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推せる!騎士夫婦(追加番外編)
夫になった騎士と妻
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「リウトは? リウトは騎士がよかったんじゃないの?」
聞き返されることは、想定していなかった。
「騎士に未練はない。侯爵閣下には、前線に出たらすぐに死にそうだと言われたし」
剣の腕も目もいいのに、生きたいという意欲がないからすぐ死にそうで困る、と。そう言われたのだ、正確には。
今なら、絶対に生きて帰ると死に物狂いになるだろう。けれどそうした生に執着の強い騎士もまた、戦場では長くはないと言われたことを思い出した。
「そう、なの? そう……よかった。リウトは騎士として活躍したかったんじゃないかって、少し思っていたの」
「そうか」
どうやら夫が騎士でなくなったことにこだわりはないようだ。
「素敵な騎士ぶりだったし、今は立派な子爵だし、お父様がもうすぐ侯爵家の財産管理人もリウトに譲って、代わりに領地経営を引き受けて田舎暮らしをしようかなって、先日おっしゃってたし。すごいわね、リウトは」
すごくはない。
リウトは実は、計算が苦手な子供だった。
平騎士程度、四則演算を知らなくても支障はない。けれど、子爵家へ婿入り前提の護衛騎士として来てみれば、将来的に求めるのは騎士の力量ではなく、領主としての仕事でもなく、侯爵家の財産管理ができる頭だと明言された。
それから、シャルフィが眠っている間はひたすら座学の日々だった。使うところが違う。頭が疲労しすぎて不眠になり、訓練に血反吐を吐いた苦しい日々を懐かしんで夜を明かしたこともあった。
たかだか十年の片手間な勉強では、ものになる可能性は低かったはずだ。
不可能を可能にしたのは、義父が人に教えるのがとんでもなく上手かったこと。それにもしかすると、リウトに隠れた適性があったのかもしれない。
何もわからない初めの一年を過ぎれば、徐々に面白くなったし学び甲斐が出てきた。
今は、騎士より自分に向いていたと思っている。
シャルフィに、一生言うつもりはなかった苦労だ。
だが今は妙にシャルフィが眩しくて、口がむずむずとした。結果を出せていないことを言うのはひどく不本意なのに、俺もこれだけ努力したんだと、俺をもっと見てほしいと口が動きそうになる。
リウトにとって、騎士をやめてシャルフィの夫になるのは十年かけて掴んだ未来なんだと、伝えておきたくなる。
だがこれは、甘えだ。自分が苦労したことは、シャルフィには関係がない。
繋ぎ止めようとすがりつくより、素直にすごいと、何でもできるのだと思ってもらっておく方がいい。
苦く笑ったリウトだったが、シャルフィの不思議そうな目に笑みを消した。
そうだった。
そう思って何も伝えずにいて、ひどい行き違いが起こったんだった。
リウトは喉で咳払いをした。
「……シャルフィ、俺は計算が苦手だったから結構勉強する必要があった。そんなにすごくない」
「そうなの? いつ勉強してたの? いつも一緒だったのに」
「夜中とか」
「すごい」
結局、すごいと言ってもらった。
ふ、と思わず噴き出してしまう。
シャルフィの褒める一言で、リウトの中の焦りが淡雪のように消えていった。なんと自分は単純なのかと笑ったのだが。
「どうして笑うの? すごいからすごいって言っただけなのに」
「契約だし、必要な努力だったから、そんなにすごくない」
「すごいよ! だって勉強以外にも私のために下調べしてくれたり、いろいろ時間使ってくれてたもの。いつ寝て……ちゃんと寝てた?」
きりっとした顔をして心配された。
「寝てたよ」
二時間くらいは。
「あやしいわね。大変だったのね」
「初めはね。だんだん楽しくなった。やり甲斐もあって」
「でも、全然違う道なのに。お母様もリウトも同じ……」
ここは、口を挟むところだ。シャルフィに否定的に受け取られるのは耐え難い。
それに、今のシャルフィになら伝わる気がした。
「シャルフィ、行く道を変えたら結果として俺に向いてた。誰の道もいくつも分岐してる。選んだ道が、その人の道だ」
シャルフィの紅茶色の目が、ぐるりと周囲を見回してから、ゆっくりとリウトに戻ってきた。
「私も? やりたいことを我慢して、あの子を産むことを選んだ」
静かに目の前に置かれた問いに、リウトは同じように静かに答えた。迷う必要はない。
「もちろん。君の道だ」
「リウトにも我慢させて」
「君の道は、俺の道でもあるから、構わない」
シャルフィがリウトの首を強く抱き寄せた。
ぴったりぎゅうっと。けれど幼子のしがみつきとは違う。
まるで互いの体が初めからひとつだったような、一体感。
やわらかく、あたたかい。産後、シャルフィの体は前よりも瑞々しい。
「じゃあ私もすごい」
「すごいな」
「リウトもすごい」
「光栄だ」
リウトはシャルフィの顔を見たかったが、少し身を捩っても、くっついて離れない。顎の先で細い首の根元をくんと押すと、びくりと体が跳ねた。けれど、離れない。
それならばと、密着して安定度が増したので遠慮なくずかずかと廊下を進んだ。
途中、花の彫刻に埋もれた鏡に、真っ赤に色づいた首から背、そして耳がちらちらと映る。
髪の香りが鼻をくすぐった。
寝室が遠い。しかも、シャルフィがもぞりと動き出した。
「あら、どこ行くの? 私まだあの子におやすみを」
「もう寝てる」
「そうなの?」
「今日は昼間に一緒に遊んでやったら疲れたそうで、夕食もそこそこに寝てしまったとエネが報告に来てくれた」
都合がいい。
なのに、まだもぞもぞと動いている。
「ね、私歩く」
「……」
聞こえないふりをした。
「ねえ、リウトってば」
顔が離れたので、ちょうどよいとばかりに口づけをした。
当然、その間も足は距離を稼いでいる。
ついでにシャルフィの足からは靴を落とし、靴下の紐を緩めてあることに、気がつくだろうか。
「あっ、リウトったら」
きっと、気がついた。
責めるような口調なのに、シャルフィはとろりと紅茶色の目を煮溶かせて、恥ずかしそうな笑みを浮かべた。
ああ、その顔。
護衛騎士のままでいては向けてもらえなかっただろうその顔に、リウトの理性もハラハラと儚い音をたてて溶け崩れた。
騎士でも、信徒でもなく。夫となれて、よかった。
寝室まで、あと――。
聞き返されることは、想定していなかった。
「騎士に未練はない。侯爵閣下には、前線に出たらすぐに死にそうだと言われたし」
剣の腕も目もいいのに、生きたいという意欲がないからすぐ死にそうで困る、と。そう言われたのだ、正確には。
今なら、絶対に生きて帰ると死に物狂いになるだろう。けれどそうした生に執着の強い騎士もまた、戦場では長くはないと言われたことを思い出した。
「そう、なの? そう……よかった。リウトは騎士として活躍したかったんじゃないかって、少し思っていたの」
「そうか」
どうやら夫が騎士でなくなったことにこだわりはないようだ。
「素敵な騎士ぶりだったし、今は立派な子爵だし、お父様がもうすぐ侯爵家の財産管理人もリウトに譲って、代わりに領地経営を引き受けて田舎暮らしをしようかなって、先日おっしゃってたし。すごいわね、リウトは」
すごくはない。
リウトは実は、計算が苦手な子供だった。
平騎士程度、四則演算を知らなくても支障はない。けれど、子爵家へ婿入り前提の護衛騎士として来てみれば、将来的に求めるのは騎士の力量ではなく、領主としての仕事でもなく、侯爵家の財産管理ができる頭だと明言された。
それから、シャルフィが眠っている間はひたすら座学の日々だった。使うところが違う。頭が疲労しすぎて不眠になり、訓練に血反吐を吐いた苦しい日々を懐かしんで夜を明かしたこともあった。
たかだか十年の片手間な勉強では、ものになる可能性は低かったはずだ。
不可能を可能にしたのは、義父が人に教えるのがとんでもなく上手かったこと。それにもしかすると、リウトに隠れた適性があったのかもしれない。
何もわからない初めの一年を過ぎれば、徐々に面白くなったし学び甲斐が出てきた。
今は、騎士より自分に向いていたと思っている。
シャルフィに、一生言うつもりはなかった苦労だ。
だが今は妙にシャルフィが眩しくて、口がむずむずとした。結果を出せていないことを言うのはひどく不本意なのに、俺もこれだけ努力したんだと、俺をもっと見てほしいと口が動きそうになる。
リウトにとって、騎士をやめてシャルフィの夫になるのは十年かけて掴んだ未来なんだと、伝えておきたくなる。
だがこれは、甘えだ。自分が苦労したことは、シャルフィには関係がない。
繋ぎ止めようとすがりつくより、素直にすごいと、何でもできるのだと思ってもらっておく方がいい。
苦く笑ったリウトだったが、シャルフィの不思議そうな目に笑みを消した。
そうだった。
そう思って何も伝えずにいて、ひどい行き違いが起こったんだった。
リウトは喉で咳払いをした。
「……シャルフィ、俺は計算が苦手だったから結構勉強する必要があった。そんなにすごくない」
「そうなの? いつ勉強してたの? いつも一緒だったのに」
「夜中とか」
「すごい」
結局、すごいと言ってもらった。
ふ、と思わず噴き出してしまう。
シャルフィの褒める一言で、リウトの中の焦りが淡雪のように消えていった。なんと自分は単純なのかと笑ったのだが。
「どうして笑うの? すごいからすごいって言っただけなのに」
「契約だし、必要な努力だったから、そんなにすごくない」
「すごいよ! だって勉強以外にも私のために下調べしてくれたり、いろいろ時間使ってくれてたもの。いつ寝て……ちゃんと寝てた?」
きりっとした顔をして心配された。
「寝てたよ」
二時間くらいは。
「あやしいわね。大変だったのね」
「初めはね。だんだん楽しくなった。やり甲斐もあって」
「でも、全然違う道なのに。お母様もリウトも同じ……」
ここは、口を挟むところだ。シャルフィに否定的に受け取られるのは耐え難い。
それに、今のシャルフィになら伝わる気がした。
「シャルフィ、行く道を変えたら結果として俺に向いてた。誰の道もいくつも分岐してる。選んだ道が、その人の道だ」
シャルフィの紅茶色の目が、ぐるりと周囲を見回してから、ゆっくりとリウトに戻ってきた。
「私も? やりたいことを我慢して、あの子を産むことを選んだ」
静かに目の前に置かれた問いに、リウトは同じように静かに答えた。迷う必要はない。
「もちろん。君の道だ」
「リウトにも我慢させて」
「君の道は、俺の道でもあるから、構わない」
シャルフィがリウトの首を強く抱き寄せた。
ぴったりぎゅうっと。けれど幼子のしがみつきとは違う。
まるで互いの体が初めからひとつだったような、一体感。
やわらかく、あたたかい。産後、シャルフィの体は前よりも瑞々しい。
「じゃあ私もすごい」
「すごいな」
「リウトもすごい」
「光栄だ」
リウトはシャルフィの顔を見たかったが、少し身を捩っても、くっついて離れない。顎の先で細い首の根元をくんと押すと、びくりと体が跳ねた。けれど、離れない。
それならばと、密着して安定度が増したので遠慮なくずかずかと廊下を進んだ。
途中、花の彫刻に埋もれた鏡に、真っ赤に色づいた首から背、そして耳がちらちらと映る。
髪の香りが鼻をくすぐった。
寝室が遠い。しかも、シャルフィがもぞりと動き出した。
「あら、どこ行くの? 私まだあの子におやすみを」
「もう寝てる」
「そうなの?」
「今日は昼間に一緒に遊んでやったら疲れたそうで、夕食もそこそこに寝てしまったとエネが報告に来てくれた」
都合がいい。
なのに、まだもぞもぞと動いている。
「ね、私歩く」
「……」
聞こえないふりをした。
「ねえ、リウトってば」
顔が離れたので、ちょうどよいとばかりに口づけをした。
当然、その間も足は距離を稼いでいる。
ついでにシャルフィの足からは靴を落とし、靴下の紐を緩めてあることに、気がつくだろうか。
「あっ、リウトったら」
きっと、気がついた。
責めるような口調なのに、シャルフィはとろりと紅茶色の目を煮溶かせて、恥ずかしそうな笑みを浮かべた。
ああ、その顔。
護衛騎士のままでいては向けてもらえなかっただろうその顔に、リウトの理性もハラハラと儚い音をたてて溶け崩れた。
騎士でも、信徒でもなく。夫となれて、よかった。
寝室まで、あと――。
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