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 寝る場所を探しながら歩いていると、あいが話し始めた。

「聞きたいことがあるんだけど、みんなのスキルって何?」

「私は料理っていうスキルだってー。
料理に関することならなんでもできるっぽい」

「俺は物知り。
スキルを使うとネットみたいになってなんでもでてくる」

「俺は剣帝って書いてある」

 その他にも、空間魔法、回復、気配察知というスキルだった。
 どのスキルも名前に関することならならなんでもできるらしい。
 このことを聞いて、あいは考えていたことに確信を持った。

「私は変身。
なんにでも変身できるんだけど、みんなは何か気づかない?」

「何かってなんだ?」

「自分のスキルもそうだし、今言ってもらったスキルもだけど、これらは決して弱くないってこと。」

 その言葉を聞いて、確かに、と納得していた。

「それは俺も思った。
でも剣帝って強いはずなのに追い出されたし、日本とは違うのか?」

「これは私の考えなんだけど、あいつらは星の数だけで判断していたよね?
スキルは確認していなかった。
だからこんなにも強いスキル保持者を追い出してしまった。
あの星は強さを表しているのではなく、スキルの使いやすさを表しているんじゃないかって思うの」

 言われてみればそうだ。
 確かに、使いにくいほど強くなることもあるが、使いやすいからと言って弱い訳では無い。

「まぁ、あんなところにいても身の安全が保証されるか分からないし。
もしかしたら追い出されて正解だったのかもしれないね」

「でも、日本に帰る方法はどうやって探すの?」

「色々図書館とかを探してみるとかかな。
でもお金がない限り生活できないから、とりあえず冒険者になって稼ぐしかないね」

 すると近くからとても大きな音が聞こえた。
 魔法を使っているのだろうか?
 何かが爆発するような音がなっている。

「うわぁー!!」

 すると音が鳴っていた方向から叫び声が聞こえてきた。

「私行ってくる」

 そう言ってあいは走り出した。

「えっ、ちょっと待って!」

 既に全速力で走っているあいの背中にあやかが話しかける。

「危ないから離れてまっててー」

 結構離れていて聞き取りにくかったが、何とか聞こえた。
 危ないって、自分のことは考えていないのかとこの場にいる誰もが思ったことだろう。

「とりあえずある程度近くまで行ってみよう」

 そして残された6人も動き出した。





 あいが悲鳴が聞こえたところにたどり着くと、大きな生き物が小さな子供たちを襲おうとしているところだった。
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