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30話

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~あいside~
 元凶の王様の目の前にテレポートをすると、随分と焦った様子でこちらを見ていた。

「なぜ…追い出したはずのお前らがここに」

「そりゃ復讐しに来たからに決まってるでしょ」

 そのあいの言葉を聞き、護衛が王とあいの間にきて構えた。
 その様子を見て王は少し余裕を持ったのか、

「力のないお前らなんかにこの国最強の護衛を倒せるわけがないだろう」

 と。

 まったく、おかしなことを言う。

「早くそいつらを拘束しろ!」

 王の命令にしたがって護衛が襲いかかってくるが、あい達にとっては弱すぎた。
 一瞬で気絶させ、残ったのは王のみ。

「なぜだ、弱いはずのお前らがなぜ…」

 すると扉が急に開き、恵太達勇者一行が入ってくる。

「おぉ勇者殿。こやつらが襲いかかってくるのです。どうかお助けください!」

 すぐさま助けを求める王様。
 もはや王の威厳といったものは一切感じられなかった。

「………」

 入ってきたクラスメイトは何も話さない。

 それもそのはず、全てはシナリオ通りだからである。

 味方がいなくなり1度絶望に落ちる王に、救いの手が現れたと思ったらそれさえ敵だったと。
 2度も絶望に落とせるなんて最高すぎる。

「残念だったね王様。もうあなたの味方はいないよ」

「なぜだ、なぜこんなことに」

 自分のやってきたことをわかっていないのだろうか。
 
「全てはあなたののせい」

「勘違いだと?」

「そう。まずはステータスの。星が何を意味しているか理解していなかったこと」

「どういうことだ?」

「星は強さじゃなくて使いやすさを表しているんだよ。あなたの人家達も星の数で判断してきたんでしょう?星が少ないからって才能のある人を無駄にしてしまった」

 その事実に王は驚いていた。

「そして魔王に襲われているっていう。魔王はそんなこと全く考えていなかったのにねぇ、可哀想に。国民だって魔族に悪い印象は持っていなかったよ」

「そうだったのか…」

「まああなた達に少しは感謝してるよ。クラスの仲が良くなったからね。でも、は怖いね」

 すると王様は最後の頼みと言って助けを求めてきた。

「お願いだ。何でもするから助けてくれ」

「なんでも?じゃあいい政治を行って国民から慕われる王様になったら?」

 流石に王様もこの状況から脱することは難しいと思っているだろう。
 顔は青ざめて死んだ目をしていた。

「そろそろ行くか」

「そうだね、王様さようなら」

 そして王の前には誰もいなくなった。






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ざまぁになったか分からないけどタグ追加しました。
思っていたのと違うって時はすみません(><)
あいが悪役に見えた…
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