3 / 9
3
しおりを挟む
それからも若は性癖を姫の前では隠し通した。
姫は有事の際に王都や辺境間が円滑に連絡や移動が出来るように、何年もかけて他の辺境伯や王城と交渉し、街道の整備、連絡網を構築していった。
それにより民間の手紙なども以前に比べやり取りが活発になり、手紙の代筆、読み上げの仕事もできた。
王城では姫の功績をよく思っていないようで、「でしゃばり王女」「点数稼ぎ」「銀髪はこれだから」と意味不明な悪評が蔓延していた。
銀髪はこれだからってなんだ?
髪色関係あるか?
王城でこれ程の悪意を振りまいているのは、姫の権威を落としアラミスの息子が帰国した時に、姫より優位に立てるようにアラミス側が流しているのだろう。
国王も王妃も黙認しているから罰される心配もない。
間者からの報告に若の怒りで誰も声をかけられない。
本当なら王城に乗り込みたいのだろうが、姫の為に何かすれば責められるのは姫だ。
一辺境伯子息が動けばスードと姫を巻き込んだ謀反に繋がりかねない。
これは他の辺境伯も同じ気持ちだろう。
姫の貢献は王都から離れる程、評価されている。
もし姫が何らかの形で婚約が無くなれば、動くのはスードだけではない。
王族の肩書きがなくてもあの美貌と才知、民を一番に考えている姫を欲して争いが起きる。
そうなったら姫の貞操がやばいな。
純潔を散らされたらそこに嫁ぐしかなくなるからな。
歳を追うごとに危うい雰囲気も出てきて、美貌も磨きがかかっている。
若がいつまで兄ポジションで我慢してくれるか·····
「いや、そろそろ限界じゃね?」
「姫の体を舐めまわすように見てるもん。」
「最近姫も本能で怯えてるしね。」
「それも無意識だから自分の反応に戸惑ってる姿も可愛いよね~」
「それすら堪能してる若にドン引きするわ。」
「はぁ~むしゃぶりつきたい」
回し蹴りされている奴は放っておこう。
もうすぐアラミスの息子が帰国する。
王城に対する地方貴族の警戒もより強くなり、アラミス公爵家も動き出すだろう。
第二王女の婚約者候補がいるアイシェバール公爵家が静かなのが不気味だし。
辺境地も連絡を密にしハスターバルに警戒せねばならない。
呑気なのは国王夫妻と第二王女だけだな。
姫は有事の際に王都や辺境間が円滑に連絡や移動が出来るように、何年もかけて他の辺境伯や王城と交渉し、街道の整備、連絡網を構築していった。
それにより民間の手紙なども以前に比べやり取りが活発になり、手紙の代筆、読み上げの仕事もできた。
王城では姫の功績をよく思っていないようで、「でしゃばり王女」「点数稼ぎ」「銀髪はこれだから」と意味不明な悪評が蔓延していた。
銀髪はこれだからってなんだ?
髪色関係あるか?
王城でこれ程の悪意を振りまいているのは、姫の権威を落としアラミスの息子が帰国した時に、姫より優位に立てるようにアラミス側が流しているのだろう。
国王も王妃も黙認しているから罰される心配もない。
間者からの報告に若の怒りで誰も声をかけられない。
本当なら王城に乗り込みたいのだろうが、姫の為に何かすれば責められるのは姫だ。
一辺境伯子息が動けばスードと姫を巻き込んだ謀反に繋がりかねない。
これは他の辺境伯も同じ気持ちだろう。
姫の貢献は王都から離れる程、評価されている。
もし姫が何らかの形で婚約が無くなれば、動くのはスードだけではない。
王族の肩書きがなくてもあの美貌と才知、民を一番に考えている姫を欲して争いが起きる。
そうなったら姫の貞操がやばいな。
純潔を散らされたらそこに嫁ぐしかなくなるからな。
歳を追うごとに危うい雰囲気も出てきて、美貌も磨きがかかっている。
若がいつまで兄ポジションで我慢してくれるか·····
「いや、そろそろ限界じゃね?」
「姫の体を舐めまわすように見てるもん。」
「最近姫も本能で怯えてるしね。」
「それも無意識だから自分の反応に戸惑ってる姿も可愛いよね~」
「それすら堪能してる若にドン引きするわ。」
「はぁ~むしゃぶりつきたい」
回し蹴りされている奴は放っておこう。
もうすぐアラミスの息子が帰国する。
王城に対する地方貴族の警戒もより強くなり、アラミス公爵家も動き出すだろう。
第二王女の婚約者候補がいるアイシェバール公爵家が静かなのが不気味だし。
辺境地も連絡を密にしハスターバルに警戒せねばならない。
呑気なのは国王夫妻と第二王女だけだな。
11
お気に入りに追加
319
あなたにおすすめの小説
「おっさんはいらない」とパーティーを追放された魔導師は若返り、最強の大賢者となる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
かつては伝説の魔法使いと謳われたアークは中年となり、衰えた存在になった。
ある日、所属していたパーティーのリーダーから「老いさらばえたおっさんは必要ない」とパーティーを追い出される。
身も心も疲弊したアークは、辺境の地と拠点を移し、自給自足のスローライフを送っていた。
そんなある日、森の中で呪いをかけられた瀕死のフェニックスを発見し、これを助ける。
フェニックスはお礼に、アークを若返らせてくれるのだった。若返ったおかげで、全盛期以上の力を手に入れたアークは、史上最強の大賢者となる。
一方アークを追放したパーティーはアークを失ったことで、没落の道を辿ることになる。
うちの娘が悪役令嬢って、どういうことですか?
プラネットプラント
ファンタジー
全寮制の高等教育機関で行われている卒業式で、ある令嬢が糾弾されていた。そこに令嬢の父親が割り込んできて・・・。乙女ゲームの強制力に抗う令嬢の父親(前世、彼女いない歴=年齢のフリーター)と従者(身内には優しい鬼畜)と異母兄(当て馬/噛ませ犬な攻略対象)。2016.09.08 07:00に完結します。
小説家になろうでも公開している短編集です。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る
拓海のり
ファンタジー
階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。
頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。
破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。
ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。
タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。
完結しました。ありがとうございました。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
糞ゲーと言われた乙女ゲームの悪役令嬢(末席)に生まれ変わったようですが、私は断罪されずに済みました。
メカ喜楽直人
ファンタジー
物心ついた時にはヴァリは前世の記憶を持っていることに気が付いていた。国の名前や自身の家名がちょっとダジャレっぽいなとは思っていたものの特に記憶にあるでなし、中央貴族とは縁もなく、のんきに田舎暮らしを満喫していた。
だが、領地を襲った大嵐により背負った借金のカタとして、准男爵家の嫡男と婚約することになる。
──その時、ようやく気が付いたのだ。自分が神絵師の無駄遣いとして有名なキング・オブ・糞ゲー(乙女ゲーム部門)の世界に生まれ変わっていたことを。
しかも私、ヒロインがもの凄い物好きだったら悪役令嬢になっちゃうんですけど?!
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
勇者パーティのサポートをする代わりに姉の様なアラサーの粗雑な女闘士を貰いました。
石のやっさん
ファンタジー
年上の女性が好きな俺には勇者パーティの中に好みのタイプの女性は居ません
俺の名前はリヒト、ジムナ村に生まれ、15歳になった時にスキルを貰う儀式で上級剣士のジョブを貰った。
本来なら素晴らしいジョブなのだが、今年はジョブが豊作だったらしく、幼馴染はもっと凄いジョブばかりだった。
幼馴染のカイトは勇者、マリアは聖女、リタは剣聖、そしてリアは賢者だった。
そんな訳で充分に上位職の上級剣士だが、四職が出た事で影が薄れた。
彼等は色々と問題があるので、俺にサポーターとしてついて行って欲しいと頼まれたのだが…ハーレムパーティに俺は要らないし面倒くさいから断ったのだが…しつこく頼むので、条件を飲んでくれればと条件をつけた。
それは『27歳の女闘志レイラを借金の権利ごと無償で貰う事』
今度もまた年上ヒロインです。
セルフレイティングは、話しの中でそう言った描写を書いたら追加します。
カクヨムにも投稿中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる