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47話 夜明け前の覚醒 ※R18

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 息苦しさを覚えて、アディはふと目覚める。

 裸のままのデスチーノが、ちょうどアディの肩に上掛けをかけていた。

 先に目覚めたデスチーノは、隣でピタリとくっ付いて眠るアディを見つけ、性欲を刺激されてしまったのだろう…
 アディの身体をふわりと包むように漂う、デスチーノが放ったアルファのフェロモンが、オメガの身体を先に目覚めさせ、アディの意識も覚醒させた。

 

「・・・・・・」
 ぼんやりとデスチーノを見上げ、ながめていると目が合い… その瞬間、アディの身体が急激に発情へと向かってゆく。

 朝まで持続するようにと、オメガ用の抑制剤を飲んでいたはずなのに、デスチーノのフェロモンに誘われて、アディの身体からもオメガの誘惑フェロモンがあふれ出す。

「まだ、夜明け前だ、もう少し眠っていて良い… 私はそろそろ支度を始めるが…」
 アディの額にデスチーノの軽いキスが落ち… 水を飲んだらしく、ヒヤリと冷たいキスだった。

 次に頬にキスが落ち… 唇にも少し長めにキスが落ち…


「…んっ」
 唇から離れて行こうとするデスチーノを、アディは引き留めるために、太い首へ腕を回し引き寄せると…
 デスチーノは覆いかぶさるように、アディの脇に肘をついた。

「フフッ」
 また唇に戻って来て、デスチーノは喉の奥で嬉しそうに笑いキスを再開した。

「んんんっ…」
 今度のは少しも軽くないキスだ。
 
 唇を舌で撫でられ、アディもデスチーノの唇を舌で撫で返す。

 大きな手が一枚しか着ていないアディのシャツの下へ潜り込み、アディの胸を硬いてのひらで円を描き刺激するように撫でた。

 たまらずアディはてのひらに胸を押し付けると… 唇からデスチーノの唇が離れ、アディの胸に音を立てて強く吸い付く。

 チュッ… ヂュ… ヂュ… チュ…

「アディ…っ!」

「ああっ… んんっ…! デスチーノお願い… 触って!」
 忙しいデスチーノの時間が取れず、2人が離れていた時間があまりにも寂し過ぎて… いけないと思いつつ情交を簡単に止められなくなった。

「ダメだ… もう、我慢できない!」
 デスチーノはアディが着ていたシャツを脱がし、膝で細い足を開いた。

「…デスチーノ!」
 チクチクしたデスチーノの顎を、アディは嬉しそうに撫でた。

「クソッ…! 結婚するまではしないと決めていたのに…」
 悔しそうにデスチーノは、自分の忍耐力の無さを罵ると…

「ええ…? 何で一人で決めてしまうの?! 僕は早くして欲しかったのに! 一瞬でも早く"つがい"にして欲しいよ?!」

 デスチーノと結婚し、愛され"つがい"にされたフーアと話し、アディは嫉妬と不安にられていた。

 アディと会ったフーアは少しも心を病んではいなくて… そのことをデスチーノが知ったら、またフーアに夢中になるのではないかと。









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