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第2章 コテージ編
51話 湖のほとり
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寒々しい曇り空の下、蘇芳とアーサーはフェアリーゲート湖のほとりに立っていた。
「昼間見ると全然、感じが違う… Mrsメイソンの言う通りフェアリーが出てきそう」
「溺れた場所なのに怖くないか?」
「怖いですスゴク‥ でもココは反対側だし、アナタが隣にいるから我慢します」
蘇芳の肩をアーサーが抱き寄せた。
「無理する必要は無いと思うが?」
「怖くて避けていると、時間が経てば経つほど逆に怖くなるので、早めに克服したいのです」
「そうか… 蘇芳は強いな!」
何より蘇芳はアーサーが自分を命がけで助けてくれた場所をしっかり見て、心に焼き付けたかった。
「それにMrsメイソンのに、ススメられたコトを実行に移そうかと…」
アーサーから少し離れて蘇芳は深呼吸をすると…
〖ケロケロジャーンプ♪ ケロケロビーム♪ アタック! アタック! ケロケケケーッ♪ 忍~者ガエル~ 飛び丸~ 只今参上!! 正義の叫びで勇気を呼べよ♪ 悪魔もんすたー吹き飛ばせ~♪〗
突然日本語でアニソンを歌いだした蘇芳に唖然とするアーサー。
ノリノリで歌い、最後に決めポーズまでする蘇芳。
「Mrsメイソンのが奇跡的な僕の救出劇には絶対フェアリーが関係しているから、お礼に歌を歌うと良いと」
「…なるほど、そういうコトか」
「なるべくフェアリーが知らない歌の方が、願い事も聞いてくれると言われて」
「それで日本の歌か」
「思い出作りに1曲、母と風呂で覚えたアニソンを」
「私も子供の頃、遊びに来るたび大人たちに言われて歌わされた記憶がある」
2人で顔を見合わせてケラケラ笑う。
「それはそうと… 蘇芳、君は泳げないのか?」
「…はい」
「特訓する必要がありそうだな!」
ジッ… とアーサーに見つめられ、蘇芳は目をそらした。
「無理です!学校のプールで溺れてからダメなんです…水泳教室に通ったけどダメでしたから」
「命の恩人の言うコトが聞けないのか?」
「許してください!」
「君が水辺へ行く度に心臓を悪くしそうになる私の身にもなってくれ」
一瞬、蘇芳はアーサーと別れたいと思った。
本当に、一瞬だけど…
「昼間見ると全然、感じが違う… Mrsメイソンの言う通りフェアリーが出てきそう」
「溺れた場所なのに怖くないか?」
「怖いですスゴク‥ でもココは反対側だし、アナタが隣にいるから我慢します」
蘇芳の肩をアーサーが抱き寄せた。
「無理する必要は無いと思うが?」
「怖くて避けていると、時間が経てば経つほど逆に怖くなるので、早めに克服したいのです」
「そうか… 蘇芳は強いな!」
何より蘇芳はアーサーが自分を命がけで助けてくれた場所をしっかり見て、心に焼き付けたかった。
「それにMrsメイソンのに、ススメられたコトを実行に移そうかと…」
アーサーから少し離れて蘇芳は深呼吸をすると…
〖ケロケロジャーンプ♪ ケロケロビーム♪ アタック! アタック! ケロケケケーッ♪ 忍~者ガエル~ 飛び丸~ 只今参上!! 正義の叫びで勇気を呼べよ♪ 悪魔もんすたー吹き飛ばせ~♪〗
突然日本語でアニソンを歌いだした蘇芳に唖然とするアーサー。
ノリノリで歌い、最後に決めポーズまでする蘇芳。
「Mrsメイソンのが奇跡的な僕の救出劇には絶対フェアリーが関係しているから、お礼に歌を歌うと良いと」
「…なるほど、そういうコトか」
「なるべくフェアリーが知らない歌の方が、願い事も聞いてくれると言われて」
「それで日本の歌か」
「思い出作りに1曲、母と風呂で覚えたアニソンを」
「私も子供の頃、遊びに来るたび大人たちに言われて歌わされた記憶がある」
2人で顔を見合わせてケラケラ笑う。
「それはそうと… 蘇芳、君は泳げないのか?」
「…はい」
「特訓する必要がありそうだな!」
ジッ… とアーサーに見つめられ、蘇芳は目をそらした。
「無理です!学校のプールで溺れてからダメなんです…水泳教室に通ったけどダメでしたから」
「命の恩人の言うコトが聞けないのか?」
「許してください!」
「君が水辺へ行く度に心臓を悪くしそうになる私の身にもなってくれ」
一瞬、蘇芳はアーサーと別れたいと思った。
本当に、一瞬だけど…
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