17 / 22
17、リレイvsコブリー剣1(ざまぁ)
しおりを挟む「何したの?」
「あの呪い、初級レベルの魔法だった場合、頭の上に着弾するようにしといたんだ、そんで火球が頭に当たったら?」
「………髪が燃えて禿げちゃったってことか……」
レクスは含み笑いをしながら種明かしをしてくる。
「ーーーこの屈辱、やり返してやらないと気が済まないッッッッ!!!」
「わっっと」
彼女は私に白い手袋を投げつけてくる。
「決闘よ!!、昨日はちょっと油断したのと何か不正したんでしょ!、今度はそんなこと出来ないよう剣で勝負よ!!、私が勝ったらアンタの頭、丸刈りにしてやるッッッッ!!」
「ふ、不正なんてしてないよ」
「ーーーおい、ちょっと待てよ」
「何よッッッッ!!!」
「何でリレがお前の決闘とやらに付き合ってやらないといけないんだ?」
「はぁ?そいつが私のいう事を聞くのは当然でしょ」
「お前、昨日の模擬戦での約束破ったよな?」
「ーーッッッッ、な、何のことかしら!!」
「リレイから聞いた、乱暴されたって」
「ーーークッッッッッ、そ、そいつが嘘ついてるかもしれないじゃない!!!」
「…………お前………」
コブリーが言いがかりをつけながら、剣での試合を申し込んでくる、私が弁明してると、レクスがコブリー達が約束を反故にしたことを指摘するが、どこ吹く風ですっとぼける、あまつさえ私を嘘つき呼ばわりした彼女に額に青筋を浮かべるレクス。
「ちょーーーちょっと落ち着いてよ、れっくーーレクス、私は大丈夫だから」
「だ、だけどよリレ」
「それに、良いよ、その決闘受けて立つ」
「なッッッッ」
「ふん、最初から素直にいう事を聞いとけば良いのよ」
レクスを落ち着かせた後、彼女の申し出を受けて立つ。
「大丈夫なのか?」
「大丈夫、剣術なら自信があるからさ、問題は勝った後だよ、コブリー、私に負けたら何してくるかわかんないからね」
「じ、自信たっぷりだな、頼むから油断だけはしないでくれ」
「………レクス一つだけ約束して」
「?」
「何があっても私の味方でいてね」
「何を今更、当たり前だ」
「ありがと、それなら本気で戦える」
コブリーは嬉しそうに笑みを浮かべる、ここでやりあうわけにもいかず、生徒同士の模擬戦で使われる模擬戦場に移動する私達、ここの結界内なら死ぬような事があったり、どんな怪我をしても結界の外へ吐き出されるだけで済む…………結構コブリーが喚き散らしたせいか、観客の生徒も結構いる。
「ほら、アンタらがイカサマできないよう、剣はこっちで用意させてもらった、公平に戦うためにこの剣を使って戦うわよ」
「……なるほど、確かに公平だね……公正では無さそうだけど……」
私は雑に放り投げられた剣を受け取る、刃が潰されているので殺傷能力は極力削がれている。
「死ねぇ!!!」
「おわっと」
突っ込んでくるノルンの剣を自分の剣で防ぐも、その瞬間、刀身が折れる、急いでバックステップで相手の攻撃を躱す私。
「おやぁ?、どうやら運悪く脆い剣だったみたいね……でも、運も実力の内、中断なんかさせない……わッッッ!!」
「ーーおっと」
ノルンは饒舌に喋る………わざとらしい、わかっててこの剣を渡したことは手にした時から分かっていた……この程度のハンディで勝てると思われるとは舐められたものだ。
「ーーーなッッッッ??!!」
私は刃折れの剣でコブリーの剣を流れるように受け流す。
「このッッッ、このッッッ!!!」
「………」
無言でコブリーの剣を躱し続ける私、やけくそ気味に振り回すも、私には擦りもしない……それも当然だ、こちとら魔力が無かったので、貴方達が魔力コントロールや魔力放出なんかを練習してる間、他の事を死ぬ気でやり込んできた、剣術もその一つ、刃折れだろうが十分だ………身体能力的には勝っているが、抵抗したりやり返したりしたら父や母に言いつけられて、何をされるかわかったものではないから、今までされるがままだったが………私にはもう、絶対に裏切らない心強い仲間がいる。
「ハァッッ、ハァッッッッ、何で当たらないッッッ!!!」
「そろそろこっちの番かな?……ーーーーシッッッッ」
「ーーーーッッッガハッッッ??!!!?」
コブリーの攻撃を完全に捌き切った後、無防備な彼女に手痛い反撃をする、顔を裏拳で殴って怯ませ、蹴りを腹に叩き込み吹っ飛ばす私。
「ゴホッッ、ゴホッッ、わ、私が負けるわけないんだ………」
吐血を吐きながら立ち上がるコブリー。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
二度目の人生は異世界で溺愛されています
ノッポ
恋愛
私はブラック企業で働く彼氏ナシのおひとりさまアラフォー会社員だった。
ある日 信号で轢かれそうな男の子を助けたことがキッカケで異世界に行くことに。
加護とチート有りな上に超絶美少女にまでしてもらったけど……中身は今まで喪女の地味女だったので周りの環境変化にタジタジ。
おまけに女性が少ない世界のため
夫をたくさん持つことになりー……
周りに流されて愛されてつつ たまに前世の知識で少しだけ生活を改善しながら異世界で生きていくお話。
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。
魔法使いと彼女を慕う3匹の黒竜~魔法は最強だけど溺愛してくる竜には勝てる気がしません~
村雨 妖
恋愛
森で1人のんびり自由気ままな生活をしながら、たまに王都の冒険者のギルドで依頼を受け、魔物討伐をして過ごしていた”最強の魔法使い”の女の子、リーシャ。
ある依頼の際に彼女は3匹の小さな黒竜と出会い、一緒に生活するようになった。黒竜の名前は、ノア、ルシア、エリアル。毎日可愛がっていたのに、ある日突然黒竜たちは姿を消してしまった。代わりに3人の人間の男が家に現れ、彼らは自分たちがその黒竜だと言い張り、リーシャに自分たちの”番”にするとか言ってきて。
半信半疑で彼らを受け入れたリーシャだが、一緒に過ごすうちにそれが本当の事だと思い始めた。彼らはリーシャの気持ちなど関係なく自分たちの好きにふるまってくる。リーシャは彼らの好意に鈍感ではあるけど、ちょっとした言動にドキッとしたり、モヤモヤしてみたりて……お互いに振り回し、振り回されの毎日に。のんびり自由気ままな生活をしていたはずなのに、急に慌ただしい生活になってしまって⁉ 3人との出会いを境にいろんな竜とも出会うことになり、関わりたくない竜と人間のいざこざにも巻き込まれていくことに!※”小説家になろう”でも公開しています。※表紙絵自作の作品です。
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる