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17、リレイvsコブリー剣1(ざまぁ)

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「何したの?」

「あの呪い、初級レベルの魔法だった場合、頭の上に着弾するようにしといたんだ、そんで火球が頭に当たったら?」

「………髪が燃えて禿げちゃったってことか……」

レクスは含み笑いをしながら種明かしをしてくる。

「ーーーこの屈辱、やり返してやらないと気が済まないッッッッ!!!」

「わっっと」

彼女は私に白い手袋を投げつけてくる。

「決闘よ!!、昨日はちょっと油断したのと何か不正したんでしょ!、今度はそんなこと出来ないよう剣で勝負よ!!、私が勝ったらアンタの頭、丸刈りにしてやるッッッッ!!」

「ふ、不正なんてしてないよ」

「ーーーおい、ちょっと待てよ」

「何よッッッッ!!!」

「何でリレがお前の決闘とやらに付き合ってやらないといけないんだ?」

「はぁ?そいつが私のいう事を聞くのは当然でしょ」

「お前、昨日の模擬戦での約束破ったよな?」

「ーーッッッッ、な、何のことかしら!!」

「リレイから聞いた、乱暴されたって」

「ーーークッッッッッ、そ、そいつが嘘ついてるかもしれないじゃない!!!」

「…………お前………」


コブリーが言いがかりをつけながら、剣での試合を申し込んでくる、私が弁明してると、レクスがコブリー達が約束を反故にしたことを指摘するが、どこ吹く風ですっとぼける、あまつさえ私を嘘つき呼ばわりした彼女に額に青筋を浮かべるレクス。

「ちょーーーちょっと落ち着いてよ、れっくーーレクス、私は大丈夫だから」

「だ、だけどよリレ」

「それに、良いよ、その決闘受けて立つ」

「なッッッッ」

「ふん、最初から素直にいう事を聞いとけば良いのよ」

レクスを落ち着かせた後、彼女の申し出を受けて立つ。

「大丈夫なのか?」

「大丈夫、剣術なら自信があるからさ、問題は勝った後だよ、コブリー、私に負けたら何してくるかわかんないからね」

「じ、自信たっぷりだな、頼むから油断だけはしないでくれ」

「………レクス一つだけ約束して」

「?」

「何があっても私の味方でいてね」

「何を今更、当たり前だ」

「ありがと、それなら本気で戦える」


コブリーは嬉しそうに笑みを浮かべる、ここでやりあうわけにもいかず、生徒同士の模擬戦で使われる模擬戦場に移動する私達、ここの結界内なら死ぬような事があったり、どんな怪我をしても結界の外へ吐き出されるだけで済む…………結構コブリーが喚き散らしたせいか、観客の生徒も結構いる。

「ほら、アンタらがイカサマできないよう、剣はこっちで用意させてもらった、公平に戦うためにこの剣を使って戦うわよ」

「……なるほど、確かに公平だね……では無さそうだけど……」

私は雑に放り投げられた剣を受け取る、刃が潰されているので殺傷能力は極力削がれている。

「死ねぇ!!!」

「おわっと」

突っ込んでくるノルンの剣を自分の剣で防ぐも、その瞬間、刀身が折れる、急いでバックステップで相手の攻撃を躱す私。

「おやぁ?、どうやら運悪く脆い剣だったみたいね……でも、運も実力の内、中断なんかさせない……わッッッ!!」

「ーーおっと」

ノルンは饒舌に喋る………わざとらしい、わかっててこの剣を渡したことは手にした時から分かっていた……この程度のハンディで勝てると思われるとは舐められたものだ。

「ーーーなッッッッ??!!」

私は刃折れの剣でコブリーの剣を流れるように受け流す。

「このッッッ、このッッッ!!!」

「………」

無言でコブリーの剣を躱し続ける私、やけくそ気味に振り回すも、私には擦りもしない……それも当然だ、こちとら魔力が無かったので、貴方達が魔力コントロールや魔力放出なんかを練習してる間、他の事を死ぬ気でやり込んできた、剣術もその一つ、刃折れだろうが十分だ………身体能力的には勝っているが、抵抗したりやり返したりしたら父や母に言いつけられて、何をされるかわかったものではないから、今までされるがままだったが………私にはもう、絶対に裏切らない心強い仲間がいる。

「ハァッッ、ハァッッッッ、何で当たらないッッッ!!!」

「そろそろこっちの番かな?……ーーーーシッッッッ」

「ーーーーッッッガハッッッ??!!!?」

コブリーの攻撃を完全に捌き切った後、無防備な彼女に手痛い反撃をする、顔を裏拳で殴って怯ませ、蹴りを腹に叩き込み吹っ飛ばす私。

「ゴホッッ、ゴホッッ、わ、私が負けるわけないんだ………」

吐血を吐きながら立ち上がるコブリー。










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