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さて、そんなこんなで最高の弟と過ごしてもう一年くらいになった。思い返せば、いろんな事があった。お隣さんに、何でルシアンは学校に通ってないのか聞かれて、慌てて通信制だとごまかしたり。
あ、そういえば合コンにルシアンがついていく!!って行って聞かなかったから連れていったなあ。
そりゃまぁ、あのイケメンな顔で、じろじろ見られた女性はみんなあいつに落ちて、あいつ以外の男子もちろん俺も完敗したり。
まあ、あいつは「お兄ちゃんに変な虫をつけるわけにいかない!!」ってことで、じろじろ見てたらしいけど、そもそもあいつがいると完全にかすむ俺を気にする女子がいるわけないっていう‥
なんで、突然こんなことを考えてるかというと今朝のことだ。‥
「お兄ちゃん!!今までありがとう!!あと一分で僕消えるからよろしく!!」
「はぁ?」
「じゃあね!お兄ちゃん!!」
「え、ちょっと待ってルシアン!!なんで‥」
「何でお兄ちゃんはすぐ泣いちゃうのかな‥あ、じゃあね!」
っていう軽いノリでルシアンが消えてしまったのだ。あいつの来ていた服だけがその場に残ったのがかえってあいつがいないことを思い起こさせるようで涙が出てしまった。
ちょうど春休み期間中だったので学校はない日だった。そのまま一週間魂が抜けたように生活していた。今日から学校が始まる日だったが、行く気にもなれず休むことにした。
なにもするでもなく、ぼーっと一日を過ごしていると突然インターホンが鳴った。
「ねえ!!とうたどうしたの?そのさ、大丈夫?今日学校やすんだよね?「」」
同じ大学の優菜だ。かなり、いや好みドストライクの女の子だ。そんな女の子がやってくるなんて、普段の俺だったら、嬉しさで飛び回ったと思うが、そんな気分にもなれない。
「いや、その‥」
「お兄ちゃん!!ただいまー!」
「ルシアン?!なんで?」
「え?そこの部屋に人いたの?ていうか‥」
「うっそ!!マジイケメン!!ねえ君!名前はルシアンっていうの?」
そっこーで、優菜はルシアンになびいたがそんなことはどうでもいい。
「あー、優菜ごめん!また今度!」
「え、ちょっとルシアンくーん!!後で連絡先ちょうだいね!」
ふう‥。やっと邪魔物がいなくなった。
「それで、ルシアン何でいなくなったんだ?お兄ちゃんスッゴい悲しかったんだぞ!」
「ほんとにごめん!!説明し忘れてたー!もう一度お兄ちゃんにとりついてパワーチャージしてたの。それで、また力がたまったから出てきたんだ。スッゴい落ち込んでるのを見て申し訳ないなーって思ってたんだけど伝える手段もなくてさー。って泣かないで!お兄ちゃん!!」
ルシアンに言われて気づいたが自分でも止められないほど涙が流れていた。
「これからもいっしょに暮らそうね!また一緒に一年間よろしくお願いします!」
去年とは違い今年は笑って‥
「ああ、もちろん!」
あ、そういえば合コンにルシアンがついていく!!って行って聞かなかったから連れていったなあ。
そりゃまぁ、あのイケメンな顔で、じろじろ見られた女性はみんなあいつに落ちて、あいつ以外の男子もちろん俺も完敗したり。
まあ、あいつは「お兄ちゃんに変な虫をつけるわけにいかない!!」ってことで、じろじろ見てたらしいけど、そもそもあいつがいると完全にかすむ俺を気にする女子がいるわけないっていう‥
なんで、突然こんなことを考えてるかというと今朝のことだ。‥
「お兄ちゃん!!今までありがとう!!あと一分で僕消えるからよろしく!!」
「はぁ?」
「じゃあね!お兄ちゃん!!」
「え、ちょっと待ってルシアン!!なんで‥」
「何でお兄ちゃんはすぐ泣いちゃうのかな‥あ、じゃあね!」
っていう軽いノリでルシアンが消えてしまったのだ。あいつの来ていた服だけがその場に残ったのがかえってあいつがいないことを思い起こさせるようで涙が出てしまった。
ちょうど春休み期間中だったので学校はない日だった。そのまま一週間魂が抜けたように生活していた。今日から学校が始まる日だったが、行く気にもなれず休むことにした。
なにもするでもなく、ぼーっと一日を過ごしていると突然インターホンが鳴った。
「ねえ!!とうたどうしたの?そのさ、大丈夫?今日学校やすんだよね?「」」
同じ大学の優菜だ。かなり、いや好みドストライクの女の子だ。そんな女の子がやってくるなんて、普段の俺だったら、嬉しさで飛び回ったと思うが、そんな気分にもなれない。
「いや、その‥」
「お兄ちゃん!!ただいまー!」
「ルシアン?!なんで?」
「え?そこの部屋に人いたの?ていうか‥」
「うっそ!!マジイケメン!!ねえ君!名前はルシアンっていうの?」
そっこーで、優菜はルシアンになびいたがそんなことはどうでもいい。
「あー、優菜ごめん!また今度!」
「え、ちょっとルシアンくーん!!後で連絡先ちょうだいね!」
ふう‥。やっと邪魔物がいなくなった。
「それで、ルシアン何でいなくなったんだ?お兄ちゃんスッゴい悲しかったんだぞ!」
「ほんとにごめん!!説明し忘れてたー!もう一度お兄ちゃんにとりついてパワーチャージしてたの。それで、また力がたまったから出てきたんだ。スッゴい落ち込んでるのを見て申し訳ないなーって思ってたんだけど伝える手段もなくてさー。って泣かないで!お兄ちゃん!!」
ルシアンに言われて気づいたが自分でも止められないほど涙が流れていた。
「これからもいっしょに暮らそうね!また一緒に一年間よろしくお願いします!」
去年とは違い今年は笑って‥
「ああ、もちろん!」
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