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9、もはや犬

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「それ!!」

「「「わふッッッ!!!」」」

私は小屋にあった木の皿をバックハンドで投げる、狼達は我先にと群がり、取り合う、うまく空中でキャッチした一匹が口に咥えて持ってくる、もう一回とおねだりしてるようだった。

「ハッッ、ハッッ」

「もはや狼じゃなくて犬だろ……」

あまりのなつき具合にぼやくハル。

「疲れたから、ちょっと休憩」

「「「キュルルル……」」」

長時間遊んでいると流石に疲れたので休憩すると、悲しそうな声を出し始める狼達。

「ワフ」

「キャッッッ、ちょ、ちょっとダメだって」

よく理解していない一匹がいつまでも投げてくれない事に焦れたのか、私にのしかかってくる、そのまま甘え始める狼。

「「「ワフ」」」

「ちょっと休ませて~」

そいつだけ狡い、という風に他の狼達も私に群がってくる、そのまま顔を全員でぺろぺろ舐め始める。

「………おい、リフィルが休憩したがってる、離れろ」

「ワフ?」

(リフィルにベタベタ触れて、あまつさえ顔を舐めるだと?、何とも羨ましい……)

「…………フス~」

(……こ、こいつら………)

狼達は一瞬止まり、ハルの方を見る、彼のさっきの必死さや、今の過保護な所を見る限り、リフィルに好意があるのは明白、彼以上に親しげにしている自分達に嫉妬しているのだと思った狼達はハルのことを鼻で笑う、青筋を浮かべるハル。

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