上 下
5 / 27

4話 初めてのオメガ 神田side ※R18

しおりを挟む
 唇を合せてスグに、近江の身体がブルブルと震えているコトに気付き…

 キスを中断し、マジマジと神田は近江の顔を見下ろす。

 アーモンド形の大きな瞳を潤ませて、近江は今にも泣き出しそうな顔をしていた。

 その顔にきょかれ、神田は近江に怒り狂わされたことも忘れ、急に心配になり…


「センパイ… 大丈…っ」
 
 神田が言葉をつむぎ終える前に、今度は近江が首を伸ばし神田の唇を奪った。

 チュッ… チュッ… と音を立て、薄い近江の唇が誘うように神田の唇を強く吸い、離れると…

 近江の瞳から綺麗な涙が一粒、すべり落ちた。

 スラリと細長い近江の腕が、神田の首に回り引き寄せられ…


<あれ…? 近江先輩、やっぱりオレをワザと挑発して、誘っていたのか? 何で? オレのコトがそんなに好きだったの? そうなのか? イヤ、身体目当て? 欲求不満だったとか?>


「んんっ… 神田っ…」

 神田が試しにキスで攻めると…

 近江はキスの合間に切なげに名前を呼び、唇を開き舌を招き入れた。


「センパイ…っ!」

 甘い声に興奮し、神田はさっきからずっと気になっていた、薄い胸の乳首に指先で触れると…


「んんっ…」

 コリコリととがった乳首を、神田のゴツイ指に近江が押し付けて来た。

 カアッ… と身体が熱くなり、神田の性欲に火を付けた。

 近江は本当にアルファを発情させたのだ。

 指で乳首をこねるのを止め、神田の舌で直接味わいヂュッ… チュッ… と何度も強く吸ってやる。


「ああっ… 神田っ… んんっ… あ、神田やっ…!!」

「センパイ! 艶っぽい声出し過ぎ!!」

 可愛い乳首から唇を離さず、近江の下半身に手を伸ばすと、シャワーから上がったばかりで下着は付けていなくて…

 思わず神田はニヤリと笑った。


「何だよセンパイ、準備万端かよ!」

 揶揄からかいながら、近江の華奢きゃしゃなペニスを握り込み、神田は夢中でしごく。

 ずっと神田は自分と同じ男性器がある、男のオメガを嫌悪していた… はずだった。

 それどころかオメガ自体を相手にした経験が無く、恋人はもっぱらベータの女性ばかりを選んで付き合った。

 何の覚悟も無しでオメガに手を出すと、未熟なアルファは本能に火を付けられ相手のオメガに振り回されてひどい目にあうと親類たちにおどされ続けて来たからだ。

 "触らぬ神にたたりなし" とその警告を神田は重く受け止め、律義に守っている。

 実際ソレで意にそわない相手と結婚して、数ヶ月で相手の破綻はたんした金銭感覚のせいで借金を抱え込んだという苦労話を聞けば、アルファ側も慎重になって当然である。


「あっ… あっ… だめっ… ああっんん …ああっん…んん出ちゃうっ!」
 
 しごく手をギュッ… と捕まえ近江は神田にネダった。


「出せよ! イク顔見せろてみろよセンパイ!!」
 
 荒い息を吐きながら神田は乳首を放し、近江の耳を甘噛みし射精をうながした。


「うっ… んんっ… 神田の… れてくれたら… イク…っ!」

 汗ばんだ肌を薄紅色に染めて、欲望で鈍くなった舌足らずな言葉で近江は神田の情熱をあおった。


「オレのペニスが欲しいの?」

「欲しい! ああんんっ… 早く… あっ… だめっ! 早く! 神田ぁ…」

「くっ…! 待ってセンパイ…スグに挿れてあげるから…」

 今にもイキそうな近江のペニスを放し、慌てて身体を起こす。
足を大きく開き、淫密いんみつで濡れた近江の蜜壺みつつぼに指を差し入れ解し入口を開いた。


「痛くない…?」

 ペニスを押し当て神田はズブリと先端を押し込み、近江に声をかける。

「早く… 奥まで!」

 懇願こんがんする近江にニヤリと笑い、神田はそのまま一気に最奥まで沈めると…

 ギュウギュウと近江の中で締め付けられて、神田は強い刺激にブルリッ… と震えた。


「近江さんっ…!」

 酔ったように神田は腰を打ち付け、近江の最奥をガツガツと突き上げた。

 グチュッチュク…ッ…グチュチュグチュッチュク…ッ…グチュチュグチュッチュク

「ああっ! 神田っ…ああっん…あっ… イイッ…イクッ…! 神田! もっと! もっと…!!」

 
「オレも… 近江さんっ! 近江さんっ…! ううっくうう――――――っ!!!!」
「イクッ… ああんんっ! 神田っ… 神田ぁああああ――――――っ!!!!」




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】その家族は期間限定〜声なきΩは本物に憧れる〜

天白
BL
オメガバース。家族モノ。ほっこりハッピーエンドBL。R18作品。 ~主な登場人物~ ・須中藍時…24歳。男性のΩ。フリーター。あることがきっかけで、純の「ママ」として扇家で働くことになる。失声症を患わっており、手話と筆談で会話する。なぜか純の前でのみ、声を出して話すことができる。秀一の妻であるヒナに顔立ちが似ているらしい。身長は168㎝。 ・扇秀一…31歳。男性のα。純の父親。大柄な男で強面だが、他人には優しく穏やかに接する。藍時の雇い主。仕事人間で一年前に妻に逃げられたと藍時に話す。身長は198㎝。 ・扇純…4歳。秀一の息子。出会った当初から藍時をママと呼んでいる。歳のわりにしっかり者だが、まだまだ甘えん坊なママっ子。 〜あらすじ〜 恋人からの暴力により声を失い、心と身体に深い傷を負ったΩの青年・須中藍時は己の人生を悲観していた。人知れずして引っ越した場所では、頼れる家族や友人はおらず、仕事も長く続かない。 ある日、藍時は自分を「ママ」と呼ぶ迷子の少年・扇純と、その父親・扇秀一に出会う。失われたと思っていた声は、なぜか純の前では出せるように。しかしαの秀一に得体の知れない恐怖を感じた藍時は、彼らからのお礼もそこそこに、その場から逃げ出してしまう。 そんな二人の出会いから一週間後。またも職を失った藍時は、新たな仕事を求めて歓楽街へ訪れる。そこで見知らぬ男達に絡まれてしまった藍時は、すんでのところを一人の男によって助けられる。それは秀一だった。 気を失った藍時は扇家にて介抱されることになる。純は変わらず藍時のことを「ママ」と呼び、終始べったりだ。聞けば純の母親は夫である秀一に愛想を尽かし、家を出て行ってしまったという。藍時はそんな妻の顔に、よく似ているらしいのだ。 そしてひょんなことから提案される「家事代行ならぬママ代行」業。期限は純の母親が戻ってくるまで。 金も職もない藍時は、秀一からの提案を受けることに。しかし契約が交わされた途端、秀一の様子が変わってしまい……? ※別サイトにて以前公開していました自作「FAKE FAMILY〜その家族は期間限定!?〜」(現在は非公開)を改題、リメイクしたものになります。 Pixiv、ムーンライトノベルズ様でも公開中です。

告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした

雨宮里玖
BL
《あらすじ》 昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。 その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。 その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。 早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。 乃木(18)普通の高校三年生。 波田野(17)早坂の友人。 蓑島(17)早坂の友人。 石井(18)乃木の友人。

可愛くない僕は愛されない…はず

おがこは
BL
Ωらしくない見た目がコンプレックスな自己肯定感低めなΩ。痴漢から助けた女子高生をきっかけにその子の兄(α)に絆され愛されていく話。 押しが強いスパダリα ‪✕‬‪‪ 逃げるツンツンデレΩ ハッピーエンドです! 病んでる受けが好みです。 闇描写大好きです(*´`) ※まだアルファポリスに慣れてないため、同じ話を何回か更新するかもしれません。頑張って慣れていきます!感想もお待ちしております! また、当方最近忙しく、投稿頻度が不安定です。気長に待って頂けると嬉しいです(*^^*)

竜血公爵はオメガの膝で眠る~たとえ契約結婚でも…

金剛@キット
BL
家族を亡くしたばかりのクルシジョ子爵家のアルセΩは、学園で従弟に悪いうわさ話を流されて、婚約者と友人を失った。 味方が誰もいない学園で、アルセはうわさ話を信じる不良学園生から嫌がらせを受け、強姦されそうになる。学園を訪れていた竜の血をひくグラーシア公爵エスパーダαが、暴行を受けるアルセを見つけ止めに入った。 …暴行の傷が癒え、学園生活に復帰しようとしたアルセに『お前の嫁ぎ先が決まった』と、叔父に突然言い渡される。 だが自分が嫁ぐ相手が誰かを知り、アルセは絶望し自暴自棄になる。 そんな時に自分を救ってくれたエスパーダと再会する。 望まない相手に嫁がされそうになったアルセは、エスパーダに契約結婚を持ちかけられ承諾する。 この時アルセは知らなかった。 グラーシア公爵エスパーダは社交界で、呪われた血筋の狂戦士と呼ばれていることを……。 😘お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。どうかご容赦を! 😨暴力的な描写、血生臭い騎士同士の戦闘、殺人の描写があります。流血場面が苦手な方はご注意を! 😍後半エロが濃厚となります!嫌いな方はご注意を! 

【オメガの疑似体験ができる媚薬】を飲んだら、好きだったアルファに抱き潰された

亜沙美多郎
BL
ベータの友人が「オメガの疑似体験が出来る媚薬」をくれた。彼女に使えと言って渡されたが、郁人が想いを寄せているのはアルファの同僚・隼瀬だった。 隼瀬はオメガが大好き。モテモテの彼は絶えずオメガの恋人がいた。 『ベータはベータと』そんな暗黙のルールがある世間で、誰にも言えるはずもなく気持ちをひた隠しにしてきた。 ならばせめて隼瀬に抱かれるのを想像しながら、恋人気分を味わいたい。 社宅で一人になれる夜を狙い、郁人は自分で媚薬を飲む。 本物のオメガになれた気がするほど、気持ちいい。媚薬の効果もあり自慰行為に夢中になっていると、あろう事か隼瀬が部屋に入ってきた。 郁人の霰も無い姿を見た隼瀬は、擬似オメガのフェロモンに当てられ、郁人を抱く……。 前編、中編、後編に分けて投稿します。 全編Rー18です。 アルファポリスBLランキング4位。 ムーンさんでBL日間、総合、短編1位。 BL週間総合3位、短編1位。月間短編4位。 pixiv ブクマ2000突破しました。 各サイトでの応援、ありがとうございます。

αに妊娠させられて… Ωの災難

天災
BL
 αに妊娠させられたΩの僕の話

親友だと思ってた完璧幼馴染に執着されて監禁される平凡男子俺

toki
BL
エリート執着美形×平凡リーマン(幼馴染) ※監禁、無理矢理の要素があります。また、軽度ですが性的描写があります。 pixivでも同タイトルで投稿しています。 https://www.pixiv.net/users/3179376 もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿ 感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_ Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109 素敵な表紙お借りしました! https://www.pixiv.net/artworks/98346398

【完結】可愛い女の子に初ナンパしたつもりが知り合い♂だった……

えんとっぷ
BL
大学進学し、先輩に唆されナンパをしようと空きの時間に繁華街に赴いた。 どこか守ってあげたくなるような、おどおどした感じが可愛いパーカー姿の女の子を見つけ、 「君かわいいね、道に迷ってるの? 教えてあげようか?」 と声をかけてみた。 女の子が上目遣いで俺を見上げる。 「……光貴。お前、ナンパしてんの……?」 可愛いと思った女の子は、小学生から大学生までずっっと同じ学校の、知り合いの男だった。 いや、女装すごすぎるだろ…… あれから、俺は妙に意識してしまってしんどい。 お気に入り登録されていてびっくりしました。不慣れなもので、いろいろとミスがあるかと思います。 もしお気づきになられた点がございましたら、何かしらの方法でご連絡ください。

処理中です...