48 / 90
仲間へプレゼントを!
しおりを挟む
久しぶりの学園も、特に変わりなく進んでいく。
先生たちは意外とやることがあったようで、疲れたとか言っていたけど。
「なんかこう、始まる前は久々感あったけど、授業が始まると今までと変わりないな」
「そうですね。でも、いつも通りの方が落ち着きます」
「フローラさんのいう通りだ。大樹、いつまでもお休み気分ではダメだぞ」
俺たちは、その日の授業を終えこれからサークル活動をしようと教室で話していた。
「リッシュこそ、授業中寝てただろ。お休み気分はどっちだよ」
「何を言う、俺は大体いつも寝てただろうが」
そう言われると、確かにそうだった。
てことは、こいつはいつもお休み気分か。
「リッシュ、普段から寝ていては危ないぞ? 大事な時に動けなくなるかも知れん」
俺たちの話を聞いて、クリムがリッシュへ説教を。
「クリム、リッシュにはもっと言った方がいいぞ。明日も寝そうだしな」
「大樹、寝ていたのはリッシュだけではないだろう?」
どうやらクリムには、俺が寝ていたこともばれているようだ。
俺はリッシュの方を見て合図を出し、二人同時に。
「すみませんでした!」
謝る事にした。
「反省しているならいいんだ。休みが終わってから、全体的に空気が緩んだ感じがするからな。試験までは気を抜けないぞ」
試験か。
一応聞いた話では、簡単な魔法の実技と筆記となっているらしい。
俺からすれば魔法は簡単ではないが。
それでも、この前の一件で自信はついてきた。
やれば出来るかも!ってな。
「みんなはこれからサークルか。私は学園の仕事があるから、今日は出られない。しっかり楽しんでくれ」
そう言ってクリムは教室を出ていく。
「あっ、みんなちょっと待っててくれ」
俺はそう言い残し、クリムの後を追う。
クリムには用があるから。
「なぁクリム、仕事の前に少しいいか?」
「構わないが、どうした。話なら先ほどしたが」
俺はカバンから小さな花を取り出し、クリムに渡す。
「この花はな、先輩の島に咲いてた珍しいやつなんだ。厳しい自然条件と、豊富な魔力で育つらしくて、抜いてからもしばらく生きて、復活もするらしい」
「そ、それはわかったが、これをどうすれば」
「好きにしてくれていいよ。途中で帰らなきゃいけなかった、クリムへのプレゼントだ」
親指を立てながら話す俺に、クリムは照れるように顔を隠し。
「そうか、なら貰っておこう。ありがとうな」
「うん、喜んでもらえれば」
俺が全部言い切る前に、クリムは足早に去っていった。
クリムってやっぱ、照れ屋だよなぁ。
その後教室に戻り、リッシュたちとサークル活動へ。
俺とフローラによるプレゼントは、二人が喜んでくれて終了。
たわいもない話で、この日のサークル活動は終了したのだった。
本当にこれで良かったのか?
次はきちんと活動しよう。
先生たちは意外とやることがあったようで、疲れたとか言っていたけど。
「なんかこう、始まる前は久々感あったけど、授業が始まると今までと変わりないな」
「そうですね。でも、いつも通りの方が落ち着きます」
「フローラさんのいう通りだ。大樹、いつまでもお休み気分ではダメだぞ」
俺たちは、その日の授業を終えこれからサークル活動をしようと教室で話していた。
「リッシュこそ、授業中寝てただろ。お休み気分はどっちだよ」
「何を言う、俺は大体いつも寝てただろうが」
そう言われると、確かにそうだった。
てことは、こいつはいつもお休み気分か。
「リッシュ、普段から寝ていては危ないぞ? 大事な時に動けなくなるかも知れん」
俺たちの話を聞いて、クリムがリッシュへ説教を。
「クリム、リッシュにはもっと言った方がいいぞ。明日も寝そうだしな」
「大樹、寝ていたのはリッシュだけではないだろう?」
どうやらクリムには、俺が寝ていたこともばれているようだ。
俺はリッシュの方を見て合図を出し、二人同時に。
「すみませんでした!」
謝る事にした。
「反省しているならいいんだ。休みが終わってから、全体的に空気が緩んだ感じがするからな。試験までは気を抜けないぞ」
試験か。
一応聞いた話では、簡単な魔法の実技と筆記となっているらしい。
俺からすれば魔法は簡単ではないが。
それでも、この前の一件で自信はついてきた。
やれば出来るかも!ってな。
「みんなはこれからサークルか。私は学園の仕事があるから、今日は出られない。しっかり楽しんでくれ」
そう言ってクリムは教室を出ていく。
「あっ、みんなちょっと待っててくれ」
俺はそう言い残し、クリムの後を追う。
クリムには用があるから。
「なぁクリム、仕事の前に少しいいか?」
「構わないが、どうした。話なら先ほどしたが」
俺はカバンから小さな花を取り出し、クリムに渡す。
「この花はな、先輩の島に咲いてた珍しいやつなんだ。厳しい自然条件と、豊富な魔力で育つらしくて、抜いてからもしばらく生きて、復活もするらしい」
「そ、それはわかったが、これをどうすれば」
「好きにしてくれていいよ。途中で帰らなきゃいけなかった、クリムへのプレゼントだ」
親指を立てながら話す俺に、クリムは照れるように顔を隠し。
「そうか、なら貰っておこう。ありがとうな」
「うん、喜んでもらえれば」
俺が全部言い切る前に、クリムは足早に去っていった。
クリムってやっぱ、照れ屋だよなぁ。
その後教室に戻り、リッシュたちとサークル活動へ。
俺とフローラによるプレゼントは、二人が喜んでくれて終了。
たわいもない話で、この日のサークル活動は終了したのだった。
本当にこれで良かったのか?
次はきちんと活動しよう。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
(完)私の家を乗っ取る従兄弟と従姉妹に罰を与えましょう!
青空一夏
ファンタジー
婚約者(レミントン侯爵家嫡男レオン)は何者かに襲われ亡くなった。さらに両親(ランス伯爵夫妻)を病で次々に亡くした葬式の翌日、叔母エイナ・リック前男爵未亡人(母の妹)がいきなり荷物をランス伯爵家に持ち込み、従兄弟ラモント・リック男爵(叔母の息子)と住みだした。
私はその夜、ラモントに乱暴され身ごもり娘(ララ)を産んだが・・・・・・この夫となったラモントはさらに暴走しだすのだった。
ラモントがある日、私の従姉妹マーガレット(母の3番目の妹の娘)を連れてきて、
「お前は娘しか産めなかっただろう? この伯爵家の跡継ぎをマーガレットに産ませてあげるから一緒に住むぞ!」
と、言い出した。
さらには、マーガレットの両親(モーセ準男爵夫妻)もやってきて離れに住みだした。
怒りが頂点に到達した時に私は魔法の力に目覚めた。さて、こいつらはどうやって料理しましょうか?
さらには別の事実も判明して、いよいよ怒った私は・・・・・・壮絶な復讐(コメディ路線の復讐あり)をしようとするが・・・・・・(途中で路線変更するかもしれません。あくまで予定)
※ゆるふわ設定ご都合主義の素人作品。※魔法世界ですが、使える人は希でほとんどいない。(昔はそこそこいたが、どんどん廃れていったという設定です)
※残酷な意味でR15・途中R18になるかもです。
※具体的な性描写は含まれておりません。エッチ系R15ではないです。
平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました
天宮有
恋愛
公爵令嬢の私ルーナは、婚約者ラドン王子に「お前より平民の方が好きだ」と言われてしまう。
平民を新しい婚約者にするため、ラドン王子は私から婚約破棄を言い渡して欲しいようだ。
家族もラドン王子の酷さから納得して、言うとおり私の方から婚約を破棄した。
愛することをやめた結果、ラドン王子は後悔することとなる。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜
k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」
そう婚約者のグレイに言われたエミリア。
はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。
「恋より友情よね!」
そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。
本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる