベルは800ほどにまで上がっていた。
それでもヨウに比べたら雲泥の差。
そもそも比べる相手が規格外すぎたというのがある。
「大丈夫ですの? ヨルダ様」
「ちょっと嫌な夢を思い出しただけですわ。すでにお手紙は出してあります」
「随分とお手際が良いんですのね?」
「あら、わたくしの婚約者が誰だか忘れました?」
「そっちのコネですのね?」
オメガには村を出る際に幾つかのコネをいただいていた。
今はまだ(ヨウと楽しくやってるので学園には)戻れないこと。
その代わり(ヨウの魔法構築術式で)魔導士のレベルの底上げをすることで国防を賄おうとしていることを事前に手配してくれた。
「待っていたよ、ヨルダ嬢」
「お初にお目に掛かります。ヒュージモーデン家のヨルダです。本日はお招きいただきありがとうございます」
「君に会える日をこちらこそ楽しみにしていたよ」
出向いた先は王宮魔導庁。
ヨルダの実の父親が務める仕事先であり、今後ヨルダがその場所に何度も顔を出す場所でもあった。
────────────────────────
明日からの四連休ですね。
ストックが溜まってきたので連休中は
12:10の他に
17:10にも投稿しようと思います。
引き続き本作をよろしくお願いします
────────────────────────
ルームメイトのカクティは戦々恐々としている。
ヨルダは何をそんなに恐れているのかわからなかったが、大丈夫だと落ち着かせるように肩に腕を置いた。
「大したことはしませんわ。ただ、売り込みに行こうと思いまして」
「売り込みですか?」
「わたくしの魔法構築術を売り込んで、実績をつくろうかと思います。今は何かと出資者が欲しい頃合い。今はちょうど功績を上げたばかり。皆の覚えがいいうちに売り込むだけです」
確かにそれは堅実的だ。
しかしヨルダクラスの魔法を、一般の魔法使いが制御できるだろうか? という話である。
「実はわたくしの魔法、タネも仕掛けもありますのよ?」
「はぁ……」
まだヨルダが中央都市に戻る前、ヨウが魔法に対してのレクチャーを始めた頃に質問したことがある。
「なぁ、ねーちゃん。そんなすごい魔法オレ使えねーぞ? 戻ったって前より弱くねって思われちゃわない? だったらここにいた方が断然いいと思うんだけど」
この頃のヨルダは弱腰で、まだ覚悟が足りない感じであった。
実家に戻る気はどっちかといえばなく、ここでこのまま暮らしてた方が幸せだと本気で思っていた。
「いいか、聞け本物。魔法使いってのは最終的に相手の裏を斯くことに意識を向ける。魔法の威力? 詠唱速度? そんなもんはみんなが同じ速度に至ったらなんの意味もなくなるんだ。まず最初に行うことは、魔法陣の透明化。相手に察知されないことだ。次にそれらをいつでも発動できるようなスイッチを据えるんだ。オレの場合は指パッチンだな」
「指パッチン?」
「ああ、こうやるんだ」
パチン。
ヨウは指を鳴らす。透明化された魔法陣が周囲に展開されたのをヨルダは察知した。
目には見えない、だけどそこに大量にある。
ソルベ村で過ごし、キアラの精霊魔法に慣れ親しんだからこそできる察知能力で、どんな威力の魔法かを即座に判別してみせた。
「見えない、けど確かにある。すごい! こんな綿密な術式を一瞬で?」
「これは別に一瞬ではないんだなぁ。ストック術式っていうの? 魔法をあらかじめ発動状態にしておいて、それを維持する方法だ。基本的にストックできる魔法は初級魔法が多いいんだが、それでも扱い方ではこれぐらいはできる」
パチン。
再び指を弾くと、ヨウの体がふわりと浮き上がる。
仕掛けは単純だ。
風の魔法と重力魔法の重ね掛け。
重力を可能な限り減らし、それを風に指向性を持たせて空を飛ぶというものだ。
そしてふわりと着地する時、真下に向けて風魔法を発動させることでドレスがはためくのを防いで見せた。
恐ろしい技術の応酬である。
「それ、オレにもできるかな?」
「できるかな? じゃねーんだよ。お前には今からそれを徹底的に仕込む。オレもポンちゃんに頼まれたからな」
「師匠が?」
「お前、実家を飛び出してきてポンちゃんに拾ってもらって、今は幸せかもしれない。でもさ、それでお前は本当に救われたのか?」
「それは……」
言われなくたってわかってる。
自分はただ逃げ出しただけだって。
今は幸せだ。ご飯も美味しいし、仲良くしてくれる妹弟子や優しい村のじいちゃん達。
実家じゃダメダメだったけど、ここで畑を作ってたり、村のみんなと一緒にあれこれ作ったりするのが好きだ。
でも、それは現実逃避でしかないんだって気づいていた。
「オレ、このままじゃダメだと思う。でも実家には今更顔出せないし」
「その件なんだがな、本当に悪かったと思ってる」
ヨウはその場で頭を下げるなり、謝罪した。
何事かと思って話を聞けば、どうも勝手に正統後継者の権利を妹に譲ったらしい。
「別に、家出をした時点で妹に譲ったようなもんですし」
「いやー、よかったよかった。ヨルダがいいやつでさ。オレ、やっちまったーって思ってて」
すごい気安い感じで、ヨウがヨルダの肩に手を回した。
さっきまでの謝罪はなんだったのかと思うほどの豹変しっぷりだ。
「それよりも、オメガ様ってあのオメガ様なんです?」
「オメガってそう何人もいんの?」
「いないから聞いてるんですけど」
「王宮魔導士長のノコノサート=タッケを父にもつ、王立学園の二年生で王太子の腰巾着のあのオメガだけど?」
「扱いがひどい!」
ヨルダにとっては憧れの貴公子だったが、ヨウにとってはただのうざい先輩という感じだった。
だが、そう言えるほどの実力差なのだろう。
自分はその領域に至れるか?
いや、ここで修行した分、負けるつもりもない。
修行はおおよそ二週間。
並の魔導士としての修行の数千倍の教育課程を経て、今ヨルダは魔導士としての第一歩を迎えていた。
スパルタ教育のおかげもあって、今のレベルは800ほどにまで上がっていた。
それでもヨウに比べたら雲泥の差。
そもそも比べる相手が規格外すぎたというのがある。
「大丈夫ですの? ヨルダ様」
「ちょっと嫌な夢を思い出しただけですわ。すでにお手紙は出してあります」
「随分とお手際が良いんですのね?」
「あら、わたくしの婚約者が誰だか忘れました?」
「そっちのコネですのね?」
オメガには村を出る際に幾つかのコネをいただいていた。
今はまだ(ヨウと楽しくやってるので学園には)戻れないこと。
その代わり(ヨウの魔法構築術式で)魔導士のレベルの底上げをすることで国防を賄おうとしていることを事前に手配してくれた。
「待っていたよ、ヨルダ嬢」
「お初にお目に掛かります。ヒュージモーデン家のヨルダです。本日はお招きいただきありがとうございます」
「君に会える日をこちらこそ楽しみにしていたよ」
出向いた先は王宮魔導庁。
ヨルダの実の父親が務める仕事先であり、今後ヨルダがその場所に何度も顔を出す場所でもあった。
────────────────────────
明日からの四連休ですね。
ストックが溜まってきたので連休中は
12:10の他に
17:10にも投稿しようと思います。
引き続き本作をよろしくお願いします
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