クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚

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14話

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「謁見、ですか」

 まぁそれがテンプレってやつだよねと心の中で納得する。

「あぁ、だが安心して欲しい。
決して国のために何かをして欲しいなどという気持ちはない。
ただ村を救ってくれたことに感謝するだけだ」

「それなら謁見なんて大掛かりなことしなくて良くないですか?」

 と、つい睨みを利かせて言ってしまった。

「……俺たちは到着するのが遅かった。
もしかしたら村の人達は全員犠牲になっていたかもしれない」

「まぁ確かにそうですけど「グゥ~」」

 なかなか納得しないあいの言葉を遮り、誰かのお腹の音が聞こえた。

「あはは、ごめんお腹すいちゃって」

 正体はあやかのお腹だった。
 ちなみにあい達は昨日の夜から何も食べていない。
 夜はあいが寝てしまったため、もう寝ようということになり食べることを忘れていた。
 そして朝は早い出発と、被害を受けた村のことを考え、ご飯は食べずに出てきた。
 
「…そういえばご飯食べてないね」

「この辺で止まってご飯にするか」

 そして騎士団一行はご飯のために止まる。

「具材とかあるんですか?」

「あぁ、あと2日分はあるがどちらもただのスープだな。
こういう時はだいたいスープだけのことが多いんだ」

「あい、なんか包丁みたいなやつ作れない?」

 急にあやかが物騒なことを言い出した。

「えっ、なんで?」

「いや、私のスキルって料理じゃん?
この世界に来てからなんの役にも立ててないし、ここが腕の見せどころだと思って…」

「あーそういうことなら」

 と、あいは変身して包丁を作ってあげる。

(毎回変身するのめんどくさいな。
でも変身とかないとずっとアリーシアの姿だし…
そうだ!アリーシアも自分でキャラを作ってたんだから自分もそうしよ!)

「私近くに食材ないか探してきますね」

 と、あいが考えている間にあやかが行ってしまった。
 すると気配察知をしていたまさとがあることに気づく。

「あっちに1キロくらい行ったところに動物の群れがある」

 すると少し離れていたあやかが急に方向転換。
 目をキラキラさせて戻ってきた。 

「まじで?!」

 そしてあいも魔法を発動する。

「サンポークっていう動物の群れだって」

「サンポーク……あった。
食べれるっぽい、てゆうか焼くとめっちゃ美味しいらしいよ」
 
 とこうすけもスキルを使って調べる。

「おー、食料発見!行ってくるー!」

 あやかは食べられると聞くと走り出してしまった。

「なんか、あやか人格変わってない?」

 普段大人しいはずのあやかがこんなにはしゃいでいるのは珍しい。

(鑑定)
山崎あやか
空腹状態
…空腹状態になると自動的にスキルが発動し、食料となるものを探し回る。


 あっ………そういうことか
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