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12話
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生存者の確認をしたり、村長さんや村の人達からお礼をいわれたりとあれこれしているうちに、いつの間にか日が落ちていた。
もう暗いため、騎士団は村の護衛をしつつ近くに野宿をするらしい。
あい達はルーナの家に1日お世話になることとなった。
移動しようとして、あいはあることに気づく。
「あれ、燃えた家の人はどうなるの?」
「また建て直さなきゃ行けないから当分は他の家に泊めさせてもらうか野宿だな。」と、近くにいたルートが教えてくれる。
「そっか………
ねぇ、家直しちゃってもいいかなぁ?」
そういうと周りにいた騎士団の人達も動きを止めてあいを見た。
「えっ、なに?」
「いや、そうしてくれるならありがたいけどなおすったって材料もないし、何よりお姉さん1人でできるの?」
「言質は取ったよ、まぁ見てて!」
(燃える前の姿に戻れ)
そして魔法を発動するとあっという間に壊れていた家は元通りになり、さらに周りの家よりも立派な綺麗な家が完成した。
「……うわぁー!!すげー!
一瞬で直ったー!」
「ね、できたでしょ?
さて、この調子で他の家も直しちゃいますか」
あいは魔法を発動しどんどん直していく。
その実力を目にした村人達はついでにと古くなってつかなくなってしまった物や、穴の空いてしまった壁など、追加の依頼をだす。
それらを全て修復し終わる頃には、もう日は完全に落ち子供は寝る時間だった。
「凄いな。
こんな魔法があるなんて知らなかった」
と、オスカーさんが近づいてくる。
「あいは色々と特殊ですから」とあやかが答えた。
当の本人はというと、黙って全く動かない。
すると突然あいの変身がとけて体がぐらっと揺れ、あやかに倒れ込んだ。
「大丈夫か?!」
慌ててキャッチしたあやかの腕の中から聞こえるのは規則正しい寝息。
「うわぁー、もう9時かぁ。
すみません、あいは超健康的な生活を送っているのである時間を過ぎると寝ちゃうんです。」
「そ、そうなのか。
魔力切れを起こした訳ではないんだな」
「はい、ただ寝ているだけです。
ご心配をお掛けしました。」
「ではもう休もう。
明日は朝から出発する。
よろしく頼んだ。」
そしてオスカーさんと別れてあやか達はルーナの家に向かった。
──────
「あいってすぐ寝るんだな。」
あやかがあいを背負いながら移動しているとこうすけが話しかけてくる。
「そうなんだよね、小さい時から9時になるとどこでも寝ちゃってさ、祭りで寝た時とかほんと大変だったよ。
まぁ長い付き合いだからもう慣れたけどね」
その寝顔はとても幸せそうで、見た人をみんな虜にしてしまうほど可愛かった。
男子がいつもクールなあいの意外な一面を発見した瞬間だった。
もう暗いため、騎士団は村の護衛をしつつ近くに野宿をするらしい。
あい達はルーナの家に1日お世話になることとなった。
移動しようとして、あいはあることに気づく。
「あれ、燃えた家の人はどうなるの?」
「また建て直さなきゃ行けないから当分は他の家に泊めさせてもらうか野宿だな。」と、近くにいたルートが教えてくれる。
「そっか………
ねぇ、家直しちゃってもいいかなぁ?」
そういうと周りにいた騎士団の人達も動きを止めてあいを見た。
「えっ、なに?」
「いや、そうしてくれるならありがたいけどなおすったって材料もないし、何よりお姉さん1人でできるの?」
「言質は取ったよ、まぁ見てて!」
(燃える前の姿に戻れ)
そして魔法を発動するとあっという間に壊れていた家は元通りになり、さらに周りの家よりも立派な綺麗な家が完成した。
「……うわぁー!!すげー!
一瞬で直ったー!」
「ね、できたでしょ?
さて、この調子で他の家も直しちゃいますか」
あいは魔法を発動しどんどん直していく。
その実力を目にした村人達はついでにと古くなってつかなくなってしまった物や、穴の空いてしまった壁など、追加の依頼をだす。
それらを全て修復し終わる頃には、もう日は完全に落ち子供は寝る時間だった。
「凄いな。
こんな魔法があるなんて知らなかった」
と、オスカーさんが近づいてくる。
「あいは色々と特殊ですから」とあやかが答えた。
当の本人はというと、黙って全く動かない。
すると突然あいの変身がとけて体がぐらっと揺れ、あやかに倒れ込んだ。
「大丈夫か?!」
慌ててキャッチしたあやかの腕の中から聞こえるのは規則正しい寝息。
「うわぁー、もう9時かぁ。
すみません、あいは超健康的な生活を送っているのである時間を過ぎると寝ちゃうんです。」
「そ、そうなのか。
魔力切れを起こした訳ではないんだな」
「はい、ただ寝ているだけです。
ご心配をお掛けしました。」
「ではもう休もう。
明日は朝から出発する。
よろしく頼んだ。」
そしてオスカーさんと別れてあやか達はルーナの家に向かった。
──────
「あいってすぐ寝るんだな。」
あやかがあいを背負いながら移動しているとこうすけが話しかけてくる。
「そうなんだよね、小さい時から9時になるとどこでも寝ちゃってさ、祭りで寝た時とかほんと大変だったよ。
まぁ長い付き合いだからもう慣れたけどね」
その寝顔はとても幸せそうで、見た人をみんな虜にしてしまうほど可愛かった。
男子がいつもクールなあいの意外な一面を発見した瞬間だった。
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