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第12章 嵐は東の彼方からくる
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ラーハルトが冒険者ギルドで受け取った手紙を読んだツバキは、むむむっと眉間に皺を寄せる。
「なんて書いてあったんですか?」
ラーハルトに聞かれたツバキは、持っていた手紙をそのままラーハルトに渡しながら答える。
「本当に簡単な注意喚起。従魔術師が自分の従魔に襲われるっていうケースが何件かあったから気をつけてっていうのと、何か気づいたことがあれば従魔術師協会の方に連絡してっていう」
「はあ」
ラーハルトも従魔術師協会からの手紙を読みながら、従魔術が失敗してたんですかね? と首を傾げる。
「いや……そんなことだったら、わざわざ従魔術師協会から従魔術師達に、こんな注意喚起の手紙が配られることはないと思うけど」
「それもそうですね……じゃあ、一体どうして」
「さあ……何か事件性があるとか?」
「えっ、事件性ですか?」
「まあ、あくまで憶測だけど」
注意喚起の紙切れ1枚ではこれ以上何も分かるわけがない、とツバキはパンパンと手を叩いて思考を切り替える。
「まあ、よく分からないけど何かに気をつけるということで! 私達は従魔術講座の準備を進めるわよ!」
「あ、はいっす!」
「庭で青空教室みたいにしよう。使えそうな椅子とかあったっけ?」
「う~ん、物置になんかあった気もしますけど」
「じゃあ後で物置を見てきてもらってもいい? それから……」
預かり処初の試みである従魔術講座開催に向けて、ツバキもラーハルトも準備に慌ただしく駆け回る。
それに加えて普段通りの従魔達の世話に、気づかぬ内に勝手に置いていかれる飼育放置の従魔、そして見学にやってくる人々。
いつにも増して忙しい毎日に、従魔術師協会から配られた手紙の存在は薄れていった。
「なんて書いてあったんですか?」
ラーハルトに聞かれたツバキは、持っていた手紙をそのままラーハルトに渡しながら答える。
「本当に簡単な注意喚起。従魔術師が自分の従魔に襲われるっていうケースが何件かあったから気をつけてっていうのと、何か気づいたことがあれば従魔術師協会の方に連絡してっていう」
「はあ」
ラーハルトも従魔術師協会からの手紙を読みながら、従魔術が失敗してたんですかね? と首を傾げる。
「いや……そんなことだったら、わざわざ従魔術師協会から従魔術師達に、こんな注意喚起の手紙が配られることはないと思うけど」
「それもそうですね……じゃあ、一体どうして」
「さあ……何か事件性があるとか?」
「えっ、事件性ですか?」
「まあ、あくまで憶測だけど」
注意喚起の紙切れ1枚ではこれ以上何も分かるわけがない、とツバキはパンパンと手を叩いて思考を切り替える。
「まあ、よく分からないけど何かに気をつけるということで! 私達は従魔術講座の準備を進めるわよ!」
「あ、はいっす!」
「庭で青空教室みたいにしよう。使えそうな椅子とかあったっけ?」
「う~ん、物置になんかあった気もしますけど」
「じゃあ後で物置を見てきてもらってもいい? それから……」
預かり処初の試みである従魔術講座開催に向けて、ツバキもラーハルトも準備に慌ただしく駆け回る。
それに加えて普段通りの従魔達の世話に、気づかぬ内に勝手に置いていかれる飼育放置の従魔、そして見学にやってくる人々。
いつにも増して忙しい毎日に、従魔術師協会から配られた手紙の存在は薄れていった。
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