39 / 49
LV-39:バルナバ城
しおりを挟む
俺たちが攻撃を仕掛けないとみると、緑色のガーディアンタイタンは大きな拳を振り上げ、ティシリィに殴りかかった。
「うっ!! 防御してるのにデカイ一撃放ってきやがる!」
横にいたサーシャが、すぐにティシリィを回復させる。
「きっ、来ます! 皆さん、茶色のガーディアンタイタンに対して防御を!!」
俺たちは素早く、茶色のガーディアンタイタンの方へ体を向けた。防御姿勢を取っているにも関わらず、岩の塊は大きなダメージを与えてきた。だが回復は後だ、俺たちは緑色のガーディアンタイタンに全員で攻撃を仕掛けた。
「うらあああっ!!」
ティシリィの一撃は、アンプラッシュ効果の上、ツインイヤリングの効果で2回攻撃となった。これはチャンスだ。
「轟けっ! エクササンドス!!」
ナイリのエクササンドスに続き、俺はエクサファイラス、サーシャはエクサウィンディスを放った。
エクサファイラスを放った時点で、緑色のガーディアンタイタンは黒く炭化し、最後のエクサウィンディスが粉々に吹き飛ばした。もしかすると、エクサファイラスの時点で、緑のガーディアンタイタンは息絶えていたかもしれない。
「次は茶色だ! 防御しろ!!」
素早く振り返ると、茶色のガーディアンタイタンが、まさに岩を投げつけてくる瞬間だった。ぼ、防御は間に合うのか……
「ううっ!!」
痛みは走ったが、全員が防御に間に合ったようだ。端末が振動しないという事は、誰も死んでいない。
「ごめん! もうブレスリカバリーは全員には使えない! 癒やせ! 聖母の杖!!」
サーシャが言い終わらない内に、ティシリィは大きくジャンプし、剣を大きく振りかぶっていた。
「くたばれえっ!!」
光りの剣は今までにない程に発光し、ティシリィの背中側からスタートした剣の軌跡は、茶色のガーディアンタイタンを真っ二つにした。
アンプラッシュ効果と、ツインイヤリング効果の2回攻撃、その上、SCHの表示が出ている。ティシリィが一度に与えたダメージの中では、最大のものだろう。
「いつもながら、見事でしたティシリィ……倒してくれてホッとしました……」
「最後は運が良かったな……なかなかに手強い相手だった……」
そう言って、ティシリィは額の汗を手の甲で拭った。
「お! ドロップ通知が来てるぞ! その先に出現したみたいだ!」
端末が指示する方へ移動すると、大きな宝箱が2つ現れていた。
「インディ、この大きさ……きっと私たちの防具ですよ、これは……」
「そんな気がするね……じゃ、開けよう!」
中から出てきたのは、『ブレイブアーマー』と『希望のローブ』だった。ナイリが予想した通り、ナイリと俺の最終防具だ。
城の外壁に隠されるように、更衣室が二つ備えられていた。これなら外で着替えるのも安心だ。とりあえず俺の着替えが済み、皆の前へ出る。ナイリはまだ着替え中のようだ。
「いいじゃんか、インディ!! そういうの着ると、魔法使い感がグッと出るな!! そういや、なんで鎧ばっか着てたんだよ」
「ローブは防御力イマイチだったし、そもそも、俺には似合わないような気がしてて……」
「全然、そんな事無い! 似合ってる似合ってる!!」
黒に近い濃紺のローブは、ウエスト部分は絞られているが、袖と裾がゆったりとしたデザインだった。そしてサーシャの防具同様、一部ではあるが金属製のプレートで補強されている。大きなフードが付いていたが、今は後ろに垂らしておいた。
何より装備をする事で、魔法の効果が2割増しになるとの事だった。ローブにしては防御力が高く、最終決戦にはもってこいの防具だと言える。
「ど、どうでしょうか……?」
着替えを終えたナイリも出てきた。
「いい……いいよ! ナイリ!」
ナイリのブレイブアーマーは、高級感溢れる銀色で、縁や模様は金色で装飾されていた。
「いいじゃないか、ナイリ! これに限っては、本物の金属じゃないのか?」
ティシリィはそう言って、ナイリの鎧を指先で叩いた。出た音はポコポコとしたもので、これも何かしらの樹脂で出来ているようだ。本当にクオリティが高い。
「——にしても、何でアタシの鎧だけこんな地味なんだよ。真っ黒で洒落っ気の一つも無い」
「そんな事無いよ、ティシリィ。真っ赤な髪によく似合ってる。俺が着られるなら、交換したいくらいだ」
「フフッ、そうか……じゃ、これはこれで満足しておこう。……じゃ、行こうか! 城内へはもうすぐだ!」
朽ちた外壁を通り過ぎると木々は少なくなり、森がどんどんと開けてきた。歩を進めるにつれ、木々の隙間からバルナバ城がチラリチラリと姿を見せ始める。
「おー、見えてきたぞ。もうすぐだ……」
「ええ、もう目の前ですね」
「よし! 全部見えた!!」
小走りで先に行ったサーシャが言った。俺たちも後を追うと、ベテルデウスの居るバルナバ城が全貌を現した。燦々と太陽が輝く中、朽ち果てた黒い城は、この島の異物にしか見えない。
「おどろおどろしい城だな、ホント……アスドレクの時よりも邪悪な雰囲気が漂ってないか?」
「ええ……城の色が全体的に黒っぽいからでしょうね……何より、城の先端を覆っている暗雲が邪悪そのものです」
「それにしても……とうとう、ここが最後のステージなんだね。クリア出来たら、また村に戻れるのかな? 私たち」
「そりゃ、戻れるだろう。神父たちとも話したいし」
「そう? 俺はここで終了だと思ってた。クリア後のプレイヤーなんかが村に居たら、他のプレイヤーやりにくくない?」
「マ、マジかよ……それなら製錬工房のオッサンとか、神父さんとか、挨拶しとくべきだったな……」
「フフフ、ティシリィってそういう所、案外生真面目ですよね。どちらにしろ、どうなるかなんて今は分かりません。——それではティシリィ、城へ入る号令をお願いします」
ナイリは笑顔でティシリィに促した。城へ入る号令も、これが最後の可能性だってある。いや、これを最後にして、俺たちは一番でクリアするんだ。
「あ、ああ……じゃ、城へ……ベテルデウスの城へ乗り込むぞ! みんな!!」
俺たちは笑顔で「了解!」と叫び、大きな扉を開いた。
「うっ!! 防御してるのにデカイ一撃放ってきやがる!」
横にいたサーシャが、すぐにティシリィを回復させる。
「きっ、来ます! 皆さん、茶色のガーディアンタイタンに対して防御を!!」
俺たちは素早く、茶色のガーディアンタイタンの方へ体を向けた。防御姿勢を取っているにも関わらず、岩の塊は大きなダメージを与えてきた。だが回復は後だ、俺たちは緑色のガーディアンタイタンに全員で攻撃を仕掛けた。
「うらあああっ!!」
ティシリィの一撃は、アンプラッシュ効果の上、ツインイヤリングの効果で2回攻撃となった。これはチャンスだ。
「轟けっ! エクササンドス!!」
ナイリのエクササンドスに続き、俺はエクサファイラス、サーシャはエクサウィンディスを放った。
エクサファイラスを放った時点で、緑色のガーディアンタイタンは黒く炭化し、最後のエクサウィンディスが粉々に吹き飛ばした。もしかすると、エクサファイラスの時点で、緑のガーディアンタイタンは息絶えていたかもしれない。
「次は茶色だ! 防御しろ!!」
素早く振り返ると、茶色のガーディアンタイタンが、まさに岩を投げつけてくる瞬間だった。ぼ、防御は間に合うのか……
「ううっ!!」
痛みは走ったが、全員が防御に間に合ったようだ。端末が振動しないという事は、誰も死んでいない。
「ごめん! もうブレスリカバリーは全員には使えない! 癒やせ! 聖母の杖!!」
サーシャが言い終わらない内に、ティシリィは大きくジャンプし、剣を大きく振りかぶっていた。
「くたばれえっ!!」
光りの剣は今までにない程に発光し、ティシリィの背中側からスタートした剣の軌跡は、茶色のガーディアンタイタンを真っ二つにした。
アンプラッシュ効果と、ツインイヤリング効果の2回攻撃、その上、SCHの表示が出ている。ティシリィが一度に与えたダメージの中では、最大のものだろう。
「いつもながら、見事でしたティシリィ……倒してくれてホッとしました……」
「最後は運が良かったな……なかなかに手強い相手だった……」
そう言って、ティシリィは額の汗を手の甲で拭った。
「お! ドロップ通知が来てるぞ! その先に出現したみたいだ!」
端末が指示する方へ移動すると、大きな宝箱が2つ現れていた。
「インディ、この大きさ……きっと私たちの防具ですよ、これは……」
「そんな気がするね……じゃ、開けよう!」
中から出てきたのは、『ブレイブアーマー』と『希望のローブ』だった。ナイリが予想した通り、ナイリと俺の最終防具だ。
城の外壁に隠されるように、更衣室が二つ備えられていた。これなら外で着替えるのも安心だ。とりあえず俺の着替えが済み、皆の前へ出る。ナイリはまだ着替え中のようだ。
「いいじゃんか、インディ!! そういうの着ると、魔法使い感がグッと出るな!! そういや、なんで鎧ばっか着てたんだよ」
「ローブは防御力イマイチだったし、そもそも、俺には似合わないような気がしてて……」
「全然、そんな事無い! 似合ってる似合ってる!!」
黒に近い濃紺のローブは、ウエスト部分は絞られているが、袖と裾がゆったりとしたデザインだった。そしてサーシャの防具同様、一部ではあるが金属製のプレートで補強されている。大きなフードが付いていたが、今は後ろに垂らしておいた。
何より装備をする事で、魔法の効果が2割増しになるとの事だった。ローブにしては防御力が高く、最終決戦にはもってこいの防具だと言える。
「ど、どうでしょうか……?」
着替えを終えたナイリも出てきた。
「いい……いいよ! ナイリ!」
ナイリのブレイブアーマーは、高級感溢れる銀色で、縁や模様は金色で装飾されていた。
「いいじゃないか、ナイリ! これに限っては、本物の金属じゃないのか?」
ティシリィはそう言って、ナイリの鎧を指先で叩いた。出た音はポコポコとしたもので、これも何かしらの樹脂で出来ているようだ。本当にクオリティが高い。
「——にしても、何でアタシの鎧だけこんな地味なんだよ。真っ黒で洒落っ気の一つも無い」
「そんな事無いよ、ティシリィ。真っ赤な髪によく似合ってる。俺が着られるなら、交換したいくらいだ」
「フフッ、そうか……じゃ、これはこれで満足しておこう。……じゃ、行こうか! 城内へはもうすぐだ!」
朽ちた外壁を通り過ぎると木々は少なくなり、森がどんどんと開けてきた。歩を進めるにつれ、木々の隙間からバルナバ城がチラリチラリと姿を見せ始める。
「おー、見えてきたぞ。もうすぐだ……」
「ええ、もう目の前ですね」
「よし! 全部見えた!!」
小走りで先に行ったサーシャが言った。俺たちも後を追うと、ベテルデウスの居るバルナバ城が全貌を現した。燦々と太陽が輝く中、朽ち果てた黒い城は、この島の異物にしか見えない。
「おどろおどろしい城だな、ホント……アスドレクの時よりも邪悪な雰囲気が漂ってないか?」
「ええ……城の色が全体的に黒っぽいからでしょうね……何より、城の先端を覆っている暗雲が邪悪そのものです」
「それにしても……とうとう、ここが最後のステージなんだね。クリア出来たら、また村に戻れるのかな? 私たち」
「そりゃ、戻れるだろう。神父たちとも話したいし」
「そう? 俺はここで終了だと思ってた。クリア後のプレイヤーなんかが村に居たら、他のプレイヤーやりにくくない?」
「マ、マジかよ……それなら製錬工房のオッサンとか、神父さんとか、挨拶しとくべきだったな……」
「フフフ、ティシリィってそういう所、案外生真面目ですよね。どちらにしろ、どうなるかなんて今は分かりません。——それではティシリィ、城へ入る号令をお願いします」
ナイリは笑顔でティシリィに促した。城へ入る号令も、これが最後の可能性だってある。いや、これを最後にして、俺たちは一番でクリアするんだ。
「あ、ああ……じゃ、城へ……ベテルデウスの城へ乗り込むぞ! みんな!!」
俺たちは笑顔で「了解!」と叫び、大きな扉を開いた。
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
[完結:1話 1分読書]幼馴染を勇者に寝取られた不遇職の躍進
無責任
ファンタジー
<毎日更新 1分読書> 愛する幼馴染を失った不遇職の少年の物語
ユキムラは神託により不遇職となってしまう。
愛するエリスは、聖女となり、勇者のもとに行く事に・・・。
引き裂かれた関係をもがき苦しむ少年、少女の物語である。
アルファポリス版は、各ページに人物紹介などはありません。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
この物語の世界は、15歳が成年となる世界観の為、現実の日本社会とは異なる部分もあります。
俺達ダン!ジョン!創作隊
霧ちゃん→霧聖羅
ファンタジー
憧れの冒険者。
冒険者になったら、魔物をガンガンぶっ倒して。
そうして成り上がって綺麗な姉ちゃん達にラブラブもてもて!
…そんな夢、みたっていいよな?
そんな俺を襲う悲しいチート。
モンスターホイホイってなんなのさ!?
ハーレムの一つも作れない、そんな俺の冒険譚。
こちらの作品は隔日更新になります。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
yonechanish
ファンタジー
僕は治癒魔法使い。
子供の頃、僕は奴隷として売られていた。
そんな僕をギルドマスターが拾ってくれた。
だから、僕は自分に誓ったんだ。
ギルドのメンバーのために、生きるんだって。
でも、僕は皆の役に立てなかったみたい。
「クビ」
その言葉で、僕はギルドから追放された。
一人。
その日からギルドの崩壊が始まった。
僕の治癒魔法は地味だから、皆、僕がどれだけ役に立ったか知らなかったみたい。
だけど、もう遅いよ。
僕は僕なりの旅を始めたから。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
2度追放された転生元貴族 〜スキル《大喰らい》で美少女たちと幸せなスローライフを目指します〜
フユリカス
ファンタジー
「お前を追放する――」
貴族に転生したアルゼ・グラントは、実家のグラント家からも冒険者パーティーからも追放されてしまった。
それはアルゼの持つ《特殊スキル:大喰らい》というスキルが発動せず、無能という烙印を押されてしまったからだった。
しかし、実は《大喰らい》には『食べた魔物のスキルと経験値を獲得できる』という、とんでもない力を秘めていたのだった。
《大喰らい》からは《派生スキル:追い剥ぎ》も生まれ、スキルを奪う対象は魔物だけでなく人にまで広がり、アルゼは圧倒的な力をつけていく。
アルゼは奴隷商で出会った『メル』という少女と、スキルを駆使しながら最強へと成り上がっていくのだった。
スローライフという夢を目指して――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる