私の魔力は2ですから〜婚約者を妹に取られて、家族に奴隷のように扱われてる私が何故か魔王候補達に迫られる〜

２２、sideコブリー、嘘まみれの報告

「ーーーークソ！！！！」

………家に帰る途中のコブリーは悪態をつく。

「こんな恥ずかしい髪型にされて、大勢の前でボコボコにされて恥かかされた、もう我慢できない！！！、家に帰ったら思う存分虐めてやる！！！」

……カッパ禿げは元を正せば自分が約束を守らなかったのが原因だし、決闘を挑んだのも彼女、どう考えても自業自得としか言えないが、自分のせいとは微塵も感じていなかった。

「ただいま！！！、お父様、お母様！！」

「「おかえり、コブリー」」

「……あれ？、リレイはどこ？」

「帰ってきてないが……」

「別に良いじゃないあんなの、貴女さえ帰ってきてくれれば」

私が帰ると笑顔で迎えてくれる父と母、やっぱりこの家で一番愛されてる……早速仕返しをしてやろうと思ったが、どこにもあのムカつく女の姿が見えず、父と母に居場所を訪ねるが、知らないという、全くもう、使えない。

「それがさ、あの女のせいで私こんな髪型になっちゃったんだよ」

「な、何よこれ？？！！」

「あっちから勝負を吹っかけてきて、しつこくて仕方なく了承したら、イカサマをしてきて、それで勝ったからって私の髪をこんなにしたの」

「そ、それは本当か？？！！」

「うん」

「今まで甘やかし過ぎたか……俺たちが探し出してお仕置きしてやる！！！」

「安心してコブリー、二度とこんなこと起きないようしてあげるから」

「ありがとう、お父様、お母様」

（全く、私が言う前にやれっての、頭が足りないんだから、うまく誘導してリレイ、いや、あのバカ女を悪者に仕立てることができた、後は居場所を突き止めて思い知らせてやるだけ、私を怒らせたらどうなるか思い知らせてやる）

…………勝負を吹っかけてきたのも、しつこかったのも、イカサマしたのも全てコブリーだが、そんな事、彼女には関係ない、やり返せればそれで良いのだ……しかし彼女は忘れていた、次期魔王候補とも言われている族長の息子がリレイと仲が良かった事を………親をリレイにけしかけた事で、彼女と、彼女の親の運命は決まってしまった。